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2009年9月 8日 (火)

新宗教はなぜはやるのか 幸福の科学についても

 「週刊ダイヤモンド」の2009年9月12日の特集号で、「新宗教 巨大ビジネスの全貌」についての特集が出ているので買ってみました。この前の衆議院選挙で、民主党が圧勝し、公明党、自民党が惨敗した陰に新宗教の動向があったということです。創価学会に対抗する新興宗教の団体「新宗連」が自民党から民主党に支持を変え、得票に大きな変化があったそうです。

 そして幸福の科学が337人の候補者をたてましたが、一人も当選しなかったことなどがかかれています。そして今回の選挙で、幸福の科学が100億円もかけたけれど、資金的には余裕しゃくしゃくであるそうです。幸福の科学は、信者1100万人を自称していますが、選挙の比例区で46万票で、「ダイヤモンド」では信者数46万人、平均一人の信者が4万円ほど毎月使っているので、それで184億円も入ってくるというのです。他の資料では信者は実質は20万人くらいであろうもといわれています。それにして、海外25カ国に進出し、すでに中高一貫校を作り、大学まで作るそうですから大したものです。

 候補者には有名大学卒業者がたくさんいて、大会社や官僚までいて多士済々であったということです。この宗教は、大川総裁の著作で、旧来の貧困や病気で信仰する人よりも「内面探求」を求めて入る人が多いというのです。宗教書というよりビジネス書とか自己啓発書に近いというのは、私も読んでみて感じました。以前あったこともない、高校の同窓生が、推薦書と一緒に私のところに送ってきているのです。息子も同じ高校で息子あてにも送ってきました。マークシート式の全国一斉の「心理検定試験」をやったり、信者を多く獲得すると位が上がるシステムを使っているのでしょう。ずいぶんとお金がかると思います。最高神エルカンターレの生まれ変わりである大川総裁のもとで信仰をすれば、一瞬のうちに、信仰をしない誰よりも偉くなってしまうのです。自信のなかった人も、一気にすごい確信を持つことでしょう。自分の確信をより強めるためにさらに本を読み、行事に出て確信を持ちます。でも危険なのは、周りに対しての正しい判断力がかけるために、オウム真理教のように、選挙に負けて世を恨み、驚くべき破壊活動に進みましたが、幸福の科学もいつ暴走するかわかりません。北朝鮮の驚異を説き、憲法改正をとなえ、自衛隊員も多く参加しているので空恐ろしさを感じます。

 宗教の信者は自主申告分を足せば、2億数千万人になります。成人人口の倍です。前にも言いましたが、神社本庁で6800万人と計算して、神社の氏子をすべて入れています。ですから私も皆中神社の氏子に入っているはずです。それからお寺の関係で浄土真宗の信者にカウントされているかもしれません。幸福の科学は1100万人とかいっています。

 新興宗教がはやり、占いがはやるのは、現在の世の中が、不条理に満ちており、心身共に疲れきって、何かにすがりたいいという気持ちに、させているのだと思います。新興宗教でも、占いでも、そのお手軽さがいいのです。人々の大きな欲望が、信仰宗教や占いに走らせると思います。その欲望を達成するのに、科学的な信念のもとに地道に勉強し、世界観をしっかり持って自律的に生きるのは大変なことです。世の中には、今までの文部科学省の教育方針で、科学的、批判的に物事を見るという習慣から引き離そうとしてきました。神秘的なものへ、畏敬の念をもってなどというのです。世の中でも、テレビ新聞雑誌でも、スピリチュアル、神秘的なものを助長させるようなものに満ちています。そして信仰や、スピリチュアル、占いはお手軽なのです。できれば魔法の呪文でも唱えれば、カッコよくお金持ちに変身できればという気持ちです。

 何を信仰していても、どんなに他人が見ておかしいなと思うものでも本人だけが信じている間はいいのですが。それが周りの人に無理に勧めたり、社会的不適応を起こすと問題なのです。幸福の科学で、月に3万から4万円使って、自分に確信にをもち、安心立命できれば本人は幸せでしょう。今はやりの新興宗教は多額のお金を信者からむしり取るのではなく、破たんしない程度のお金をあつめるそうです。またスピリチュアルブームの中でお手軽で、コンビニのような「コンビニ疑似宗教」ものがはやると、雑誌『ダイヤモンド』でも書いていました。

 ただ、やはり、多くの人は、新興宗教や神秘主義にはまらずに、「普通に」いきています。ただ物事が順調に進めばいいのですが、身内や親しい人の死や、自分の病気、失業、貧困などの困難に直面した時どうするかです。自分ひとりではとてもにないきれない苦しみも多いことでしょう。それがうつ病が多発する原因です。日常から、何かしらの組織で悩みを解決する、組織バックアップ体制が必要です。ただカウンセラーに相談するといってもどうしたらいいかもわかりません。それで、実用的人間学に基づいたゼネラリストが身近にいて、相談に乗ってあげられたらいいのだが、と私は言うのです。ただ、占いの本はおおはやりでもその批判本が売れないのと同じで、私のように科学的になどというのは全然人気がないのです。でもいずれは、そのようなものができて、せめて現在の実用的人間学研究会のように、勉強会と、そのあとの雑談と食事を楽しむサロンができたらいいのではないかと思っているのです。でも現実は、ごまめの歯ぎしりのようですね。

*2011年10月修正しました。ずいぶん誤りがありました。申し訳ありません。

 

 

 

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