現在の政治状況ー植草一秀の「知られざる真実」のブログ
『売国者たちの末路』という本を見ました。副島隆彦・植草一秀両氏対談を書いた本で祥伝社から、2009年7月に出版された本です。この翌月には総選挙があり、自民党は歴史的大敗をし、民主党政権となりました。副島氏は『最高指導者だけが知っている日本の真実』(2007年 成甲書房)などで、一貫して、小泉、竹中構造改革路線とそれに続く自民党政治で、新自由主義をもとにした政治がいかに人々を苦しめてきたか、それにいかにアメリカが強く後押しをし、大マスコミが世論操作をしてきたかを告発してきました。また植草一秀氏は副島氏と同じような立場を主張してきました。しかし植草氏は2004年と、2006年と続いて痴漢行為で逮捕されました。植草氏はこれらの事件は警察によって捏造された冤罪であると主張しています。そして今最高裁で戦われています。その経緯は『知られざる真実―拘留地にて』(名月堂書店)に詳しく書かれています。警察が政府、大企業の手先として、いかなることをするかは、私自身の経験からもよくわかっていますから、恐らくそうなのだろうと思います。
民主党政権に代わっても、永年の自民党政権のもとでの官僚機構は、かわっていません。今の権力機構は、民主党政権を早くつぶして今まで通りの自民党、保守政権に戻そうとしています。そのためにいろいろな新党を作って第二自民党として民主党を第1党から落とそうとしています。でも「みんなの党」はまだしも、明日の10日に設立される、「たちあがれ日本」は「みんなの党」が馬鹿に高い支持率を得ているのを見て急きょ立ち上げたのでしょう。石原都知事が命名したようですが、平沼という超保守主義者と政治的立場の異なる、与謝野が一緒にやるという点でも、70歳ぐらいの人物たちが立ちあげたという点でも、早くも皆に馬鹿にされています。自民党にとって保守党票を食って逆効果になるのは確実です。
植草一秀氏は「植草一秀の『知られざる真実』」というブログを書いており、そのブログは今日現在で政治部門でのアクセスランキングが第三位、ひと月で50万近くのアクセスがある人気ブログです。ちなみに、私の「こういちの人間学ブログ」は昨年7月からでようやく5,000件のアクセスがある程度です。
今日の植草氏のブログでは、例の「たちあがれ日本」を受けて、「立ち上がらなければいけないのは主権者国民である」と言っています。「そしてだまされるな有権者」とも言っています。もともと自民党員であった、鳩山、小沢氏が中枢を占める民主党政権は、相次ぐ金の問題で急速に支持を失っていると、新聞などの世論調査で言われています。でもその世論調査自体が、かなりいい加減で誘導的であるとしたらどうでしょうか。確かに、小沢氏の資金が不透明であり、鳩山首相が多額のお金をもらっているのに、申告しなかったというのはおかしいです。でも委員会で野次を飛ばす自民党議員自身が、果たしてみな公明正大なのでしょうか。掘り出せば自民党の議員で同じようなケースがたくさんあるのに、小沢氏だけを集中的にやるのは確かに国策捜査だと言っても過言ではりません。今までの自民党の歴代首相がアメリカにべったりであったのが、唯一日本を独立的な立場にしようとし、中国とも国交を開いた田中角栄首相が、アメリカからの暴露であるロッキード事件で失脚しました。小泉政権成立のためにアメリカが、膨大なお金を宣伝費に出したという話もあります。日本は現状では依然として残念ながら、今の基地の状況を見てもアメリカの半属国です。
植草氏はブログで、はっきりと書いています。1、天下りをなくすこと 2、企業献金を全面的に禁止すること 3、外交でアメリカに隷属しないこと、その三つが、きわめて重要であると。特に民主党が、国民の立場の党であるためには、企業献金を民主党がもらうかどうかです。経団連なども、極端な自民党支持でしたが、民主党にも献金を増やそうとしています。お金をもらえばどうしても、出してくれたところへの便宜をはらいます。ここは絶対に妥協してはならないところです。又植草氏は「だまされるな有権者」と言っています。人々は小泉に散々だまされたのに又こりないのですね。今の状況は危ういです。
そして植草氏が言っているように「国民の幸福のために存在する政府」がぜひ実現できることを望みます。
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