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2010年5月12日 (水)

ダライ・ラマ 「拝金主義と決別を」の批判

毎日新聞2010年5月3日づけの毎日新聞朝刊の一面にダライラマと毎日新聞の記者が会見し「自殺年3万人『拝金主義と決別を』」というメッセージをしたという記事がありました。ダライラマは皆さんご存じのように、1989年のノーベル平和賞受賞者で、チベット仏教の最高指導者ダライラマ14世(74歳)です。6月に訪日するのでその前に亡命政府のある、ダラムサラで、会見をしたということです。

 新聞記事によれば、長引く不況に伴うリストラや借金苦、学校や職場でのいじめ・・・・。自ら命を絶つ人のほか、心を病む人も多い。そして悲しみは周囲に広がる。「日本は経済成長で(人々の心は)限界に直面し、今では経済の分野でも、世界規模の危機の中で苦しんでいる」と案じる一方、「現代社会は人間へのいつくしみや愛がかけている」と説いた。以上は新聞記事をそのまま載せたものです。

 自殺を減らす方策はあるのか。ダライ・ラマは『祈りだけで問題は解決しない』と断言し『次世代のために内なる価値観を重視する教育システムが必要』と語る。さらに生き方を見失った人々には「恥と自殺を考えるなら、恥をしのんだほうがいい。物乞いになってもそれは恥ではない。失敗しても自ら命を断つ理由などない」とのメッセージを送った。と書かれています。そして新聞の5面のダライラマの話しがつづきます。(さてダライ・ラマは、昔オーム真理教の麻原彰晃でも、会ってもらったと感激するような立場にいます)

 ~科学技術が精神的なものにとって代わり、お金が人々の心に浸透しました。しかし20世紀後半以降、精神的な価値観が見直されてきています。発展した国に住む人々は、徐々に物質的な価値の限界に直面してきたからです。私たちは内なる価値の重要性を学ばなければなりません。慈悲や愛といった内面にある価値は内なる平和を基礎にしているのです。お金は欲望などをもたらし猜疑心を高め人間同士の友情をこわします。「自分は不幸だ」と感じ、酒や麻薬に依存し欲求不満が高じ怒りっぽくなる。それは自殺や周囲の命を奪うことにもつながると思うのです。

 直面している問題は過去の怠慢が引き起こしました。今を生きる人はそれを排除しなければなりません。今の経済危機は強欲な拝金主義と投機的行為の結果です。人々は危機を乗り越える方法も、人間としての価値観も考慮せず、お金の話ばかりしています。

 自殺しようとしている人に言います。 がんばっても自信を持てないなら周囲に頼っても決して問題はありません。~何かで失敗したとしても、自ら命を絶つ理由などないのです。

以上、ほとんど新聞にのっているダライ・ラマのいっていることをそのまま書きました。そこで私が思うのですが。今の経済危機は、強欲な拝金主義と投機的な行為の結果ですとダライ・ラマ言っています。その経済危機を引き起こしたものは、新自由主義やグローバリズムにもとずいた、独占資本家集団や多国籍企業とその指示のもとに働く、政府が引き起こしてきたのではないでしょうか。お互いの競争のために、自国の工場を止めてもっとも安い工賃ですむ国を探します。その結果アメリカでも日本でも失業者があふれます。たとえばユニクロは、中国の労働者を低賃金で過酷に働かせます。そこで安くできたものを日本で売ります。日本で作っている繊維産業はとても太刀打ちできません。結局多くの企業や店が潰れてしまいます。そういう企業同士の戦いは熾烈で、道徳的にどうかなどは問題になりません。甘い考えでいて1位になれなければ、ときには2位、3位の大会社もつぶれてしまいます。

 日本でも、新自由主義に基づいた小泉元首相から続く自公政権がさまざまな、大企業本位の政策を行って、大きな利益をあげる一方で、勤労者の所得を下げ、非正社員化し、その結果として購買力が低下市景気も悪くなるという負のスパイラルに落ち込み、さすがに人々もそのことにきずいて、自公政権から、民主党中心の政権に変えたのではないでしょうか。いろいろな自殺も、収入が激減し将来に対して絶望的になって自殺するのではないでしょうか。また仕事は厳しくストレスは高まり、うつになって自殺する人もあります。いま、日本経済新聞などをみると、不景気だといいながら、大企業は軒並み、大きな利益を計上し始めました。大企業は巨大な社内留保をしていますが一般紙はそういうことを報じませんし、多くの人は知りません。そして決してその社内留保を労働者の賃金向上に使いません。次なる競争と利益のために使うのです。それなのに、経団連は法人税をさらに下げさせようとしていますし、政府もその要望にこたえ、逆に消費税を上げようとしています。

 そのような実態を無視して、一般的に、拝金主義をやめましょうとか内面の価値を高めしょうとか、ダライ・ラマは言います。一体だれにあなたは言っているのでしょうか。自殺しようとしている人にでしょうか。自殺を引き起こすような事態をもたらしている、政治家や大資本家に対して言っているのでしょうか。そういう大資本家や政治家にいくら説教しても駄目です。その事態を直すには、人々にそのことをきづいてもらい政治を変えることしかありません。断じて心がけの問題ではありません。ましてダライ・ラマも言うように祈っても無駄です。

 自殺しないようにするためには、教育システムを変えなければなりませんと言います。どのように変えるのでしょうか。人々に拝金主義をやめて欲を出してはいけませんよというお説教や道徳を垂れるのでしょうか。教育システムをかえて内面の価値を高めさせても、独占資本化はそんなものに関係ありません。あくまでも利益を求め続けます。そうしなければ、たちまち競争の世界から脱落してしまうからです。それは一般の人を、迷わせ我慢させる宗教と同じです。また、自殺しないで、人に頼りなさい、恥と思わないで、なんていうのは、たとえば、借金地獄から家族を守るために、保険金を得るために、自殺でもしようとするような事態の人に対してどうすればいいというのでしょうか。家族全員で物乞いでもしろというのでしょうか。そうではなくてきちんと社会保障するシステムを作り、自殺までしようと悩むとき、安心して、相談に行き、頼れるように早急にすべきでしょう。

 ダライ・ラマは祈りでは解決できないというだけましです。祈りで世の中を変えられるという宗教は多いのです。改めて、みなさんもそのような主張があるのではと見てみてはいかがでしょうか。

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