美人について―美人は得をするか (1)
2010年5月16日に書いたブログに、追記しま、して更新いたしました。
肥満はブスで美人になれないか
2009年12月に、私が書いた、TBSの「あの日に帰りたい」という番組で、超肥満の常盤えりかさんの事を書いたブログは、2000件ものアクセスがあり、今でも、少しづつですが、毎日アクセスがあります。3回にわたって放送され、190キロという身体を、3回目にはもとの55キロにはならなかったけれど、100キロを切って、恋人もできて、というところまで見ました。他の人は100キロくらいが60キロくらいになりましたなどというのが多く、一回で完結するのですが、さすがにスタートが190キロというのは難物で、そう簡単にもとには戻らないのでしょう。その後、私は番組を見ていないのでどうなったかわかりません。始まりは人相術の話の中で、ブスとデブについて書いたのが始まりです。ブスー不美人?について書いたので今度は、美人について何回かにわたって書いてみようと思います。
最近はいわゆるぽっちゃりした人も魅力的と見直される傾向があります。極端な痩せ型を理想とする美容業界や服飾業界へのアンチと言えましょう。
美しすぎるのも悩みの種?
「主に泣いてます」という東村アキコさんのマンガが、マンガ誌の「週刊モーニング」にのっています。5月27日号版では、連載が始まって10回目になります。このマンガは、主人公の泉さんという女性があまりの美人のため、会った男性が、一目で恋に落ちてしまうというお話です。恋人の男性は、イタリアに行き、さびしい思いをしています。またモデルをして生計を立てているのですが、あまりの美人のためにみんな恋に落ちてしまうために、そのままでモデルになれません。自分の部屋にいろいろな変装の道具があり「サイババ」とか「ぬらりひょん」とか、「黒柳徹子」とか「こなきじじい」などに変装します。ところが、うっかりその素顔を見られてしまうと、今月号では宅配便や、寿司の出前の男性も、すぐに恋に落ちて、なにもできずに周りをうろうろしてしまうということで、又今住んでいる小さな木造アパートを引っ越さなければならないということになるのです。今年に入って13回目の引っ越しをしなければならないというわけです。恋人の男性と離れている寂しさと、すぐ好きになられて困るのとで、毎日泣いているというお話です。このマンガではあまりの美人であるがゆえに、ひどい不幸に見舞われているということです。
現実には、どのような美人であっても、一目会ったからと言ってすぐ恋に落ちてしまうなどというのはないので、まったくマンガだけの世界でしょうが。たとえば現在の絶世の美女に会っても、「凄い美人だなー」と感心しても、われわれにとっては何か遠い世界のことで、恋に落ちるなど考えられません。かえってそれほどの美人でなくとも、一目ぼれをしてしまうということはよくあります。顔の好みも千差万別であります。また美人といういう面の他にかわいらしさとか親しみやすさなどという面もあります。前にも書きましたが、いわゆる今では美人とは言われない「おかめ顔」を好きになる人もいます。またそのひとめぼれをしてしまう相手は、顔だけでなくいろいろな要素で好きになってしまうものです。また好きになってしまうと、普通の女性でもすごく美人に感じてしまうものです。むしろあばたもえくぼになってしまうものです。
なぜ美人ばかりが得をするのか
『なぜ美人ばかりが得をするのか』という本があリます。著者はナンシー・エトコフで、この本の内容を紹介します(2000年12月刊 草思社) 。美人が得をするということは、すでにいろいろな実験があり、皆さんも聞いておられることもあるでしょう。そのいくつかを示しますと。
1、美人は困っているときには手を貸してもらえる率が高いといいます。パンク修理の時にどれだけ修理を手助けするかという実験で、美人のほうが手伝ってもらう確率が高いということです。
2、犯罪を犯しても同情的にみられることが多い。模擬的な裁判を行ったとき、美人には刑を軽くする傾向があるとのことです。 見かけのいい大人は万引きやカンニングから凶悪犯罪までうまくやりとおせることが多いといいます。あんな美人が悪いことをするはずがないということでしょう。
3、美人は成績が優秀であると思われる傾向がある。面接では得をします
4、美人は周りからの期待も大きくなります。
5、新生児でも美しい人を長く見つめる傾向があるそうです。
その他いろいろな例が実験で行われており、美人は全般的に得をするということになっています。
美人でかえって損をするケース
ただし、美人はいろいろな期待をされるがその期待にこたえられないと、強い恨みを買うそうです。また美人はどうしても同性からねたまれることが多くなります。また、女性が会社で勤務しているときにはその容姿が邪魔して普通の女性より苦労することが多いそうです。また同性の友人ができにくい、管理職には成りにくいというという面で、損をすることもあるとのことです。
美人について、訳者はあとがきで、「人間を含む生物が、進化してきた過程で、生殖能力が高く健康で、種の保存にもっとも適した姿形を美しいと感じる感覚が選択され遺伝子の中に組み込まれてきた」と言っています。遺伝子の中に組み込まれてきたというのは、そのまま信じられないのですが、赤ん坊でも、美人を長く見つめるなどというのは学習の結果ではないのかもしれません。
続きをご覧ください、
「美人について2 なぜ、白い肌とピンクの頬がこのまれるのか」
http://koiti-ninngen.cocolog-nifty.com/koitiblog/2013/09/post-b5ae.html
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