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2012年10月 7日 (日)

その健康法では「早死に」する。高須克弥氏の南雲氏批判 追記、高須氏がんと告白、早食は短命のもと

 2012年7月の「こういちの人間学」ブログに書いた、「南雲吉則氏の『一日一食健康法について』偏った健康法でなく、自分にあったものを探すこと」は、7月19日にブログを書き、その後少し書き加えて、9月22日に更新しました。このブログは、最近ではもっともアクセスが多く、10月7日現在で累計3400件ほどのアクセスがありました。興味のある方はご覧ください。

 

 

 

 母親がはいっている所沢の老人施設にお見舞いに行く途中の西武線の車内に「その健康法では『早死に』する」という本の広告がでていました。(高須克弥 2012年9月11日 1200円+税 扶桑社)早速地元の本屋さんで、あるか頼みましたが、まだ入荷していないとのこと、そこで通信販売で、購入しました。南雲氏の本がたくさん売れていますが、高須氏のこの本もかなり売れていると思います。読んでからすぐにブログに書く予定でしたが、いろいろ忙しく、書くのが遅れてしまいました。

 

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 高須氏は整形外科の高須クリニックの院長で、派手なテレビ広告や、西原理恵子のマンガなどに登場して有名な人物です。高須氏が自分の健康法で若返ったというのに対して、本の帯封に30代の写真と67歳の写真を比べて、私の「見た目」は美容整形だけじゃないんです!と書いています。私は、西原理恵子さんの漫画が好きで、かなりたくさん見ていますが、忙しいと高級なすしをまとめてお茶ずけにして、食べてしまうなんて言うことが、西原氏の漫画にでていました。高須氏の本の内容は、私がいままでに書いたブログにかなり近い内容です。どのようなことが書いているかを少し書いてみます。

 

 さて、最初に「医療の根源は食にあり、腹ペコになって若さと長寿が手に入るなんて幻想です」。そしてはじめにに、「根拠なきダイエットは死期を早めるだけ」と書いています。そして、週刊新潮の記事を紹介しています。アメリカで「飢餓がワンダフル」と言う医師の教えに共感し、母親が娘に少量の食べ物しか与えず、16歳で少女が餓死してしまったというものです。高須氏は、「一日一食で腹ペコにすれば健康になる」と言うなら、常時ダイエットの北朝鮮が韓国より平均寿命が長く見た目も若々しくなるはずだが、そうでなく北朝鮮の国民ががりがりにやせて悲惨な姿をしているのはおかしいと。

 

 高須氏はいいます。「飢餓遺伝子を目覚めさせれば長生きできる」と酵母や線虫の例をあげているが、人間の例にはあてはまらない。また「長生きできる新しい根拠」ともてはやされた、「サ-チュイン遺伝子」はデータの取り方に致命的な誤りがあったと指摘され、現在ではその発見者も認めています。日本人の寿命の伸びは動物性たんぱくいつの摂取量増加によるもので、その相関関係は万人も認めるものです。若さと長寿の秘訣は、おいしいものを食べ、楽しく暮らすことです。食べたいものを好きなだけ食べている私を見てください。一緒に人生を楽しみましょう!と言うのが、「はじめに」の結びです。

 

 ところが宗教学者の山折哲雄氏の日経新聞の10月7日付の「危機と日本人」の32として「精進・断食、長寿の近道」という記事がありました。それはある新聞のコラムで、線虫の実験で、えさを減らしたり断食させた線虫の寿命が延び活発に活動しているというものを見た。それには特別な遺伝子の作用があると。そして仏教では精進とか断食とかが行われてきたが、インドのブッダは80歳、日本の親鸞は90歳まで生きた。二人はもしかしてカロリー制限と断続的な飢餓の方法をたくみに併用して長寿になったのかもしれないと。

 

 これは誤った考え方です。ブッダは有名な彫刻にあるように餓死寸前になるほどの断食をしていましたが、それが誤りであると知って普通に食べるようになってから初めて、悟りを開きました。弟子たちは一時、過酷な行をやめたブッダの元を離れました。ブッダはスッタニパータ(原始仏典)で、「肉食はなまぐさではない」と言っています。施しを受けたものに肉がはいっているものをブッダが食べているのを見て、「それはなまぐさではないか」と問いただしました。それへの答えです。

 

 親鸞が粗食と断食をしていたようには私には思えません。そういう人はおそらく短命です。妻帯していた親鸞の長生きは、むしろ十分な栄養をとっていたのではないかと私は思います。誤った考えを、書いて、それを見て命を逆にちじめさせるのは問題です。

 

 さて、高須氏の本に戻ります。

 

第1章は「食べない=長生き」なんてあり得ない!

