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2013年9月

2013年9月29日 (日)

うちの猫の3タイプ ー 生まれつきの神経系の型による(2009-2013 加筆版)

Hi3d0036_neko  ★このブログは最初は2009年12月31日に書かれたものです。2013年月9月29日(日)に最近の猫の様子を書いたブログを書きました。最初のブログを書いてから3年9カ月がたったことになります。2013年9月の猫の写真を見比べてみてください。以下は2009年12月に書いた文章です。

私のうちには猫が3匹飼われています。二匹は今から17年くらい前に、上の息子が拾ってきたオスメスの兄妹です。まだ目のあかない子猫で、拾ってきた息子の部屋でひそかに育てられていました。それまでずっと、犬を飼っていて、その犬が死んでまだ一年もたたないときでした。私と家内が犬が好きなのを知っていたので、叱られると思ったのでしょう。まだミルクしか飲めない状態で、息子は牛乳を飲ませていたのですが、消化できずに下痢をしていました。いつまでも隠しているわけにいかず見つかり、結局猫ミルクを買ってきて育てることになりました。猫ミルクは結構値段が高いものです。

 オス猫はよくあるタイプの、頭のところで八の字型に黒白が分かれる猫でした。メス猫は、犬猫病院に行ったときに、先生がよくこれまで混ざったねと、笑われるほどのまぜこぜの色をしていました。白と黒、茶とらとしま猫などすべての要素が混ざったタイプです。典型的な和猫の雑種です。猫はあまり好きではないと言いながら、結局私も家内も生物学科出身で生き物が好きなほうなので、かわいがって飼うことにしました。私の家はビルの5階でベランダや窓から落ちると、死んでしまうために、窓は、あけはなしができず、ベランダにも外に出られないようにさくを付け加えました。

にゃ次郎とにゃまるの性格

 オス猫は、ニャ次郎、メス猫はニヤー丸となずけました。メス猫は、短くニャ丸になっていきました。オス猫は、生まれたときから、ひどく怖がりで、神経質で玄関のドアが開く音がすると、一目散にどこかへ隠れてしまいます。普段上がれない押入れの天袋まで駆け上がってしまいます。ひどく怖い時にはおしっこを漏らしてしまいます。メス猫のほうが気が強く、人が来ても、玄関のところで、シャーといって脅かしたりしています。私もよくひっかかれました。面白いことに、狭い所に入り込むのが好きで、私が追い出そうとするとシャーと言ってひっかいて反抗するのですが、妻が強く出ておいでと言うと出てくるのです。どうもニャ丸は私を自分より順位が低いとみている節があります。ところが、餌を食べる順位は、オス猫のニャ次郎が優先なのです。寝ているといなど兄弟仲よく、まったく同じ形で並んで寝ていたりします。猫缶、カリカリなどのえさをよく食べ、二匹ともかなりの肥満猫になってしまいました。10数年目くらいになった時に、オス猫のニャ次郎は、糖尿病になりやせてきて、一時元気がなくなり、このままではもうすぐ死んでしまうのではないかと思われました。その間には息子たちも二人とも家を離れ自活するようになっていました。

黒猫くろべえの登場

 ところが、6年ほど前今度は下の息子が住んでいた和光市のほうで、どうしてもちびの黒猫がついてきて離れず、一生のお願いだから飼ってくれないかと、私の家につれてきたのです。その猫は、目は開いていましたが、まったくまだ生まれて間もないオスの黒猫でした。二匹のもといた猫はしばらく戸惑っているようでしたが、ちび猫を受け入れました。黒猫は、黒べえとなずけられました。黒猫の子猫はよく食べどんどん大きくなりました。うちの家内は、この猫は、小豆や甘い豆やあんこを食べるので、おばあちゃんが、ほれほれとあげていたのに違いないと言っていました。とても人懐っこい猫で、食卓にどうしても上がってくるのです。そこで、何かをとるでもなく、じっとしているのです。前からいるオス猫は、テーブルに乗っている魚などを、見事な素早さで、たたき落として、食べるのですが、そういうことはしません。黒猫は、人懐っこく玄関に人が来ても平気という性質です。

 黒猫は、どんどん大きくなり、たちまち身体は、ほかの猫に追いつきました。そうすると、猫に餌をやっている皿で、早く食べないと、ほかの猫に食べられてしまいます。普通猫は、いわゆるだらだら食いで、一匹だけしかいないとき、たとえば両親が住んでいた3階には黒猫のメスがいて、食べさせようとしてもなかなか食べないと言ってこぼしていました。うちに猫がいたときには、もうその黒猫は死んでしまいました。どうも一匹だけというのはかえってストレスがあるのかもしれません。3階で外に自由に出ていたこともあってあまり長生きしませんでした。新しく来た黒猫が育ち盛りでどんどん食べるものですから、今まであまり食べなかったオス猫のニャ次郎も負けずに食べ始めました。そうしているうちに、死にそうになっていたニャ次郎もやせてはいますが元気を取り戻していきました。

 黒べえはさらに成長し、今は体重が7キロ以上もあり、長さも尻尾を入れると80センチ以上、身も引き締まった立派な猫に成長しました。ニャ次郎は長毛種なので一見太って見えますが、かなりやせていて、4キロを切るくらい、メスのニャー丸はずんぐりとして身体は小さいのですが太っていて5キロくらいあります。黒べえはまだやんちゃなところがあり、遊ぼうとニャ次郎やニャー丸に飛びかかったりします。ニャ次郎は一応応戦するのですがすぐに負けてしまいます。ニャー丸は黒べえが大嫌いで近くに寄ってきても、シャーといって猫パンチするか逃げるかです ただ面白いことに、おなかがすくと、こちらのほうを二匹で見ながら黒べえがニャ次郎の背中を噛んでなかせて注目させ、ご飯を出させようという作戦を覚えたみたいです。実力では全く上の黒べえがご飯を食べるときには先輩のニャ次郎にもニャー丸にも譲るのがおもしろいところです。小さい時から一緒に飼われているので親のように思って立てていくような仕組みがあるのでしょうか。

条件反射学 神経系の型

 条件反射学の本に犬で実験した結果、条件反射のでき方に4つのタイプがあり、ちょうど、人間の性格のタイプと同じように対応すると書いてありました。

1、人なつこい明るい太り気味のタイプの循環質(じゅんかん)の犬、(あるいは躁うつ質

2、臆病なよわよわしいやせ形神経質のタイプ(あるいは分裂質)、

3、反応が遅く鈍い筋肉質でときどき爆発的に怒ったりする粘液質(あるいはテンカン質)のタイプなどです。

それは生まれつきの神経系にタイプがあって、それに生まれた後の生活によって強化あるいは平均化されていろいろな組み合わせができます。みなさんも生まれてきた犬や猫あるいは人間の兄弟姉妹でも全く違う気質を持って生まれてきて異なる性格になるのを見ていると思います。

 3匹の猫を見ていてもその違いが明確です。神経質なニャ次郎、粘着質のニャー丸、循環質の黒べえです。 古代ギリシャの医学の祖と言われているヒポクラテスは、人間の体液でどれが多いかで、その人の性格が変わると言いました。それまでは神が罰を下して病気が起こるなどと言われていたものを、あくまでもその人の身体の体質や性質によって起こると示した点が画期的でした。血液が多く明るく、快活な性格の多血質、粘液の多い、落ち着いた沈着な性格の粘液質、黄胆汁の多い、怒りっぽい性格の胆汁質、黒胆汁の多い憂鬱な性格の黒胆汁質の4タイプです。その後、クレッチマーやシェルダンなどが精神病と体格との関係などを関連づけて、性格分類をしていますが、似たようなものです。これはもちろん完全なものではないのですが、大まかな性格の方向があるということはわかります。

人間の場合はどうか

人間の場合は、

1、自分の生まれつきの体質

2、神経系の型の違い 気質

3、それに基づいて社会的要因も含め決まってくる性格、

4、社会的な成熟度合いも含めた人格、

 と多層構造になっています。体質の変化により、気質も変わり、性格も、人格も自分の欠点に気が付き改善すると、その基本的傾向は大きく変わらないにしても、うまく社会的に適合し、優れた人格を作ることができます。問題は自分の傾向にきづいて直そうとするかどうかですが。自分の欠点、問題点というのは自分ではなかなかわからないものですが、気づこうと知るかどうかだけで大きくちがってくるものです。

2013年9月24日 (火)

自分とは何か 堂本剛さんのココロ見 古武術の甲野善紀氏、アンドロイドと石黒浩氏

2013年9月23日(春分の日)夜11時15分からNHKBSプレミアムでの放送で「自分とは何か」堂本剛さんの「ココロ見」という番組がありました。ビデオに記録するとともに、内容をお知らせします。

「ココロ見」とは、堂本剛が「現代社会を上手に生きるための言葉を探し、各界で活躍する人と語り合う、新感覚の哲学&人生指南」である、とこのようにいわれています。

 堂本剛さんはみなさんご存知のkinki kidsの一人です。今回は「自分とは何か」というテーマについて、それぞれの分野の人の話を聞きに行くという番組です。前回は「自分とは何か」の前編で9月18日の放送で、筆者は見ていません。前編は奈良の東吉野村の刀匠である、河内國平という人のお話しでした。そちらは記録がありません。

今「自分探し」ということが言われ様々な本も出版されています。「自分」とはいったいどのようなものなのでしょうか

1、武術家の甲野善紀氏

 最初は武術家として幅広い活動をしている、甲野善紀氏です。甲野氏は1949年生まれで、日本の様々な古武術を身につけ、それを元にした井桁術理などを生み出し、古武道の世界のみならず、多くの他のスポーツをしている人にも影響を与えています。

 甲野氏は我々の人間学研究所とは縁が深く、人間学研究所の研究員である関根秀樹氏の紹介で、人間学研究会の例会でお話しと古武術の実演をしていただき、その時は参加者が多かったために、人間学研究所の前にある百十四銀行の会議室をお借りして開催しました。(今はその銀行はそこにありませんが)その後昨年の2012年には和光大学のセミナーがあり、人間学研究所の部屋での講演と実演がありました。

 甲野氏は人間学にも興味があり、若いころ、「人間にとって自然とは何か」というテーマを追求する中で武術とであった、といわれています。また『武術の新・人間学』1995、PHPなどの本も書いておられ、人間学を提唱している養老孟司氏とも本を書いています。

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甲野氏が、堂本さんに指の結び方を教えています。

以下は甲野善紀氏の言葉です。テレビでの話しのほかに甲野氏のツイッターでの発言も加えました。

 マイナスとマイナス書けるとプラスになるということを習ったが、何かピンと来ない。イスから片膝が落ちそうになり、ガクッっとなるとき、もう片方の膝も落とすと倒れないで立ち直れる、ということを実演しました。これもマイナスかけるマイナスがプラスになる例だと。

 「からだと心は切り離せないものだ」ドキドキしたときに手の形(印を結ぶような)をすると緊張がとれる。また「虎拉(ひし)ぎ」という形の手の形をしていると、離れたところにある台に簡単に上れる。二段跳びなどしても階段が上がりやすい。実演で示されました。

 心が折れそうになったら、完全に折れてしまう前に自分で思い切って、切ってしまうのが良い。すなわちまだ比較的良い位置から自分で思い切って切るようにする。そうすると良い芽が芽吹いてくるものだ。

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これが虎拉ぎの手の形です。

 何か修行などでやっているときに、疲労困憊して完全に行きつくところまで行かないで、まだ上昇途中のところでやめると、やっていない間もそれが続いていく。

 マンネリを感じ始めた時、それはその状態が居心地がいいからなのだ。それにどう違和感を感じて、(マンネリを脱するか)ということが人間大切なんです。

 たとえば、絶対家から出てはいけないなどとやっていると、逆に猛烈に外に出たくなるものだ。どうしようもないような困難があってもいったん立ち直ってみるとなんでもないことがわかる

 人間の身体はまだ二足歩行に完全に適応していない。だから不安が生まれ、不安定だから宗教や芸術やいろんなものが生まれたんだと思うんです。

 ー筆者は人間が二足歩行に完全に適応していないことは認めますが、その不安から宗教や芸術が生まれたとまでいうのは少し飛躍ではないかと思いますが。

9月27日追記

 甲野善紀氏の2002年のブログ「隋感録」人間学研究所でお話と実演をしていただいた時のお話が載っています。よろしかったらご覧ください。

http://www.shouseikan.com/zuikan0203.htm

2 石黒浩(ひろし)氏とアンドロイド

 石黒氏は1963年生まれの50歳です。石黒氏は大阪大学教授で、ATR石黒浩特別研究室で、ロボットの研究をすすめ、人間と見た目がそっくりのロボット(=アンドロイド)をつくって、人間とは何かを探ろうとしています。石畝氏には「ロボットとは何か」「どうすれば『人』をつくれるか」、「人と芸術とアンドロイドー人間とは何か」などの著書があります。ちなみに、人体の一部を機械で置き換えたものをサイボーグといいます。

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 これは、石黒浩氏のアンドロイドです。はじめのうち、堂本剛さんの相手をします。身体も顔も動き、話しをします。手のしわなども、本人とまったく同じように作られています。このように人間そっくりに作ったアンドロイドをジェミノイドといいます。

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 この白いロボットは、テレノイドといいます。正式には遠隔操作ロボットテレノイドR1といって、髪も眉毛も手足もない最低限のものしかない子どものような形に作られています。声はいろいろ変えられます。普通の声、幼児の声、おじさんの声などです。女性の声もあるのでしょう。後ろに座っている女性もアンドロイドです。身体を動かし表情を常に変えています。遠目には普通に女性がいるように思えます。アンドロイドは適当に動いているだけですが、人間にはそうは見えません。

