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2010年12月22日 (水)

スピリチュアルな生き方ではなく、科学的な立場による生き方を

 まず、あらためて、「スピリチュアルとかのいかがわしさ」という私のブログで、今は直してありますが、K氏を呼びすてで書いたというのは失礼なことでした。お詫びいたします。今は名前も書かずK氏としています。K氏の本を読んでいないで書いたものであるということもよくないことでした。申し訳ありませんでした。

さて、第29回実用的人間学でお話した「スピリチュアルな生き方か、科学的な立場による生き方か」の内容の後半についてお話します。今パワースポットが若い女性に人気で、神社やお寺などにたくさんの人が行って、いろいろお願い事をしています。恋愛のお願いが多いそうです。それは別にとがめだてすることもないのですが。全般的に、いろいろ思うようにならない世の中で、その原因を、霊とかや、運の良し悪しのせいにして、パワースポットや、神仏や占い師などに探ってもらおうという人が、特に女性には多いように思えます。原因を正しくとらえられないならば、その解決策も間違ったものになります。もちろん気持ちの問題というのが大きいですから、占い師や、パワースポットで癒されたと感じられるのは、それはそれでいいのです。

 しかしK氏の本にも書かれていますが、弱者を救済しない新自由主義の政策によって、このままでいいというメッセージがあふれていて、弱者をだまして社会の底辺にい続けさせる傾向がある。また、自分や家族が直面しているさまざまな個人的な問題や社会問題においてそれが不正を黙って見過ごしましょうというのではなく不正があればきちんと正すことが大切である。スピ原理を働かせれば、そういう困難を解決しやすいような精神状態になることができると言っています。

 私の考え方は、禅や、ヨガやいろいろなエクササイズをして、魂や、悟りの境地ともいえる霊のレベルに心を持っていくのではなく、社会や自分自身について、科学に基づいて正しくとらえてゆき、その結果に基づいて、行動しようというのです。たしかに、悟りの境地に近くなったという自信とゆとりから、周りの人にやさしくなり、心身も丈夫になって、いろいろな問題を解決しやすくなるということを別に否定するわけではなく、それはそれで結構なことなのです。ただ私の方向は、K氏が行っている社会的問題をどのように解決していくか、又心身の問題や、人間関係の問題も、冷静に科学的にとらえて判断しようというのです。

 私は、この47年間で人間に関する膨大な書物の中から、人間学に関連する本を1万数千冊を集めてきました。人間学という表題のついた書物を常に把握し、うち半数近くの500冊ほどを持っています。自分自身が人間に関するゼネラリストとなろうと、いろいろな分野の知識をを広く浅くではありますが、集めてきました。学生時代からやっている人間学研究会で、数えきれないほどの人間学の例会を開き、知識を吸収してきました。その結果、宇宙の起源、生命の起源、生物進化、歴史、人類学、社会学、心理学、哲学、宗教など多くの部門について概略をつかみ。十数回にわたって、分かりやすく全分野をお話できるようになっています。実用的人間学は膨大な知識を、わかりやすくこなして、その個人個人が生きていくうえでの知恵になるようにこなしていくものです。

 そしてそこで身につけた知識を、実生活で活用します。実用的人間学では、単なる知識としてだけとらえないで、自分自身がどのようなものであるのか現在の自分の考え方がどのようなものでありどのように変えていかなければいけないかを考えます。魂や心のレベルを上げるのではなく、自分自身の心身や健康状態、人間関係などの状態を正しくつかみ改善していきます。社会の不正があれば、きちんと正すことの方に力点を置きます。それにはそれぞれの専門家の力を借ります。もちろん健康法などで、私自身も、呼吸法などを取り入れています。でもそれは、魂のレベルを上げるためではありません。

 まだまだ実用的人間学と言っても、私自身が提唱しているだけで、人間学研究所や、実用的人間学研究会のメンバーにしか通用しておりません。しかし、宗教にかわってのスピリチュアルな生き方ではなく、科学的、批判的に生きるための科学的ヒューマニズムと実用的人間学をもとにした生き方をお勧めします。改めて。カールセーガンの言葉でしめたいと思います。

「科学的精神を持ち、それを現実の社会の中で実践した人は、学歴や職業にかかわりなく、すべて科学者なのである」

と私もそのように生きたいと思っています。

* 科学的ヒューマニズムとは、ハチョンの、「科学的ヒューマニズムの歴史」に書かれている、ブッダから孔子、ルクレチウスからカールセーガンなどまでにいたる、人間は神が造ったものではなく、自然に生成されてきたということをもとにしたヒューマニズムの思想です。

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