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2009年10月

2009年10月30日 (金)

最近の韓国歴史ドラマ H21,12,13現在

9月6日の「こういちの人間学ブログ」で、「韓国の歴史と韓国歴史ドラマ」について書きました。その後3月以上たって、番組もかなり変わってきました.何を見ているかと、個人的な感想を書いてみます。

BS日テレ   「アジアドラマスペシャル」として一番多くだしています 現代ものを含めると1日6本も或る時があります。

 以前毎日10時から長くやっていた、「テジョヨン」が終了し、前にやった「風の絵師」(全20話)を再放送していました。「テジョヨン」はすでにドラマが終わる前に、DVDで先に見てしまいました。なかなかおもしろかったので一日に何本も先に見てしまいました。風の絵師は前にみましたので再度はみません。その後、「風の絵師」が終わり、金曜日同じ時間に「龍の涙」を最初からはじめています。金曜日には2つ同時にやっていることになります

「大王世宗」はいよいよ、国王になり世宗となりましたが、前は父親の太宗が上王として実権を握っていろいろと軋轢を起こしているところでした。その後父の上王が死んで、全権を握りましたが、大臣の抵抗が強くと言ったところです。でも粘り強く、困難を克服していきました。奴婢を実力があれば官職につけるという大きな変革を行いました。最近では、年月がたって、女真族と北方の領土問題をめぐっての戦いになりました。世宗の息子も大きくなり、世子となり、父親と意見が対立します。世宗の父親は権力で敵をねじ伏せますが。世宗は政敵でもころさず、必要とあれば又復活させます。私は平日の4時から毎日必ず見ているものです。涙もろい私はつい涙を流してしまうところがあります。それにしても金曜日にやる『龍の涙」から世宗に続いて登場する、バンウオンいわゆる太宗の強さは際立っています。後に長く続く朝鮮王朝の特に武力的な基礎を作ったということがよくわかります。また、その皇后は同じ女優さんがやっていますが、バンウオンに負けない強い女性だなーと思います。

  そして金曜日の9時からはその「龍の涙」をやっています。いよいよ決定的な対立となり、戦闘場面となり、世子(皇太子)らが、殺されました。これは第一次王子の乱と言います。最近では、王が譲位し、バンウオンの兄が即位しました。これから第二次王子の乱に進むところです。『龍の涙』は11月6日から時間を変えて10時から再放送されています。金曜日は午後4時から「大王世宗」を見て夜9時からは「龍の涙」を見ます。私はこの4つはすべてみていることになります。好きですねーと言われると思います。  ほかに、朝鮮時代の美賊イルジメ(一枝梅)伝が9月28日から始まりました。再放送です。毎週月曜日21時からです。BS日テレは「アジアドラマスペシャル」として各局の中で、いちばん韓国ドラマに力を入れています。韓国歴史ドラマに比べ、日本の歴史ドラマはどうしてあまり面白くて続いてみようと思うものがないのはなぜなんでしょう。一応「天地人」は毎週見ていましたが。< /p>

>BSフジでは、「風の国」が終了して、新羅の朝鮮初の女王「善徳女王」(ソンドク)が始まりました。毎週木曜日21時からです。ここでも、ミシルという悪女がでてきます。今までは高句麗や朝鮮時代のドラマが多かったので、新羅時代のものは少ないですね。日本でも女帝だった時で、このころは女性の地位も高かったのでしょうか。巫女的な側面もあったのかも知れません。これも韓国ではかなり高い視聴率になったようです。9月29日、第2話がおわりました。また「朱蒙」も18時から再放送されています。この3つともすでに見ています。

 朝鮮王朝では三大悪女というのがいて、1、チョンナンジョン、これがドラマ化されたのが「女人天下」でえがかれています。、「チャングムの誓い」の時代の10代中宗の前の王の時代です。2、張(チャンノクス)は暴君の燕山君の時代。「王の男」にでてきます。そして3、張(チャン)ヒビンで19代の粛宗の側室でした。「チャンヒビン」というドラマがあります。この三人の共通点は身分が低い出身、宮廷にうまく入っていく男性の部下をうまく使う、とても美人であったなどであったそうですが。女性が、権力闘争を起こすとたいてい政治の大きな乱れが生じています。女性が乱れのもとになる。これはほとんどのドラマに共通しています。

NHKBS2で、日曜日に「イ、サン正祖」をやっていますが。これには、ドラマを紹介した本も出ていて一番見られていることでしょう。私も必ず見ています。みていて、イサンの父親、英祖の皇后である中殿(チュンジョン)が、英祖の娘ファウンとともに老論派を率いて次から次から、サンをおとしめようとしますが、いささかうんざりするようです。現在は王が倒れ、イサンが摂政になるかどうかというところです。中殿はイサンが死んだあと、幼い王を立て実権を握り、イサンのやった改革をもとに戻しますが、自分が死んだあと、今度は、一族、郎党皆殺しになりました。イサンも若くして死んでいますが、一生懸命仕事をしすぎたともいわれますが、毒を盛られた可能性が高いです。

BSイレブンで朝鮮王朝での「ホジュン宮廷医官への道」が始まりましたが、これはまだ見ていません。努力して朝鮮一と言われる医者になったのですが。ある人は暗い感じだと言っていました。

BSTBSでは、「チャングムの誓い」を夜6時から再放送しています。

 BS朝日では10月9日から、毎週月曜日から金曜まで、15時からで、高句麗後期の武将の話「ヨンゲソムン」が再放送されまています。 隋の大軍が高句麗を襲うところです。これで100万からの軍隊をなくした隋はほろび、唐の時代に移るのです。これはときどき見ています。中なかこのあとの、「大王世宗」まで2時間続けてはみられず。こちらは見ないことも多いのです。 11月2日の月曜日にはNHKハイビジョンで「太王四神記」ノーカット版が二話放映され、この日だけでBS放送で、各局合計八話も放映されます。一般局ではゼロですから、違いが際立っています。さらに、夜10時からは「快刀ホン」が始まりました。これはまだ見ておりません。