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 幼児の声を出している、テレノイドが堂本さんに、「抱いて」と甘えて言います。幼児に見えるテレノイドを堂本さんは抱きしめてあげます。テレノイドは堂本さんに抱きつきます。

 ところが今度はあらためて、テレノイドの声が低い声のおじさんの声に変わります。すると堂本さんには、その顔が幼児の顔からおじさんの顔に見えてしまうそうです。そうするとおじさん風のテレノイドの「抱きしめて」という声に応じません。要は声に応じて同じ顔がいろいろな顔に見えてしまうのです。すなわちテレノイドは誰にでもなれるのです。

 ロボット(アンドロイド)に心を感じる自分があるということです。人の心の中はなかなか分からない。外見がそっくりな場合、中身(生きた人間か金属の機械か)は分からないけれど。。。たとえば本当の幼児とテレノイドの形と幼児の声とで同じように感じてしまう。外というものはいくらでも作ることができる。

 人はテレノイドでも、人はまるで心があるように感じてしまう。

 人は自分なりの想像でこの世を生きている。脳はそもそも自分のことも想像で認識しているのです。

 人って、人の反応を見て話すのではなくて、勝手に自分がこう反応してほしいからって、思いこんで、そういう反応が起こっていると思う部分のほう強いんです。人間ってそれぐらい想像で人とかかわっているのです。

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 これは、右側が石黒氏本人で、左側がアンドロイドです。髪と表情が違いますが、それを同じにするとそっくりです。

 筆者が思うに、今後、もっともっと、人間に近いアンドロイドを作れれば、アンドロイドを人間のように感じ心を持った存在として感じることでしょう。

最後に「自分とは何か」

自分がそう思い込んでいる自分もあり、他人がそう思い込んでいる自分もある。

自分というものを、合言葉とか共通性をまとめるのは難しい。つかめそうでつかめないのが自分である。

 ★ 筆者は 全体に、十分に筆記していないので、このブログの内容は不十分と思います。ビデオを見直して今後修正していきたいと思います。

興味のある方は、下記を開いてぜひご覧下さい。

「サイエンスウインドウ」2010年冬号

 特集 「人間らしさって何だろう?」とても参考になります。

http://sciencewindow.jp/html/sw37/sp-007

 石黒氏の「ロボットに込める人間らしさ」が掲載されています。

2013年9月23日 (月)

王充の『論衡』について(2)自然現象に対しての科学的見方 『論衡」にはじめて書かれたこと

 このブログは2009年8月18日に書かれたブログです。2009年7月に書かれた王充の『論衡』についてのブログを更新しましたので、こちらも文章をふかして更新いたしました。

またカテゴリーを変更いたしました

自然現象に対しての王充の見かた、その他王充が初めて書いたこと

 後漢の初期というのは、西暦25年の(後)漢の成立したときから、西暦100年ぐらいまでの時代で、日本でいえば、吉野ヶ里の遺跡の遺跡が大きくなるころ、すなわち、弥生時代です。王充はそのころに、自然現象に対して、徹底的に科学的な見方をしていて、現在の私たちが驚かされるのです。

1)雷とはなにか

 雷が羊の群れの中に落ちたという話を聞いて、まだ若いころの王充はその様子を見に行きました。死んだ羊は焼け焦げていました。そこで、王充は雷は、大きな熱のようなものであると判断します。そして、それは溶鉱炉に、急に水をかけると、大きな音と光を出して大爆発が起きるようなものだというのです。すなわち自然現象の一つであると考えたのです。

 当時のひとびと一般には、雷は雷神が引き起こしていると思われていたのですが。王充は、すべてのことを、一度徹底的に疑い、本当はどうなのかを、実際にいろいろと自分で調べて、追及します。

2)日食と月食 

 日食や、月食の原理も知っていました。当時の天文学では、観測を続けた結果、日食は41,42カ月ごとに定期的に起きるということがわかっており、予測することができたのです。そして、当時いわれていたような太陽が月に食われてしまうというようなことではないといいました。

 その後卑弥呼が魏(後漢後)の国と交流して、日食の原理と日を教えてもらったといいます。魏の国との交流がなくなると日食の予言はなされないことになり、倭の王室の権威は低下しました。日食を事前に知っていて予言すれば、当時の人から見てそれは、神様に値するでしょう。

 しかし当時の儒教の考え方では、日食などの天変地異がその時の政治の誤りを天が譴(けん)責するために、起こさせたものだと信じられていました。王充はそれは全く関係がないといいます。善政を施していた三代皇帝の章帝のときに、日食が起きました。多くの人が天が皇帝をけん責しているといいましたが、王充はそれはあやまっていると、皇帝を擁護しました。ただそれらの考え方は、当時の正統的な、儒学の説明と全く違っているということで、王充の考えは、危険な異端思想として、後々まで、攻撃されたのです。

3) 雨が降る原理

 雨についても説明しています。山に霧が上がっていく有様を観察して、雲は霧と同じものであり、水が蒸発して霧や雲をつくりだし、雨が降ってくるといいます。決して天から落ちてくるのではないと。地球上の表面で起きている出来事であるというのです。

4)潮の満ち引きと月の関係

 潮の満ち引きについても、説明しています。杭州にある銭糖江が定期的に逆流するのは、呉王により伍子しょが、殺され、それを怨んで引き起こしたと、当時信じられていました。それに対してそれは、月との関係による単なる潮の満ち引きで起こることで、誤りであると懇切丁寧に説明しています。

5)地球や宇宙の成り立

 地球や太陽系の成り立ちについても、現在の星雲説に近い説明をしています。

6)ガラスとレンズについて、

 王充は世界で初めてこの原理について書物に書きました。ガラスのレンズが太陽の光を集めることも書いています。

7) 太陽の黒点

 太陽の黒点についても書いています。太陽にある黒い点は、カラスが太陽にいるわけではない、といっています。黒点の観測を当時していたということです。

8) 占いや迷信の批判 

 そのほか、王充が初めて『論衡』に書いた事柄というのは大変多いのです。当時の様々な占いや迷信そして干支などについても初めて資料として書かれました。王充は当時の迷信などを徹底的に批判的に検討しています。

9) 本屋について書く

 王充はお金がないので本屋さんで、立ち読みしてそのすべて記憶して勉強した、と書いていますが、世界で初めて本屋について書かれた文章なのです。

科学技術が発展した後漢時代

 この(後漢時代)当時、科学の研究は特に道教の学者や技術者によって大きく発展しました。磁石と、それを活用した羅針盤も発明されました。本格的なの発明も後漢時代です。このような科学技術の発展が、王充のような唯物論的思想のもとになったといえます。そしてその頂点は、張衡による、天文観測機器、渾天儀地震計の発明となります。

★ 『中国の科学と文明』 全8巻(ジョゼフ・ニーダム 1991年 思索社) にこれらのことが詳しく書いてあります。この本の中で、王充のことは最も多くのページを割いています。

王充の『論衡』 (1)をご覧ください

http://koiti-ninngen.cocolog-nifty.com/koitiblog/2013/09/post.7b4a.html

 

王充の『論衡』について(1) 『論衡』の本、幽霊は存在するか

このブログは2009年7月、このブログを書き始めたばかりに書かれました。2013年9月一部書き加えて、更新いたしました。2017年7月にも追記しました。

王充について

 王充は戦国時代の斉の国の王である、田氏が秦によって滅ぼされたとき、名前を王氏と改めた王建の子孫です。前漢の武帝のころには王賀が朝廷の高官となり、一方には新を建国した王莽へと続きます。一方もう一人の王賀の子孫である王充の祖父の王勇のころには功を建て領地を与えられました。しかし王莽の没落とともに、王充の祖先も没落し一族は小商人となって会稽郡の上虞(紹興市上虞県)に逃れました。

 王充は極めて優秀な子供でした。優秀さを認められ郡の推薦で洛陽の都の大学に行きます。しかしお金がないので本を買えず本屋さんで立ち読みして全部記憶してしまいました。本屋さんも熱心に通う王充に便宜を払ったようです。学業は進みますが、古臭い学風になじめず独立して私塾を開きました。その後上虞に帰り役人(中堅の役人では最高の功曹)になる。その後学業が進み王充は友人の謝夷吾の推薦で皇帝に会うことになったが、第五倫(司公)や謝夷吾(太守)などの失脚により実現しなくなった。王充は家の門を閉ざし、世の中の矛盾やおかしいことをすべて。批判した書物である『論衡』を書いたのです。

王充の『論衡』について

 筆者が今書いている、小説『人、相食む』を書こうとしたきっかけは、1999年のノストラダムスの大騒ぎと、オウム事件などがあって神秘思想がおおはやりしたとき、今から2000年前の、日本ではまだ卑弥呼の世界より200年も前に、後漢の唯物論哲学者、王充が極めて合理的、科学的な考え方をしていたことにとても驚いたからです。王充『論衡』はあらゆるものを、あらためて、正しいかどうか検討しなおした書物です。

 ジョゼフ・ニーダムの大著『中国の科学と文明』全8巻 1954年(1991年5月の新刊)という本の中でも、王充についての事柄が一冊の本になるぐらい紹介されています。

『論衡』関連の書物について

 『論衡』については、いくつか訳書がありますが、もっとも重要なものは『論衡』上、中、下
新釈漢文大系68 山田勝美訳、1976年9月で、漢文の原文から通釈まで詳しく書かれています。各部660ページで、価格5600円(当時)という膨大な書物です。

 そのほかには『論衡のはなし』(部分訳)若松信爾 2001年や平凡社版、中国の古典シリーズ3、『漢書、後漢書、三国志列伝選』 本田 済編訳 1973年の中に『第五倫伝』が入っています。これは王充とは直接関係ありませんが、『人相食む』という小説の元にしました。

 また王充の研究家として著名な大久保隆郎氏の『王充思想の諸相』は、すでに書かれていた、福島大学の紀要をまとめた大作です。2010年1月29日、汲古書院発行で税抜き12000円です。筆者はこの本が出版される前の「福島大学教育学部論集」を国立国会図書館に何回も訪問してすべて、コピーをとってきました。大久保隆郎先生とは、何度か手紙のやり取りをさせていただきました。下に本の写真を添付しました。

 また、古書店で中華民国12年に国民政府時代の上海で発行された『王充論衡』掃葉山房発行で、すべて漢文で書かれた『論衡』も手に入れました。また『王充年譜』鐘肇鳳983年、斉魯書房なども手に入れました。そのほかにも『後漢書』の中国語版そして後日出された邦訳版、その他、『後漢政治史の研究』狩野直禎1993年京都同胞社などさまざまな後漢時代に関する書物を買いあさりました。これら中国の本を読むためと、王充の生まれ故郷、上虞にある、王充の墓を訪ねるために中国語の講座も3年ほど受けました。

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 それらを元にして筆者は自分なりの「王充年譜」というものを作りました。前漢時代から始まり、王充の生きていた後漢初期、そして三国の時代まで、様々な資料をそこに書き加えていきました。結果的にそれは「王充年譜」を超えた長い期間のものになりました。これははじめ、王充に関する小説を書こうとし、その後むしろ後漢初期の名宰相である第五倫と王充、謝夷吾、光武帝からの後漢の皇帝4代を中心とした。『人相食む』という小説になっていくための資料となりました。小説はかなりの量となり一応完成しましたが、自費出版するにも費用が掛かりすぎ、CDに入れたままです。題名を「第五倫伝」に変えてみました。一部は「こういちの人間学ビログ」にも書かれています。。

『論衡』では、鬼神(日本の幽霊のようなもの)をどう見るか

 『論衡』の中で、特に面白いなと思ったことをご紹介します。人間が死んだあと、どうなるかということです。当時の中国の人たちは、人は死ぬと、鬼神(きしん)となり、われわれのそばにいると考えました。それで、鬼神にお供え物をしたりします。鬼神とは日本でも鬼とは違い、幽霊に近い存在です。

 そこで、王充は言います。「今までに死んだ人の数は今いる人の数より、はるかに多いはずである。だからもし、死んだ人がすべて鬼神になっているならば、今の人たちより、そこら周り中にたくさんいるはずである。でも、現実にはどこにも存在する気配がない。鬼神を見たという人がたまにいるが、薄暗い所で、ぼーっとしていて、よくわからないという状態である。実際は幽霊の正体見たり枯れ尾花みたいな、ことが多い」

 それから、「もし、鬼神(幽霊)がいたとしたら、本来人間の体だけが眼の前にあらわれてくるはずである。ところが鬼神を見たという人は、その鬼神がみな服を着てあらわれてくるという。本来、無生物の服が鬼神(人体)と一緒にあらわれてくるのはおかしいことである」

 このように、王充は言うのである。確かに、日本でも、幽霊の絵を見てみると、ゆかたみたいな服を着ている。日本の幽霊は女性が多いけれど、もし、人の前に、ま裸で出てこなければいけないならば、はずかしくて、出てきにくいことだろう。また、幽霊をみたひとも、幽霊の女性が、ま裸で出てきたら、恐いというより、別の気持ちになってしまうかもしれないなと、おかしく感じました。

 王充は、自然現象についても、大変優れた、科学的な見方をしていて驚きですが、おいおいに紹介します。ただ、あまりに先進的であり、儒教の間違いを正したりしたものですからその後異端の危険思想として、無視され続けられました。

