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2009年11月26日 (木)

カウンセリングと実用的人間学的なお悩み相談 (1)

カウンセリング教室に学んで

 今まで、カウンセリングに関する本はいろいろと読んできましたが、一度は、カウンセリング教室で学んでみようと思い、読売文化センターの「カウンセラー養成講座」を2006年10月から受けてみました。読売文化センター新宿は歌舞伎町にあって、自宅から歩いて7分ぐらいのところにありました。日本カウンセリング研究会というところが主催するもので、月に2回ほど開催されます。日本カウンセリング研究会本部は市川市にあって、会長は田村悦子氏です。全日本カウンセリング協議会は、平成19年に創立40周年を迎えた、日本で最初の民間のカウンセラー養成機関だそうです。その中にいろいろな加盟団体があって、私が学んだ、カルチャーセンターの教室もその一つになります。

 コースには基礎コース、研修コース、専修コースとあって、一定の単位を修得すると全日本カウンセリング協議会の3級、2級の資格を得られるというものでした。それから、私は2年間学んで、理論編ではパーソナリティー理論と、人間論、実習編ではエンカウンターグループと、ロールプレーイングを学びました。1単位は18時間の学習で、基礎コース4単位、研修コース6単位、実習コース6単位の合計16単位を終了して、認定されると3級の認定資格を与えられるというものでした。ですから、3級を取るまでには4~5年くらいかかる計算になります。途中でワークショップという泊まりがけで集中的に学ぶ講座があって、それに参加しないととても、3級資格でも中なかとれないという感じがしました。

 教室は14時40分から16時40分の2時間でした。昼のコースでもあり、参加者6名のうち、男は私一人で、後は、女性ばかりでした。もうすでに、2年半やっている人が一番短く、みんな4~5年やっている方でした。講師のかたも永野さんという女性の方でした。みなさん永年参加していて、さらにはエンカウンターグループという形で自分のことも話をしあっている仲ですから、みんな親しいお友達という感覚でした。研修が終わると帰りに喫茶店に寄るか、3回に一回は、近くのお店に飲みに行きました。私も飲むのが好きですから、そこでおしゃベリするのも楽しみでした。

 最初は、「パーソナリティ理論」(テキストはパースナリティとなっています)についての講義です。カールロージャーズ全集の8巻の「パーソナリティ理論」の一部を小冊子にしたものがテキストになります。ただこのテキストは、原文直訳みたいなところがありとても難解です。「有機体」とか、「感官的、内臓的感覚」とか、「内部的照合枠」とか、いうような言葉が出てきて、先生まで首をかしげるところがありました。私も、すでにいろいろな本を読んでいたので、ここはこういうことでしょうとか、お話もしました。また3回に1回は、テーブルを取り去っての、それぞれが自由に語り合う、エンカウンターグループでした。エンカウンターグループとはカールロジャースが開発した、カウンセリングの方法です。エンカウンターグループには、指導者から、課題が与えられているもの(構成的)と、そうでないもの(非構成的、ベーシック)があって、ここのエンカウンターグループは、後者の立場のものでした。

 途中で、講師の先生もベテランの女性のかたに変わり、参加のメンバーも変わっていきました。1年半たってからは、話が終わった後で、飲みにいくこともなくなってしまいました。できれば3級の資格位はとってみようと思いましたが。まだ仕事をしていましたから、なかなか、泊まりがけのワークショップにまで、参加できず、このままでは資格取得まであと2年はかかりそうで、続ける意欲も薄れてしまいました。ちょうど、同じカルチャーセンターで、手相、人相のコースが始まり、そちらのほうが面白そうなので、丸2年でやめてしまいました。

 理論編では最初は「パーソナリティー理論」の170ページの小冊子を一回の2時間に3から4ページを読みあわせていくのですが、いささかまだるっこしい感じがしました。私の考えている実用的人間学に基づく、一種のカウンセリングでは、学ぶものが、カウンセリングのことだけではありません。もっと幅広く人間全体について学びます。それに4年くらいかけて、ようやく3級になって、もまだまだ不十分なようです。私の参加しているクラスの人は2級の指導員も含めだいたいすでに3級を持っていました。でもみなさん失礼ですが私の見るところ、十分にカウンセラーとして、通用するのか不安を感じました。実用的人間学のコースでは、二年くらいで、なにがしかの相談を受けられるようにならなければならないと思っています。ですから内容を濃くしていかなければなりません。

カウンセラーとは

 カウンセラーにはさまざまなものがあって、私の知るところでは、100数十流派があります。所轄する役所も、文部科学省や、通商産業省や、いろいろです。精神医学系と心理学系、産業カウンセラー系もいます。医師の世界では、国家試験に合格しなければ医師を名乗れませんが、カウンセラーはそうではありません。すでにたくさん存在していて、たとえば、一番権威あるとされる、「臨床心理士」でもまだ国家資格ではありません。また、ほかの資格のもとに、カウンセリングの実務をやっている人にあなたは資格がありませんから、カウンセリングをやってはいけませんとはいかないのです。ですから「占いカウンセラー」などを称することができるのです。

臨床心理士

 又、臨床心理士は、心理学の大学を出て大学院までいって、試験に合格しなければなりません。とても他の人にはチャレンジできません。では「臨床心理士」の資格を取ったからと言ってそれで十分ではなく、医者が医師の資格を取ったから、何でもできるというわけではないのと同じように、カウンセリングにはいろいろな、自分自身の人生経験や、臨床例を重ねてようやく適切な対応ができると思います。人生相談などは、大学院を出たばかりの人よりは、長年の人生経験を積み重ねた人のほうが有効なことが多いのです。そこで人生経験を積んできた人々の知恵を生かし、なおかつ、実用的人間学の知識をきちんと得た人の登場が待たれるわけです。以後、カウンセリングと、それに対しての私の構想をのべていきます。

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