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2016年8月31日 (水)

木から落ちて死んだ?猿人ルーシー、骨格化石分析で死因判明

猿人も木から落ちる?骨格化石分析で死因判明
 2016年8月末の新聞各紙に、米テキサス大学などの国際研究グループが、8月29日付の英科学誌『ネイチャー』電子版に、約320万年前に生息していた、初期人類の1種で「ルーシー」という名前で知られる女性の猿人は、木から落下したことにより死んだとの研究結果を発表しました。日本では8月末の新聞各紙やNHKに掲載,報道されました。
 ルーシーが所属する猿人の種は、地上だけでなく樹上でも生活していたことを示す研究結果として注目されます。また、木の上だけでなく地上での生活を始めたことによって、木登りをする能力が落ち、木から落ちる危険性が増した可能性もあると書いています。
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毎日新聞より、国立科学博物館のルーシーの復元模型
 ルーシーは1974年に東アフリカ・エチオピアで発見されたアファール猿人(アウストラロピテクス・アファレンシス)につけられた愛称です。ルーシーはエチオピア北東部のハダールで、アメリカとフランスなどの国際調査隊により化石が発見されました。やく318万年前に生きていた猿人の女性の化石で、全身骨格の約40%の骨が見つかっており、左右対象の部分を考慮するとほぼ全身の復元ができる非常にまれな人類化石です。後に、他の化石と合わせ、約370万年前に出現し、やく300万年前に絶滅したアファール猿人という種とされました。
 チームは今回、コンピューター断層撮影装置(X線CT)などを使ってルーシーの骨を詳細に分析し、ルーシーは高い所から落下して骨折したと結論付けた。傷の状況や、傷が治った痕がないことなどから、ケガをしたのは死ぬ直前だったと考えられるという。
 推測では、足から地面に落ち、腕や胸、頭などを打った。臓器に受けた損傷などにより死んだとみられる。約12メートルを超える高さから落ちた可能性もあるといいます。
 研究グループは、ルーシーが木の上で食べ物を探していたか、眠っているときに落ちたとみています。
 猿人が完全に地上で生活していたか、部分的には樹上も利用していたかは、人類学上の長年の謎の一つです。
『ルーシーの膝』から
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本の表紙、アファール猿人の骨格写真と復元図です
 この本は、ルーシーについて最も詳しく書かれた本です。フランスの人類学者でルーシーの共同発見者である、イヴ・コバンによって1999年に書かれ、2002年4月に、邦訳され、「ルーシーの膝―人類進化のシナリオ」として馬場悠男氏らの訳で2002年に紀伊国屋書店で出版されました。(2000円+税)
 ルーシーと名付けられたのは1974年の発見当時、ビートルズの「ルーシー~」という曲にちなんでつけられたものです。
 「ルーシーの膝」のまえがき、によればアファール猿人はエチオピアのアファール地方から出土し、ルーシーと名付けられた全人類きっての美女をさしている。彼女は300万年前に20歳になったばかりのころ、不運にもハダールの湖で溺死した。p23、と書かれている。
 エチオピア南西部を流れるオモ川の浅い渓谷の連続層位を調査し赤道近くの乾燥化のピークを明らかにしたことを誇らしく思っている。そしてヒト属の誕生につながったこの事件を、オモ事件と名付けた。
 オモ事件が250万年前に始まったことに関しては多くの研究者の意見の一致を見ている。
 乾燥化は00万年前に始まり250万年と200万年の間に何回か変動するピークがあった。ヒト属の出現と(頑丈型アウストラロピテクス類の出現も)、環境の変化の明白な関係があることだった。乾燥という大事件にジンジャントロプスは頑丈な臼歯を発達させた。ヒト属は大きな脳とかなりの思考力と雑食性の歯列を持っていた。
5章 化石としてのルーシー 
  人類史の歴史のヒロインの歴史
  ルーシーはダイヤモンドを抱いて夜の空 ビートルズ
  ルーシーはどのように歩いたか、出産したか
  ルーシーが解明した進化の謎  二足歩行をした霊長類
   結局のところ、熱帯のアフリカで、肌が黒く、母権制だったという人類の創始者としてのルーシーは、人類の起源について思いを巡らすことができるイメージの代表格なのである。
6章 象徴としてのルーシー
  ルーシーをテーマにしたファンタジー
  演劇と映画になったルーシー
  小説のなかのルーシー
 
◎、ごく最近出版された本も大変興味深い
『ヒトー異端のサルの1億年』 島 泰三著
 中公新書 2016年8月25日 920円+税 
 第5章 類人猿第4世代、鮮新世のアウストラロピテクス
 420万年前、アウストラロピテクスの最も古い種 属アナメンシス、アファレンシスの祖先種
 温暖期の後世界的な寒冷期に突入 アファレンシスが現れる
 ルーシーには骨盤が見つかっており、アファレンシスの歩き方を調べるのに役立っている
 ルーシーは身長は低いが骨盤は二足歩行にむいたように広い
 体重と身長の性差 p120
アファレンシス 体重  雄45㎏    雌29kg
          身長   151㎝    105㎝
          脳容積      434cc
 アウストラロピテクス類は骨を主食の一つとしていた。石器で髄を取り出すことができるようになった。果実食から骨食へ。
 
 この本は改めて紹介いたします。
参考書
「ルーシーの子供たち」
 謎の初期人類、「ホモハビリス」の発見
  ドナルド・ジョハンスン 1993年11月 早川書房
 「大たい骨は小さい。ルーシーよりも小さい」
 「だが、上腕骨を見てくれ。ルーシーより大きいぞ」ヒトと呼べる頭脳と文化をもった生き物がオルドヴァイ峡谷にいた時代なのである。ルーシーと同じ身体を持っているが、おそらく脳はルーシーには及びもつかないほどの能力をそなえるようになったこのヒト科の生き物は、ホモハビリスなのだ。ルーシーの子供。ヒト。われわれの一人だ。(本文より)
 
 

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