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2010年4月14日 (水)

経営人間学シリーズ(12)ほめることが大切 日経新聞 外山滋比古氏の話から

 日経新聞の2010年4月の「あすへの話題」で、お茶の水女子大学名誉教授の外山滋比古氏の文章が、面白いのでご紹介します。「ブタも木にのぼる」という題です。ご存じのように、「ブタもおだてりゃ、木に昇る」というものです。一緒に作っている同人誌の編集者Kさんのお父さんが脳こうそくのリハビリとして絵を書いているということを聞き、同人誌に表紙の絵やカットを書いてもらったそうです。素晴らしい絵で、Kさんに素晴らしいと絶賛の手紙を書いたら、「父は涙を流して喜びました」と返事が来たそうです。それ以後、お父さんは、人が変わったようにリハビリに精を出し、夢中になって描いているそうで、「おかげさまで思わぬ親孝行ができました。ほめられるのはクスリよりよく効くみたいです」とKさんが感心しているというのが最初の話です。

 2002年に島津製作所社員で、ノーベル化学賞を受賞した田中耕一さんは富山県の小学校の理科の実験で、回ってきた澤柿教誠先生に質問したそうです。いい質問だったので、先生が「きみはすごい!」とほめました。この一言で田中少年の科学志望が決まって、ノーベル賞につながったということです。ノーベル賞を受けて、帰国した田中さんは自宅より、先に澤柿先生のところに直行し、感謝の報告をしたとのことです。澤柿先生も教師冥利に尽きると、感慨無量だったでしょう。  

ほめる言葉には驚くべき力があるようです。1964年にアメリカの教師であるロバート・ローゼンタールが40人のクラスを成績が同じように20人の半分づつにして、一つのクラスにはよくできたとほめるようにし、期待を込めたまなざしをかけたということです。もう一つは普通に採点をして返すだけでした。ほめられた生徒も自分たちが期待されていると感じながら勉強しているうちに数カ月で、ほめられ続けたチームの成績が上がり、大きな差が出てきたということです。これを教育心理学ではピグマリオン効果と言います。逆にけなしてしまう、その反対をゴーレム効果と言います。ピグマリオンとはギリシャ神話でピグマリオン王が、素敵な女性の彫像にほれこんで、恋焦がれていたので、アフロディテがそれを人間に変えたというところからきているそうです。ただこれにはその説が間違いであるという反論もあるそうです。  

山本五十六元帥は「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば人は動かじ」という有名な言葉を残しています。経営学やリーダーシップの勉強などでは必ず言われる言葉です。私も永年会社経営をやってきましたが、なかなかその通りにはいかないものです。またほめれば力以上の力が出るというのが「「ブタもおだてりゃ木にのぼる」(新聞では、ほめればブタも木にのぼる)と言う言葉です。なんかマンガ映画によく出てきましたね。  あいにくのこと、人間はほめるより、叱り、くさし、ケチをつけるほうが好きだ。と最後に書いてありました。本当に、せっかく頑張ったのにほめられるどころか、ケチをつけられたらもう頑張るもんかということになってしまいますね。みなさんも、もしかしてときにそんなことをしてやる気をなくさせていないか、反省してみるとよいでしょう。

 

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