 

カロリー制限で、寿命は絶対に伸びない。やせは万病のもと、やせる体質になりたかったら食べなさい。トレーニングは軽い負荷でいい。などが書いてあります。

若返り長寿遺伝子発見のニュース 

空腹長生き理論の「サ-チュイン遺伝子」は間違いだった                           

カロリー制限で寿命は絶対伸びない                                         

やせすぎモデルは採用しない (ところが増えてきた)                                  

太目のサイズのない高級ブランド品

 

第2章 危ないダイエット~早くやめないと死んでしまう!

 

「一日一食」「断食」では不健康になる。死ぬかも!                             

ダイエットは心の病を引き起こす                                                

ダイエットは不妊症を引き起こす                                         

ダイエットで腰痛が悪化                                                                                                               低炭水化物食でくさくなる 

低糖質ダイエットでバカになる                                        

やせるお茶の恐怖 (南雲氏はごぼう茶を推奨しています)                                                 

グレープフルーツダイエットで心停止に

 

第3章 「小太り」体系が一番長生き

 

厚労省の研究班が証明した「小太りが一番長生き」                                   

(太り気味=小太りとはBMIが 25以上、30未満を言います。普通は18,5から25未満)  

肥満は悪といういう風潮は作られた                                         

蓄積した脂肪は財産だ                                             

孤独死したくないならしっかり食べよう                                      

極端な減塩食がボケを作る

 

第4章 美酒美食こそが長寿の鍵

 

肉を食べないと脳卒中になる                                              

ストレス解消には肉食が一番                                           

コレステロールは悪くない                                            

身体が欲するままに食べるのが自然                                       

ビールを飲んでもビール腹にならない                                      

禁酒は死亡率を高める(最初から飲まないのに比較して)                                              

コーヒーの効用

 

第5章 私が実践する「長寿を約束する生活」 

 

太めノイローゼのあなたへ                                         

お腹だけひっこめるトレーニング                                          

毎日3分顔のストレッチ                                                  

ストレスのコントロールが必要                                          

サイバラ式「悲しい時は笑ってごらん」                                  

外見力が若さと健康をつくる                                            

入浴は病を治し、寿命も延ばす

 

★ 各章の中の一部だけを抜き出しました。全般に南雲吉則氏の健康法の反対の考え方を書いています。詳しくは直接本をご覧になってください。 

 

 第一章に今かなり影響力が出てきた、糖質制限ダイエットに関しても書いてあります。

 

 低炭水化物ダイエットでは、なかなか脳はブドウ糖がはいってこないために、脳はブドウ糖を要求する危険信号を出して「一日食べ物のことを考える」事になる。バカみたいでしょう?筋肉の分解により筋肉がやせてくる。糖質は1日100グラム以上必要である。正常にもどるには毎朝朝ごはんを一杯食べるだけでいいのです。と書いています。

 

 バカになるというのは、食べ物のことばかり考えるからというのですが。低炭水化物ダイエットでは、いろいろな食べものに少しづつ炭水化物が入っていることもあり、そんなに糖質を全く食べないというのは逆に不可能に近いのです。重い糖尿病の治療と言うことでなければ炭水化物の取り方を抑えて行けばいいわけで全くゼロにするべきだなどとは言っていません。

 

 糖質が不足すると脂肪を分解して体内にケトン体ができ、そうすると「ケトン臭」(ダイエット臭)がして臭くなるといっています。このバカになると臭くなるというのは糖質制限食を批判する人が多くいうことです。このにおいはトレーニングが必要で、ある程度のケトン体は筋肉で分解されます、と高須氏も言っています。糖質制限食をすすめている大柳珠美氏によれば、においがするのは脂肪が分解された証拠です。またにおいと言ってもそれほど極端なにおいでもなく、治療なりダイエットなりが進むとにおいも軽減されていくそうです。

 

2016年6月20日追記 高須氏緊急入院

 