『論衡』の再発見

 西暦178年に、王充死後50年がたち、まったく忘れ去られていた王充の『論衡』を、その当時の最高の学者であった蔡邕が、呉(現在の蘇州)に赴任し、そこで『論衡』を発見し、すばらしい本だといって持ち帰りました。蔡邕は人と話すときの虎の巻として使い、珍重しました。急に話しの内容が豊かになったとみなは不思議がり、問いただし『論衡』を使っていると白状しました。魏の曹操は、蔡邕と親友であり、曹操の合理的精神はどう見ても『論衡』を読んで影響を受けていたと思われるのが面白いところです。

 またその後、193年王朗は会稽郡大守となり、『論衡』を発見しました。王朗も急に学が進んで、周りの人がびっくりし、問い詰められ『論衡』を読んでいたと白状しました。王朗は魏の時代には司空から司徒(宰相)となり、優れた学者としても尊敬されました。

追 記 2017年7月12日

 7月11日の18時ころから、このブログのアクセスが急増しました。テレビで放送があったのかと思いましたが、見当たりませんでした。ツイッターでのアクセスでした。

 このブログでは書いていませんが、「倭人」について始めて、2つほどの記録が書かれています。雉や薬草のお酒などを献上したと書かれています。倭人はこの当時、日本人だけでなく、高床式の家に住み、米を栽培し、文面(刺青)をした南方系人々を倭人と呼んでいたようです。

『王充思想の諸相』 大久保隆郎著 及古書院 2010年1月29日 12000円+税

 大久保氏は福島大学名誉教授、王充研究の第一人者です。

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第3章 古典批判  龍虚,雷虚について

第7章 いろいろなタブー迷信批判

第8章 卜(ボク)ジの解釈

第9章 妖祥論について 

第10章 鬼神否定

 「人は物なり、物もまた物なり、物は死して鬼と為らず。人の死するや、何のゆえに独り能く鬼と為らんや」「人は死んで鬼と為らず、知覚する能力を持たない」「死者の霊魂が人間の意識される場合があるのは、人間が精神的、肉体的に病的状態に置かれたときの幻影である」

・各章の名前でなく章のこのブログに関連した項目について

王充の『論衡』については(2)も、ぜひご覧ください

王充の論衡(2)自然現象に対しての科学的見方

http://koiti-ninngen.cocolog-nifty.com/koitiblog/2013/09/post-ab43.html

 いろいろ王充が初めて書いたことがおどろかされます。1例を上げると。

 羊の群れに落雷して、羊が焼け死んだと聞き、見に行きます。羊が焼け焦げているのを見て、雷は焼けた溶鉱炉に水をかけたときに状態にそっくりだと思います。すさまじい火花を上げて爆発します。それが稲光と雷鳴そっくりだというのです。

 太陽の黒点を観察し、太陽にカラスがいるというのは間違いだと気づきます。

詳しくは、ブログをぜひご覧ください。

雷、日食、雨、潮の干満、地球と宇宙、レンズ、太陽の黒点、占いと迷信、本屋、についてです。

 

2013年9月21日 (土)

ブスとデブについて 最近ぽっちゃり型が人気に 更新版(人相について)

★このブログは2010年4月に書かれたものです。2013年9月追記して更新しました。

ブスの語源

 およそ、女性に対して、ブス、とかデブとかいう軽蔑の言葉を簡単にいう人がいるが、相手の女性が、人間的にできた人なら、笑って受け流すかもしれないが、内心は穏やかなものではない。男性には、また、ちび、でぶ、はげというのもある。面白いもので、ばかにされている、ちび、でぶ、はげといわれる人の奥さんが、素敵な美人ということが多いのですが。

 さて、ぶすの語源ですが、「トリカブト(附子、ブス)によって中毒を起こし、表情が乏しくなった顔という説と、「不細工なスケ(不良が女をさす隠語)」が「ブスケ」となり、ブス」になったという説がある。ちなみに、トリカブト(ブス)は毒物の代表であり毒はブスと読みます、毒島という苗字があって「ぶすじま」と呼びます。ずいぶん前ですが野球の選手がいました。知っている方はかなり年配の方ですね。表情が乏しくなったのをブスというのならあとに書くお笑い芸人の女性たちはブスとは言えませんね、まったく逆ですから。

デブについて

 デブとは、江戸時代に、「でっぷりした」という表現があり、擬態語として、また短縮されて「でぶでぶ」なという言葉になりました。そこから「デブ」という言葉が生まれたのであろうといわれています。ちなみに英語ではSTOUT(恰幅が良い)、若い人や子どもに対してはPlumpとか Chubby。女性に対してはBBW(Big Beautifl Woman)というそうです。

 もう一つ、デブとブスを足して「デブス」という言葉もあるようです。どうも、ブスといういう言葉は太っていることと丸顔が関連しているようで、インターネットで、不細工、ブスという言葉を検索してみると、例として、お笑いの山田花子森三中などもブスの例としてあがっています。それぞれ、ふっくらしていますが愛嬌のある顔で、森三中の三人のうち二人は結婚しています。お笑い芸人の柳原加奈子は若い女の子の口真似をしていますが、いわゆる「デブタレ(ント)」の中では明るさと可愛さで、いいイメージを与えているのではないでしょうか。

 人相術で言うと、丸顔で、ふくよか、鼻が低いようないわゆる、おかめ顔は、自己主張は弱いけれど、人によく合わせ、かわいがられるとされてます。結婚が早く、人と順応するのが上手なので、人間関係もよく、夫婦仲も円満なことが多いのです。おかめ顔の人は人に好かれ性格が良い人も多いのです。ただ、性格が悪いのは性格ブスという言葉もあるようですが。

 かえって美人であると、自分で自負心(うぬぼれ)をもった人は、水野南北も言うとおり、その気持ちが災いを招いて、人間関係も悪くなり、夫婦仲も悪くなったり離婚したりして不幸になってしまうのです

 世にいう現在の美人、美男子とは、平均顔だそうです。顔学会に私も所属していますが、その資料によれば、いろいろな写真を、コンピューターで合成していくとその平均顔が、美人と感じるそうです。でも逆に言うと特徴のない顔ともいえます。また人が好む顔も、時代jにより大きく変化し、また国によっても違いがあります。日本人の好む顔と、韓国の人が好む顔はだいぶ違います。

 日本人でも、平安時代には、ふっくらした、いわゆるおかめ顔が美人でした。安土、桃山時代あたりまではふっくらした健康な人が美人とされてきました。しかし江戸時代には、細面で柳腰の、いわゆる浮世絵美人がもてはやされました。そして、戦後まもなくは、アメリカ型のボリュウムのあるいわゆる、バタ臭い顔がはやり、今はまた、ほっそりした、体と小顔の人が美人となっています。ヨーロッパでも、ルノアールの、豊満な裸婦のような人がもてはやされた時代もありました。今は日本と同じで、細い体系が良いとされています。しかし最近はあまりに、痩せすぎたからだのモデルなどが増え、ヨーロッパでは、痩せすぎの女性は、ファッションショーのモデルなどに採用しないという動きもあります。

痩せた人が美人とする世の中の風潮は作られた

 痩せた人が美人であると、人々に思わせているのは、ファッション業界、ダイエット産業などの陰謀だといわれています。男性は、あるべき体重とされているのは、医学的な水準と一致していますが。女性の場合には、女性の標準体重の下限よりはるかに低い体重を理想として掲げています。また、特に日本の若い女性は標準体重よりかなり平均より低くなっています。おしゃれな服は、うんと細くできていてそれを着られない人は敗北者のように思わさせます。痩せるのが進むと、もう限界まで行っているのにさらに痩せようとする拒食症にまで進んでいってしまいます。また無理なダイエットはいろいろな障害をもたらします。特に妊娠しているときにちゃんと栄養を取らないと、子供に大きな悪影響を生じます。あと、太った人がこのようにダイエットしてスマートになったらこんなに美人になったというような番組がありますが。ろくにお化粧もしないで暗い表情で、最初に写真を写していて、ダイエットしたらこんなに美人に変わったと、お化粧から、衣装から、表情まですべて変えてあります。あれはずるいですよね。お化粧しない表情もさえない人をやせないで、そのまま同じ条件でお化粧、表情、衣服をよくして出して比較しないといけませんね。

おかしい、日本のメタボ基準

 中高年でも現在の、メタボの基準も日本だけで実におかしなものです。男性胴周りが女性より低いなんて日本だけです。かなりというかほとんどの人がメタボになります。その基準は医師の中でもおかしいとされていますが、メタボの多い職場は、社会保険料の料率が上がってしまう制度なのです。保険料を上げる口実なのではないかと思います。大体、痩せよりも、標準?よりも、少し太ったくらいの人が一番寿命が長いということがわかっています。とすると、その標準っていったいなんでしょうね。どう考えても一番長生きするところが標準ですよね。同じ太っているように見えても、たとえばトンガの人たちは、タロイモを主食にしている間は健康でしたが、オーストラリアから安い脂肉が大量に入るようになってから成人病が急増しました。

 また、ふんどしのひもが結べないほど太っていたといわれる、徳川家康も固い粗食をよく噛んで食べていたので、顎がよく発達し、当時としてはきわめて長命でした。ダイエットと痩せのすすめはどうも一部の医者や製薬会社やダイエット産業などの陰謀ではないかと思うのですが。

 私は、ふっくらしている人にも、おおいに魅力を感じますが、もちろん、健康的に輝いている人が一番です。でもうちの奥さんは言います。あなたなんかのおじいちゃんが、そんなこといくらいってもだめですよ、と。キムタクやジャニーズ系の若い子たちが言えば、違うかもしれないけれどと。でも彼らは自分も細くスマートだから、そんなことは言わないでしょう。

追記 2010年 9月13日のテレビ番組で、森三中の 『ブスのひとみが恋されて』の大島美幸が、パプアニューギニアの極楽鳥をかたどったペインティングしている人たちの中で、写真で選んでもらったところ、8人のほかの美女たちを退け、好きな女性第一位でした。太っているのが良いそうです。

 最近相次いでおきた、結婚詐欺事件や連続殺人疑惑で、週刊誌には相次いで名前も顔写真も出されました。埼玉県警で捜査している池袋に住んでいた、34歳の女性は練炭と、睡眠導入剤を使って、殺人をおこなったようですし、鳥取のもとスナックのホステムもやはり催眠導入剤を使って次々と不審死しています。 二人ともかなり太っていて、それほど美人でもないのに、あれほどみんなだまされたのかとびっくりしています。太っていて、料理がうまいということがあると、結婚の対象として、好ましいというイメージがあったのでしょう。  太っている女性はあまり大きな犯罪を起こさないのではというイメージを覆したのが、和歌山の毒カレー事件でした。今度の相次いで起きた事件で、太った女性の、比較的よかったイメージが、傷つくのではないかと思います。(ただこの事件では無罪を主張していて支援団体もあります)

追記 2013年9月21日

 最近は太った、いわゆるぽっちゃり型の女性が人気となり、週刊誌等で取り上げられています。その代表格が、水樹たまで、写真集が売れています。グラビアアイドルなのですが今は土偶アイドルと言われているそうです。いろいろな週刊誌でも取り上げられています。153センチなのに一時60キロ以上体重があるということで、今まででの基準ではいわゆるただのデブと言われるだけだと思います。バストも94センチで、ぽっちゃりよりも、いわゆるデブに近い体型ですが、大人気です。世の中の太めの女性には、大きな味方になるでしょう。

 興味ある方は水樹たまで検索すると画像が色いろ出てきます。

よみがえる教室ー「いのち」を、身をもって教えた先生(その1)

★ このブログは、2010年4月6日に書かれたブログです。このテレビの録画は大量ののビデオの箱に入りどこにあるかわからなくなりました。このビデオを貸してほしいというお話があったのですが。

 2013年9月に一部付加して更新いたしました。

「こういちの人間学」では、教育についての事柄が、とても大切にもかかわらず、あまり書かれていません。そこで、2004年3月、『人間学研究所通信(HUMANOLOGY)第23号』に書いた文章を、再び書くことにしました。これは当時のNHKスペシャル「よみがえる教室」で、放送された内容の報告です。だいぶ前に書いた内容ですが今でも通用する大切な話なので改めて書くことにしました。このテレビの内容は、ビデオに録画しておきました。ついでながら、いままでにビデオに録画したものが、人間学研究所に730本あり、宝の持ちぐされになっています。(初回放送は2004年2月28日です)

 1999年ごろ、茅ヶ崎市に各教室に壁がなくいつでも自由に見学できる学校が作られました。「茅ヶ崎市立浜之郷小学校」です。今まで、不登校や学級崩壊が多く、それを何とか克服しようということでつくられた学校でした。                                         その初代校長先生が大瀬敏昭氏でした。大瀬さんは、教師になって、面白い授業をしたつもりでも落ちこぼれがなくならないということから、知識をただ詰め込むのではなく、子どもの声にじっくり耳を傾ける教育こそが大切であると気づきました。そこで新しく生まれた浜之郷小学校の校長に志願しました。小学校では年間150回の公開授業を行う予定でしたが、校長の仕事が忙しくてとてもできないということでした。そこで校長権限で、授業3割、会議や雑務が5割であったのを、会議等を思い切って減らし、授業6割にしました。

 昔は、いいところに就職するために勉強しなさいということでしたが、子供は自分の父親を見て、ある程度の学歴があっても大したことがないという現実を実感しているのです。ですからそういう理由でいえば白けてしまいます。そうではなくて、人生も捨てたものじゃないんだ。生きる価値を大切にするために学問をするんだということ。それを知ってもらうことが大切であるという立場で、授業することにしたのです。

