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2013年9月21日 (土)

よみがえる教室ー「いのち」を、身をもって教えた先生 更新版(その2)

その1、その2と分ける必要が全くなかったのですが、分離して申し訳ありませんでした。

(その1)からの続きです

大瀬校長のお話し

 道徳の時間で「家族について考える」というのがテーマでした。江戸時代の浅間山の火山噴火のとき、ほとんどの村人が火砕流で死にました。わずか93人の村人が生き残った時、幕府の命令でそれぞれ死に分かれた親と子を家族にしたという話を題材にしました。「他人と家族になったら幸せだろうか」というテーマでした。授業が行われたとき、担当の先生は現実に片親しかいない子供が何人かいる中で思うように授業が続けられなくなりました。その場は参観した校長先生の手助けがあり、子供たちの意見もさまざまにだされて、うまく授業は進みました。しかし反省会で、かんじんの問いをためらうことにより、子どもたちの心の奥まで入っていこうとしなかったこと。自信のなさが子どもに伝わってしまうのではないかと批判されました。先生は子どもたちに心から申し訳なかったと、心から反省しました。このような教師の取り組みの積み重ねで、子どもの生き生きした意見をうまく引き出すことができるようになっていきました。

校長に末期の胃がんが見つかる

 ところが、昨年(当時)校長先生に胃がんが見つかりました。胃を全部とりましたが、末期のガンで三カ月、もって六か月の命と宣告されたのです。その時三つの選択肢がありました。治療に専念する。家族と残りの生を過ごす。学校の改革を全うする、の三つです。        校長の大瀬先生は最後を選びました。栄養のとれない先生は、点滴薬を袋に入れて、持ち歩くことにしました。土日はひたすら休んで体力を温存します。校長みずから「いのち」というテーマで授業を行うことになりました。先生は命の大切さを、生きたくても生きられない、日々衰えていく自分の身体をさらして、子供たちに訴えることにしたのです。

いのちと死についての話し

  授業は年老いたアナグマがいろいろな知恵を仲間に残して死んでいったという絵本を教材にしたものでした。アナグマは死んでいったけれど、「いのち」としてつながっていたのではないかと先生は訴えます。「いのち」は家族や友達につながっていくのではないかと、子どもたちも次々にこたえていきました。授業のあとで、校長先生は、死ぬということを今の子どもたちは見ることができなくなってしまった。自分の弱っていく姿を見せよう。しかし先生は言います。伝えようというのは正直に言うと恐怖の裏がえしです。恐怖のためで、かっこいいことではないと。先生はいいます。死を意識して初めてどういきるかということを本当に考えるものだ。でもあまりの熱、痛みの苦しみの中で、自殺したいと思ったこともあるし、寝ていてそのまま朝起きなかったらどんなに楽だろうかとおもっている、と。

 今自分は何のために生きているのだろうか、生きてなんになるのかと、問いかける子どもは多い。その中で、自分は死の恐れを率直に話すこと、小学校のときに命のかぎり精一杯がんばって生きていた先生がいたことを、伝えることが大切であるということを三学期で話そう。そして来年三学期には死とホスピスの話をしようということになりました。

 12月24日の終業式に、校長先生は一人一人に三学期にお会いしましょう、と声をかけました。しかしその2日後容態が一変してなくなってしまいました。枕元にはいのちの授業の資料が置かれていました。57歳でした。三学期の始業式には、先生の遺影が飾られる中、子どもたちは涙ながらに、先生にお別れをつげます。子どもたちにはいのちの大切さを身をもって教えてくれた、校長先生を一生忘れないでしょう。何のために生きるのかを考えるより、自分が今生きていること自体に大きな意味を見つけることでしょう。不登校も授業崩壊もないこのような学校が増えて、子どもたちが自分の生きることに確信を持てるようになることを、心より願っています。

「よみがえる教室」のその1をご覧ください。

http://koiti-ninngen.cocolog-nifty.com/koitiblog/2013/09/post-6624.html

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