これからもいろいろと韓国歴史ドラマを楽しんでみようと思っています。

12月14日(月)の韓国ドラマを歴史ドラマだけではなく順に書いてみました。太字は歴史ドラマです 書いたのはBS放送だけです

 9:00 BS朝日   ヨメ全盛時代                                         10:00 BS日テレ  龍の涙         BSイレブン ホジュン宮廷医官への道              0:00  BS日テレ  愛を訪ねて三千里   BS朝日 黄金の花嫁                  13:00 BSイレブン ファッション70S                                        13:30 BS日テレ  大韓民国弁護士                                                  15:00 BS朝日   ヨンゲソムン      BSイレブン フルハウス                             16:00 BS日テレ  大王世宗                                            18:00 BSTBS   チャングムの誓い   BSフジ 朱蒙                           19:00 BSイレブン 流星学園 花より男子

 合計13本 ずいぶん多いことがこれでお分かりになるでしょう。  

2009年10月26日 (月)

脂質の高い人は脳卒中になりにくいーちょい太で大丈夫

10月26日の日経新聞朝刊に小さく。「脂質の高い人は脳卒中低リスク」東海大学教授ら発表

 という記事が書かれていました。東海大学の大櫛陽一教授らが、25日までに日本脂質栄養学会誌に、「コレステロールや中性脂肪の高い人のほうが脳卒中を起こしにくく、発症した場合も状態が良い」というデータを発表したというのです。同教授はこれまでにも、これらの値が低いほど、死亡率が高いなどの研究結果を発表しました。「(悪玉とされる)LDLコレステロールや中性脂肪も実は善玉なのに、リスクが強調され、無駄な治療がなされている」と、問題視しています。

 大櫛陽一氏は『メタボの罠』角川SSC新書や『コレステロールや中性脂肪で薬は飲むな』2008祥伝社などを書いています。『メタボの罠』では「特定健診」でメタボリックシンドロームやその予備軍を見つけるのが狙いだが、著者が診断基準を検証すると、男性の94%、女性の83%が何らかの項目で異常になることが判明し、「健康な人が病人扱いされ、無駄な投薬が増える」と警告しています。医療費を減らすためと言いながら、半数が医療機関の受診をすすめられ、受診料だけで5兆円必要であると分析しています。そして「ややメタボな人」がもっとも長生きするというデータを使い、診断基準の矛盾をついています。

 又検査数値は、本当の正常値は5歳単位で違うはずで、若い人も高齢者も、同じ基準ではおかしいと言っています。同じ基準では若年性の糖尿病などが逆に見逃されてしまうそうです。そして総コレステロールでみると、基準値と上限値の間は治療の必要がないのに、220mg/dlでもう高脂血症として投薬開始となってしまいます。ちなみにアメリカでは投薬開始基準は270mg/dlだそうです。腹囲でメタボと判断する基準も日本とアメリカでは全然異なりますし、女性より男性のほうが基準が厳しいのは日本だけだそうです。

 私も、コレステロールは正常値ですが、中性脂肪はやや高いということで、長年高血圧の薬と一緒に高脂血症の薬をもらっています。あまり飲まないのでたくさんたまってしまっています。中性脂肪の値は、前日の食べ物で簡単に増減します。私の妻は、コレステロールが高いと健康診断で言われ、私はそんなに高くないのではと言っても、コレステロールが上がるから、卵などはあまり食べないようにするなどと言っています。

 そこで、冒頭の、脂質が高い人のほうが、脳卒中が低リスクだという話に戻ります。私はやせ型は、がんになりやすく、高脂血症の太っている人は、脳卒中になりやすいと思っていました。太っている私は、がんにはなりにくいが、脳卒中に気をつけねばと。でも少し違うな、ということです。コレステロールや、中性脂肪の多い食品は、卵類や、魚。肉類などいわばごちそうになる食品が多いのです。コレステロールは血管を形成するには重要なな成分です。高蛋白食品やある程度の脂質は食べすぎなければ、身体にとっては血管や、体の組織を強くするものです。東北地方では、たんぱく質不足で、血管がもろくなり、塩分の多い食品を食べるのと重なり、脳卒中が大変多かったのです。逆に豚肉を多く食べる沖縄の人は、脳卒中もすくないし、寿命も長いのです。血管のしなやかさが若さの秘訣だと言われます。ただ最近の沖縄の若者は、食べ物が乱れ短命になるだろうといわれていますが。

 やせている人、又体温の低い人は、がんになりやすいといわれています。太っていると、がんにはなりにくいけれど、脳卒中などの血管性の病気になりやすいと思っていたのですが、それが違うというのです。同じ太っているといっても、体脂肪率の違いがあります。女性などで見た目が、やせていても体脂肪が極めて高いということがあります。筋肉質の人は、体重があっても、本当は太っているとは言いません。私も体重はかなりありますが、胸囲が120センチ以上あり、体脂肪率も上の標準ぎりぎりぐらいなので、それほど太っていないと言ってしまうのですが。でももう少しやせたほうがいいと思います。最近だいぶ肥ってきました。 

 参考書 『ちょい太でだいじょうぶ』 鎌田 實 集英社文庫

 徳川家康は、ふんどしの紐が自分でしめられないほど太っていましたが、よく運動をし、粗食でよく噛んで食べていて、健康そのもので、当時としては長生きでした。私の90歳になる母親も、認知症で施設に入っていますが、かなり太っていて、床に落ちると自分で立ちあがれませんでした。そして健康診断の数値も、だいぶ悪いのですが、施設の食べ物でコントロールされていることもあり元気いっぱいで、長生きしてくれそうです。

 やせのほうが、いろいろな面で、病気になりやすく寿命が短くなるにも関わらず、ほとんど問題にしていません。美容のためとして若い女性が標準よりひどく痩せていることは放置されている、というか助長されています。やはり一部の、医師、製薬会社、美容界、ダイエット関連業界などに大きな問題があるように感じます。

 

 

2009年10月24日 (土)

経営人間学シリーズ(9) 歴史人間学(1)歴史上の人物に学ぶ

 歴史人間学と言っても聞いたことがないと思います。私が10数年前に作った言葉で、まだ広がっていないのですから。経営人間学(これも一般化していません)の中の「歴史上の人物に学ぶ」といったところです。また人生人間学などという言葉も作りました。これらは、私が、人間学という名のついた和書を分類、整理するために作りました。リストを定期的に整理記入していて、現在サブタイトルの本を含めて1000冊弱です。人間学と名のついた書物の中で、たとえば「三国志の人間学」とか「徳川家の人間学」とかいう、私が歴史人間学と名をつけた本が最も多いのです。

