性についてー実用的人間学的考察
「週刊現代」11月28日号の12ページにわたる特集で、「日本人のSEX」というのがありました。それによりますと、日本人は世界主要26カ国のなかで、「年間セックス回数」ワースト一位だそうです。日本は年間48回で一位のギリシャの164回の三分の一だそうです。さらに、性生活の満足度は15%というひどい結果です。年48回というのはちょうど週に一回というところですが、40代の夫婦ではセックスレスが、きわめて多いようです。男性のED(勃起不全)推定1800万人いると推定されています。成人男子の3分の1近くです。若い人は本当は性欲の塊みたいだったのが、今では、草食系男子などといわれるようなひどい有様です。
セックスレスとは、パートナーとの間で1カ月以上の性交がない状態を言うのですが、16歳から49歳の男女で、08年には37%がセックスレスで、それは年年増えているそうです。それも統計ではそうですが、相談所では日本の夫婦の60%はセックスレスだろうと言っています。どうも職場でのストレスが強くなり、出産後で、妻が子供に目が向いて、セックスしなくなってから、そのままなくなってしまう傾向が強いようです。又食べ物の偏りで亜鉛の摂取量が減って、味覚異常が出ているようですが。亜鉛不足は精子を作れなくなり、これは性欲減退に直接つながります。私自身の身の回りの人々の話でも、セックスレスだという人もとても多いのです。夫も、妻もお互いに異性としての魅力を感じなくなってしまっているようです。妻がエロスの対象でなく、自分にとっても「おかあさん」見たいな感覚になってしまうようです。ということで、「他の人となら」できるようです。そしてまた男性は多様化してコンビニ化した風俗産業とAV(アダルトビデオ)で自分で満足してしまうようです。今では簡単に手に入りますし、人間関係の煩わしさもありません。ただ、AVは誤った知識を植えつけて、男女関係を悪くするだろうと、私自身も見て感じます。私の住んでいるところは歌舞伎町に隣接しているところで、さまざまな風俗産業が嫌でも、目についてしまいます。
日本人の性欲減退は少子化に直結します。地域で見ますと、沖縄や九州では出生率が多く、ラブホテルも多く、北海道が一番少ないようです。男女の性生活の意識でも、女性の性の高まりは男性に比べ、ゆっくりしているのに、男性の自分のペースで、体位をあまり変えず前戯も挿入時間も短く、女性が気持ちよくなる前におわってしまうそうです。女性はさらに、40を過ぎてくると、分泌液もすくなくなり、いきなり挿入されると、性交痛を起こします。それでますます性交が嫌になってしまいます。日本の女性の3分の1は日本の男性が一方的であると不快感を持っているそうです。実態はもっと多いかもしれません。女性の多くがセックスを仕方なくしているのかもしれません。
日本における、性の現状はこのままにしておいていいものではありません。夫婦関係やぺアの男女の人間関係は極めて健全な社会にとって重要です。又心や身体の健康にとっても極めて重要なのです。中国で、仙人になる方法はいろいろあるのですが、男女の営みによって(房中術)仙人になったものが一番多いと言われます。お互いに好きなものどおしで、同時にクライマックスになると、生きていてよかったと感じますし、心身ともに深く満足すると、ストレスなど吹き飛んでしまいます。でもそのためには、特に男性のほうで、基本的な考え方を改める必要があります。
まず性についてのただしい知識が必要です。しかしなかなか性に関しての正しい知識は得られません。誤ったもの、ゆがめられたものが多いのです。それから、70代位の人がよくいうのですが、さまざまな性犯罪があると、昔は赤線があったけれど、今はないからそういう問題を起こすと。でもそれは大きな間違いです。前にも言いましたが、私の住んでいる新大久保から歌舞伎町にかけてとその周辺はあらゆるセックス産業に満ちています。おそらく世界中で一番日本が多いと思います。台湾のタクシーの運転手で日本語をよく話せる人が、日本に行ってそういう楽しみをしてきた、又いきたいと言っていました。しかしいくら多いといっても、赤線のように、いわば政府が公認で売春を行わせるのとはまったく違います。少し話が飛びました。人間学研究所には性に関してのいろいろな書物が150冊ほどおいてあります。セクスオロジー(性科学)は人間にとって重要な学問です。 最近でjはアダム徳永という人の「スローセックス実践入門」とか「妻を愛する技術」講談社プラスアルファー新書などが出ているので読んでみるといいと思います。ともかく特に男性のほうで、自分本位になっていないか、お互いに十分に満足を得ようとしていないのではないかと反省する必要があります。また最近は、EDに対して、いい薬もできています。インターネットで、近くのそういう専門の医院へ行ってみることです。問診だけで、簡単に処方してくれて、後は診察券さえあれば薬をすぐ手に入れられます。内緒にということでインターネットなどで購入するとニセモノが多いそうです。バイアグラ、レビトラ、シアリスなどの薬があります。ニトロなどと一緒に飲まなければ安全です。シアリスは、なんと36時間も効いていて、多少油もの食べても平気だそうです。かなりセックスは精神的なものが左右します。持っていて、もしだめかなというときに、持っていると安心するそうです。
夫婦関係始め男女関係は、セックスがうまくいっているときには、絶対にと言っていいくらいわかれないと思います。お互いに裸になって、ともに喜びを感じていれば、人間関係はうまくいきます。しかし、いくら仲(校正前には中になっていました。ちがう意味になってしまいます)がよくてもセックスが絶えてしまうと、何かの拍子で簡単に別れてしまうかもしれません。セックスをすると、お互いに少しでも、自分の容姿を気にします。又セックスをしていると、性ホルモンが盛んに分泌され、若々しくなります。また魅力的にもなります。恋をすると、美人になると言いますが、セックスをすると美人になると思います。男性も、なんとなく性的魅力を醸し出すでしょう。セックスレスでは枯れ木のようになってしまいます。夫婦関係がよくなれば、子供や両親などに対しても、人間関係がよくなります。 日本においても、何か世界で最低というセックス回数をせめてブービーの香港の年82回(日本48回)くらいまでに回復することになにがしかの手を打つ必要があるように思えます。ちなみに、66歳の私は一応現在も現役であると付け加えておきます。
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