人間関係の改善について (1) 人間関係の悩みは一番大きいかも
人間関係の悩みは、人間の悩みのうちで、一番大きなものかもしれません。人間は一人で生きているわけではないので、否応なしに、いろいろな人間関係が出てきます。もし、人間関係が改善できて、悩みがすくなくなれば、素晴らしいことです。これについては実用的人間学研究会で、2007年6月と7月の二回にわたって佐竹が話をしました。
人間関係の改善ということは、今人間関係がうまく行っていないということです。そしてそのうまくいかない本当の原因としくみを知ることが大切です。改善法には、ひとつは外交的な人向きで、テクニック(コールドリーディングなどのスキル)を使って自分のペースに引き込む方法です。これはできない人も多い方法です。もう一つは、自分の考え方を変えるということです。自分の固定した考え方、すなわち、棘を落とすという方法です。これは比較的誰でもできる方法です。
自分の考え方を変えるには。 まず自分を知ることです。子どものときに、無意識のうちに閉じ込めている思いは何か。いわゆるトラウマは何かですが。これは見つけるのが大変で、そのためにいろいろな心理療法があるわけです。自分ではきづかない性格や癖を見つけだすことです。これもむづかしいことなのですね。一般に人間はかなり自己中心的で自分本位なのですが、自分は自分本位だとは思っていないのです。ですから人間関係が悪いのは、自分にも原因があると考えないで、すべて他の原因か相手が悪いと思うのです。
自分を変えるという、困難な課題をどうすればいいかということですが。
1)、自己受容しているかです。自己嫌悪、自己卑下があると人間関係はスムースに生きません。
2)自分はこれで生きていくという自信や行動をもっているかどうかです。これがあれば多少の困難は乗り切れます。
3)自分を第三者的にみられるかどうかです。これはとても難しくこれができればもう大丈夫なのですが。
4)落ち込んだ時に、どれだけ早く立ち直れるかです。健全な時には早いのですが、ウツの人は立ち直れません。
5)格好をつけないでいられるかどうかです。どーせ、何何なのだから、と気楽な気分になれる人はすぐ立ち直れます。
このように中なか難しいのですが、対策法がいくつかあります。
1)日記や自伝などの文章を書いてみる 隠れた自分が出てくるものです。 2)いろいろ有益な本を読むことです。素敵な本の巡り合いは人生を変えます。 3)人の話を聞く。人から指摘してもらうようにする。これは中なかできないことなのです。
4)状況により、カウンセラーなどのセラピーなどを受けてみる。 5)日ごろから鏡を見て、表情を明るいものに変える努力をする。顔は変わります。 6)食生活に気をつける。バランスよく。健康の元で気分がよくなる元。 7)それらを実際にやってみて、検証していくことが、もっとも大切です。 -このようなことをやる元気が普通ないのですが、どうしても、変えようという気がなければとても無理なことです。
「人間関係は鏡の関係」といいますが、これには二つの意味があります。
1)自分の態度、言動が、相手に反射して帰ってくる。にっこりすれば相手も微笑みを返してくる。(一般的には)相手を嫌だなと思っていると、それが自然に表情や行動にあらわれる。相手も嫌だなと思う。その相手の返し方はいろいろありますが。
2)『鏡の法則』 野口嘉則 総合法令より 今、起きていることは自分が起こした原因があり、今の結果があること、人間関係の現状を通して、自分を知る機会があるということ、例として 子供が仲間に入れてもらえないということがあった。悩んでいたが、知人のアドバイスがあった。母親が日ごろ、父親や連れ合いに対しての気もちや態度が反映しているのではと。いままで父への不満があり、連れ合いを軽蔑していたものを、感謝の気持ちに切り換えるようにしたら。自分の気持ちの現状に気づき、早速実践したら、子供の状況も変わったと、書いてありました。
基本的な心構えは何事も悪い方は後ろ向きにとるか、前向きにとるかによります。
伝達方法には 言葉による改善も大きいのですが。言葉はごまかしが出やすい。むしろ表情、身振り手振りなどの非言語的な表現の方が相手の心に達しやすいのです。
しかし結局それを行うには、、大きな決断力と勇気が要ります。
原因が自分にあると気づいても、なかなか謝ろう、感謝の気持ちを示そうとしても踏み切れないものです。そうしてみてダメかもしれない。恥をかきたくないと。そこで勇気が大切です。思い切ってやってみるものです。ダメでもともとと思うことです。
(2)に続きます
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