 書店に行くと、歴史小説は大変多く、経営人間学や歴史人間学という本もかなりあります。ただ最近は、不景気で、人余り状態なので、そういう本は一時より減少しています。仕事をするにあたっては、人間学と言う名がなくとも、そういう本を読んでいるかどうかで、次第に人間としての幅の違いが出てきます。いろいろな歴史上の先人がいろいろな困難な状態の中で、克服していくありさまを学ぶことは、実際の今働いている場、生活している場において必ず役に立ちます。又人間的な風格というか、余裕の差にもつながります。最近は『論語』がはやってきているそうですが、昔の大物経営者や政治家などは必ずよんでいます。ただどうもまったくそういう素養のない麻生前総理は、漢字を読み間違えるなどというまったくそれ以前の恥ずかしい状態でしたね。

 それでは、歴史小説や、歴史人間学などで、どのような時代が多く取り上げられ、どのような人物が、主人公になっているかを見てみることにします。だいたい、英雄や、傑出した人物は、大きな時代の境目に生じます。それはその時代の要請によって生じるものです。中国においては、春秋戦国時代から、前漢の成立まで。そして三国志の時代です。日本においては、信長、秀吉、家康の時代と幕末です。日本に今優れた指導者がいないと嘆くのは、日本が平和で、凡人でも首相が務まったともいえます。しかしこれからは少し様子が変わってくるでしょう。民主党への政権交代など激動の時代に入ってきました。

 さて、歴史上に名を残してきた人たちの共通点について述べてみましょう。

① もっとも重要なことは、高い志を持っていることです。そしてその志を実現するために自分をコントロールできる能力です。(家康がいい例です) 

② よく学ぶこと、そしてそれを実際に生かし、さまざまに生ずる問題を冷静に解決する能力です。(信長はいろいろな宗教などに論争させて、どれか正しいかを見極めようとしました)また、特に危機に際して冷静かつ果断に対処できるかどうかです。(信長の桶狭間の戦いなど) 

                                                        ③ そして人間的魅力です。強くて、恐れられるばかりでなく、好きになってしまい,何かあの人のためにしてあげたいという所を持っています。その人に自信とゆとりとがあって自然な愛嬌を生じさせます。(若い時の、人たらしの名人と言われた秀吉がそうです) 

④ さらに、他人の能力を引き出す能力です。乱世を統一するような人物は、その達人です。かならず、優れた補佐役、参謀や、さまざまなエキスパートをそろえていました。

⑤ 英雄色を好むとも言いますが、その人のエネルギーの大きさです。そのパワーの原因をも別に探る必要がありますが、常人の追いつけないところです。

⑥そしてその外観(人相)も大切です。前漢の劉邦、後漢の光武帝、蜀の劉備はいずれもその立派な風貌に助けられています。その風貌もただ遺伝的なものだけではなくその本人が、その立派な人相を作り上げていったということが大切です。

⑦ そしてもっとも大事なことですが、自分自身が、幼少時代に、いろいろな苦労をして民の苦しみを良く知っていることです。民の支持がなければ、偉業は成り立ちません。(いま、韓国歴史ドラマでやっている朝鮮王朝の世宗、英祖、正祖などもそうです)

 それらを総合して、あの人のためならば、自分の命をなげうってでもよい、と思わせる、人間的魅力を持っていることです。

 小説はかなり、脚色され、史実と違うものが多いのですが、それに感動し、自分もそうありたいと思うこと。そして、多くの本を読み、それを実生活の中に生かそうとすれば、しだいしだいに身についてくるものです。これは、経営に携わる者だけではなく、どんな人にも必要なことでしょう。                                                  今、世の中は、まさに激動を迎えようとしています。自分たちの直面する問題解決のために、ぜひ先人の知恵を生かす、歴史人間学を勉強してみてください。

経営人間学シリーズ(8) 心と体(2)若さの秘訣

若さを保つ秘訣 歯の重要性 

 豊臣家の天下は一代で終わり、徳川家の天下は270年も続きましたが、それは徳川家康が、75歳という、当時としてはかなりの長寿であり、又死ぬ直前まで、心身ともに強健であったからと言えます。家康は秀吉より5歳年下ですが、秀吉が63歳で死んだ上に、50歳過ぎたころから老人性脳血管性痴呆症(いわゆる、ボケ老人)の症状を示した違いが大きいのです。

 秀吉と家康の肖像画が残っていますが、その顎を比較してみれば歴然としたその差に気がつきます。家康の顎はがっしりした顎なのに、秀吉の顎は小さく薄いのです。秀吉は早くに歯を失ってしまったようです。堀準一東大名誉教授の『太閤さんの歯』という本に、太閤秀吉の歯一本が、豊国神社に納められていて、それを鑑定した様子が描かれています。どうも最後の一本であったこと、ひどい歯周病に悩まされていたこと、血液型はO型であることなどがわかってきました。その歯を寵臣の加藤嘉明に預けました。そしてその歯周病も影響して、腎疾患や糖尿病なども患っていたようです。

 人相術では、顎の大小は、晩年運の善し悪しを見ますが、まったくその通りになってしまいました。肖像画によれば若い時の家康のあごのほうが、秀吉より細くとがっていました。秀吉は、のり粥のようなやわらかい食物が好きだったようです。又結構美食家でもあったようです。今の若者たちと同じように、柔らかいものばかり食べていると、歯と歯茎が弱くなり歯周病となり、当然顎も小さい、今風の若者の顔になります。また高カロリーの美食をすれば、高血圧、動脈硬化も起きやすくなります。

 家康は、健康に極めて気を配り、一生麦飯を通し、粗食でかたいものを良く噛んで食べていました。将軍になって、「いくらなんでも将軍が麦飯では」と、表面だけ麦をちらしてあとを白米にして、家康にきつく叱られた、という話があります。それでおそらく、死ぬまでしっかりと歯が残っていたと思われます。常に身体を鍛え、70歳になっても、馬に乗り、弓を引くという元気さでした。かなり太っていましたが、もし健康診断をしたら、かなり優秀な成績になると思います。ところが、秀吉は、病気だらけの、すっかり歯の抜けたボケ老人です。

 老人総合研究所グループによれば、自分の歯でかめる人、かめない人で、骨の密度(丈夫さ)に大きな差があり、又運動機能にも大きな差があるということです。よく噛めば、唾液がよく混ざり、消化吸収が良くなりますし、かむことによって脳の血流が良くなり、刺激が脳にいき、脳の老化防止に大いに役立つそうです。そして、家康は、何よりも、徳川の天下を取り、永続させようとする、大きな目標があり、節制を重ねたのです。私たちにとっても、老後に大きな夢があればこそ、身体に気を配るのではないでしょうか。

