『坂の上の雲』から、「一つだけ言え」ということ、女性が相手を選ぶ時も、何を求めるのかー古川氏の話し
2012年6月12日の、異業者交流会である、「二火会」の例会には、二火会の準会員である久保田章市法政大学大学院教授のご紹介で、古川裕倫(ひろのり)氏にお話しをしていただきました。古川氏は会社役員をされながら、19冊の様々な著作を書き、一方で「世田谷ビジネス塾」で、で、若手の経営者に経営指導をされている方です。
当日のテーマは「仕事で大切なことは『坂の上の雲』が教えてくれた」というものです。これと同じ題での著書が三笠書房(知的生き方文庫、2009,10)から出されています。
レジメには、1、時代背景、2、主人公 秋山好古、秋山真之、正岡子規 3、物語から学ぶビジネスの要諦、となっています。その内容は。
1、「人生でなすべきこと」を決める 秋山好古
2、「人の心に響く言葉をもつ(上司と部下なら) 秋山貞
3、「YESマン」にならない 秋山好古
4、仕事と「情」を分ける(かきがら落とし) 山本権兵衛
5、「メンター」をもつ メンターとは理解し応援してくれる人、がいるか
正岡子規 みなさんをメンターと認める人が何人いるか
6、自分を高める、学ぶ(本から、仕事から、人から学ぶ) 秋山真之
乱読よ。本は道具だからな。
7、リスクを覚悟して「決断」する 覚悟に勝る決断なし 西郷従道
8、任せてやらせて、責任は取る 大山巌
戦「いくさの細かいことはすべて児玉さんにまかせます。しかし負け戦になった場合には、自分が陣頭に進み出て、じかに指揮をとります。
9、「責任三原則」をはっきりさせる 島村速雄(参謀長)
責任三原則(結果責任、遂行責任、報告責任)
10、自責と他責 乃木将軍と児玉源太郎
11、「頭でっかち」にならない(知力と行動力) 児玉源太郎
12、「何は一番大切か」を見極める(何が一番大切か、一つだけ言う)
東郷は、海戦の要諦は、砲弾を敵よりも多く命中させる以外に方法はない」という基本姿勢をとった。射撃訓練を徹底。艦隊の腕の良い撃ち手を主力艦主砲に集中させた。ロシアでは貨物船を運ぶのと戦闘との二兎を追った。 東郷平八郎
13、いかなる時も動じない ピンチの時も動じない 東郷平八郎
残念ながら、詳しい話は省略しましたが、興味のある方は本をお読みください。
今回の話しの中で、特に印象に残ったのが、12番目のお話です。古川氏は例を三つあげました。
1、家を建てるときに、どういう家がいいかを聞く。皆がいろいろ言うことをボードに書きだす。それだけではダメ。何が大切か一つだけ決めなさいと。
2、ある商品が売れない理由を問う。 やはりいろいろな理由を出させて書いていく。そして結局、まずかった本当の理由は何かを一つつきつめて聞いてみる。そうすると、やっと、「自分が悪かったのか」ということに気づく。そして「ようやく気付いたか」ということになる。何事も、瑣末な物事ではなく、何が最も大切かを、見極める力をもつことが大切である。
3、古川氏の「世田谷ビジネス塾」には女性の塾生も多くいるそうです。そしてある女性から、お付き合いする人を紹介してほしいという話が来るそうです。古川氏は、どういう人がいいかいろいろ聞くそうです。お金がある、学歴がある、背が高くハンサムである、できたら次男以下等々、でもそんな条件をすべて備えた人などいるわけがないのです。そして「よく自分で考えてきたらどうですか」というそうです。そして相談に来た彼女は、よく考えたら、「優しい人」が、一番いいと感じました、と。「そうですかー」といった二ヶ月後には、結婚する人が決まりましたと、報告があったそうです。
確かに、お金や地位などこういう世の中ですから、いつ落ちてしまうかわかりません。男女ともに、残念ながら、容姿はどうしても年をとれば右下がりです。でも優しさとか人に対しての思いやりというものは、一生変わらないものです。そのカップルは長続きし、晩年も幸せでしょう.
この話は、女性の男性選びだけでなく、男性の女性選びでも全く同じであることは言うまでもありませんね。
経営の話しを超えて、人生全体に影響を及ぼすお話しでした。
お話しの後は、大久保駅のちかくの「あうん」で懇親会を開きました。古川氏には引き続き「二火会」の準会員になっていただくことになりました。
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