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2009年8月13日 (木)

実用的人間学とは(2) HUMANOLOGYとしての人間学

総合的、科学的、実用的、地球市民的とは

総合的、科学的な人間学 (2)

 人間学には、すでに示したようにありとあらゆる形のものがありますが、その中で、佐竹幸一のめざす人間学は、総合的であるとともに、徹底的に、科学的な立場に立つということです。学問としての人間学は、大体が総合的であるということを主張します。既存の人間に関する諸学問が細分化、専門家され、その全体像が分からなくなっている。だから総合して人間の全体像をとらえ、今後人間はいかにあるべきかの方向を見出していこうではないかと。

 総合化を目指す二つの方向

 そこで大きく二つの方向に分かれ、哲学的傾向が強いものが「人間学](Anthropology)、であり、実証科学的な傾向のもとに、学際的、境界分野を、共同研究していこうという人間科学(Human science,ヒューマンサイエンス)です。日本においては、人間学という名前が魅力的なのか、本来、人間科学としてもいいような内容でも、翻訳では人間学という名称がつけられるものが多いのです。人間学には、哲学的人間学とか、教育人間学とかの名前が付けられることが多く、すでに日本の大学では、人間学部や、人間学科、何何人間学科などという名前を付けるのがはやりになっています。何か学生に、目新しさを感じさせようとするか、人間とは何かについて、回答が得られると思うのですが、看板は人間学でも講座の実際の内容は前とほとんど同じで失望させられるのです。

われわれの人間学研究所も設立に一定の役割を果たした、総合人間学会は、そのどちらの性格も持っています。その英文名はAnthro pologyです。

* 「人間学」をつけた学部や学科が各大学にどのようなものがあるかは佐竹が調べました。要約は「こういちの人間学」ブログにもあります

 人間学のいろいろな書物には、科学的なものばかりではなくむしろ神秘主義的なものも多いのです。また総合的なものではなく、人生論的なもの、経営人間学的なものが大変多いのです。それに対してわれわれの人間学、そして私の実用的人間学は、総合的であることを目指しています。ただし、従来の手垢のついたAnthro porogyではなく、Humanologyを使っています。それはすでにお話ししたように、ヒューマニズムを求める学問であるという強い意識に基づいています。

そして私の人間学には、科学的ということが、強く結び付いています。それは改めて詳しくお話しますが、科学的ヒューマニズムという考え方です。これは、パット、D、ハチョンの『科学的ヒューマニズムの歴史』(理性への道、 ブッタからドーキンスまで 2004年、新幹社)の考え方に基づいています。さらには、私の考え方の基本には、マルクス、エンゲルスの人間論と、弁証法的唯物論の考え方が、基本になっています。これについても改めてお話しますが、学生時代から、4年にわたって、マルクスやエンゲルスの本を研究会のメンバーとも手分けして、徹底的に読んでいき、人間に関して記述されているものを抜き出して整理しました。当時のことですから、手書きであり、青やきのコピーですが、分野別に整理して、まとめる段階まで進んでいます。今改めてパソコンで誠意しようとしています。いずれにしても、そこでよくわかったことは、マルクスや、エンゲルスには人間がない、といわれることがありますが、マルクス教育論などという本がありますが、「マルクス、エンゲルス人間論」は実はあまりに多くて誰もまとめられなかったのだなというのが感想です。

 

 

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