 さて、「~健康法」というものが、ものすごい量あって、『健康法はやめなさい』という本があるほどです。下手な健康法はかえって身体をこわします。ただ、私自身が続けて、これは良いのでは、と思うものを紹介します。この文章のもとを書いた時には、50歳でした。現在66歳ですが、ずっと続けているものです。私は比較的若いと言われますが、その理由の一つが、歯が全部そろっていることです。虫歯を一本直し、一度歯周病になりましたが、今は丁寧に歯を磨いていますので、歯医者さんには、だいぶご無沙汰しています。

 毎日、欠かさず、牛乳を飲み、カルシュウムを補給していること、そして私独自の「唾液健康法」を実行しているからだと思います。それは、日常不断に、舌で歯を掃除し、意識的に唾液を出して飲み込んでいます。夜、目が覚めたときには、特に有効で、古来から不老長生の秘法とされています。唾液を出すと、パロチンという老化防止のホルモンが内分泌されます。(効かないという説もあります)又消化吸収がよく便秘をしたことがありません。歯垢がつきにくくなります。そのほかにさまざまな有効成分が唾液に含まれています。

血の巡りのよさ

 それからビタミンEと、ビタミンB1,B2を朝食後、飲み続けています。その結果大変血のめぐりがよく、手足はいつもほかほか、ほかの人より温かくなっています。(私は野菜をよく食べていますが、ビタミンCも、血のめぐりの良さに関係します)。また、血行を悪くするタバコはすいません。血のめぐりの良さは、健康にとって、きわめて大切です。糖尿病が怖いのは、血のめぐりがひどく悪くなるためにいろいろな所に、障害が現れることです。

唾液健康法

 「唾液健康法」を勧めて5人にひとりくらいは本当に実行する人がいますその通りにやって見て、とても良かった、便秘しなくなった」、とか言われるとうれしいものです。また、なにのほう(?)も現役で、それも若さの秘訣ではないかと思います。試してみて良かった方はぜひ報告してくださいね。何しろ無料で実行できる、不老長生の秘法ですからね。

 私には、私なりの実用的人間学を確立するという大きな夢があり、そのためにも、今後元気であり続けたいと思っています。

 「こういちの人間学」ブログにおいて、「唾液健康法」、「家康と秀吉の顎」などがすでに書かれております。

2009年10月17日 (土)

経営人間学シリーズ(7) 心と身体の人間学 ①勉強が進まないと風邪をひく

 昔、私が都立戸山高校に在学していたころ、ガンマというあだ名の数学の先生がいらっしゃいました。講堂などで生徒がざわざわしていても、その姿が見えた瞬間に、シーンと静かになるという、怖い名物先生でした。教室で答えるとき、「エーと」というと、「エーとはや(8)だよ」とダジャレもいう側面もありましたが。その先生が、よく、「勉強がうまく進まないと、風邪をひくよ」と言っていたのが思い出されます。

 気が入っていて、仕事や勉強がうまくはかどっているときは、かなり無理をしても平気で、乗り切ってしまいますが、どうも気が進まない、いやだなというときは、なにかと体調が悪くなってしまう傾向があります。学校や職場にどうしても行きたくないと思っていると熱が出たりして、皆さんは経験がありますか。私の場合、昔は、血圧が上がり、風邪をひき、口内炎ができたり、ぜんそくが起きたりします。そうなると仕事も勉強もますますはかどらなくなります。

 人間の身体と心というものが、きわめて密接に結びついているということを、今科学がさまざまな角度から明らかにしています。                                おこったり、イライラしているときには、アドレナリンが分泌され、交感神経が興奮し、脳ははβ波中心で、、体の筋肉も緊張してきます。いわば臨戦態勢になっています。しかしこれが続くと、副交感神経が支配する内臓系はてきめんに弱ってしまいます。そしていろいろな身体の不調が出てしまいます。こういうときは、どうも何事もうまくいかなり、悪循環になることが多いのです。

 逆にリラックスしているとき、笑っているときや、気分の良い時には、セロトニンが分泌されます。またドーパミンも分泌され、副交感神経が働き、脳波もα波が出てきます。当然内臓の働きも良くなります。このようなときには多少の困難も乗り切れるし、何事もうまくはかどるのです。物事を悲観的に考え絶えず緊張するのではなく、できるだけ、困難やストレスは、成長のための薬だと考えて、ゆとりを持ち前向きに対応するような心構えを持つことが必要だと思います。なんとかその局面から少し離れてみて、うまく気分転換もすることも大切です。

 今、気功や、ヨガ、セルフコントロールなど、さまざまな身体の訓練法の教室があり本が出されています。しかし、実際に教室できちんと習うのは大変です。そこでその中で、私自身がやっていて、簡単で、誰にでもできるものをご紹介します。

 その一つは「操体法」です。力を出すためには、その前に、筋肉をゆるめておく必要があります。また、筋肉の緊張をほぐすには、そこの部分に思いっきり力を入れ、グニャと力を抜くという方法です。たとえば首筋が痛い時には首筋をゆっくりまわしていき、一番痛くない、楽な所になったら、思いっきりそこの筋肉に力いれ、そのあとグニャっと、力を急に抜きます。そのように身体の各部の痛みを、痛くない方に逃げて、筋肉に力を入れて急に弱めるといいのです。詳しくは本を読んでみてください。この方法を知っていると簡単で、効き目もあります。

 また、どうしてもイライラして、気持ちが高ぶっているときや胸がドキドキして、どうしようもない時には、「意識的に深呼吸」をすることです。鼻で、思いっきり息を吸って、少し止め、ゆっくりと口から吐く。これはもっとも基本的な呼吸法ですが、これだけで、脈拍が落ち、血圧が下がり、気分的に落ち着いてきます。医者で血圧を測ってもらうとき、ドキドキして高めになります。医者は、深呼吸してくださいとかならず言いますね。それと同じです。必ずしも、前に示した方法でなくとも、最初は普通の深呼吸で、まず、落ち着いてそのあとで、鼻でゆっくり吸って口から吐くようにしたらよいのです。大勢の前で話すときにも有効です。