 教師はお互いの先生の授業を見て、お互いに批判し討論します。まだ先生になって2年目の若い松永先生は、社会の授業で、「ふるさとの茅ヶ崎の海のすばらしさ」というテーマに取り組みました。はじめ子どもたちは宣伝のチラシなどを見て、ありきたりの決まったようなことを言っていました。その中で、ある男の子が、「茅ヶ崎の海は汚いよ、でもがんばってっています」と書いたことによって、みんな自分たちの目で見た汚い海の現実をいろいろ言うようになりました。しかし、松永先生はそれを、脱線したと考えて子どもに注意し、教室の雰囲気をもとに戻してしまいました。

 授業の後の教師の懇談会でそのことに関して参観したほかの教師から批判が出されました。子どもが本当に見ている現実を否定して、聞きかじりの情報で勝負するようになってしまう。何事も枠に入れてしまおうとすれば、ついてこない子がほとんどになってしまう。子どもたちが何を言いたいのか本当にわかろうとしてあげないと、子供に安心は生まれない。また学んだという革新や変わったという自信は生まれない。どんな意見でも認めてあげることが大切であると。                                           その後、松永先生は手厳しい批判を受け涙ぐんでしまいました。そうやって、一人一人の先生も成長していったというのです。

 文部科学省では、命の大切さをうったえ、引きこもりや落ちこぼれをなくそうということを主張して、「子どもの命をはぐくむ教育」といっています。しかしながら現実的にはこの小学校のような取り組みはきわめて少ないのです、従来は、新学校に教師に参観が多かったのですが、それがこの小学校では年二回行われる公開授業には、1200人の教師が詰めかけるといいます。うまい授業をするのではなくて、自信と安心を与える授業が注目されるようになってきたのです。

 すでにこの小学校では年間150日もの公開授業が開かれ、全国から2万人の教師が訪れているといいます。(2004年当時です)

★ 以前のブログでは浜の郷小学校としていましたが、正しくは浜之郷小学校でした。

訂正させていただきました。

その2に続きます、授業の内容ですぜひお読みください

http://koiti-ninngen.cocolog-nifty.com/koitiblog/2013/09/post-5b76.html

追記: 2016年5月24日

 この日、急にこの記事のアクセスが増えました。再放送をどこかでしたのかなと思いましたが、見つかりませんでした。

 その2、は大瀬校長のがんに侵された自分の体の状態を、授業に取り入れます。ぜひお読みください。

よみがえる教室ー「いのち」を、身をもって教えた先生 更新版(その2)

その1、その2と分ける必要が全くなかったのですが、分離して申し訳ありませんでした。

(その1)からの続きです

大瀬校長のお話し

 道徳の時間で「家族について考える」というのがテーマでした。江戸時代の浅間山の火山噴火のとき、ほとんどの村人が火砕流で死にました。わずか93人の村人が生き残った時、幕府の命令でそれぞれ死に分かれた親と子を家族にしたという話を題材にしました。「他人と家族になったら幸せだろうか」というテーマでした。授業が行われたとき、担当の先生は現実に片親しかいない子供が何人かいる中で思うように授業が続けられなくなりました。その場は参観した校長先生の手助けがあり、子供たちの意見もさまざまにだされて、うまく授業は進みました。しかし反省会で、かんじんの問いをためらうことにより、子どもたちの心の奥まで入っていこうとしなかったこと。自信のなさが子どもに伝わってしまうのではないかと批判されました。先生は子どもたちに心から申し訳なかったと、心から反省しました。このような教師の取り組みの積み重ねで、子どもの生き生きした意見をうまく引き出すことができるようになっていきました。

校長に末期の胃がんが見つかる

 ところが、昨年(当時)校長先生に胃がんが見つかりました。胃を全部とりましたが、末期のガンで三カ月、もって六か月の命と宣告されたのです。その時三つの選択肢がありました。治療に専念する。家族と残りの生を過ごす。学校の改革を全うする、の三つです。        校長の大瀬先生は最後を選びました。栄養のとれない先生は、点滴薬を袋に入れて、持ち歩くことにしました。土日はひたすら休んで体力を温存します。校長みずから「いのち」というテーマで授業を行うことになりました。先生は命の大切さを、生きたくても生きられない、日々衰えていく自分の身体をさらして、子供たちに訴えることにしたのです。

いのちと死についての話し

  授業は年老いたアナグマがいろいろな知恵を仲間に残して死んでいったという絵本を教材にしたものでした。アナグマは死んでいったけれど、「いのち」としてつながっていたのではないかと先生は訴えます。「いのち」は家族や友達につながっていくのではないかと、子どもたちも次々にこたえていきました。授業のあとで、校長先生は、死ぬということを今の子どもたちは見ることができなくなってしまった。自分の弱っていく姿を見せよう。しかし先生は言います。伝えようというのは正直に言うと恐怖の裏がえしです。恐怖のためで、かっこいいことではないと。先生はいいます。死を意識して初めてどういきるかということを本当に考えるものだ。でもあまりの熱、痛みの苦しみの中で、自殺したいと思ったこともあるし、寝ていてそのまま朝起きなかったらどんなに楽だろうかとおもっている、と。

 今自分は何のために生きているのだろうか、生きてなんになるのかと、問いかける子どもは多い。その中で、自分は死の恐れを率直に話すこと、小学校のときに命のかぎり精一杯がんばって生きていた先生がいたことを、伝えることが大切であるということを三学期で話そう。そして来年三学期には死とホスピスの話をしようということになりました。

 12月24日の終業式に、校長先生は一人一人に三学期にお会いしましょう、と声をかけました。しかしその2日後容態が一変してなくなってしまいました。枕元にはいのちの授業の資料が置かれていました。57歳でした。三学期の始業式には、先生の遺影が飾られる中、子どもたちは涙ながらに、先生にお別れをつげます。子どもたちにはいのちの大切さを身をもって教えてくれた、校長先生を一生忘れないでしょう。何のために生きるのかを考えるより、自分が今生きていること自体に大きな意味を見つけることでしょう。不登校も授業崩壊もないこのような学校が増えて、子どもたちが自分の生きることに確信を持てるようになることを、心より願っています。

「よみがえる教室」のその1をご覧ください。

http://koiti-ninngen.cocolog-nifty.com/koitiblog/2013/09/post-6624.html

西洋人相術(2) 金髪、青い目と黒髪、黒い目 魔女の黒髪、天使の金髪

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この表が1から60までの性格の特徴です。1、道徳的に強い、弱いなどと対比になっています。

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この表が、目の色と性格との対比を示しています。

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この表が、全部の要素を集計し、それぞれの性格の要素がどれくらい強いかを示します。

★このブログは2011年7月5日に書かれたブログです。2013年9月に、記事に一部追加して更新いたしました。

 西洋人相術の(1)では歴史など導入部について書きました。ここでは、”FORTUNE"という本の人相術で、具体的のどのようなことが書かれているかの一部をご紹介します。東洋人相術では、目の色と髪の毛の色はあまり問題になりません。日本人ではせいぜい黒か黒褐色の違いがあるだけです。ところが西洋人相術では、髪の色と、目の色は人相術の大変重要な要素となっているのです。

 この本では、その人の顔だけではなく背が高いか低いか、太っているか痩せているかなど身体の特徴も含め、いろいろな要素について判定していきます。そして性格分類には60項目があり、1、道徳的であるか、道徳的でないか 2、知性的であるか、知性的でないか、~60、真実味がある、偽りが多い、などなど性格特性が列挙してあります。

 身体では、1、背の高さ、2、がっしりかきゃしゃか 3、太っているか痩せているか、4、姿勢はまっすぐか曲がっているか、5、行動がきびきびしているか、ゆったりしているか、無気力かで分けられます。

 頭と顔では、1、額、2、鼻 3、耳 4、あご 5、まぶた 6、目 7、ほほ 8、口 9、目 10、髪に分けています。

 

 は 大小、やまぶたの形などのほか、大きな要素として色が分けられます。

 Hazel ハシバミ色、淡褐色        grey 灰色         Greenish 緑色      

 Blue  青     Brown 茶色       black 黒色

 

 については、直毛、カール、ウエーブ 薄いかどうか 大きな要素は色で、

Brown light 淡褐色       Brown dark  黒褐色       Black jet まっ黒       

Black bluish 緑がかった黒    Auburn 金褐色     Red  赤          

Flaxen 亜麻色       Golden  金色       white 白

(ここで英字に使っている色は、それに近い色程度と思ってください)

★亜麻色は、淡黄褐色ですが薄紫に近い色でした 修正しました ドビッシーの有名な『亜麻色の乙女」という曲があります 

 となっていてそれぞれに、性格の特徴が示されています。その特徴が大きいと1点 ややその傾向があると0,5点、反対のポイントはマイナスとなります。

 背の高さから始まってそれぞれのポイントを集計表にまとめ、極めてその性格が強いとプラス3点とか、場合によるとマイナスがでます。いろいろな要素がまじりあって、総合してその結果が出るというわけで、一見科学的で、パソコンに入力しておけば、あっという間にその人の性格などが出ることになります。詳しくは改めて書きますが、ヒトラーが最も優れた人種だとしたヨーロッパ北方人種(ゲルマン人系やノルマン系)である、白いはだ、金髪、青い目(碧眼)と日本人の黒い髪で黒い目とをこの表に基づいて比較してみました。

性格特徴のとよいものは2点、やや強いものは1点、弱いものは0から0,5点です。

金髪青い目の性格、特徴

 (極めて高い性格、特徴)

 公平、優しさ、寛大、忠実、誇り高い

 (かなり強い特徴)

 道徳的、知性的、誠実、愛きょう、活動的、勇気、                          正直、上品、思慮深い、状況判断うまい、短気                                    愛情深い、気力充実、芸術的、明朗、情熱的                                   楽観的、しっと深い、せっかち、

よわい傾向

 利己的 

黒い髪で黒い目の性格、特徴

 (極めて高い性格、特徴)

  楽観的、 うぬぼれ、しっと深い、もうれつ・性急、情熱的

 (かなり強い特徴)

 道徳的、意思堅固、忠実、野心的、利己主義、ぜいたくな、情熱的                           正直、誇り高い、執念深い、短気、愛情深い、気力充実、力強い                         才能のある、愛情深い、横柄、軽率

元の英文の訳が十分でないものもありますが、表をご覧になれば、どう見ても、金髪で青い目の人のほうが、人格的にも優れているようになっています。どうも、黒い髪で、黒い目の人はロマ人(ジプシー)をそうぞうさせるのではないでしょうか。そして日本人も大部分、これに当てはまってしまいます。とりあえず二つの要素だけで見ましたがそれぞれの項目もあとで書いてみます。

 現在の世界を支配しているのが、アメリカやイギリスなどの、ヨーロッパ北方人種であることが、西洋の人相の善し悪しに大きく影響しているのは、十分あり得ることです。

追記

 ヨーロッパに住んでいた、ネアンデルタール人は、赤いか金髪の髪で、青い目をして肌も白かったということがDNAの解析でわかりました。日の光が弱い氷河時代のヨーロッパに適応したのです。アフリカで生まれた現生人は黒っぽい肌をしていたと思われます。ヨーロッパに入った現生人類はネアンデルタール人と交配して、寒冷地に適した遺伝子を取り込んだと考えられます。

 

 『髪が見ていた世界の歴史 魔女の黒髪天使の金髪』という本があります。(夏森 恩1994年 講談社)という本があります。髪についていろいろ書いてある面白い本ですが、

 日本人はいろいろな他民族が融合してできたが、髪の毛は、大多数の黒髪の優勢遺伝で、すべての髪を黒一色に染め上げたといいます。映画の『オルフェ』(ジャンコクトー監督)では死神の黒髪は不気味さを演出するのに役立った。中に出てくる死神をなぜ金髪などにしなかったのか。それは冥界の気味悪さを表現するには不都合だからだといっています。金髪では、「ヴィーナス像」のような天使になってしまう。

 マリリンモンローは、髪を金髪に染めてから、人気が出てきました。マリリンモンローの「紳士は金髪がお好き」という映画などは、金髪好みの代表的な例です。

 黒髪への恐れはヨーロッパ人の記憶の中にモンゴル族(タタール)の征服の恐ろしさが染みついているのではないかといっています。

 日本では髪の毛と、目の色では性格判断をしないのですが、ほとんど黒かせいぜい黒褐色では区別のしようがありません。また逆に日本のように適度に4つのABO式血液型の変化がないところではまた、血液型性格判断が成り立たないのです。例えばほとんどO 型である、南米のインディオでも、血液型の区別はできません。

追記 2011年7月25日

 今月、ノルウエー連続テロ事件が発生しました。爆弾テロとウトヤ島での銃乱射事件で90名以上の人が殺されました。犯人はアンネシュ・ブレイビク(32)で、ネオナチの思想をもっていました。彼はほとんどのノルウエー人がそうであるように金髪でした。眼の色はわかりませんでしたが、青色である可能性が高いです。そうすると前に書いた金髪で、青い目の人の美徳とまったく当てはまりません。日本人が黒い髪、黒い目だからとすべて同じ性格などではなくすべての性格が存在しているわけですから、いい加減だということになります。ですから、この性格分類は特に欧米の人々がもっている、イメージを表しているにすぎないということです。 

9月17日 追記

 「最後の誘惑」というイエス・キリストを主人公とした映画があります。この映画は大変興味深く、人間学研究会でも宗教の説明のときに、みなさんに見てもらったことがあります。

1988年アメリカで作られた映画で、マーチン、スコチッシュ監督作品です。

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 十字架を降りたイエスは普通の生活をし、マグダラのマリアと結婚します。ユダは何と言うざまだとイエスを責めます。またパウロはイエスが言っていることと違うように説教しています。イエスが責めると、もうあなたなど関係がないといいます。そのあたりが大変興味深かったのです。

