腰痛の主な原因は椎間板ではなく、ストレスと脳? NHKためしてがってん
2011年11月16日のNHKの「ためしてがってん」は「1300万人に朗報、ついに発見、椎間板は腰痛の真犯人ではない」というものです。
私も永年腰痛と膝痛に悩み、週に一度は整形外科に通い、腰けん引、腰の低周波治療、時には痛み止めの注射もしてもらいます。レントゲン、MRIとかとるとこれはかなりひどいですね、と言われます。ただ手術というほどではありません。先日、山東省の旅行に行きましたが、きついところは行かずに時々休んでいる状態でした。腰やひざが痛いとどうしても、歩くことがおろそかになりさらに身体が固くなって、痛むという悪循環のようです。ということでこの番組に期待してみました。
中年女性の川端さんは、くしゃみから腰痛となり、椎間板ヘルニアと診断され、手術をしましたが、ヘルニア切除後5年たっても腰痛は治りませんでした。
松本守雄(慶応大整形外科)氏は、腰痛のない人130人腰のMRIで検査したところ、80%もの人が実は椎間板ヘルニアがあり、神経を圧迫しているのに、痛みを感じていないということが分かったといいます。
ある女性看護師は腰に椎間板ヘルニアがあったが、半年で回復し痛みがなくなったといいます。その原因は、マクロファージ(白血球の一種で、異物を食べてしまって排除する)が、飛び出した、ヘルニア部分を食べてへらしてしまったというのがわかったといいます。
牛田氏(愛知医大教授)、上記の例はヘルニアが大きいほど、マクロファージの働きが強いということがわかったと。でもそれがわかったのは、最近であるといっています。
ただすべて手術が要らないということではなく、1、しびれや麻痺が強いとき 2、転びやすくなったとき 3 しびれで排尿困難になるなどの症状が出ているときには手術は必要であるといっています。しかし、腰痛の85%が実は原因不明で、椎間板ヘルニアによるものはわずか5%であるというのです。
紺野愼一(福島県立医大教授)は50年に一度の大発見として、「腰痛の原因の多くはストレスによる脳の活動低下が原因である」といっています。ストレスが続くと脳の側座核がはたらかなくなる するとオピノイドという鎮痛作用のある物質がでなくなってしまう。すなわち 腰から来る痛みの信号を抑えていたのが、抑えがきかなくなってしまったということなのです。
側座核とは、快楽中枢とも言います。ここに、コカインやアンフェタミンなどの物質がはいるとドーパミンが増加してくる。すなわち快楽が増し、そのことがコカインなどをやめられなくなるもとになるのです。
中年女性の高橋さんは腰痛から、布団から出られないほどのひどい痛みでした。ところがある日、旦那さんが子犬をプレゼントしてくれて、今まで自分の腰の痛み、しびれにだけ関心が行っていたのがそれいご、関心が犬に注がれ、少しづつ動くようになり、いろいろな要因で腰痛が軽減して行ったというのです。そして犬と散歩にも出られるようになり、さらに良くなっていきました。
紺野氏によると、原因不明の85%のうち、3分の1はストレスが腰痛の原因であるとわかったといいます。旦那さんが帰ってくるまで寝ないで待っているとか、病気の不安、仕事の不安、医療に対しての不信、それに痛みの悪循環が続いてしまいます。旦那さんがおきていないで早く寝ていていいよということで、腰痛が軽減することもありました。
痛みと、それによる活動低下、それに対してのまわりの理解不足などの悪循環が続きいつまでも、治らないということになります。
側座核は楽しいことがあると活性化するところです。ただ安静にするより、できるだけ動くようにして、楽しいことを求めながら治すことが大切だといいます。オーストラリアではそういうキャンペーンが成功しているそうです。
確かに痛みというのはあくまでも脳で感じるものです。どんなに痛みの原因があっても、神経が切れていたり、神経ブロック注射をすると痛みを感じません。逆に腕や足がなくなっているのに、なくなった腕や足の痛みを感じるということがあります。
ストレスが大きな原因といいますが、あまりストレスを感じていない(と思っている)私はどうしたらいいのかとも思いますが。でも気分明るく、もっと運動して、筋肉をゆるめる必要を感じます。
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