 さて、何事も一生懸命に物事に取り組めば、ストレスや困難は出てくるものです。でもそれを乗り越えることで成長し、より大きな困難に立ちむかえます。安易な道ばかり選んで進んでいると、あとで自分の人生がつまらないものであったと後悔することにもなります。簡単で自分なりに、できるストレス解消法を見つけ出してください。そして困難を切りひらいて行ければ素晴らしいと思います。また改めてご紹介しますが、気持ちの面でストレス解消する河合隼雄さんの本などをぜひお読みください。

本の紹介

「操体法の実際」  茂貫雅高 農文協   その他いろいろ出ています               「病は気からの科学」 高田明和 講談社ブルーバックス                     「心の処方箋」 河合隼雄 新潮社 文庫本も                             「ストレス善玉論」 中沢正夫 情報センター出版局

               

 

2009年10月13日 (火)

経営人間学シリーズ(6) 顔の人間学Ⅲ 身振りで知る人の心

身振りで知る人の心

 「嘘をつくと、閻魔様に舌をぬかれるぞ」と言いますが、もし本当だとしたら、地獄には、舌のない、お医者さんや看護師さんでいっぱいになることでしょう。患者さんが、末期がんであっても、「いや大丈夫なおります」と、うそをついて安心させます。最近は、正直に告知するようになってきたとも言いますが。

 看護師さんに、わざと嘘をつかせる実験をしたことがありました。腕のいい、ベテランの看護師さんほど、上手に嘘がつけたそうです。ところがよく注意していると、うそをついているときに、単純な手ぶりが減少したり、逆に顔特に鼻や口あたりに、手を持っていく回数が増えたり、体の落ち着きがなくなってしまうそうです。表情は、さすがに、ほとんど区別ができませんが、瞬間的に、反対のイメージが現れるそうですが、よく気をつけていないと見落としてしまいます。

 1、言葉、2、顔、表情、3、手や身体の仕草の順に、嘘がつきやすいといいます。国会の証人喚問で、テレビを静止画像にしてくれということがありますが。そうしないと、微妙な表情や仕草で、うそがばれてしまうからです。言葉は一番嘘をつきやすく、言葉だけで相手を信用してしまうと、だまされた、裏切られた、ということになってしまいます。また日本人は本音と建前というのがあって、なかなか本心を明かしません。NOが言えなくて誤解されます。そして、身振り、手ぶり(ボディーランゲージと言います)も小さく、下手くそです。

 口では好きと言っていながら、首を左右に振って、いやいやをして内心は拒絶してみたり、本当は好きなのに、うまく表現できず、嫌っていると思われたり、相手の本心が分からずに、すれ違いをくり返します。だいたいメロドラマ、今はラブロマンスというのでしょうか、はそれで、ハラハラ、ドキドキさせるのですね。すぐに相手の気持ちがわかってすぐに、めでたし、めでたしとなってしまいますと、ドラマとしては面白くもなんともなくなってしまいます。昔はすれ違いというのがありましたが、最近では、携帯電話があるので、それはなくなってきたことでしょう。

 日常の仕事の中でも、相手の嘘を見破ることや、その人の心の状態を知る能力は極めて大切なことです。それがまったくできませんと、今のはやりの言葉でKY(空気がよめない)ともいわれかねません。いろいろな写真を見せて、その二人がどのような関係にあるかをテストするという方法があります。正しい判断ができる人は、社会的能力が高いといわれます。相手と話しているときに、相手の人が、時計をちらちら見始めたら、そろそろ話を終わりにしたいというサインです。相手が腕を組みそり返っているときは、お前の話なんか聞かないぞと言っているのだし、逆に話に興味があれば身を乗り出してきます。話をしながら、相手の目をまともに見られず、眼を泳がせているのは嘘をついている。などはみんな知っています。社員も仕事がうまくいっていて自信に満ちているときには、胸を張っていますが、うまくいかないと前かがみになっています。

 日ごろ、相手の仕草に気を使っていれば、相手の本音もわかり、わかれば人間関係も良くなっていきます。また、自分が無意識で行っている仕草にも気を使ってみましょう。あなたのついている嘘は、いつもの癖ですぐ見破られているかも知れませんよ。人間関係を良くするために、改めて、ボディーランゲージを意識し、学んでみませんか。

 

2009年10月 9日 (金)

こういちの人間学ブログに何を書いてきたか今120件 2010,3,17

「こういちの人間学」のブログも現在120件となりました。そのうち「こういち」のブログ名で出していたのが20件あります。その内容は「こういちの人間学」で検索しても出てきません。いろいろと書き連ねてきて、シリーズものもたくさんあります。ここで、一度整理してみたいと思います。どちらかというと、まじめすぎる内容で、面白人間学といっているのにあまり面白くないのではと思いながら、書いています。

1、人間学とは何かということ

① こういちの面白人間学 09,7,22    ② 実用的人間学とは  09,7,27  ③ 人間学研究所と実用的人間学研究会 09,7,27 ④  研究会でどんな話をしたか  1、2 09、7,28~29  ⑤ 人間学研究会の略史 09,7,29 ⑥ 人間に関するゼネラリスト 1,2,3 09,7,29 ⑦ 「人間学」と名のつく書物一覧 09,8,1-ここまで「こういち」のブログ ⑧ HUMANOLOGYについて 8,12 ⑨実用的人間学とは 1,2 8,13 ⑩「人間学研究所年誌」について 8,25  ⑪ 人間学研究所と実用的人間学研究会その2 9,13 

⑫ 実用的人間学とは何か 「こういちの人間学」について 11,8 

⑬ カントの人間学 11,11 ⑭ 常識的すぎる?実用的人間学ーお悩み相談の受付開始 

2、人間とはなにか、自然科学的探究、ヒューマニズムとは

①どこまで人間とみるか 7,31 ②科学的ヒューマニズムとは 8,13  ③、生命の起源について11,4  ④ 人類の起源 ラミダス猿人(アルディ)以後  11、

⑤ 日本人の起源 縄文時代まで 11、 ⑥日本人の起源 弥生時代ー日本人の顔 11,22 ⑦宇宙の起源 そして星空の素晴らしさ 2010,1,20

3、経営人間学 

① 経営人間学とは、8,14 ② 経営人間学シリーズ1、人を知らずして良い経営はできるのか 9,23      ③経営人間学2、顔の人間学Ⅰ9,26 ④ 経営人間学3、経営に生かす人相術 10,8  ⑤経営人間学4、顔の人間学Ⅲ ⑥経営人間学5、心と体の人間学 ⑦経営人間学 6、若さの秘訣  ⑧経営人間学 歴史上の人物に学ぶ 上杉鷹山  ⑨ 歴史上の人物に学ぶ 中国古典に学ぶ 12,6

