右寄りな第三極ではなく、民衆のための第三極の結集を 例えば菅氏を首相に
通常国会が始まり、野田首相は何が何でも消費税増税と税と社会保障の一体改革を、押し通そうとしています。自民党には消費税上げは、自民党が言ってきたことではないかと話し合いを求めますが、今や60%以上が消費税値上げ反対という世論の中で、損な役回りをしたくないために、自分たちの考えを示さないまま、ともかく公約違反だから解散しろとだけを言っています。
そういった状況の中で、先日の大阪市長選挙があり、橋下徹氏が対立候補に大きな差をつけて勝利しました。人々は、民主党にも自民党にもあいそづかしをしているということです。1月19日の夕刊フジでは大きく「橋下、石原合体も衆院選で100議席」という大きな見出しが掲げられました。
また日経新聞の1月26日付の記事では。
「国民新党の亀井静香代表と、立ちあがれ日本の平沼赳夫は25日夜、石原慎太郎都知事と会談した。亀井、平沼両氏は衆院解散総選挙をにらんで新党に積極的で、3月の新党を目指した調整に着手したとみられる。新党は民主党でも自民党でもない「第三極」の結集を志向しており、石原氏や橋下徹大阪市長が代表を務める「大阪維新の会」の動向が絡んでくる」
そして大村愛知県知事や一部自民党や民主党の議員にも参加を呼びかけるといっています。そうなれば、不人気な自民、民主にいては落選すると思った多くの議員が自民、民主から離れて参加することでしょう。
しかし、この第三極とはきわめて、保守的あるいは右翼的傾向が強いということです。日本の保守系勢力を結集した「日本会議」という団体があり、憲法改正、靖国神社参拝、日教組などを抑える、新教育基本法の制定などを目指している団体です。そこには、石原慎太郎、安倍晋三、麻生太郎、平沼赳夫、福田康夫、渡辺喜美、谷垣禎一、石破茂、前原誠司、藤井裕久など、各党にまたがった人物がいます。橋下氏も、大阪の教員に君が代を強制するなどの右翼的人物です。また橋下氏は原発に反対のようですが後の人の多くは原発推進派です。
自民党に嫌気がさし、民衆のための党と称して、民主党に入れた人々の期待を裏切って、限りなく自民党化した民主党にみんな怒り、嫌気がさしています。そして、思い切って実行する石原氏や橋下氏の実行力に期待し、なんとかこの閉塞感から脱却して、暮らしが良くなることを期待する人も多く、産経新聞とFFNの世論調査で「リーダーにふさわしい」政治家の一位が橋下氏、二位が石原氏だそうで、この二人が合体すると大きな第三極になることでしょう。しかし、この勢力のしようとしていること例えば「ハシズム」といわれる強引な手法は、政治の混乱、腐敗に失望した人々がナチにひきづられて行ったドイツにイメージが重なるのは私だけでしょうか。
それにたいして、本当に多くの人々が求めている、始め民主党が公約した民衆のための公約を改めて実行するもう一つの第三極が現れないでしょうか。民主党の一部は消費税に反対して離党しましたがわずかです。社民党も、共産党も全く今まで通りです。社民党も共産党も今までのいさかいを捨てて昔の統一戦線的な動きができないのでしょうか。
私は一時原発に反対するグループの「エネシスジャパン」という勉強会に参加し、そこに自民党から共産党までの議員さん参加しているのを見て大いに運動の発展を期待しました。しかし残念ながら、現状はただ勉強しているだけのように感じられ、政治的な動きは弱いのです。それで最近ではずうずうしく、原発推進を叫ぶ声のほうが大きくなっています。
たとえば、私の全くの夢物語だけなのかもしれませんが、民主党の前首相である菅直人氏(アメリカなどでは元の市民活動家に戻ったなどといわれています。民衆側の首相候補になれるのは一時の財界べったりでなく庶民の立場になった場合です)と今の民主党に失望している良心的な議員や、自民党の河野太郎氏などや、保坂展人世田谷区長などの社民党や共産党議員などが、消費税反対、原発反対などで結集できないものでしょうか。新党など作らなくてもいいのですが、少なくとも、今の民主党や自民党に反対であり、保守的な第三極ではなく、眞に民主的な第三極の勢力が結集すれば多くの人の支持を得られると思うのですが。みなさんはいかがお考えでしょうか。今のままではみすみす保守的右翼的な勢力が伸びて多くの人々を苦しめるのが目に見えています。
私のような考えに賛同する人が多く出て、何らかの呼びかけをしていけば民主化を求めるアラブの変化のような動きがでてきて、世の中を逆行させないで済むと思うのですがいかがでしょうか。
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