安倍政権で、暮らしは良くなるのだろうか。支持率高いけれど。サンデー毎日追記
安倍内閣の支持率向上
昨年末誕生した安倍自公政権が、日経新聞の1月28日付の朝刊によると、内閣支持率が68%に上昇したそうです。昨年末から6ポイント上昇した。それには円安の進展や日経平均株価の上昇が背景にあるとみられ、デフレ脱却に向け、安倍晋三首相が日銀に金融緩和を促す姿勢が好感された、と書かれています。
このところ、安倍内閣についての新聞などの切り抜きは、たくさんたまっていたにも関わらず、相次ぐ風邪などによる不調で、ブログを書くことができませんでした。
さてここで、私が言いたいことは安倍内閣を支持している人々が、その政策により、自分たちの暮らしが良くなると期待したならば、それは期待外れになるだろうということです。
アベノミクスとは
1月25日と、1月26日の毎日新聞のマンガが、大変よく、安倍内閣の性格を表しています。
1月25日のマンガは、物価だけが2%上がっても、賃金が2%上がる補償がないということです。今まで庶民はデフレで、賃金が下がっても、物価も下がり、苦しいながらもなんとかやりくりしてきましたが、しかし2%物価が上がり、賃金が下がったら、どんなに生活が苦しくなることでしょうか。さらに、続けて消費税の値上げというものもあります。23日の新聞各紙でも日経、産経以外では、物価上昇だけなら打撃と書いています。
下のマンガはアベノミクスがどのようなものか、うさんくさいねずみ男にたとえています。
すでに、生活保護費の値下げを決めています。生活保護費を13年度の3年間で850億(約8%)下げようというものです。これは一般低所得者より、生活保護世帯のほうが高いからという理由からです。低い最低賃金と非正規労働者の比率を高くして、所得が減ったほうを改善するのではなく、生活保護費を下げようというのです。物価をこれから2%あげると決めているのに、生活保護費を下げるというのは、ぎりぎりで生活している人々にとって極めて非情な行為です。そして生活保護をもらっていない人(自分)には関係ないな、と思われるかもしれませんが、いろいろな、法律や生活の基準(最低賃金など)が生活保護費を元にしているので、結局一般の人にも跳ね返るのです。
地方公務員の給与もことし7月から下げようとしています。国家公務員の給与はすでに引き下げられています。このように次々と給与や支給額を減らして、景気が良くなるのでしょうか。給与所得は大企業の利益に比べ毎年下がる一方です。
景気が良くなり、(大)企業がもうかれば、コップから水が滴り落ちるように、人々の給与が上がり、生活が良くなるというトリクルダウン説は、すでに小泉内閣の時に破綻していますが、人々はまたその幻想を抱いているようです。確実なのは、様々な公共事業を大幅に増やし、それにより景気を良くしようということです。また大企業は法人税の値下げを求めています。また今度の新しい税制では人材や研究開発などに投資する企業を優遇する措置を多く盛り込んでいます。しかし以前にも書いた、証券優遇税制は基本的に変わっていません。もちろん所得税は15年1月に最高税率を45%にあげます。相続税も上がり金持ち優先という批判を避けようとしています。
今までの不景気が、かたやたまる一方の、大会社のもうけと社内留保に比べ、賃金の減少による購買意欲の減少によって、引き起こされていることは明白です。株が上がり、株をたくさん持っている人は大歓迎でしょう。円安で輸出企業は大儲けになります。しかし円安はガソリンの上昇にもうすでにあらわれているように、輸入品の値上げになります。しかし、安倍首相も、口では経団連などに賃上げしてくださいと言っているけれども本気ではなく、経団連会長はは定昇も上げないのだといっています。
今は今年の参議院選挙までは、憲法を変えるだのというタカ派発言を抑え、石原慎太郎氏に「なにも言わずに何だ」と叱られたりしていますが。参議院選挙で勝ってしまえば、その本性を明らかにするに決まっています。
本当に、私が前にブログに書いたとおり、選挙で選んだ結果などは、自分たちの身にふりかかるのです。今安倍内閣を支持しているみなさん、こんなはずではなかったと、後で後悔しても後のまつりだと思うのですが。
追記 サンデー毎日 2月10日増大号
「反常識」ワイド として
アベノミクス 企業がもう買っても暮らしは良くならない
山家悠紀夫氏(「暮らしと経済研究室」主宰)~引用
安倍内閣は、経済財政諮問会議、産業競争力会議といった、今後の内閣の経済政策の司令塔ともいうべき会議を発足させましたが、その会議の委員の多くに大企業の経営者、そして安倍首相の考えに誓い経済学者を指名しました。~「企業の収益を向上させていくため」の施策を相次いで打ち出してくると予想されます。
「企業がもうかるとその恩恵は国民生活に及ぶ、働く人の賃金h上がり雇用機会も増えていくーこの考えを「トリクルダウン説」とよびます。 本当でしょうか。この説の誤りは小泉内閣の「構造改革」政策の下で実証されている。
2001年~2011年 企業の経常利益は28兆円から45兆円へ、1,6倍増
賃金総額 01年度266兆円~11年度245兆円 8%の減
平均年収 450万円から410万円に減少 10%の減
雇用 雇用者総数は10%増 しかし増えたのは非正社員(450万人増)
正社員は大幅減少 (370万人減)
ノーベル経済学賞のスティグリッツ氏も「トリクルダウン効果はなかったと断言しています)(『世界の99%を貧困にする経済』)
安倍内閣は小泉内閣と同じように規制緩和を中心とした企業支援策を強化しようとしています。このままでは暮らしはますますひどいものになると予想せざるを得ません。
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