4、生き方について、人生論と人間関係の改善

①,②,③ 無宗教で生きる 8,16  ④,⑤ 人間関係の改善について 9,9,10 ⑥,⑦ 比較人生論 9,27,28 ⑧ 真の科学者として生きるー実用的人間学的な生き方とは2010,1,20

5後漢時代と、小説『人相食む』、韓国の歴史

① 小説『人相食む』について 7,24 ②後漢初期の政治と日本 7,28 ③王充の『論衡』について、幽霊は存在するのか7,30 ④『論衡』の王充はすごい 8,18 ⑤「王充」の墓を訪ねて 9,4 ⑥後漢の万能人謝夷吾 8,26 ⑦韓国歴史ドラマと韓国の歴史1,29.6 ⑧韓国歴史ドラマ 11,2版 11,2

⑨最近の韓国歴史ドラマH22,3月10日版

⑨ 第五倫,小説『人相食む』の主人公 11,10

6、 政治と社会について、と大久保の街紹介

① エスニックの街 大久保 7,30 ②衆議院選挙を前にして 8,13 ③戦争の人間学 8,18 ④ タバコの吸い殻で景気がわかる 8,30 ⑤エスニックの街大久保 1~5 8,31から9,2 ⑥ 韓国朝鮮の王朝は長く続く  9,23 ⑦民のための政治 9,25     ⑧ 奴隷制度と人身売買 10,6  ⑨民主党政権に期待する

⑩ 現在の政治情勢 鳩山邦夫離党とみんなの党 3,15

7、顔の人間学、人相手相術

① 信長、秀吉、家康のあごと運勢 7,29 ②人相術の科学的検証 1、鼻 8,24 ③東洋手相術と西洋手相術について ④ 水野南北の人相術 8,26 ⑤人相術の科学的検証 2、耳 9.8 ⑥ ブスとデブについて 9,13  ⑦ 人相術の科学的検証 3 目 11,2 ⑧ ブスとデブについて(2)TBSお茶の水ハカセ 12,2

⑨ブスとデブ (3)常盤えりか 12,31

 ⑩ あの日に帰りたい 2010,1,6

8、占いと神秘主義批判

①血液型人間学について 7,26 ②占星術は全く根拠がない 8,25 ③おみくじについて 8,27

④ 人は自分の考えに固執する 11,13

⑤ 超能力スペシャル2010 (1)、(2)2010,1,5,6

9 、宗教について、死についても

①不老不死について 7,29 ②宗教は嫌いだけれど、ブッダは好き 9.1 ③新宗教はなぜはやるのか 9,8 ④ ブッダとキリストと宗教 例会案内 9,20 ⑤ ブッダ、キリストと孔子と宗教 10,6 ⑥ 宗教は嫌いだけれど、宗教的なものは好き 10,8

⑦ 幽霊は存在するか 人間の死について  11,28

10、健康法、病気、,性について

① 唾液健康法 7,28  ② 脂質の高い人は脳卒中になりにくい 10,26

③性についてー11,21

 ④肥満は悪くない? 3,8

11、精神医学、心理相談、カウンセリングについて

① カウンセリングと実用的人間学的お悩み相談 (1)11,26

② うつ病の人間学1.12,6 ③ うつ病の人間学 2 12,9

④うつの人間学3、冬季うつ 12,13

 ④うちの猫の3タイプー生まれつきの神経系の型12,31

12、マルクス、エンゲルス人間論

①人間観変えても世の中変わらない 9,4 ②共産主義社会では画家はいなくなる?9,12 ③ Fエンゲルスについて  11,11

13, 人間学研究所の紹介と催し  

①人間学研究所11月例会の紹介 11,2 ②人間学研究所9月例会のお知らせ 8,25    ③ 人間学研究所12月例会のお知らせ 12,1

⑤人間学研究所年誌の年次別内容 2010,1,24

 ④ 例会20年1月例会のお知らせ

 ⑥人間学研究所の移転のお知らせと2月例会の中止 2,2 ⑦ 3がつ例会のお知らせ 2,20

14、その他、近況など

① こういちの人間学ブログ50件になりました 9,6 ②両親の介護の現状について 9,30

③こういちの人間学100件になりました 12,9

 ④⑤ 大正、昭和、平成時代を生きた父の死 12月

⑥幸一の人間学ブログの再開について 2,20  ⑦第2サタケビルに韓国スターグッズ店などがオープン3,13

★ テーマの後ろの数字は掲載月日です。2010年1月20日時点のものを追加しました

8月12日のHUMANOLOGYについて以降は「こういちの人間学ブログ」で、google やniftyのブログのところで検索していただくと上記の内容がすべて出てきます。しかしそれ以前のものは「こういちのブログ」で出したために、ほかの人と混ざってしまいかなり前に戻らないと出てきません。次第に書き直しますが、しばらくは「こういちのブログ」で前の日付のところまでさかのぼってください。 心理相談はこれから書いていきます。 佐竹幸一

2009年10月 8日 (木)

経営人間学シリーズ(5)  経営に生かす人相術Ⅱ

人相を見るにあたっては、大切な心構えがあります。それは、相手の人相や出てくる性格的なものなども、その相対している人(たとえば自分)によって影響されるということです。     人はだれでも、自分の好きな人と相対しているときは、素晴らしいにこやかな顔をするでしょうし、いやな相手にはどうしても、渋い厳しい顔つきになります。うまくいっている恋人同士の顔は輝いていて魅力的な素晴らしい顔になります。みな好きなものを見ると、瞳孔(黒眼)が広がるのですが同じ女性の写真を並べて置き、片方の写真の人の瞳を大きくしておくと、そちらの方をより魅力的と思うそうです。

 さて、にこやかな笑顔はそれだけで、相手に功徳をもたらすようで、「顔施」といわれています。にこやかな笑顔は、上司たるもの、部下に与えるもっとも素晴らしいものなのですが、今の厳しいご時世その逆になってはいないでしょうか。やる気を無くさせます。

