ケニアで最古の石器、エチオピアで新種の猿人化石相次いで発見
このところ、人類史上最古の石器や、新種の猿人の化石などが、相次いで見つかっています。
1、最古の石器発見
アフリカ、ケニアのトゥルカナ湖西岸の約330万年前の地層から、2011年7月にみつかった人類史上最古と見られる石器が見つかったと米仏などの研究チームが5月21日、英科学誌ネイチャーに発表した。
これまでに見つかっている、石器よりも約70万年古く、ホモ属より古い時代に生きていた猿人が使っていたと考えられる。
見つかったのはハンマーのように使う石器や、石器をたたきつける台になる石、石を割って作ったとみられるナイフのように使える鋭利な破片など約150点。これまで、最古と考えられた、隣国エチオピアで見つかった約260万年前の石器に比べると、つくりは粗くより原始的だという。
チンパンジーなども木の実を割るときに石を使う。石器に残された痕跡から、研究チームは,猿人も同じような使い方をしていたと推測。石器の使用がどのように発展したかを探る手がかりになるという。
◎人間と動物との差をはっきりさせたのが、道具の製作と使用です。又、それをしやすくした直立2足歩行と手の使用です。人類以外でも道具の使用があります。前記のチンパンジーなど。あるいはダーウィンフィンチなどの、木の棒をつかっての虫を取る行為などです。しかし人間の場合は、より組織的に社会的に行います。又直立二足歩行と肉食などが、脳の発達をもたらしました。
2、新種の猿人化石か 同時期に 近隣に2種?
アフリカのエチオピアにある350~330万年万年前の地層から新種の猿人の化石を発見したと米クリーブランド自然史博物館などのチームが、5月28日つけの英科学誌ネイチャーに発表した。
ルーシーの愛称で知られるアファール猿人(アウストラロピテクス・アファレンシス)のすぐそばで同時期に生息していたとみられ、チームは「同時期に少なくとも2種が共存しており、アフリカ東部における初期人類の多様性を裏付けた」と主張している。一方、専門家からは新種と判断するのは早計だとの指摘も出ている。
◎歯がアファール猿人よりも小さいようです。歯が大きくあごが大きいと草食中心と推測されますが、小さいのは肉食の比率が高かったのかもしれません。同じ種でもかなり変異の幅があり、同じ種なのかもしれません。
チームは、エチオピア北部のアファール州を発掘し、ルーシーの化石が発見された場所から約35キロの地点で、上下の顎や複数の歯を見つけた。分析した結果,歯の大きさや形にアウストラロピテクスの特徴を持っているものの,顎の骨の頬に近い部分の形状などに違いがあることから、新種と判断した。現地の言葉で「近縁の種」という意味を持たせ、アウストラロピテクス‣ディレメダ」と命名した。
論文を紹介するネイチャー誌の記事によると、アファール猿人は370万年~300万年前にこの地域に生息した。日経新聞5月28日
◎詳しくはNational Geographic日本版の下記をご覧ください。
世界最古の石器発見、330万年前に猿人が作る
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/052200111/
エチオピアで新種の猿人化石が見つかる
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