人間学研・実用的人間学研の2016年4月講師高橋喜代治氏の話「火論」に、5月例会のお知らせ
人間学研究所・実用的人間学研究会合同例会
2016年度第一回例会通知
日 時: 2016年4月21日(第3木曜日) 18時より
テーマ:「耕地の子どもの遊びと暮らし」
講 師: 高橋喜代治氏
人間学研究所研究員 立教大学特任教授
「火論」で紹介
毎日新聞2016年4月12日の朝刊における玉木研二氏の連載コラム「火論」に、「小宇宙の記録」で、高橋喜代治氏の往時の農山村の子らの世界をイラスト入りで活写した「耕地の子どもと暮らしと遊び」(ヴイツーソリューション)という本のことが述べられていました。
場所: 人間学研究所
新宿区百人町1-3-17 佐竹ビル3階
追記 2016年4月26日「火論」から
2016年4月12日の、毎日新聞のコラム「火論」で、玉木研二氏は、「小宇宙の記録」というテーマで、「耕地の子どもの暮らしと遊び」について本を出版された(出版社、ヴイツー・ソルーション刊)高橋喜代治氏のことを、書かれていました。秩父地方長沢地区の昔の子どもの遊びをイラスト付きで書かれたそうです。以下「火論」から
著者、高橋喜代治さんは、立教大学で国語科教育法などを指導する特任教授である。1949年生まれの団塊の世代で、埼玉県の西奥、秩父地方の旧倉尾村(現小鹿野町、長沢(ちょうざわ)耕地に育った。
秩父では散在する農業小集落を「耕地」と呼んだ。
平地は限られ、麦、野菜、こんにゃく、養蚕などを手掛け、家畜を飼い、みそ、しょうゆ、紙も自給した。
長沢は15戸ほどだったが、子が多く群れるように遊んだ。高橋さんはその空気を一茶の句「雪とけて村いっぱいの子どもかな」にたとえる。
あそび。
例えば、メンコは「ぶっつけ」といった。その一つの遊び方「とんぼ」とはA がメンコを柱にぶっけて飛ばし、つぎのB が同じように飛ばしたメンコがAのメンコ近く一定の距離内に落下すると、AのメンコはBのものになる。一定距離とは、広げた親指と小指の先の間隔だが、爪を伸ばすものが現れ、爪は指かと言い争いになった。
メンコの長嶋茂雄も朝潮も赤胴鈴之助も、テレビが普及していない時代、外の世界に開けた窓でもあった。
本は、今はほとんど見られなくなった遊びや道具の作り方、動物や野生植物などにまつわる知恵、行事なども振り返る。子らの手伝いは不可欠な労働力だった。
忘れがたい体験がある。
夏の暑い日、往還で2メートルぐらいのアオダイショウに出くわし、興奮して遊び仲間と踏んだりたたいたりした。「やめろ」と叫んだのは往還沿いの家のおばさんだった。
「ヤスが帰ってきたんだ。ヤス早く逃げろ」.ヘビは草むらに消えた。「ヤス」は南方で戦死した息子だった。
60年代、農山村は変容した。高度経済成長である。働き手は現金収入を求めて次々街に出る。テレビ、洗濯機、冷蔵庫、ガスが暮らしも、子らの世界も変えた。高橋さんは高校を出ると秩父を離れ、東京で新聞奨学生として配達をしながら大学に通った。
そして今過疎と少子高齢化が進む。はぐくんでくれた人と土地の面影を残したい、が出版の動機だが、「小宇宙」から見る昭和戦後の一断面になったようだ。
(専門編集委員)
追記:2016年5月27日
5月の人間学研例会で、実用的人間学研究会の幹事、人間学研の研究員である、元毎日新聞編集局長の倉田氏にお聞きしたところ、こういう本があるよと倉田氏が玉木氏に話し、それで「火論」の記事になったそうです。玉木氏は倉田氏の後輩だそうです。
5月27日に高橋喜代治さんから、わざわざ、本と「火論」のコピーそしてお手紙を送っていただきました。
「耕地と子どもの暮らしと遊び」はブログにて改めてご紹介します。
人間学研究所・実用的人間学研究会合同例会
2016年度第二回例会
日 時: 2016年5月19日(第3木曜日)
18時より
テーマ:「どこまで人間と見るか」その2
2009年に実用的人間学例会で、同じテーマで、お話ししました。
今回新しい資料も含め、お話しします。
講 師: 佐竹幸一
人間学研究所 専務理事 実用的人間学研究会会長
場 所 : 新宿区百人町3-1-5
西戸山タワーホームズ集会室
追記 2016年4月26日
ほぼ、レジメは完成しました。文章8ページ、図版4ページです。
例会終了後の、懇親会で、皆さんで飲むために、4月29日から近くで開催される「クラフトビール展」に展示されるおいしいビールを買っておくつもりです。
4月27日(水)、
例会のお知らせの葉書が届きました。
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