 人を判断するとき、実はほとんど目によって判断しています。よく写真の中で、犯人以外の人の目を隠していますが、眼を隠すからわからないのであって、、口や、鼻を隠したって目はが出ていればすぐわかってしまいます。また、眼の動かし方でその人の心の動きが手に取るようにわかります。

 職場の人間関係をよくすることは営業アップのための大きな条件の一つです。それには(1)その人の適性を見極める(2)その人の能力とその功績に対する正しい報酬を与えることです。(1)については、私が社長をしていた時に、学歴もあり、優秀なのですが、あまりに、まじめであり、完璧を期すので、設計の仕事も、営業も成績が上がりませんでいた。営業はあまりまじめすぎるより、ときには少しはったりを聞かせたり、いい加減くらいの方がいいようです。当然評価も最低でした。ところが倉庫管理の人が辞めたので、代わりにやってもらいますと、その几帳面さで、倉庫はきちんと整理され無駄がなくなり、評価がうんと上がりました。うまくその人の適性にあったのです。いろいろと人間に関して総合的な知識と、判断力をもった人(経営人間学を学んだゼネラリスト)が、経営に携わり、あるいはアドバイスすれば、職場の雰囲気も変わり、業績も上がります。

魅力的な顔をつくる

 経営者、管理者にとって、魅力的な顔を作るということは極めて大切なことではないでしょうか。思春期外来という、精神医学の分野の本の中で、心を閉ざしていたころの少女の顔と、回復して生き生きとした顔があまりにも違うので、先生が「ほんまにあんたかい?」という場面があります。それほど顔は変わるのです。逆に、選挙に負ける直前の麻生前総理の顔は、どうしても、頂けない顔で、自民党が負ける一つの要因にもなったと私は思います。

 何かに向かって希望をもち、生き生きと仕事なり、何かをやっているときは大体病気になりません。何か崩れて精神的に弱くなると、たちまち、体も不調になり、何事もうまくいかず、悪循環を続けます。私が戸山高校にいた時、有名なガンマと言われた名物教師が、「勉強がうまくいかないと風邪をひくよ」といっていたのが印象に残ります。その後よく同じことを感じました。どんな時でも、自分の一生を真剣に考え、何かに向かってひたむきに進んでいる人、常に学び続けている人、そういう人は顔つきが違い、魅力的です。さらに水野南北が言うように、「食を慎み、陰徳を積む」ならば、人を引き付ける素晴らしい顔となるでしょう。もちろん運勢もよくなります。

 仕事だけではなく、多面的に自分を発展させている、その人間の中味が人を引き付けるのではないでしょうか。また経営の基本は、あの人のためなら、ついていきたいと思う損得を離れた人間関係の実現です。そのためには、上司が人として同じなんだという基本的愛情をもっているかどうかにかかってきます。顔を含めた、魅力的な人間を作り上げていく努力の中に、それが実現できるように思えます。

宗教は嫌いだけれど、宗教的なものは好き

 以前、「ブッダ、キリストは好きだけれど、宗教は嫌い」という文章をここのブログに書きました。苦しんでいる貧しい庶民を救済するために奮闘し、キリストは命まで捧げました。でも、そののち、自分たちの宗教こそが正しいと主張し、他の宗教や宗派を弾圧し、平気で人の命を奪い、支配者の権力を維持するために使われ、さらには麻薬のように人々を幻覚、幻想でだます、いわゆるアヘンとしての役割を果たす、宗教がいかに多かったことでしょう。世界のいろいろな戦争や対立は、宗教戦争をバックにしているものが多いのです。

 ただ現実には、世界中を見てみれば、宗教を信じていると答える人は圧倒的に多く、無神論を唱えるものは少数です。私は宗教がすべて、マイナスに働いているとは思いません。宗教でも、ありとあらゆる立場の者があります。世界には、ブッダや、キリストの精神を純粋に受け継ぎ、貧しい庶民のために奮闘する誠実な宗教者も多いのです。

 私は、すべてではありませんが、宗教は嫌いです、といいますが、宗教的なものは好きなのです。私が中学の時にテストをやった結果では、向いた職業はということに対して、宗教家となっていました。いろいろと宗教を批判しているのはむしろ宗教的なものが好きだからです。人々が、宗教を信じてそれで幸せになるのは、それは良いことです。他人から見て、かなりおかしいなと、思うものでも、人に迷惑をかけない限り、それはいいのです。それを無理やり人にも押し付けて、迷惑をかけなければ、いわゆる、信教の自由があります。一時マルクス、レーニン主義の名のもとに、スターリン時代のソビエト連邦、中国の文化大革命や、ポルポトのカンボジアでの宗教弾圧は大きな間違いです。

 また、世界の歴史の中で、文化の発展ということに関して言えば、宗教家は多大な発展に寄与してきました。彼らは当時最高の文化人であったのです。建築においても、お寺や教会は素晴らしい文化遺産です。私は、お寺や神社などに行くのがとても好きなのです。そして一応、きちんとお賽銭を上げ拝んできます。それで、いろいろなおみくじを集めるなどというマニアになり、その話をしたりもするのです。

 また、宗教家の中には、素晴らしい人はたくさんいます。特に感心するのが、瀬戸内寂聴さんです。若い間はいろいろな恋愛遍歴がありますが、仏門に入ってからは、いろいろな悩みをもった人への話をすることがとても素晴らしいのです。私は、テレビで見たものをビデオにとって置きましたし、5巻ほどの市販のビデオも買いました。たくさんのおばさん達(失礼)を前にして、話をし質問に答えます。その中で、親しい人との死別がありなかなか、気持の整理がつかないという人が多いのです。瀬戸内寂聴さんは、必ず言います。「この中で、私は死なないと思っている人はいますか?」と、誰も手をあげません。「そうなんです。私も、あなたもみんな死んでしまうんです。もうこれはどうしようもないのよね」、みんなどっと笑います。「みんないつかは死ぬんですよ」。そして「それをいつまでくよくよしていれば死んだ人も喜ばないでしょう」といいます。そして「親しい人が死んで悩んでいる人はとても多いのですよ、あなたばかりではないのよ」。みんなうなずきます。人が死んで悲しく、苦しいのはみんなそうななんだと、そう分かって諦めるのが、仏教の真髄なんですね。また、自分のことは棚に上げて、他人が悪いと思っている人には、違う観点で自分にも過ちがあるのかもしれないときづかせます。人は基本的なものの考え方が変わると、劇的に変わります。このような奇跡を、瀬戸内寂聴さんだけでなく、多くの宗教者がやっていると思います。ブッダも、キリストも、どうしても治らなかった多くの病人を言葉や温かい手を差し伸べるだけで、奇跡的に人を救いました。本当に深い信仰心は、人々の心に劇的に作用し、奇跡も起こります。ルルドの泉もそうです。でもその神秘現象のメカニズムは医学的に解明されています。

