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2015年6月 2日 (火)

火山列島に異変 火山、地震 クローズアップ現代 それでも原発

6月1日放送の「クローズアップ現代」

 2015年6月1日にNHKの「クローズアップ現代」(午後7時半から8時)で、「間近に迫った火砕流口永良部島火砕流~噴火そして地震火山列島に異変」という番組があった。5月31日に口永良部島で大噴火が起こったことに関してである。既に同じ番組で5月20日に「箱根山に~活発化する火山』という番組があったばかりである。5月30日には小笠原諸島沖でマグニチュード8,1という巨大地震が発生した。この地震では、小笠原で震度5強となっただけでなく二宮などでも5強となり、日本列島すべてが震度1以上になるという初めての状態であった。何万台ものエレベーターが止まり、大騒ぎであった。筆者が住んでいるマンションも揺れが大きくエレベーターが止まった。又一方、6月1日の新聞夕刊には、原発比率20~22%案を政府の望ましい30年度の電源構成とする、という案を決めた。この2,3日で目まぐるしく状況が変化しているのを感じます。

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6月1日毎日新聞朝刊 1面トップ 5月31日夕方首都直下地震発生

 
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日経新聞6月1日夕刊、1面トップ 6月1日、原発比率政府決定

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5月30日毎日新聞朝刊 1面トップ(5月29日午前9時59分に爆発的噴火)

NHKのテレビ番組

 さてNHKの番組で「爆発的な噴火が起きた鹿児島県の口永良部島、火砕流が海岸線まで迫り、到達した。全国各地で火山活動が活発になっている中、今回の噴火を検証しどう備えるかを考える。」

 すでに口永良部島では、すでに震度3の地震があり、火山噴火のレベルが3に上がったばかりでした。それで避難訓練もしていました。突然の爆発で火砕流が住宅のすぐ近くまで迫りましたが、大きな混乱もなく全島避難となりました。

 噴火警報 噴火のレベル設定後初めてレベル5となった。

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黄色いところが火砕流の流れたところです。ふきこぼれ型噴火が前田地区の200mまで迫る。一方だけの普賢岳との違い。

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番組では京大名誉教授の予知連絡会副会長の石原義弘名誉教授と京都大学の井口正人教授の話がありました。

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今回は火砕流が狭いところで流れが替えられたので、住宅地まで近く迫った火砕流が住宅地に来なかった。今は谷が埋まっているので、住宅地まで来てしまうことも。

◎このような地震と火山活動の活発化については、すでに、「こういちの人間学」2014年10月26日の記事に書きました。

「日本は「火山列島大変動に入った」鎌田浩毅氏、原発と関連」

http://koiti-ninngen.cocolog-nifty.com/koitiblog/2014/10/post-2de2

この記事は御嶽山の噴火の直後に書かれたものです。

 ぜひ、ご覧ください。

 このブログを書いた後からも箱根の大涌谷における火山活動の活発化、今度の口永良部島の火山、M8,1の大地震など、列島全体を振るわす火山、地震が生じています。

◎サンデー毎日6月14日号(2日発売)はトップ記事として、鎌田教授の特別寄稿を載せている。「口永良部島噴火、富士山、首都直下、南海トラフ・・・変動期に入った日本列島」鎌田氏の指摘がいよいよ現実味を帯びてきています。

無理に原発を再稼働する自民党政府

 まだ、現状では原発は1台も稼働せず、稼働したとしても、40年以上たった原発を稼働させるとか、無理無理でなければ20~22%を稼働させるのは無理であるにもかかわらず、政府は原発を稼働させようとしています。このような、日本列島が危険な状況にあるにもかかわらずです。

6月3日の日経新聞の朝刊5面に、「温暖化ガス26%減 壁高く」「老朽原発の運転前提」とある。政府は安全性を確認した原発の再稼働を後押しする」

 地球温暖化をふせぐためということを、錦の御旗として、事故が置きやすい老朽原発まで再稼働しようとしている。

政府は東京電力福島第一原発の事故を受け原発の稼働を原則40年までとした。原則通り40年で止めれば建設中の中国電力島根原発3号機などを勘案しても原子力の比率は15%にとどまる。20~22%の目標は複数の原発の延長運転を前提としている。

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 地球温暖化がもっぱら二酸化炭素の増大によって起こるという説に基づいて、この主張はなされる。筆者は現在の地球温暖化は産業由来の二酸化炭素の増大の結果ではなく、気温の上昇により、二酸化炭素が増大するという説に賛同している。日本のような火山や地震の多発する国に、老朽化した原発まで、再稼働させようとする根拠のもとになる、地球温暖化、人為二酸化炭素増大説の害悪ははかりしえない。 

「電力ブラックボックス」

 2015年5月28日の毎日新聞の「3・11後のサイエンス」で、「電力ブラックボックス」という記事で、専門編集委員の青野由利氏は、次のように書いている。

 いったい、どうやって算出したのだろう。先月末、経済産業省が審議会で公表した2030年のエネルギーミックス(電源構成)案に頭を抱えた。複数の委員に聞いても「細かい部分はわからない」という。特にわかりにくいのは、再生可能エネルギーの比率とその内訳の導き方だ。

 エネルギー基本計画に盛り込まれた基本条件は、省エネ,再生エネ、火力の効率化によって原発依存度を低減させること。その方針の下で「安定供給、コスト低減、二酸化炭素排出低減、安全確保」を実現する。この精神にのっとるなら、再生エネ、省エネの拡大が出発点となるはずだ。

 ところが、経産省案ではいきなり、固定価格買い取り制度(FIT)による再生エネ買い取り費用の上限が登場する。なぜなのか経産省にもたずねつつ、資料を読み解くと、次のような考え方らしい。

まず、産業界に配慮して30年の電力コストを「13年の値以下」という上限を設け9,5兆円とする。〜原発を代替できるの再生エネは地熱、水力、バイオマスだけ」という考えかたを導入、省エネ、火力の効率化による削減分を合わせて原発の発電量を導く。〜微妙な調整を繰り返して値を決める。

 変数が絡まりあい納得しがたいが、発電コストを今より減らすことを最優先し、太陽光と風力は抑制、細かい数字は確たる根拠はなく、世間の風当たりを配慮して再生エネ比率を(24から22%)がわずかでも原発より上回るようにしたと読み取れる。

「太陽光も風力もこれ以上導入を進めないということなのか」審議委員の高村ゆかり氏は言う。

 そもそも「電力コスト」がくせものだ。FIT買取費を入れる一方、火力や原発の建設費や立地交付金、事故対応費、原発廃炉費用などが除かれている。実際の電気料金がこれで決まるわけでもない。

 こうしてみると、ミックスには意図的なブラックボックスが残されているようだ。さえこのままでは、数字の根拠さえ判然としないまま、エネルギー政策が決まってしまう。

◎政府の計算では原発が一番、発電コストが安いことになっている。しかし、10円以上ということで、上限がない金額になっている。原発による事故の計算などが入っていないのだ。

◎世の中にさまざまな危険が迫っているにもかかわらず、政府は全く無関係に原発をどうしても存続させようとしているのです。

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