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2013年10月 6日 (日)

輸出戻し税について(10,6追記版) 大企業に有利 経団連が消費税を上げたいわけ

 2013年10月6日追記

 消費税の輸出戻し税に関して、大阪の中小の輸出業者さんの社長さんS.Tさんから、メールで、輸出戻し税が輸出業者すべてに、有利であるというのは間違いではないかというご指摘がありました。人間学研究所の会員である税理士さんにも回答していただきましたが、結論として、輸出戻し税が単純に、輸出業者すべてにとって有利であるとは言えないということでした。

 輸出業の場合、小商社などでは輸出取引のマージンは10%もなく、取引金額が上がれば3%もあり得るそうです。支払いは5%の消費税を上乗せした金額を卸業者に払いますが、国からの還付は申請してから、1,5カ月か遅い場合には3カ月かかるそうです。毎月還付請求するのは大変で、どうしても資金繰りが大変になってしまうそうです。

 一般の販売業では消費税込で入金になるので、納税まで預かり金が増え、資金繰りが楽になります。ですから、輸出業者にとっては消費税分で逆に資金繰りが厳しくなるケースがあって、輸出戻し税が、一律に輸出企業にとって有利だと言うのは誤りであるということでした。

 確かに、仕入れ価格を下げさせたり、取引金額も大きく、マージンが大きい大企業の輸出業者と、小企業の輸出業者の場合とでは大きな違いがあるのでしょうね。S,Tさんは大企業の横暴ということは自分も感じているけれども、それと、消費税の輸出戻し税の制度そのものとは別物であるとおっしゃっていました。確かに同じ制度でも、状況により、いろいろ変わってくるということですね。ただ表題にだしたように大企業(特に多国籍企業)はに有利であるということは事実で有ると思います。

 S,Tさん、ご指摘ありがとうございました。以上のように追記させていただきました。

 NHKで「輸出戻し税」の還付悪用について放送されました

このブログは、2012年2月27日付で書いた「輸出戻し税について、~」を、新しく書いたブログの参考にと2012年10月31日に更新したものです。人間学研究会例会などで、この「輸出戻し税」について、お話ししてもほとんどの方は知らないといっておられました。

 しかし、2012年10月30日のNHKニュースで放送された「消費税還付悪用問題で追徴課税」というニュースを見て、初めてそういう制度があったのだと知った方も多かったと思います。改めて、私のブログで、紹介しますが、ニュースの内容は下記をご覧ください。

http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/1030_02hyml

詳しくは別のブログに書きますが、不正な貿易を繰り返し、4億円の還付を請求したそうです。今まで不正還付を告発したのは3年間で3000件に及び、75億8300万円に上ったそうです。これは氷山の一角です。大企業は、この還付されたお金を下請け企業に戻さなければならないのですが、それをしなければ巨額なお金を政府からもらえることになります。

 また2012年10月19日には、NHKニュースで、高級ブランド品の服などを海外から消費税をもちこみ消費税をまぬがれていたことが発覚し、重加算税9億円を追徴されたという報道がありました。

 まじめな消費者は、消費税値上げで、大いに困りますが、今の仕組みを利用して、逆にもうける人々がたくさんいるのです。

以下は2012年2月27日のブログです。

野田内閣は支持率が下がろうと何がなんでも、消費税率をあげようとしています。野田首相は、消費税を10%あげると最初にいったのは自民党内閣なんだから、協力しないのはおかしいと、言います。しかし、不評な消費税を上げるのを、民主党と一緒にやれば、支持率が落ち、選挙に負けるからといって、ああだこうだと、一緒にやって責任を取ろうとしません。消費税を上げる前に様々な無駄を省くというのもできず、結局、橋下氏を中心とした第三極に支持が集まっている状態です。

 経団連などの大企業の経済団体は、自民党にどうして消費税値上げに賛成しないのだと迫っています。なぜ、消費税をこんなにあげたがるのでしょうか。一つには、法人税が高いからといって下げさせるための原資にしようとしています。すでに5%下げるという方針が出ています。

 それと大きな理由は、表題に書いたとおり、(消費税の)輸出もどし税というものがあって、輸出産業である大企業に極めて有利な税制があるからです。輸出戻し税というのは、外国の付加価値税等との、二重取りを避けるために輸出品は消費税を免除されるという仕組みです。しかし、輸出企業は仕入れの際に消費税を払っているので、仕入れにかかった消費税を政府から還付するという制度が輸出戻し税です。

 すなわち、1000円で仕入れた、商品には消費税が50円かかったとすると輸出業者は、国庫から50円を還付金としてもらうという仕組みです。トヨタのような巨大企業の場合、中小下請け企業から仕入れ価格の価格決定権を事実上持っているので、上記の取引で1050円の仕入れ代金を1000円に値引きさせることもあるでしょう。そうした場合でも輸出業者には約47円の還付金がはいることになるのです。このような場合の還付金は実体として「輸出助成金」とも言えるのではないでしょうか。消費税の税率アップを経団連が主張するのもうなずけます。いずれにしても、消費税はこれらの実態から言って経済的弱者から強者への所得転化を促す大企業優遇の税制といえるでしょう。