 宗教には良い面もありますが、現実は、マイナス面があまりに多すぎます。特に政治に大きく絡んでくると様々な問題が生じます。やはり、宗教ではなく、現代の科学の時代に合った、救済方法が、開発されなければならないと思います。その一つが、私が提唱する、実用的人間学に基づく、宗教的なものの良い点も取り入れた人間に関するゼネラリストの誕生にあると思うのですが、いかがなものでしょうか。

2009年10月 6日 (火)

ブッダ・キリスト・孔子と宗教 (修正版)

  2009年10月22日の実用的人間学研究会例会で、「ブッダ・キリスト・孔子と宗教」というテーマで、お話をすることになっています。いずれも、神や仏になる前の名前は、「ゴータマ、シッダルタ」、「ナザレのイエス」、「孔丘」です。以前「宗教は、嫌いだけれど、ブッダは好き、(キリストもね)」という文章をブログに書きました、そこでは主に、ブッダの原始仏典である、『スッタニパータ』(中村 元訳 岩波文庫)の内容を紹介したものです。これは様々な仏典の中でも、もっとも古いもので、ブッダの言葉がそのまま素朴に残っているものです。佐竹は、学生時代にこれを読んで感激し人間学研究会で話したこともあります。また人にも、これをぜひ読んでみるといいよとすすめました。    

 中村氏の解説によれば、「この経典には、簡単素朴な最初期の仏教が示されている。そこには難しい教理はなく、素直に人として歩むべき道を説いたのである。ブッダは、一人の修行者として簡素な生活をし、特殊な宗教の開祖になる意識はなかった。この当時は大規模な僧院の生活は始まっていなかった」といっています。

 この 『スッタニパータ』はもちろん、キリスト教の『聖書』や、孔子の『論語』などと同じように、弟子が書いたものです。その後いろいろに解釈される前に、直接、ブッダや、キリストや孔子の言ったことばには、さすがに心を打つものが多いのです。しかし、ブッダも、キリストも、孔子も、その教えをただ素晴らしいと感じているだけでは宗教ではありません。 ブッダについては、、その生涯を描いた手塚治虫の長編漫画『ブッダ』も、面白くてためになる本でした。手塚治虫の代表作の一つといっていいでしょう。そしてブッダの教えを一人で守っている間は宗教ではありません。また特に孔子の『論語』などの学習は儒学になります。宗教としての儒教ではありません。

宗教とは

 宗教は、弟子たちがその教祖を神や仏としてあがめ、その言葉を教典や経典にすること、そしてその教えを専門に広める、僧侶や神父・牧師などが存在すること、そして、お寺や教会や孔子廟などの建物や組織としての教団、、さらにはそれをささえる信者などがそろって初めて宗教となるということです。

 精神科医の小田 晋氏は、「先生は、何人の教祖を精神病院へ送ったのですか」と聞かれたと言っています。「私はずいぶんと、教祖をつぶしてきました」、と笑って言いますが。人はある異常な精神状態では、神がかりになることがよくあります。でも普通は症状が治まると、けろっと、自分が神様であることを忘れてしまいます。でもその人に信者がついて組織が整っていけば、立派な宗教になります。また、キリストは40日40夜の断食と感覚遮断で幻覚を見たといいます。その時にはエンドルフィンも出てエクスタシー状況にもなります。(『キリスト教も幻覚から始まった』はまの出版)

共通点と相違点

 ブッダと、キリストと孔子ではいろいろと共通点と相違点があります。それはまずその宗教が生まれた風土が影響しているといわれています。温暖な農耕地帯である、インドや中国の地は、多神教的で、厳しい砂漠地帯に生まれた一神教の系列である、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教などの違いです。 共通点は、当時の人々の苦しみを、なんとか救いたいという強烈な意識です。今の世界でも、生きているより死んだ方がましだという悲惨な状況の人はたくさんいます。しかし彼らの時代はもっと厳しかったでしょう。時の支配者に虐げられ、先の見通しや、希望もなく早くに死んでしまう貧しい人たちの群れ。その人たちに、ブッダや、キリストや、孔子は胸を痛めます。

 当時は厳しい身分制度がありました。一部の特権階級を除き、大変厳しい生活をしてきました。インドでは、カースト制度があり、支配階級のバラモン、クシャトリア階級のほかに大量の庶民階級と、さらには不可触賎民といわれる、、人間扱いされない階級の人たちがいました。悲しいことにそれは今でも続いているのです。カースト制度をもとにするヒンズー教に対し、仏教では、カースト制度を認めません。キリストの生きた時代、ユダヤ人はその国をもたず、エジプトで奴隷扱いされていました。次にイスラエルに戻って来ても、ローマ帝国の支配を受けました。庶民は大変その中で苦しみました。キリストは、その教えと救いを示し、ユダヤ教を超え、単にユダヤ人だけでなく、女性も含めたすべての人々が神の前で平等で信じれば救われると言いました。中国でも、孔子の時代は春秋戦国時代で、戦乱の中で、庶民は塗炭の苦しみの中にありました。

庶民の苦しみを救うために

 こういった、庶民の苦しみを救うために立ち上がったのが、ブッダ、キリスト、孔子なのです。その三人に共通しているところは、あくまでも苦しんでいる貧しい庶民のためという立場です。そして、それは身分や民族、国家の枠を乗り越えたものです。そしてそういう人たちへのやさしさであり、逆に暴虐なものへの怒りです。ただその解決する方向は違いました。

 しかし後世、弟子たちがその教えを広めるために、いろいろな言説を加えていきました。その地に入りやすいようにしだいに、教義も変えていきました。そしてついに、権力者にとりこまれるにいたって、その権力者の権威を高め、庶民を弾圧する道具に変質して、堕落していったのです。それは三つの宗教に共通しています。それぞれの、教祖たちがその有様を見たらなんというでしょうね。ですから、私は、ブッダやキリストや孔子は好きなのですが、宗教は嫌いというのです。

 この文章は、「実用的人間学ニュース第10号」の文章を一部改編したものです。

           

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