 それは十字架に架けられた、死の間際にあるイエスに、金髪で青い目をした「天使」のような少女が、神はあなたを試したのだが、もう十分だからといって、十字架から降ろします。そして、マグダラのマリアと結婚し、子供もできます。ところがその少女は実は悪魔だったということで、それに気づいたイエスは最後に必死の思いで再び十字架に戻ります。

 このイエスに呼びかけている「天使のような悪魔」が金髪で青い目をしていなかったら、イエスは騙されなかったのではないでしょうか。天使は金髪で青い目と決まっています。金髪で青い目をしたかわいい少女は天使だと思わせてしまうということです。当時のユダヤの地に金髪の人などいなかったのですが。金髪で青い目をしたのが天使というのは、金髪で青い目をした民族が優位な時代に作られた話だからです。

 ともかく、キリスト教の神は意地悪で、いろいろなことで信仰を試します。悪魔の誘惑にのるキリストも神は黙っています。アダムとイブの失楽園の話もわざわざ誘惑させておいて、誘惑に負けたからと言って楽園を追い出します。そしてノアの箱舟のように簡単に人々を殺します。                   

 

美人について―美人は得をするか (1) 

2010年5月16日に書いたブログに、追記しま、して更新いたしました。

肥満はブスで美人になれないか

 2009年12月に、私が書いた、TBSの「あの日に帰りたい」という番組で、超肥満の常盤えりかさんの事を書いたブログは、2000件ものアクセスがあり、今でも、少しづつですが、毎日アクセスがあります。3回にわたって放送され、190キロという身体を、3回目にはもとの55キロにはならなかったけれど、100キロを切って、恋人もできて、というところまで見ました。他の人は100キロくらいが60キロくらいになりましたなどというのが多く、一回で完結するのですが、さすがにスタートが190キロというのは難物で、そう簡単にもとには戻らないのでしょう。その後、私は番組を見ていないのでどうなったかわかりません。始まりは人相術の話の中で、ブスとデブについて書いたのが始まりです。ブスー不美人?について書いたので今度は、美人について何回かにわたって書いてみようと思います。

最近はいわゆるぽっちゃりした人も魅力的と見直される傾向があります。極端な痩せ型を理想とする美容業界や服飾業界へのアンチと言えましょう。

美しすぎるのも悩みの種?

 「主に泣いてます」という東村アキコさんのマンガが、マンガ誌の「週刊モーニング」にのっています。5月27日号版では、連載が始まって10回目になります。このマンガは、主人公の泉さんという女性があまりの美人のため、会った男性が、一目で恋に落ちてしまうというお話です。恋人の男性は、イタリアに行き、さびしい思いをしています。またモデルをして生計を立てているのですが、あまりの美人のためにみんな恋に落ちてしまうために、そのままでモデルになれません。自分の部屋にいろいろな変装の道具があり「サイババ」とか「ぬらりひょん」とか、「黒柳徹子」とか「こなきじじい」などに変装します。ところが、うっかりその素顔を見られてしまうと、今月号では宅配便や、寿司の出前の男性も、すぐに恋に落ちて、なにもできずに周りをうろうろしてしまうということで、又今住んでいる小さな木造アパートを引っ越さなければならないということになるのです。今年に入って13回目の引っ越しをしなければならないというわけです。恋人の男性と離れている寂しさと、すぐ好きになられて困るのとで、毎日泣いているというお話です。このマンガではあまりの美人であるがゆえに、ひどい不幸に見舞われているということです。

 現実には、どのような美人であっても、一目会ったからと言ってすぐ恋に落ちてしまうなどというのはないので、まったくマンガだけの世界でしょうが。たとえば現在の絶世の美女に会っても、「凄い美人だなー」と感心しても、われわれにとっては何か遠い世界のことで、恋に落ちるなど考えられません。かえってそれほどの美人でなくとも、一目ぼれをしてしまうということはよくあります。顔の好みも千差万別であります。また美人といういう面の他にかわいらしさとか親しみやすさなどという面もあります。前にも書きましたが、いわゆる今では美人とは言われない「おかめ顔」を好きになる人もいます。またそのひとめぼれをしてしまう相手は、顔だけでなくいろいろな要素で好きになってしまうものです。また好きになってしまうと、普通の女性でもすごく美人に感じてしまうものです。むしろあばたもえくぼになってしまうものです。

なぜ美人ばかりが得をするのか

 『なぜ美人ばかりが得をするのか』という本があリます。著者はナンシー・エトコフで、この本の内容を紹介します(2000年12月刊 草思社) 。美人が得をするということは、すでにいろいろな実験があり、皆さんも聞いておられることもあるでしょう。そのいくつかを示しますと。

1、美人は困っているときには手を貸してもらえる率が高いといいます。パンク修理の時にどれだけ修理を手助けするかという実験で、美人のほうが手伝ってもらう確率が高いということです。 

2、犯罪を犯しても同情的にみられることが多い。模擬的な裁判を行ったとき、美人には刑を軽くする傾向があるとのことです。 見かけのいい大人は万引きやカンニングから凶悪犯罪までうまくやりとおせることが多いといいます。あんな美人が悪いことをするはずがないということでしょう。                                        

3、美人は成績が優秀であると思われる傾向がある。面接では得をします

4、美人は周りからの期待も大きくなります。

5、新生児でも美しい人を長く見つめる傾向があるそうです。                 

 その他いろいろな例が実験で行われており、美人は全般的に得をするということになっています。

美人でかえって損をするケース

 ただし、美人はいろいろな期待をされるがその期待にこたえられないと、強い恨みを買うそうです。また美人はどうしても同性からねたまれることが多くなります。また、女性が会社で勤務しているときにはその容姿が邪魔して普通の女性より苦労することが多いそうです。また同性の友人ができにくい、管理職には成りにくいというという面で、損をすることもあるとのことです。

 美人について、訳者はあとがきで、「人間を含む生物が、進化してきた過程で、生殖能力が高く健康で、種の保存にもっとも適した姿形を美しいと感じる感覚が選択され遺伝子の中に組み込まれてきた」と言っています。遺伝子の中に組み込まれてきたというのは、そのまま信じられないのですが、赤ん坊でも、美人を長く見つめるなどというのは学習の結果ではないのかもしれません。

 続きをご覧ください、

   「美人について2 なぜ、白い肌とピンクの頬がこのまれるのか」 

http://koiti-ninngen.cocolog-nifty.com/koitiblog/2013/09/post-b5ae.html

 

美人について (2) なぜ白い肌とピンクの頬が好まれるのか

 このブログは2010年5月16日に書かれたものです。文章を追記して2013年9月に更新しました。

肌の色の変化について

日本では「色が白いは百難かくす」という言葉があります。色が白いというのが美人とされるのはなぜかということも『なぜ美人ばかりが得をするのか』という本にも書かれています。それも参考にして書いてみます。

 ホモサピエンスがアフリカの地で生まれ世界中に広がり始めたときは、今から10万年前だと言われています。その時のホモサピエンスの肌はおそらく茶色をしていたのではないかと推測されています。その後、世界中に広まっていきます。そしてその地に定住していくうちにいろいろな肌の色の変化が生じてきました。人間にかぎらず、皮膚のメラニン色素を欠いた子どもが一定の確率で生まれてきます。アルビノというのですが、動物界では、白い虎や、蛇だとか、ニジマスとか、いろいろとあります。人間はそういう動物を珍しがり時には、神様として崇めたりします。しかし自然界では、真っ白というのは目立ちやすく天敵にも狙われやすく、生存には不利に働きます。ですからなかなか数は増えていきません。人間にもアルビノは生じます。これは日本人でも、黒人でも生じます。顔立ちは、日本人や黒人ですが、肌は真っ白で、髪まで白くなります。目の色素が薄いので、眼鏡をかけなければならず大変です。

追記

 ネアンデルタール人の遺伝子の配列が、すべてしらべられています。その結果、ネアンデルタール人は、茶色や金髪の髪で、青い目と、白い肌をしていたことがわかりました。アフリカで生まれたホモ・サピエンスが比較的短い間にこのような形質を受け継いだのは、ネアンデルタール人と混血したことによってであるといわれるようになりました。ネアンデルタール人が毛むくじゃらでごついというイメージは、金髪で青い目、白い肌の女の子の想像図ですっかり変わりました。

「ネアンデルタール人について赤い髪、白い肌、イメージ大きく変わる」

http://koiti-ninngen.cocolog-nifty.com/koitiblog/2014/04/post-dff2.html

北欧に達した人間 白い肌は、ビタミンD作成に有利

 北欧にまで到達した人類は、極端な日照不足に直面します。何しろ冬には太陽がまったく顔を出さないのですから。日照不足によって日光を浴びてビタミンDを生じ、カルシュウムを作るということが十分にできなくなります。白い肌は、日光を吸収しやすく、ビタミンDを作りやすいのです。昔産業革命のとき、ロンドンが煤煙で覆われ、日照不足で、ビタミンDやカルシュウム不足で、くる病(脊椎が曲がってしまう病気)がまん延しました。人間にアルビノが生まれたときには、そういう人は日の光を吸収しやすく、ビタミンDを作りやすいということになり、その人は生存に有利でした。それで次第に数が増えてきます。逆にアフリカでは、日光が強く、肌の色の薄い人は、皮膚がんを引き起こしやすくなります。生存にはきわめて不利となります。

 現在、欧米の白人が、オーストラリアなどに移住して、強い日光を浴びて、皮膚がんを発生する人が多く、大きな問題になっています。また逆にアフリカやインドからイギリスや北欧州に行って、日照不足で、ビタミンD欠乏症で困っているそうです。アフリカでは白い肌は致命的で、より黒い肌が強烈な日射には適応します。そのようにして、白い肌と黒い肌に分離しました。モンゴロイドは中緯度にいるために中間の茶色の肌となりました。同じモンゴロイドでも北欧人と同じように日照時間の少ないところに住むイヌイット(昔エスキモーと)の人たちは動物の肉を食べ、十分にビタミンDを取れるために、肌の色は茶色のままでした。

 白い肌の弱点

 白人の白い肌は、欠点も多いのです。他の肌の色の人たちに比べ、

1)早く皺になりやすいこと。若いうちはきれいだけれど、年をとって皺くちゃになりやすいということ。

2)しみができやすいこと。白い肌では、若いうちから、しみやそばかすができてしまいやすいのです。

3)吹き出物ができやすく、皮膚がんにもなりやすいこと

4)白人は禿げやすい欠点があること。

5)体毛がかなり多くなる傾向があることなどです。そう言われてみると、白人男性は若はげが本当に多いですね。

白い肌やピンクの肌が好まれる理由

 白い肌やピンクの肌が好まれるのは、前にあげた本にも書いてありましたが、幼児が白っぽかったり、ピンク色をしていることだと言われます。サル類の顔を見ても小さい子供は白っぽく、ピンク色で、大人になるに従い、黒さが増します。人間の赤ちゃんや若い娘の白くあるいはピンクの肌は若さと健康の象徴だということです。女性の白い肌は幼児の姿を示しているのです。またピンク色や赤面と紅潮は性的興奮の表れと言います。そのようなことがあって白い肌は、世界的にも好まれています。白い肌を好むということは性淘汰として働いてきたとも言えます。

 また、白い肌は、世界征服をして、現在でも世界中を支配しているのが、WASP(アングロサクソン系、プロテスタント系白人)であることも大きく影響しています。彼らの特徴である白い肌と、青い目、金髪は、美人の代表となっています。世界中のさまざまな、女性誌の表紙を飾るのはほとんど金髪美人ということになります。また美人コンテストでも白人系が占めることになります。ですからマリリン・モンローは中間的な肌を白く塗り、ブルネットの髪を、金髪に染めました。そのありさまは1953年の「紳士は金髪がお好き」という映画によく表れています。そして欧米のおとぎ話の主人公は、白雪姫を除いてほとんどが金髪です。だいたい、天使は金髪で、魔女は黒髪ということになっています。   

金髪で青い目の北方民族

 ゲルマン民族とヒトラー時代に言われたが、かなり幅が広く、ノルマン人などもゲルマン人といわれるものに含まれる。イギリスに住み着いたアングロサクソン人やオランダ地方やドイツ北方部の人たちは、金髪、青い目の人が多い。ゲルマン人は南ドイツなども含まれるが、アルプス人種や東ヨーロッパ人などに近い人達である。

 白い肌と金髪は、ノルマン人(バイキングの子孫とスエーデン、ノルウエー、デンマークなど北欧三国)系の特徴です。ノルマン人は世界中の国々を征服していきました。イギリスでも今の王朝は、11世紀にイギリスを征服したフランスのノルマンジー公の系列です。ロシアもノルマン人のノヴゴロド公国やキエフ大公国がもとになっています。南イタリアにはシチリア王国を建国しました。またイギリス人はアメリカを建国し、アメリカは世界を支配しています。

 同じヨーロッパでも、ケルト人やラテン人(イタリア人など)などの系統の人は金髪ではなく白い肌ではありません。フランスでも北部の人たちはノルマン人系の金髪青い目の人がいますが。南フランスではやや色は褐色で髪の毛も茶色です。

こういちの人間学ブログ「西洋人相術(2)金髪、青い目と黒髪、魔女の黒髪天使の金髪」

http://koiti-ninngen.cocolog-nifty.com/koitiblog/2013/09/post-5dga.html

 

2013年9月18日 (水)