 インターネットを見ていたら、高須克弥氏が、感染性肝のう胞炎となり、緊急手術だそうです。急な高熱が出ているのをたくさん解熱剤と鎮痛剤を飲んで一時鎮めたとか書いていましたが、それでは収まらず緊急入院となったわけです。

 

 高須克弥氏のホームページにその病気の状況を逐一報告しています。それによりますと、病院でうな丼を取り、それをお茶漬けにして1分間で完食。そのあとで医師から絶食と言われたそうです。医者の不養生といいますが、普通の病人なら絶対にできないことです。

 

 前から、手術などが忙しくゆっくり食事をとれないので、どんな高級な料理でもお茶漬けで流し込むと少し自慢げに書いていました。まったく暇がないかといえば、付き合っている西原理恵子さんと相撲の最前列のところで観戦したりしているので、時間がないわけではありません。よく噛んで唾液を出して食べるのが理想ですが、高須氏はその正反対です。もう若くないのですからせめて、食べ物はよく噛んで食べたほうがいいと思います。

 

2018年9月28日 高須氏全身がんと告白

 

インターネット(ツイッター)の記事で、高須氏が先日がんで亡くなった樹木希林氏と同じように、全身ががんで抗がん剤治療も受けていると告白した,とのっていました。。

 

「ぼくは何か所もがんがあります。きりんさんとにたようなものです」、という短い文章です。高須氏はまだ70数歳ぐらいですね、樹木希林さんも75歳で亡くなりました。今後どうなるのでしょうか。。

 

4年前に尿道がんが発見され、治療を受けているということです。

 

高須しはナチスやホロコーストも礼賛しているようだ。フリーメイソンにも加入。かなり右翼的な人物ですね。西原理恵子の漫画でも「おとこかえたらのずいぶん違った男に会う」と出ていました。

 

高須克弥氏は1946年1月22日生まれ。昭和大学医学部卒。2018年9月現在72歳。

 

やはり、高級すしでもよく噛まないで、お茶漬けにして飲み込むようにして食べてしまうなど異常な早食は短命のもとです。手術の時はやむおえず、そうするでしょうがゆっくり食べられるときはよく噛み、唾液をよく出して食べるべきでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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コメント

4群点数法の1・2・3群を含む1日1食なら健康に問題ありませんよね。女子栄養大学の著書。

 確かに長命や若さにあこがれるのは、ほどほどにしたほうが良いようです。中国の皇帝などでは不老不死を求めて、ヒ素の入った薬などを飲んで命をちじめた様です。
 健康法などがいろいろはやるのは現代社会が競争が激しく、ストレスも多く、心身共に不健康になっている人が多いのではないでしょうか。
 科学的な知識をもって、自分の心身の状態を良く知って、健康を害するようなことをさけることができればと思います。
 死をおそれずに老いを迎えられるようになるということは、いわば悟りの境地になるのと同じように思えます。ですから難しいですよね。
 

 色々と健康法があるものですね。
健康法を説くのは、それぞれの論者の勝手ですが、仏教での「精進料理」は、肉食をしない、と云うだけで、人間の生存に必要な栄養を充分に摂らない、と云うことではありません。 
 一般人が殆ど摂らない「胡麻」や、各種の野草・山草等、寧ろ、現在の一般日本人より健康的な食生活をしているのが、禅宗の寺院です。 
 世界的に観ましても、例えば、南インドの民衆は、殆ど肉食とは無縁ですが、豊かな根菜類や果実、それに豆類に依って、充分な栄養を摂取しています。日本の仏教の精進料理は、この地方の食週間が元になっているのでないか、と私は思っている程です。
 しかし、長命や若さに憧れるのは、ほどほどにした方が良いように、私には、思われるのです。 人は、個々の生活や運命があります。 長命を願っても、病を得て、永遠の安らぎを与えられる人々も沢山おられるのが現実ですし、健康で頑健な身体に恵まれても、不慮の事故や転変地変に依り一命を亡くすこともあるのが、この世の定めです。 要は、自然体で、運を天に任せて生きるのが良いように思います。 
 私は、この世の定め、つまり生と死を、何んとか生きている間に、自得したいと願っていますが、どうなることでしょうか。 自己の死を自然なものとして迎えることが出来るか、どうか、これからの勉強次第でしょう。 私は、死を恐れる人間心理が、諸種の「健康法」の元、と思っていますが、死を恐れずに老いを迎えられるかどうか、自信がありません。 未熟ですね。
 

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