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2015年7月 6日 (月)

生命大躍進 人類誕生の秘密 NHK 7月7日より国立科学博物館で展示

 2015年7月5日、NHK総合テレビで、3回連続シリーズ、「生命大躍進 40億年進化の旅」の最終回で、「ついに知性が生まれたー知性誕生の謎 驚きのドラマ」という番組を放送しました。「人間学」にとって、重要なテーマですので、紹介いたします。

 1回目は、「そして目が生まれた」生命誕生から、カンブリア紀の生命の爆発的進化があり、脊椎のもととなる、脊索を持った生き物の発生を紹介していました。誕生のそして、目の仕組みを説明しました。脊索を持った生き物は現在の「ナメクジウオ」に近い生き物です。2回目は、「こうして”母の愛”がうまれた」胎盤を持った、哺乳類の誕生です。そして最後が、発達した大脳皮質を持った、人類の誕生です。

1、大きな脳の、考える恐竜「トロオドン」

 デール・ラッセル博士によれば

 1982年トロオドンについて発表した。1,5から2メートルのトロオドンの脳はティラノサウルスの3倍もあった。 6550万年前ごろから生存してきた。おとりや罠を使って餌をとる知能を持っていたと思われる。また 立体視もでき,つかみやすい手もあったと推測される。映画、ジュラシック・パークやいろいろなマンガや物語にも、出てきた。

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トロオドンの想像図

 ローレンス・ウイットナー博士

 極めて賢い動物 巨大隕石の落下により恐竜の絶滅がなかったら、2足歩行をして、さらに脳が発達し人類のように、進化していたかもしれない。「恐竜人間のイメージ

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もし、トロオドンがさらに進化して、人間のようになったらという想像図

★二枚の画像はネアンデルタール人についての画像です。
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ネアンデルタール人の想像図

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ネアンデルタール人とホモサピエンスの頭蓋骨の違い

2、大脳新皮質のある哺乳類ハドロコディム

 2億年前に現れた、初期の哺乳類のハドロコディウムは体重2グラムぐらい、体長3~4,5センチの食虫類である。ネズミのような形をしていた。哺乳類の特徴は、胎盤を持ち胎生を行うことです。

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 2億年前に発生した哺乳類には,脳に横に張りだした部分―大脳新皮質の部分ができてきている。視覚、聴覚、触覚などの感覚を総合的にまとめて判断する能力ができてきた。また恒温動物となり、体温を維持出来るようになる。それらにより、巨大の爬虫類の活躍できない夜の世界で細々と生存することができた。

 大脳皮質が、色々な刺激を統合する機能をもち 総合的な判断が可能に

花島かりな氏(理化学研究所、大脳皮質発生研究チーム)

 脳細胞を増殖させる遺伝子と抑制する遺伝子と、2つの遺伝子があり、アクセルとブレーキのバランスを取っている。しかしブレーキが故障して、タンパク質が蓋になって、ブレーキの働きが弱まる。するとアクセルのみ働き大脳皮質が大きくなった。40億回に1回というチャンスでDNAが変異し、新皮質が生まれ、知性が生まれるもととなった。

3、人間ならではの知性の発達

 大脳新皮質の発生 この変化が、哺乳類からヒトへの変化をもたらした。

42000年前、氷河期 ケサイ、マンモスなどが生存していた。20万年前にホモサピエンスの発生。そのころホモサピエンスより早く生存したネアンデルタール人歯、ホモ・サピエンスに比べると1割以上も脳が大きい、体も大きいし、力も強かった。しかし4万年前ほど前に、ネアンデルタール人は絶滅してしまった。そして同時代に生存していた、ホモ・サピエンスが、繁栄していった。

 二コラス・コナーズ氏の研究

 ネアンデルタール人の住んでいた洞窟を調べると、ネアンデルタール人の石器はあまり、数万年変わらなかった。

 それに比べると、ホモ・サピエンスの石器はどんどん変化している。

 ホモサピエンスは言葉による伝達能力を使い、素早い問題解決能力をもっていた。

 フィッシャー氏の研究

 話すことができない病気を調べると、DNAに共通性がある。言葉に関するFOXP2遺伝子の欠落。

 ネズミにFOXP2遺伝子を組み込んでみると、よりながく鳴く-しゃべる。

 プロジェクト スペインの洞窟13体の化石  30年かけて、ネアンデルタール人の化石の中にあるDNAの断片をつなぎ合わせる 4億個の断片 そしてついにネアンデルタール人の遺伝子配列を解明。ホモサピエンスとの違いを明らかにした。

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マックス・プランク進化人類学研究所ディレクターである、スヴァンテ・ペーボ氏です。著者は1955年、スエーデン生まれ。

◎ この研究については、『ネアンデルタール人は、私達と交配した』文芸春秋、野中香方子訳、2015年6月刊、1750円+税、に詳しく書かれています。これについては、改めて書いてみます。この本の帯封に、生命大躍進に著者登場と書かれています。

 "Neanderthal Man  In Search of Lost Genomes" 2014年です。

毎日新聞に5段で「現生人類への遺伝子移動明らかに」と中村桂子氏の評が出ていました。8月9日の日経新聞でも、長谷川真理子氏の「古代DNAの研究法確立」と書評が出ていました。

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 2010年復元成功した。 40万字の比較の結果、ほとんど配列が同じだが、ネアンデルタール人とホモ・サピエンスでは1文字だけ、TACがTTCとAが、Tに変わって居た。すると、あるタンパク質の変化が生じる。

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 ホモサピエンスの獲得した、言語能力のアップによって、知識を子や孫に伝達することができる。ネアンデルタール人との大きな違い。

 

★ 国立科学博物館での展示会開催

 2015年7月7日より、10月4日まで、国立科学博物館において、「人類誕生にいたる、(生命)40億年の壮大な生命進化の旅展」が開かれます。面白そうですね。何とか車いすで、行ってみたいと、思います。

 NHK,NHKプロモーション主催

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様々な動物の化石や模型の展示、4K テレビなどでの映像などが展示されます。特に、4700万年前の「奇跡の霊長類イーダ」の化石が展示されます。

◎8月1日 国立科学博物館の展示を見てきました。

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