 この文章は「輸出企業に消費税が還付される仕組み」と題して税理士の林 明氏が書いたものです。2003年と資料は古いですがトヨタの1710億円をトップに輸出上位10社で6842億円にもなります。

http://www.hb8.seikyou.ne.jp/home/o-shoudanren/hayasi.pdf

 (上記のアドレスはこれはどういうわけか出てきませんでした。輸出戻し税で検索してごらんください。他にも色々詳しく書かれています。

あるいは消費税と「輸出戻し税」~経団連が消費税率引き上げを叫ぶわけ~るいネット

http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=166366

をご覧ください。ともかく、消費税を払うどころか、膨大なお金が輸出企業に支払われているということです。上記のWEBによれば輸出企業全体で2兆円にもなるといいます。これが10%さらにどんどん消費税が上がるとそれだけで膨大な還付金が手に入るのです。このような事実をどのくらいの人が知っていることでしょうか。

 また日本は消費税が5%と低いけれども外国は極めて高いとよく言われます。しかしよく調べてみると、食品には消費税をかけないかかなり安くしているところや、低所得者には補てんする制度とかがあって、一概に外国が高いとか言えないのです。日常使われない高級品には、消費税を高くしてもかまわないと思います。

 大企業には、研究開発費に対しての減税処置があります。また、日本の社会保障費の会社負担分は他国に比べて低くなっています。それらを総合するとすでに現在の実質法人税率は決して高くありません。ところが盛んに、日本の法人税は高い、低くしなければ外国に出ていってしまうと脅かしています。

 このことは私のブログ(こういちの人間学)でもすでに書きました。

◎ 臨時増税案決まる庶民には増税、大企業には減税

    2011年9月29日

◎ 法人税の実質税率国際比較に対して~

    2010年8月16日

 大銀行は前の損失があるからといって税金をずっとはらっていません。また、ほとんどタダのような低金利で、日銀から融資を受け国債を買います。低金利といえど送金額が大きいだけにその利息は膨大な額で銀行や保険会社、証券会社などに支払われます。

 大企業は経営が厳しいからといって、どんどん国外に進出しています。そして国による様々な優遇処置により、膨大な社内留保(史上最大の257兆円。企業の手元資金は平成23年6月末で62兆円と過去最高水準)をもっているのにもかかわらず、年々賃下げ(平成9年467万円、22年412万 国税庁)と非正規社員化を行ってさらに利益を積み上げています。この中間層以下の国民の所得減が長引くデフレ、不景気を引き起こしているのです。この不景気による税収減で余計消費税を上げるんだという論理に進んでしまうのです。以前景気の良い時には今よりはるかに多い所得税、法人税の収入があったのです。ところが今度、消費税を上げれば前回の消費税アップの時のように景気の悪化で、税収は少しも伸びないことになってしまいます。公務員の給与は定時で上がっていきますから民間とどんどん差がついてきました。そして今度は大阪府や大阪市で橋下氏などは公務員も下げようというのです。これはまた民間の賃金や下請けへの支払いをさらに下げる口実になります。

 大金持ちに有利な証券優遇税制をただちに戻すのではなく、一部条件を変えたら稲盛和夫氏のように、ほとんどの人が一斉に税逃れをしました。このような、様々な大企業と、大富豪に有利な税制により、中間層は減少し、貧富の差はますます広がり、社会的にも様々な問題が生じ、停滞期を迎えてしまっているのです。そしてその不満を正しく自民党や、民主党の政権にむけるのではなく、今よりさらに保守的で危険な橋下氏などの第三極の支持の方向に向けようとしています。橋下氏らは思い切った政策実行をするというのですが、小泉元首相がやったように、基本的には新自由主義に基づいた、大企業、大富豪優先の政治です。そして民主勢力や組合などの反対勢力を一気に弱めてしまおうとする狙いがあります。それらについては改めて書くことにします。

 

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コメント

こがさま コメントありがとうございます。
さて、還付金が利益ではないということは私もわかります。ブログにも利益とは書いておりません。有利であるということは、書きました。
 税理士の林 晃氏のものは紹介できませんでしたが、井上 宏氏の書いていることは誤りなのでしょうか。私はそうなのかなと思い紹介しました。私も経理の専門家ではないのでわかりませんが、どなたか教えてください。

消費税の還付金が企業会計上利益ではないということは、少しでも会計と税務を理解していれば、直ちにわかることです。デタラメな理解に基づく荒唐無稽かつ的外れな非難は説得力ゼロですよ。

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