民主党政権に期待する 少し長い目で見てあげよう
民主党政権がスタートしました。世論調査では、おおむね評判がいいようです。もちろん、いろいろな問題点もあります。内閣官房機密費は、民主党が野党の時には、オープンにせよと言っていたのが、今度政権をとると、公開しないといっています。郵便会社の社長なども、元官僚がなっています。普天間問題でも、いろいろと、閣内に意見の違いがあります。鳩山首相の献金問題にもいろいろ疑惑が出てきて、歯切れの悪い答えをしています。
ところがいろいろ問題点があっても、ずいぶんと、前の自公政権より良くなったと感じます。まず第一に、鳩山首相が思った以上に良いと思われていることです。今まで麻生首相の時には、外国へ行くと、知性に欠け、みすぼらしく、恥ずかしい感じでした。大臣もひどい人物が多かったですね。 ところが鳩山首相は、国連総会でも英語で堂々と演説をし、思い切って、温暖化ガス25%削減を打ち出すなど、世界でも大いに注目を集めました。やはり私も日本人ですから、自分の国の首相に少しでも誇りを持てるようでなければいけません。厚生労働大臣の我妻さんなんかも官僚のいじめにあっているとか言われますが、ずいぶんと頑張っています。健康を害さなければいいのですが。
いま来年度予算についての詰めをおこなっていますが、体育館を借りきって、公開で行うようですし、次々に公約を実現しようとしています。八ッ場ダムでも、県知事などが反対しても、きっぱりやめるべきです。都知事、県知事はまだ保守系が多く、地元の土建屋とのつながりなども大きいと思います。われわれは、その圧力に負けず、無駄なダム建設をやめるように応援してあげる必要があります。ともかく今の民主党政権が大企業本位、官僚主導型から抜け出そうとしていることは確かです。ただ景気が悪く、税収が減っている中での、大きな支出を伴う子供手当など実現などは大変なものがあります。
大企業、経団連などと、自民党の結びつきは強く、献金も圧倒的に自民党に行っていて、今経団連などは、つながりをどうしようかと、困っているようです。公共事業である電力会社が企業献金をしてはいけないので、かわりに経営者が強制的に個人献金を自民党にしていることが新聞に書かれていました。東京ガスでも7割の役員が、自民党に献金しています。今の民主党がかなり思い切った政策を打てるのは自民党にくらべ、圧倒的に企業献金がすくなかったからです。でもこれからが心配です、今自民党支持だった、農協、医師会などの業者団体が一斉に民主党に支持を変えています。
以前私が現役で社長をやっていたころ、うちでは不動産業もやっていました。不動産業をやると、否応なしに不動産の会にいれられ、不動産政治連盟に入れられます。政治献金も前は会社からでしたが途中から、個人に変わりました。私はいやいやながら大嫌いな、自民党に間接的に献金させられたのです。ところが新宿支部では最近、民主党にも献金するようになりました。政権党に立てついてはいけないのです。私は昔は地元では、 14億の売上と80人の社員との社員がいる企業の社長をやっていましたから、町会や、商店会などでは、一定の役割を果たすことを期待されていました。しかし昔は、町会や商店会の幹部となると否応なしに、嫌いな自民党の議員との付き合いをせざるを得ない状況にあって、それが嫌で私は最低限のことしかしませんでした。
でもこのように、業界団体や、大企業からも献金を受ければ、当然献金したところに対して便宜供与せざるを得ません。民主党が、献金を受けることにより、政策が変化して自民党と同じようになり、民衆の支持を失うことにならないか、とても心配です。企業からの政治献金はすっきりとやめることが、民主党政権が長続きする秘訣です。そうでないと腐敗堕落して人々の支持を失います。今まで歴史はそのようなことを繰り返してきました。まあ今はともかく、みんなで支持をしたのですから、あまり細かいことに、詮索をせずに、温かく見守ってあげる必要があります。
★2011年11月 野田政権になって、民主党は完全に、財界や官僚のための政党に変わってしまいました。暖かく見守ることはできなくなりました。
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