経営人間学(20) 300年続く青木酒造 鶴瓶の家族に乾杯に出る

 2010年6月9日付の「こういちの人間学」ブログに、「経営人間学(13)100年以上生き残る会社 (株)サタケも100年に」を書きました。(文末参照)その後、筆者が所属する、異業者交流会である「二火会」の会員である、青木貴史氏(青木酒造社長)さんについて、書くつもりが、ずいぶんと遅くなってしまいました。この文章はやはり二火会の準会員である久保田章市氏(法政大学大学院教授)が書かれた、厚労省外部団体の広報誌[エルダー」に2012年10月に書かれた記事を参考とさせていただいております。久保田章市氏は『百年企業、生き残るヒント』角川SSC新書など長寿企業の研究をされている方です。

追記:久保田氏はその後島根県の浜田市の市長になられました。

二火会の総会後、青木酒造さんの見学

 2012年10月15日~16日にかけて、二火会の総会が、新潟県の魚沼市塩沢町の上越国際(株)さんの、ホテル・グリーンプラザ上越さんにおいて開催されました。上越国際(株)さんの峠社長さんも、二火会の会員さんで、だいたい一年おきに、こちらで総会を開催させていただいております。上越国際(株)さんは、一時外国資本の支配下にありましたが、めでたく株を買い取り、支配下を離れたとのことで、おめでとうございます。

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 翌日は、上越国際さんのバスで、二火会会員の青木酒造(株)さんの見学をさせていただきました。青木酒造さんのある街並みは、昔の魚沼市塩沢の昔の、三国街道の宿場町の街並みを復活させたすばらしいものでした。2011年には都市景観大賞を受賞しています。その入口あたりに青木酒造(株)さんはあります。、昔ながらのがっしりした木造建築の店舗には、由緒ある立派な看板がかかっています。(鶴齢というお酒の名前が入っています)店の中にも江戸時代の名工が作ったすばらしい彫り物がありました。当日は、塩沢の有名なお寺なども見せていただきました。

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 店の奥が工場となっております。この写真では右側の背の高いがっしりした体格の青木社長です。二火会のメンバーが説明を受けているところです。筆者は写真をとっているので写っていません。

青木酒造(株)さんについて 家訓は「和合」

 青木酒造(株)さんは1717年(享保2)年の創業で、それ以来もうすぐ300年になろうとする由緒ある酒造メーカーさんです。現在の青木社長は創業者から12代目になります。青木社長が25歳の時に11代目だった祖父がなくなり、後を継ぐために母親の郷里に戻ってきました。今でも年齢は40歳の若さです。慶応大学の卒業で、その人脈を生かして、東京のお店にもたくさん販路を広げました。以下、「エルダー」の記事を引用させていただきます。

 杜氏の新保英博さんは、東京生まれのなにも知らない坊ちゃんが帰ってきて大丈夫だろうかと心配したそうです。

 青木社長は「うちの家訓といいますか、社是は『和合』です。酒をつくる人、売ってくださる人、そして飲んでくださる方がいて初めて酒が完成するわけです。

 創業300年という歴史をになう39(今は40)才の若木社長は常に社是に立ち返り、和合の精神で、ものづくり、人づくり、ひいては地域文化の育成に真正面から取り組んでいる。社長の心意気を42人の従業員がしっかり受け止め、60歳以上のベテラン4人が屋台骨を支えています。

青木社長は「酒のことはよくわからない。今思えばその真っ白な状態が帰って良かったかもしれません。とにかく必死でした。市場は落ち込む一方ですから。今までと同じことをやっていてはだめだとと思いました。新保杜氏と相談してうちの特色を洗い出し原点に変えることから始めました。新潟の酒の特徴は淡麗辛口が多い中で、うちはコメのうまみを十分に引き出した「淡麗旨口」の酒をつくっていましたから、やはりこのうちの独特の味をおし出していこうということになりました。始めて飲んだ絞りたての酒が本当においしかったので、これを売り出せないかと思いました。・・とにかく少しでも作ってほしいと頼みタンク一本分作り生原酒として無ろ過で売り出しました。幸いこれが好評で今ではタンクの数が増えました。新潟県でいち早く売り出した梅酒も新しい試みでした。老舗だからこそ革新的でありたいと思っていますが、素人の言葉を真剣に聞いてくれて、一緒に新しいことに取り組もうという空気をつくってくれたのが新保杜氏であり、途中から入社した営業担当の遠藤勉企画室長(65歳)です。お二人がいたから今の自分があると思います」

 新保杜氏は最初は無理だろうと驚いたが、必要な設備をきちんと作ってくれたしこれは本気だなと思ったと。

 遠藤さんが入社して新潟市場がテコ入れされた。青木酒造は9割が地元で消費されていたが、新潟県内、東京まで視野に置く必要があった。ながい歴史の中で、一度もリストラということをしたことがないという社員を大切にする青木酒造にとって売り上げの伸長は大きな命題であった。(最近のブラック企業と正反対ですね)

 昨年の二火会の青木酒造さんの訪問では、フランスの品評会で賞をとったという話しも聞きました。積極的な販路拡大がうかがわれます。

 創業以来、毎年約2000石の酒を寒仕込みで醸し出し続けてきた青木酒造。周りの酒造メーカーがいくつも廃業する中で、発展し続けるのは、おいしいお酒をつくりだし続けたこと、老舗でも常に革新をすすめていくこと、和合の精神社是としてつぬいていること。社員を大切にすることでした。これらは100年以上続いている会社に共通していることです。

 作っているお酒の代表として「鶴齢」があります。その由来は江戸時代の文人鈴木牧之は越後の状況を書いた『北越雪譜』を発行し杜氏のベストセラーになりました。牧之の次男の弥八が青木家の養子になって七代目を継承したことを記念して、牧之は代表的な銘酒を「鶴齢」と名付けたそうです。前に紹介した塩沢の通りも牧之通りと名づけられています。

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鶴齢の純米吟醸酒です。720mlで2600円でした。

 二火会の総会後の宴会では、青木酒造さんの「鶴齢」と吟醸酒の[牧氏」がだされ、普段飲めないおいしいお酒をたくさん飲ませていただきました。

 なかなか手に入らないお酒ですが、新潟の魚沼市方面に行かれた時はぜひお求めください。もちろん青木酒造さんの店頭でも販売しています。ただすっと飲みやすいというだけでなく深みのあるそのすばらしい味をお試しください。

参考までに

 「こういちの人間学ブログ」 2010年6月9日

「経営人間学 100年以上生き残る会社」をご覧ください。

http://koiti-ninngen.cocolog-nifty.com/koitiblog/2010/06/post-7287.html

追記:2016年10月24日(月)

「鶴瓶の家族に乾杯」HNK,午後7時半から8時45分の特別番組で、新潟県の南魚沼市での放送をやっていました。番組をちょうど見ていましたら、鶴瓶と古舘伊知郎とトーク対決ということでした。ちょうど番組を見ていましたら、青木酒造さんに古舘伊知郎が訪問しているのを見ました。ちょうど青木社長は出かけていましたが、奥さんとおばあさんが番組に出ていました。

 ずいぶん詳しく番組に出ていました。はじめ、あるうちを2人で訪問して、魚沼産のコシヒカリを食べたいとある家を訪問するのですが、その時に、地元の銘酒「鶴齢」を出します。そのお酒を辛口でおいしいと言います。

 今度は他のうちでは、同じ鶴齢を甘口でおいしいといいます。同じお酒でもいろいろに感じるものです。後で杜氏の方が話していましたが、お酒にはいろいろな要素があり、人によって感じ方が違うのでしょうという話が、語られました。

 その後、青木酒造さんに古舘氏が訪問します。

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お店の奥にある庭です。この立派な庭はブログ筆者も見せてもらいました。写真に写っているのは古舘氏です。

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真ん中は青木社長のおばあさん、90を超えていますが元気いっぱいです。4年前に筆者たちもお会いしましたが全く変わりません。青木社長はちょうど東京へ出張中でした。

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後で写した社長の青木貴史さんと奥さんです。

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後で写したおばあさんを中心にした家族全体の写真です。

2013年9月15日 (日)

隠れ高血圧1200万人 1日での変化を知らないと危険 NHKEテレ チョイス

2013年9月14日の、NHKEテレの「病気になったとき チョイス」という番組を見ました。みなさんにもお役に立つと思いブログに書きました。

隠れ高血圧 1200万人

 日本人は高血圧患者が3000万人いるといわれています。ところがそのほかに医師も見逃す高血圧患者が1200万人もいるというのです。

 もちろん、前にもブログに書きましたが、高血圧の基準がどんどん下がり、本来高血圧患者でない人まで降圧剤を飲まされている、と書きました。それはそれとして、血圧測定以外の時に高いのは問題です。。

 三島文夫さんは、健康診断で、いつも血圧の上は120位ということで、正常とされていました。ところが動脈硬化による心臓病で手術を受けることになりました。健康診断を過信していて、なんの対策も打たなかったのです。上が140から高血圧とされますが、120なら問題ないはずです。

24時間血圧計での測定

 NHKの小山 径アナウンサーに、24時間はかる血圧計をつけてもらい、血圧の1日の変化を、見ることにしました。

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上図は一日の血圧の変化をグラフ化したものです。血圧計をつけた直後の血圧は上が122で下が102でした。下が基準よりは高めですが、まあ特に高血圧とまではいわないのですが。。ところが、NHKの収録本番前には上が186になっていました。生放送中は155です。グラフの赤い部分はその時高血圧となっているということを示しています。健康診断では比較的落ち着いているときにはかるので、高くなるかどうかわかりません。小山アナウンサーは仕事中に自分が高血圧になっているとは知りませんでした。

 健康長寿医療センターの桑島巌氏の話

 一日に血圧の上がり下がりが激しい場合は危険性                               がある。

高血圧のタイプ

 A, 持続性高血圧 診察の時にも140/90以上の高                                血圧があり、高い状態が続く

 B, 隠れ高血圧の3タイプ  

 1)職場高血圧 職場でのストレスなどにより上がる

            ストレス解消の努力も

 2)早朝性高血圧 朝血圧上昇 起床後30分の血圧

         を測ると良い ここで高いかどうか

   東郷さん(女性)普段130くらいなのに186にもなり                              具合が悪くなり、びっくり。調べると早朝性高血圧であ

った 朝食後に血管内皮細胞を広げる降圧剤(持続

性あり)を飲むことになり解決した

 3)夜間高血圧 (早朝+夜間)ともに高くなる 

 もっとも危険性がある。注意が必要である

  (健康診断を受ける昼時には正常に近くなる)

 脳卒中や心臓病などの病気は朝に一番起きやすい

 身体の中の水分が不足して血管が詰まりやすくなる。

   ★ 朝一番の水を飲むのが大切 筆者は枕元に              コップ一杯の水をおいておき、目が覚めた時に、少                しづつ飲んでいる

 高血圧の原因と対策

高血圧の原因 タバコ、肥満、塩分過多 遺伝などがある

 対策 1) 減塩食 血管内のNaが高くなるとその                 濃度を薄めようと血管内に水が入ってきて血圧上昇する

   長野県は 長寿県になっている 減塩講座 みそ

   汁の塩分濃度の測定をする

 塩分濃度計 体温計のようなもの 3000円くらいで

  売っている (買いに行く人が急増しそう、筆者

 も買います)血圧計も含め1万円程度でそろう、

       各家庭にぜひそろえるとよいです

  町田公一さん(62歳)減塩食だけで血圧正常に 

  みそ汁など、にんにくを入れるなどの奥さんの

    工夫で改善 薄味になれることが大切 

    長野県でのみそ汁の塩分濃度目標は0,7%

   市販の味噌汁 0,9% コンソメスープ 1%

         ラーメンの汁2,0% かなり高め

 参考 24時間血圧測定は検査料2000円保険適用

        なら200円から600円

  筆者の場合

 43歳の時に、急に血圧が上昇し、以後毎月一回診療所に行き、血圧測定を行っています。降圧剤を2種類とビタミンEをもらって飲んでいます。家庭にも血圧計をお いておき時々、はかっています。ビタミンEには抗酸化作用があり 血の巡りを良くします。40を超えた人には、ぜひ飲んだ方がいいですとすすめています。血のめぐりの良さは、健康の元です。逆に糖尿病になると、全身の血のめぐりが悪くなり、万病の元となります。ちなみに薬は、参考までに、お薬手帳によれば以下のとおりです。 

   アムロジピン錠5mg 血圧を下げ狭心症を予防

   ブロブレス錠 4   血圧を下げたり、他の薬と併用

                して心臓の働きを助ける薬

   ユベラNカプセル 100mg 高血圧に伴う症状の

               緩和、血液中のコレステロールや

               中性脂肪を減らす、手足の血液の

               流れを良くする薬

 

 

2013年9月14日 (土)

消費税増税、法人税減税、1%の人達と多国籍大企業のための政治 景気悪化必至

景気上昇?と消費税増税

 安倍首相によるいわゆる「アベノミクス」で、景気は回復傾向にあるといわれています。安倍首相の福島原発の汚染水は湾外に出ていないし、もう安全で終息しているという嘘をついて、オリンピックの2020年東京開催も決まり、これで消費税を上げる体制は整ったということで、10月上旬には消費税の来年4月のアップが決定されることでしょう。

 しかしこの景気の良さは、急な株高で、多くの収入をえた高額所得者が土地や高額品などを購入していること、円安による輸出をしている大企業の利益、消費税増税前に、建築するなどの駆け込み需要などが原因であります。2013年6月21日の日経新聞の記事によれば、大企業の現預金は前年比5,5%増の225兆円で過去最大です。またその結果2012年末の状態で52%の上場企業が実質無借金経営となっています。

