ノーベル賞、名大の関係者6人、21世紀日本の受賞者の半分くらい、2015年地方国立大卒
2014年度のノーベル物理学賞決まる
ー青色発光ダイオードの(ELD)の発明
10月8日の新聞には、ノーベル物理学賞に、発光ダイオードの開発にたずさわった、赤崎勇氏(京大卒、名城大終身教授)、天野浩氏(名大卒、名大教授)、中村修二氏(徳島大卒、カルフォルニア大教授)の3人が決まったと書かれた。これで、12年の京都大学の山中伸弥京大教授、08年の物理学賞の南部陽一郎、小林誠、益川敏英氏に続くものです。。
毎日新聞の8日の夕刊の、3面記事トップには、「名大「科学で世界へ」と題して、ノーベル賞関係者6人目、として、21世紀に入ってノーベル賞受賞者13人のうち約半数の6人が名大関係者であると報じた。旧帝大では後発で、伝統作るという気概にあふれているという。2001年の野依良治氏、08年の小林誠氏、益川敏英氏、下村 脩氏である。そして今度の2名である。
これは、物理学の故坂田昌一氏や化学の故平田義正氏の旧帝大の権威主義を嫌った教員が多く後進の指導にあたった。
東京大学は7名のうち、川端康成、大江健三郎氏、平和賞の佐藤栄作を除けば4人だけとなる。 南部、根岸、 江崎、小柴の4氏だけである。
中村修二教授は勤務していた日亜化学工業において、創業者の小川信夫氏が思い切った投資をしたことに大きく感謝している。しかし青色発光ダイオードの製品化に成功しても発明の対価はわずか2万円、また、海外の研究者仲間から「スレイブ(奴隷)中村」とよばれるほど極めて待遇が悪かった。そこで、発明の対価を求める裁判を起こし、裁判所は日亜化学工業に対し総利益約1200億円の半分を中村さんの貢献とみなし、発明の対価を604億円と算定。しかし中村さんの請求額が200億円だったため支払命令額は200億円だった。
その後05年高裁で8億4391万円を支払うことで和解が成立した。中村氏は怒りが原動力となったと話している。
「イチロー並みの給料を要求して、何が悪い」、「超難関のウルトラクイズみたいな大学受験システムがつまらない人間を作り出す元凶」歯に衣着せぬ直言で、独創の価値を社会に訴えた。
以上、毎日新聞
東京教育大関係では、ノーベル賞受賞者の朝永振一郎氏が私が学生時代に学長で、授業も受けた。前にも書いたが、授業の後朝永氏の書いた本を買いに朝永氏の部屋へ行き直接本を受け取ったことがある。少し話もさせていただいた。学長室なのに小さい部屋だったのが記憶に残る。
関東生物科学生懇談会(略して生懇)で私が代表だった2代ほど後の代表が,同じ東京教育大動物学科卒(1967年卒)の浅島 誠氏である(1944年9月6日生まれ)。その後東大の大学院に進み、東大副学長にもなり、文化功労者でもある。イモリをつかった発生学の学者で、ノーベル賞を取ってもおかしくない業績をあげている。1988年胚発生における誘導物質であるアクチビンを同定しました。アクチビンの濃度により胚発生が制御されることを発見した。これはのちのIPS細胞にもつながった。
ノーベル賞を取ってくれたらうれしいのだけれど。
2015年10月追記 地方国立大学卒でノーベル賞
2015年のノーベル賞は、物理学賞に梶田隆章氏で、埼玉大卒、現東大教授で、ニュートリノに質量があることを発見しました。
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生理学・医学賞は大村智氏で、山梨大卒現北里大特別栄誉教授で、熱帯の病気に対する、治療薬の発見でした。
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ともに地方の国立大学卒業です。2014年は中村修二氏が、徳島大学卒業です。地方の国立大学出身者が次々にノーベル科学賞を受賞しています。
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