「風知草」から、火山と川内原発・科学的な不安 毎日新聞 山田孝男氏
「風知草」は毎日新聞の毎週月曜日に掲載されるコラムである。2面のトップの目立つと頃に書かれていて、山田孝男氏が担当している。昨年のコラム(2013年8月26日I)、「小泉純一郎の原発ゼロ」で、小泉元首相が原発反対にまわったことをいち早く紹介して、日本記者クラブ賞をもらって、2014年6月9日に受賞パーティがひらかれたことを、ご覧になった方もあるかもしれません。山田孝男氏は政治部長から、さらに上にいくことをことわりコラムニストになった。牧太郎氏によれば毎日新聞の宝であるそうだ。ついでに言えば、人間学研究所の役員をしていただいている倉田 眞氏はもと上司だったそうである。ちなみに風知草とは日本の山地のがけなどに生える多年生のイネ科の草だそうです。毎日新聞ではほかにも「火論」とか「水説」とか言ったコラムががあります。みな興味深い話が載せられています。
「科学的な不安」というテーマで、以下のように書かれている。
-10月6日毎日新聞朝刊
「科学的な判断」と「非科学的な判断」の区別は案外、むずかしい。 木曽の御嶽山が噴火して九州電力・川内原発に関心が集まった。本邦屈指の活火山、桜島の北西50キロに建っているからである。 物理学者の田中俊一原子力規制委員長(69)がこういった.「いっしょに議論する方が非科学的」(1日記者会見)。火山学者はこう指摘した。「川内原発の火山対策の論理は非科学的」-。これが、火山と原発再稼働をめぐるすれ違いの核心だ。
九電は1万2800年前の桜島薩摩大噴火でも大丈夫に作られているから「川内の火山対策は十分」であると考える。
それは、「桜島薩摩」を超えるウルトラ級の「破局的噴火」が起きる可能性の判定法である。九電の説明に基づく政府資料にこうある。「破局噴火の活動間隔は約9万年、直近はやく3万年前に起きているので、川内原発運転期間中に発生する可能性はじゅうぶん小さい」~
この9万年周期説に不信がある。巨大噴火の間隔の評価は本来、個別のカルデラ(変化に伴うくぼ地)ごとに行われるべきだが、九電の評価は、桜島を含む姶良カルデラと、周辺のカルデラをまとめて周期を求めている。
この点について、井村隆介鹿児島大準教授の(50)=火山地質学はこう言っている。「ごちゃ混ぜの推計は科学的な議論とは言えない。火山学的にいえば全く粗い議論をしている。学会誌や専門誌の査読に堪ええないレベルです」
そもそも南九州全域が壊滅するような事態になれば、原発がどうの、という段ではない。政府と九電は科学の名の下に、そういう割り切りを共有している。止まれ、破局的噴火は19世紀のインドネシアでも起きたことは銘記されていい。
いろいろ聞いてまわったが、再稼働の是非は「科学的な判断」では決まりそうにない。結局、価値観の選択になる。川内原発30キロ圏の住民を対象にした審査結果説明会が、今週9日から始まる。
◎新聞のコラムは以上のようです。さて私の考えです。
まだ、福島の原発事故が収束していないのに、企業の利益という観点だけで、川内原発を何とかまた、再開させようというのは狂気のさたである。3年半前の大地震以後明らかに、日本は地震や火山などの活動期に入ったとみられる。死火山とみられれていた御嶽山が大爆発をおこしたこと。富士山がどうも近いうちに噴火しそうな気配だし。西ノ島新島の火山爆発。地震の多発などである。今までが、こうだったから、という考えは通用しなくなってくる。東南海地震や、東京の直下型地震もいわれている。いつ起きてもおかしくないのです。この際、原発は一台も動かさせないようにすることが肝心です。今でも、放射性廃棄物がどうしようもなくたまり続けて居るのですから。
今の自民党内閣は、あからさまに大企業本位の政治を行い、また巧妙なマスコミ支配で、あたかも景気がよくなっているように見せかけて居る。しかし輸出中心で円安が進めば、庶民の暮らしはますます苦しくなる。そして、何とか消費税を10%にしようとしている。女性の登用、地方創生とか耳触りの良い言葉を並べているが、あくまでも今度の地方選挙向けのポーズである。女性の大臣を増やしたというが、多くが今問題となっているヘイトスピーチの在特会の会長と写真を取っているような右翼的な人物である。朝日新聞の記事の間違いは右翼をさらに元気づけて居る。残念ながら自民党の中に少しあったリベラルな人々はどうなってしまったのでしょうか。まだ自民党の支持率が高いようですが、もういい加減生活が苦しくなっている人は、目を覚まさないといけませんね。
追記 「日本は「火山列島大変動」に入った~」2014年10月6日
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