 一方一般庶民の所得はこの間にも下がり続け、本当の意味での底堅い景気回復ではありません。多くの人々は景気の良さなどを実感しておりません。逆にガソリンの値上げや、円安に伴う輸入品の値上げなどで、苦しくなったといっています。

追記 2013年月20日 日経新聞1面トップ

 企業減税 まず1,4兆円 経済対策「15か月予算」で

 10月1日に打ち出す経済対策の主要項目と規模 5兆円

 3面トップ 首相「一体」譲らず 財務省・税調(の反対)押し切る

   下の漫画に書いている、麻生氏の「世間で通るか」との反対意見は押し切られた。

 4面 企業の現預金 220兆円 6月末(前年比)6,9%増 投資に向かわず

   内部留保220兆円は日本の名目国内総生産(GDP)の半分に迫る。

   6月末の企業の対外直接投資残高は前年同期末比36,6%増の60兆円となり、過

   去最高を更新した。海外投資の拡大は国内産業の空洞化という側面もある。

 ★ 9月20日の毎日新聞では、復興法人税打ち切り 不公平感どう解消 与党にも懸念広がる。(復興増税の廃止は)9000億円の税収減 (国際公約になっている)財政健全化 逆行の恐れ と書いています。また法人税1%の減は4000億円の税収減となる。

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 毎日新聞9月20日 資料 

これを見ても、消費税増税が、社会福祉のためでも、財政健全化のためでもなく、法人税減税など大企業のためのものであるのは明白です。いくら法人税を下げて、社内留保が上がっても、賃上げや、下請けへの手数料などは行わず、対外投資などに回してしまうのです。大企業の社内留保の増大と下がり続ける社員の給料の減少はあまりにひどい対比をなしています。

毎日新聞の1面トップ記事 

毎日新聞、2013年9月14日(土)朝刊1面トップの記事は 「消費税増税56%懸念 主要116社 本紙調査 収益源に危機感 7割が容認」というものでした。

 アンケートのよれば、増税前の駆け込み需要と反動減の予測困難 39社 売上高の落ち込み 23社など56%が懸念を示し、懸念なしは25%だった。特に小売業など消費者に近い業種では、消費の冷え込みに危機感を深めている。「アベノミクス効果」で景況感が持ち直しているだけに、企業からは「(消費税をきっかけに)景気が悪化する」(セブン&アイ。ホールディングス)と懸念する声も出た。増税の影響を緩和する景気対策に関しては法人税減税(77社)、「住宅ローン減税の拡充」(36社)などを要望する声が上がった。

 すでに皆さんご存知のように、前回97年に3%から5%に引き上げた後の97年個人消費は前期比3,5%減と大きく落ち込んだ。消費税増税時にはせっかく上がった景気が、後退し結果的に、税収が下がったということはみなさんご存じのとおりです。

追記資料(うまくスキャンできず、カメラ画像ですみません)

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 このグラフは帝国データバンクが1万1114社の回答をもとにまとめたものです。毎日新聞の資料では大企業のみですが、こちらは中小企業も入ります。これは消費税率を来年4月から2段階で10%に引き上げる影響を調査したものです。

 自社へ悪影響があると考えるものは55,3%で、とくに小売業では80,5%が悪影響があるといっています。規模別では小規模企業が58,1%と「悪影響」を受けやすく、小規模ほど、消費者に近いほど増税分を価格に上乗せしにくいということを示しています。

 「景気の腰折れ」を回避するために消費税2%分5兆円の「経済対策」を行うとしていますが、大企業への減税や大型公共事業など大企業・大手ゼネコン向けのものです。

 法人税を下げるかどうかで政府、党内で対立

 日経新聞には1面には消費税増税についての大きな記事は無かったが、6面に「法人税率下げ「優先」(麻生)経財相、成長を重視 という記事があった。記事によれば、「政府の経済財政諮問会議(議長・安倍晋三議長9は13日消費税増税に向けた経済対策を議論した。成長を重視する甘利経済財政。再生相は終了後の会見で『法人減税は所得減税より優先度が高い』と述べた。それに対して麻生副総理・財務相は『消費税をあげて企業の法人税を下げることが世間で通るのか』と話した。法人税は1%下げると4000億の税収減となる。その財源はどうするのかと。

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 9月14日付の毎日新聞でも「法人税下げー閣僚バトル」麻生氏が『(法人税減税が)世間に通るか、われわれとはズレ』があると述べたと書いている。麻生氏は「7割の企業が法人税を払っておらず(税率を下げても、景気刺激)効果は極めて限られる、といっています。また自民党野田税制調査会長も法人税減税案に不快感を示した」と書いている。ー今まで政府は今までも消費税をあげた分だけ、ちょうどその分だけ法人税を下げてきたのです。麻生氏のほうが珍しくまともですが、財界の圧力は強く安倍首相もその意向をくみそうです。

 消費税をあげると輸出をしている大企業に、極めて有利

2012年10月31日付の筆者のブログで、「輸出戻し税について。大企業に有利経団連が消費税をあげたいわけ」と「NHKニュース 消費税還付悪用がもとで追徴課税 輸出戻し税の悪用」というものを書きました。輸出の多い多国籍企業は消費税を払うどころか多額の還付金を政府から受け取っているのです。

消費税増税は欧米での強い要請がある

 消費税値上げは、アメリカを中心とした欧米政府の強い要請があります。日本は国の借金が極めて大きいが、財政の破綻を防ぐために、税制を健全化しなければならないということです。しかし安倍内閣では、今回のアベノミクスでも、大きな財政出動によって、公共投資の増加など、大企業の喜ぶような政策を行うことを中心に行い、財政を健全化しようとはしません。

 毎日新聞の9月14日の記事によれば、英紙フィナンシャルタイムズは13日、安倍晋三首相の消費税引き上げに関し「実行するに値する賭けだ」とする社説を掲載した。増税とセットの経済対策も賢明な動きだ」と指摘。景気への悪影響が想定以上だった場合は一時的な所得減税で、消費者の財布にお金を戻すことも検討すべきだと踏み込んだ。

 「首相は不人気な決断もできることを示した」と持ち上げたうえで、「構造改革でも同等以上の決意を見せるべきだ」と注文をつけた。

 上がる大企業の利益、下がる庶民の所得

「こういちの人間学ブログ」2013,6、29

 「アベノミクス以後の世の中の変化を見る 貧富の差が拡大」

 同上 2013、5,1 「現代日本の諸相 円安株高で貧富の差拡大」

 すでに大企業は最高の利益をあげ、多額の社内留保を持っているにも関わらず、賃上げをしていません。これについては、筆者が何度かブログに書いてきましたが、改めて2013年9月14日の「赤旗」の資料がわかりやすいので紹介します。

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  経常利益は金融、保険、純粋持ち株会社を除く、資本金10億円以上の企業

 このグラフは、大企業の経常利益が増加しているにも関わらず法人税(国税分)があまり増えていないことを示しています。法人税率の引き下げや研究開発減税の拡充など、大企業減税が行われたために、企業が利益をあげても法人税が伸びない税構造が作りだされているということです。日本は他国に比べて法人税が高いとよくいわれますが、実質の法人税率は決して他国に比べ高いわけではないのです。それなのにさらに、法人税率を引き下げようとしているのです。大企業の厚かましさはひどいものです。多大な利益をあげても、給与や下請けへの手数料はあげません。大企業ほど、非正規社員の比率が多いといわれます。これには大企業の株主に多くの外国資本が入っていて、株価の上昇や配当など利益の還元を求めるからです。また法人税が高いと海外に企業が利益を移してしまうというf話がありますが、もうすでに、大企業はケイマン諸島などの租税回避地に大量の資金を移しています。法人税を下げたからといってそれらが戻っては来ないのです。

 世界のわずか1%の人たちが世界の富を独占してきています。またその1%の人たちは政治に投資をして、その見返りを求めてきました。

 2012年12月9日「こういちの人間学ブログ」

 「なぜ1%(の超富裕層が)が富を独占するのか スティグリッツ氏 1%は政治に投資する」

http://koiti-ninngen.cocolog-nifty.com/koitiblog/2012/12/post-5715.html

賃金が下がっているのに、消費税増税

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財務省、厚生労働省資料から作成 2012年以降の矢印はイメージ

カラーの資料の色を黒にしたため、わかりにくくなりました。棒グラフは平均年間賃金です。

 折れ線グラフは消費税収です。来年の4月に消費税をあげると増税分3%分は約8兆円となります。そのうちの5兆円は、前からいっている「財政再建」と「社会福祉の拡充」に充てるのではなく、景気を維持するための経済対策に消費税2%分の5兆円としています。消費税で庶民から絞りとり、大企業には大減税と公共事業(オリンピック含む)に回そうというのです。消費税はさらにこれからあげていくといっています。労働者の平均年間賃金は1997年の446万円をピークに12年度は377万円と約70万円も下落しました。そして、一方では年金の削減や保険料の負担増などを国民に押し付けてきています。このような時に消費税増税を行えば、国民所得がうばわれ、ますます生活が苦しくなります。でもこのような政府を国民は選挙で選んでしまいました。

「こういちの人間学ブログ」

 2013年7月22日「参議院選挙結果について 自民大勝でこの先が恐ろしい」

 さてこの先、安倍内閣の思い通りに、消費税増税、法人税減税という最悪の政治を行うのか、見守っていきたいと思います。

2013年9月 8日 (日)

嫌韓デモ、9,8大久保通りを通る。その後9,22、差別なくそう大行進

3か月ぶりの嫌韓デモ隊大久保通りを通る

 9月8日(日)に、久しぶりに嫌韓デモが大久保通でありました。6月30日に嫌韓デモがあり、その時は公安委員会が大久保通りを通ることを許可せず、それ以後、大久保通りを通る嫌韓デモは収束したのかと思いました。よかったよかったと。ところが、オリンピックの開催が東京に決まった日である今日の8日にデモが再開されました。逮捕者が出た5月19日以後、公安委員会は、嫌韓デモが大久保通りを通ることを許可しませんでした。それがたまたま東京オリンピックが決定された、今日とは。オリンピックが決まるまでは、大きなもめ事が起きて、日本が人種差別的なデモ隊を容認していると、世界に報じられたくなかったのかなと、勘ぐってしまいます。

 これは、今まで一向に収束しない福島原発からの汚染水のことが世界中の話題となり、それがオリンピック招致に影響しないように、慌てて、東電任せから政府自身が乗り出して、汚染水対策を行うとしたのと同じなのではないかと勘繰ってしまいますが。開催前の会議でも各国から汚染水は大丈夫なのかとさんざん聞かれたようですし。招致が決まらなかったら、戦犯は東電であるとまで言われていました。

デモの様子 デモ隊より多いはるかに多い機動隊員

 

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すみません、写真が横向きになってしまいました。新しいパソコンでブログを書いたのですが、横向きの画面を直したつもりがうまく治っていませんでした。

嫌韓デモ隊がまだかなり遠くにあるのに(明治通りを越して間もないころ)、機動隊が列をなしてずっと先のほうまで(新大久保駅の先のほうまで)、道路を規制していました。機動隊の人たちもかなり、気が立っている感じでした。

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デモ隊の先頭あたりです。日章旗と旭日旗を掲げたいつもの姿です。久しぶりのデモを楽しんでいるという感じでした。参加者はいつもと同じ150名ぐらいというところです。

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 機動隊はこの写真は、嫌韓デモ隊に反対する、グループ(レイシストしばき隊など)のメンバーを機動隊が取り囲んで、動けないようにしている写真です。中の反対する人たちは警察がどうしてわれわれを規制しているのかと口々に抗議していました。ここは全龍寺というお寺の前あたりです。これ以上、進めないようにストップさせられていました。徹底的に、反対する人たちを分離規制していました。左上の黄色いビルでお分かりのようにほぼ同じ場所からとりました。

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これはデモ隊が通った後に続く、警察関係の車です。正確に数えませんでしたが、デモ隊の後ろに8台から9台くらいの車が続きました。前にもそれくらいの車があり、今までの機動隊の数の倍以上の人たちが動員されたと思われます。

 これから、以前のように、隔週ごとの日曜日にデモが許可されて、このような騒ぎになるのでしょうか。デモの前後に機動隊がたくさん来て、長い時間、道路も封鎖された状態で、人も車も通れないというのは、買い物などを楽しむ人や、お店の人、地域の人にとって、大変な迷惑です。公安委員会はなぜまた許大手を振って再開できるということでしょう。可したのでしょうか。オリンピックの東京開催が決まったからもう、どうなってもいいのでしょうか。

追記

 嫌韓デモを主宰する在特会のホームページでは、6月30日以後、デモを自粛していたが、五輪が決定する9月8日以後にデモを再開すると書いてあるそうです。同じ考え方をとる、安倍首相が取り組んでいるオリンピック招致運動をして間は、自粛していたが、きまれば、大手を振って、再開できるということでしょう。もしも嫌韓デモなどの映像が世界中に流れたら、オリンピック招致に不利になるということでしょう。安倍首相を嫌韓デモを行う人たちは支持していますから、足を引っ張りたくなかったのでしょう。

 オリンピック招致合戦の時には、自粛していたということは、このようなデモ行為が、世界の人たちの反感を買う、好ましい行為ではないということがわかっているということです。

 デモの呼び掛ける内容は「東京韓国学校を高校授業料無償化の対象から外すよう求める」だそうです。オリンピック開催が決まったからと言って、またこのようなデモを行い、大騒ぎになるのは困りものです。

2013,9,27追記 差別なくそう大行進

 2013年9月22日、ヘイトスピーチを繰り返す嫌韓デモに対抗して、ヘイトスピーチデモに抗議する人たちのデモが行われました。「差別なくそう大行進」は、アメリカでキング牧師が人種差別撤回を求めるデモにちなんだものです。新宿中央公園から柏木公園までデモが行われ、約2000人の人が参加したそうです。

 デモ隊の先頭にはアメリカで行われたデモと同じ黒い服を着た人たちが進みました。そして、40人以上のマーチングバンドが続き、人々は「仲良くしようぜ」などのプラカードを掲げ参加しました。デモ隊は職安通りを通りましたが、残念ながら大久保通りには来ませんでした。大久保通りに来た場合には写真も撮るのですが残念です。嫌韓デモをおこなう在特会のデモは毎回150人くらいなのですが、それに比べると参加者ははるかに多く、差別反対を唱える人のほうが多い、ということに世の中の健全さを感じました。

2013年9月 6日 (金)

NHK[幻解超常ファイル」なぜ人はだまされる?金縛り、宇宙人に誘拐される

2013年9月5日(木)以前に放送されたシリーズの再放送がありました。これは筆者のブログに書いていなかったので改めてご紹介します。

1、宇宙人に誘拐される

 アメリカには宇宙人に誘拐されたという人が推定で370万人もいます。

1、目が覚めると動けない 2、空を飛んでいる感じ 3,1時間以上の空白がある

4、原因不明の光を見た 5、いつできたかわからぬ傷がある

以上のうち4つが当てはまると、宇宙人に誘拐されたという話しになります。

金縛りの原理

 眠っているときに、目は覚めたが動けない。恐ろしいもの、人影などを見る。このような現象を日本では金縛りといいます。江戸川大学では、このような現象を科学的に研究しています。眠りが浅くなり、五感は活性化しているのに身体の筋肉が動かない現象は、大脳の中の扁桃体(核)のはたらきによるもので、だいたいここは恐ろしいものを見たり感じたりする傾向のあるところです。その恐ろしいものには、それぞれの固有の文化にもとづくもので、日本人では幽霊などを見ますが、アメリカでは宇宙人を見てしまうということです。昔のヨーロッパではこれを夢魔とよびました。それを見ても対外的に存在するものでなく、あくまでもその人の記憶に関連しています。

 筆者の追加の話 同じように、上記と近い現象として、人が仮死状態などの時、川を見たり花園を見たり等々のことがあり、神秘主義者はそれを死後の世界が存在する根拠といいます。そして見る内容はその人が生きていた時(固有の文化とはキリスト教では天国ーパラダイス?であり、日本では三途の川とか)に見たものが変形されて出てきます。ですからいろいろな形になります。しかしそれはあくまでも仮死の状態で見たものであり、死んでから見たものでありえません。死ぬということは生き返らないということを意味しますから。

 ★扁桃体とは、側頭葉の内側の奥にある、アーモンド形をした神経細胞の集まりです。喜ぶ、怒る、悲しむなどの情動反応の処理を行うところです。記憶と関連して、特に恐怖に対して強い反応を起こします。ストレスホルモンの放出なども行います。

 その原理について

 前頭前皮質は様々な記憶がばらばらに存在している 

 それらは前部帯状回というところで、比較検討され、一定の整理された、まとまりのある ものとして意識される

 ところがいわゆる金縛りの状態だったり催眠術などを受けた時などには整理されないもの、(たとえば本で見たものや、映像によるものまでのいわゆるニセの記憶)つじつまの合わないものまで、意識のところまで出てきてしまう

 想像上のもの例えば幽霊や宇宙人などでも極めてリアルに感じてしまう

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菊池聡氏の話し

 ヒトの記憶の不思議について、認知心理学から研究している。

 「宇宙人に誘拐されたかもしれない」というストーリーと偽りの記憶 (フォール メモリー)が作られる

 こういうことが何度かあったりすると本当にあったことだと確信するようになる。脳のしくみの面白さである。

 家内の話し、金縛りはよくおきるとのこと

筆者は金縛りの経験がないのですが、うちの家内は金縛りはよく有るとのことを聞いてびっくりしました。怖い夢のようなものをはっきりと見て一生懸命足を動かそうとしているのに少しも動かないという様な事です。家内はそういう神秘的なものに一切とらわれない人なのですが、そうでなければ、なにがしかの神秘的なものに関連付けるかもしれません。

 宇宙人の誘拐(アブダクション)

 1961年にビル夫妻のUFO(宇宙人)による誘拐事件が有名になりました。1977年には「未知との遭遇」という映画がヒットし宇宙人に対する関心が高まりました。宇宙人やUFOによって誘拐されるということをアブダクションといいます。1987年にアブダクションに関して出された『コミュニオン』という本は200万分も売れたベストセラーになりました。アメリカ人に大きな影響を与えました。

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 マイクという40歳の男性のケースです。彼は不眠症になったり、幻覚を見たり、いわゆる金縛りの状態で、部屋に何かいるというのが分かるが、身体が動かないなどの経験をしていました。彼はアブダクション体験の本『コミュニオン』を読み、この出来事は宇宙人による誘拐事件かもしれないと思うようになりました。そしてそれはだんだん確信になってきました。宇宙人に誘拐されたのだと。このように思うアメリカ人が大変多くなっているのです。

2、妖怪博士 井上円了

 井上円了(1858~1919)は、長岡市の真宗大谷派の寺の息子として生まれました。東大に進み、哲学の重要性を感じました。一方当時いろいろに新聞に報じられるような妖怪に関する事件に興味を持ち調べました。人々からは妖怪博士とよばれました。

 井上円了は「大学で「妖怪学を講義し、本も出版しました。怪奇現象を分類し、人魂は天然ガスや燐などの燃焼によるもの 山男は大きな猿の見誤り、狐の神様といわれたのは下働きの少女が男の声色を使って、狐に成り済ましていたものなどなどと解決して行きました。特に当時はやったこっくりさんは人の無意識のうちの潜在意識による手の動きによるものだと明らかにしました。

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 怪奇現象には1、仮怪 人魂のような自然現象 2、誤怪 ススキを幽霊と間違えるような心理的なもの 3、偽怪 人間が意識的にだましたもの があり、それでも話kらないもの本当の謎は眞怪であるといった。

 井上円了は東洋大学のもととなる学校をつくり、おちあいに哲学堂をつくったことでも有名です。

 マジシャンが実演して見せてくれました。トランプを使ったカードマジックも不思議に見えますが、人間の認知能力の限界や思い込みをうまく利用したものです。

3、ドラキュラや吸血鬼の話し

 ブルガリヤにはフケリー、という魔除けの儀式がある。いろいろな鬼や吸血鬼のお面をかぶって練り歩くお祭りです。その地で発見された墓地で、胸に鉄の杭が撃ち込まれた骸骨が見つかった。その人物は50~60歳の男性の貴族であると思われた。吸血鬼とみられていたのでしょうか。この地では善人は天国に行き、悪人はこの世にとどまると思われていました。魂が残って吸血鬼になってしまうと。

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 ラチュコ・ポポフ博士は1975年に、プロの吸血鬼ハンターに会ったといいます。人々が吸血鬼をまだ信じているということになります。

 ブルガリヤの南部でトルコとの国境地帯のロドビ地域では、悪魔の喉とよばれる死者の国への入口があるといわれています。死者は死者の国からドラクスになってなつかしい家に戻ってくるといわれていました。この世に帰ってきたことを家族に気づいてほしいために、いろいろな諸現象を引き起こしてしまいます。いささか微笑ましいものです。しかしこのドラクスがもとになって吸血鬼ドラキュラのイメージが作られました。

◎ カールセーガンの言葉、

 ー未知の世界、どこかで常識を超える何かが、知られるのを待っている。

 

2013年9月 2日 (月)

収束しない原発 「風知草」、双葉町避難民の話、福島訪問報告会 

1)毎日新聞「風知草」の「フクイチの社員に聞く」

 2013年9月2日の山田孝男氏の連続コラム「風知草」に、「フクイチ社員に聞く」という記事がありました。要旨は以下のようです。

 まずい流れだ。放射能汚染水。制御できない。4月に大量の汚染水が漏れ出し。6月に除去装置アルプスが故障。8月に間に合わせの地上タンクから汚染水が流れだした。さすがに政府も前面に出ると言い出した。

 第一線で働く東電社員の話を山田氏が聞いた。「管理職は(屋外の)現場に出てこない。ほとんど放射線を浴びないで退職していく。副社長がタンクの巡回を増やすといっても人を増やさない、作業員の被ばくなんて考えていないと。こないだ大臣が来てどなっていましたね。ああいうのを見ると、ふざけんなって思いますよ。お前に何がわかるんだって」

 汚染水を巡る混乱は、日本軍のガダルカナル作戦と同じである。東京の机上の作戦で、敵を甘く見、己を過信し、戦略的大局観がなく場当たり的だと。その結果補給ができず2万人以上が餓死した。汚染水を甘く見、貯水タンクとアルプスを過信し、誤算続きで作業員がへとへとになっている。福島をガダルカナルと同じにするわけにはいかない。福島の作業員の東京不信をぬぐい、空前の海洋核汚染を食い止めなければならない。

 文中の漫画には防護服を着た、東電社員(実際は下請けが多いのでしょうが)とガダルカナルの日本兵が背中合わせに座っているありさまが描かれています。

2)日本ユーラシア協会で福島訪問報告会

 2013年8月31日に2013年平和記念行事として、日本ユーラシア協会では、第一部で「NAGASAKI 1945アンゼラスの鐘」の試写会があり、第二部では福島訪問報告会がありました。4月26日に日本ユーラシア協会企画で福島の訪問があり、人間学研究所でも5名が参加し、5月には研究所での報告会も行いました。福島訪問ではビデオカメラでの記録は筆者のものだけということで、ビデオの映写を依頼されました。経堂にある日本ユーラシア協会の本部の上にある東京ロシア語学院の2階会議室で行われました。人間学研究所では2時間かけたものを30分でということで、十分に伝えられなかったと思います。福島市内にある仮設住宅の集会所での住民との対話。そしてマイクロバスで、浪江町へ行く途中の放射線量が次第に上がっていく状況ありさまを中心に見てもらいました。当日は人間学研究、 そして請戸海岸での津波の惨状などを見てもらいました。海岸からは原発はすぐ目の前という感じです。また人間学研究所で配布された資料も参加者に配られました。

 詳しくは、「こういちの人間学ブログ」2013年5月9日「原発事故2年 福島を訪れる 帰還困難地区の浪江町請戸へ 車内で一時10マイクロシーベルト」をご覧ください。

3)双葉町の旧騎西高校の避難所の状況について

双葉町は、原発のあったところで、全住民が避難させられているところです。町役場も群馬県の加須市の旧騎西高校に町役場ごと引っ越し、まだ唯一避難所として残されているところです。そこに避難している幾田慎一氏のお話を聞きました。30分の予定がかなり伸びて質問を含め1時間ほどいなりました。ちょうどビデオカメラを持っていきましたので、お話は全て記録してあります。

 騎西高校という言葉で検索するといろいろな記事がでてきます。その一つに「東洋経済オンライン」に「追い詰められる 福島、双葉町123人の避難民」というものがあります。詳しくは直接ごらんください。

 6月17日に役場機能が加須市の旧騎西高校から福島のいわき市の仮庁舎に移りました。5月21日現在で残された人は123人で、平均年齢68歳。要介護の人は25%に上ります。大井川さんは昨年6月の分を今年3月に受け取り以後東電から賠償金を受け取れず、食費を削って生活費に充てているといいます。

 また、「原発の町を追われて」という、双葉町の住民の状況を描いた映画の紹介もあります。興味のある方はごらんください。上映会がいろいろなところで行われています。

4)幾田慎一氏のお話です。

 双葉町の避難している人たちはもうすでに2年以上たっているにも関わらず、一向に事態は好転せず、事態はかえって厳しさを増していることが話されました。教室では相変わらずダンボールで仕切られた状態のままでプライバシーなどはないということです。せめてきちんとした仕切りをつけてシェアハウスのようにしてくれないかという要望を話していました。あるいは校庭に住宅を作ってくれるとか。でも2年以上がたって、まだダンボールで仕切られたところで生活しているというのは驚きでした。

 ただ、みんなが助け合って生活しているので、ほかの仮設住宅のような、孤独死というようなことは起きていないということでした。

東電からの補償金はなんだかんだと言って、支払ってくれない。領収書がないから駄目だとか、六割に減額したらすぐ払うなどとなんとかお金を出さないようにしているといっていました。

 政治家に話しても、ほとんど無視されて、誰も来ないといっていました。特に福島県の対応にはすごく腹を立てていました。

 また、放射能汚染でのスクリーニングでは、ほとんど異常がでないようにセットされているという話には、それを南相馬市で受けた筆者には驚きでした。

これは、除染作業をしていた、飯館村の村役場で聞いた話と共通していますが、膨大なお金が除染作業を請け負うゼネコンに流れ、末端の汚染を受ける作業は地元などの孫請けなどが行い、作業員は放射線を浴びながら低賃金で作業しているとのことです。

 そのほかにも、様々なお話がありましたが、いづれにしても、政府も県の役人も東電も本当に被災した人々の立ち場などは無視していることがわかりました。

 飯館村でもいわれていることですが、いつ終わるともわからない除染作業にお金をかけるなら、被災者に一世帯当たり1億とか2億にもなるお金で、新しい土地に家を建てたらいいのではと言っていました。被災者のためよりは、自民党政府を応援してくれるゼネコンにお金をばらまいたほうがいいということになるわけです。

 

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