「歯はみがいてはいけない」という本について、唾液の重要性-咽津法と関連
『歯はみがいてはいけない』という本が平積みになっていました。森 昭氏が書いた本で、講談社α新書で、2016年8月18日に第1刷,10月6日に、第5刷になってかなり売れているようです。840円プラス税です。講談社の本では、好評既刊の中に『長生きは「唾液」で決まる!』という植田耕一郎氏の本もありました。
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帯封に「日本の歯科常識は常識は間違いだらけ!」
裏表紙に
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「歯はみがいてはいけない」として
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口の中は「口腔内細菌」の大洪水
プラークの全身感染で寝たきりに
キスが歯周病菌を蔓延させる
日本人の口臭は世界一強烈?
食べかすとりをやめて、歯垢除去
デンタルフロス+音波歯ブラシを
1カ月で歯ブラシは細菌の温床
市販の歯磨き剤はいらない
キシリトールで虫歯になる!?
「よい歯科医院の」見つけ方
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裏表紙の帯封に
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日本では100万人以上が寝たきりになり、スエーデンでは寝たきりの人はほとんどいません。日本人は80歳で残っているはが10本以下なのに対し、スエーデン人は80歳で歯が21本以上残っています。医療や食事、生活習慣の問題が論議されていますが、歯科医師である私に言わせれば、この原因は明らかです。
総日本人の大量の寝たきりを生み出している原因は「歯」です。「一日3回の歯磨き」が、歯や歯ぐきにダメージを与え続け、歯周病を引き起こし、歯の喪失はもとより、口臭や全身病のの原因になっています。食後すぐに歯磨きをし、歯磨剤(歯みがき剤)を大量に使い、かつデンタルフロスを使用しないという”間違った歯磨き習慣”があなたの自己免疫力を奪っています。
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森 昭氏は昭和39年京都市生まれ、平成19年MDE(メディカル&デンタルエステ)協会を設立。唾液分泌を促進させる癒しの予防歯科(デンタルエステ)を全国の歯科医師、歯科衛生士に啓発。唾液に注目した臨床歯科の第一人者として知られ、著書「体の不調は「唾液」を増やして解消する。(PHP研究所)が話題になる。
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はじめに
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p4
□毎食後10分以内に歯磨きをしている。
□今使っている歯ブラシは、いつから使っているかわからない。毛先が乱れて、歯ぐきが痛
くなったら交換している。
□デンタルフロスや歯間ブラシは使っていない
□市販の歯磨き剤はたっぷりつけている。
□歯科医院には虫歯になってから治療に行く。
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1つでも☑がついた方、残念ながら、あなたがこれまで正しいと信じていた歯磨き習慣は間違っています.このままでは、あなたは50代で歯がなくなりだし、60代では部分入れ歯、70代では総入れ歯という未来が待っています。
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・ 「食べたらすぐみがく」というのは日本だけの習慣です。ほかの先進国では、むしろ『すぐ
みがいたらダメだ』と言われます。
・歯ブラシは1カ月j以上同じものを使っていたら、バイ菌でみがいているも同然です。
・歯ブラシよりもデンタルフロスのほうが何倍も大事です。
・市販の歯みがき剤は、ほとんど意味がありません。むしろつけすぎると害になります。
・歯医者で虫歯が治ることなどありえません。たとえるなら、雨漏りにトタンをはっているよう
なもの。ほかの先進国で歯科医師の仕事とは、虫歯を治すよりも、なぜそのような口の状
態になったかを考えて、再び同じ状態にならないようにすることです。
・世界的には、小さな虫歯は治さずに、生活習慣を改善することで様子を見るというながれ
になっています。
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健康寿命を延ばすための7か条 -はブログ筆者
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1、歯みがきは寝る前と起きた直後にー筆者は食後3回、食後すぐにはみがきません
夜目が覚めた時にも意識的に唾液を飲み込みます
2、デンタルフロスが主、歯ブラシは副 ー歯ブラシが主で、デンタルフロスが副です
3、食後は舌回し ー咽津法で意識的に唾液を出すようにするとすぐ出てきます
4、口は閉じる -口呼吸はよくないです、鼻つまりがあると口呼吸になりやすい
5、歯は閉じない -あまり 歯を食いしばると歯がボロボロに
6、薬は飲まない -無駄に飲まないようにしますが、医者で処方された薬は飲みます
7、かかりつけ歯科衛生士をもつー毎月1回来てくれます
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歯磨き剤は歯みがき剤でみがかないと、すっきり感がしないと感じる人が多いが、”歯みがき剤企業”の戦略です。なくとも何ら問題ありません。天然の歯みがき剤である”唾液”があるからです。
一日3回食べたら3分以内に、3分以上、歯みがきをするという「3・3・3運動」も元々は歯みがき剤企業の商業キャンペーンでした
◎ 確かに全体に歯磨き剤メーカーのキャンペーンに踊らされていることは感じます。
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第1章 健康長寿は「口内フローラ」できまる
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歯を守ってくれるのは唾液
歯周病も、虫歯も、原因は歯垢(プラーク)
寝たきりの多くはプラーク感染症
歯垢(プラーク)を放置すると、歯周病になり、脂肪肝、やアルツハイマーを発症することになる
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赤ちゃん歯がなくて ハイハイの4本足から、前歯が生えてつかまり立ちの3本足、大人になり2本足、年を取り奥歯がなくなると杖で3本足、歯がなくなると四足歩行に帰る。岡崎好秀先生の話。
◎岡崎好秀氏には、以前人間学研究所の例会で何回か大変興味深い話を伺いました.
日本人の口臭のきついのは、一番の理由は歯周病
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第2章 「歯みがき」の間違いが全身病を作る
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デンタルフロスを習慣に
食べかす取りをやめて、歯垢除去
日本人に多い口呼吸
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第3章 ある歯科医の告白
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歯科検診が虫歯を作る!?
探針検査が虫歯を作る
ガラパゴス化が進む日本の歯科
しつこいようですが他の国では就寝前と起床後に口の中のケアをします、唾液がほとんど出ない睡眠中に歯垢が増えることを知っているからです。
目的別の「おすすめ歯磨剤」
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第4章 寝たきりにならないための歯科医からの大胆な提案
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予防歯科で人生の最後が健康に!
歯科医院を虫歯になって歯を治療するところから、健康寿命を延ばす場所へ
世界の人口の2%の日本人、世界の薬の1割を消費する日本人
-確かに薬を飲ませすぎるなと感じられる
◎ブログ筆者の「唾液健康法」との関連と、歯の現状について
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ブログ筆者は、「唾液健康法ー咽津法(いんしんほう)」を推奨しています。森 昭氏の本でも唾液の重要性を書いておられますが、筆者の「唾液健康法は」食べるときによく唾液を出して歯を丈夫にするだけではなく、日常不断に唾液を意識的に出して飲み込むことを一つの行法として推奨しています。
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筆者が「咽進法」を意識的に始めたのは30年位前からです。平安時代の医学書丹波康則の「医心法」の中に、唾液の効用が書いてあり、それからいろいろと書を読む中で、唾液の有効性について確信をもち、自分で実行するとともに、ブログなどを通じて皆さんにも進めているものです。
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唾液健康法(咽津法ーいんしんほう)、不老長寿に関するブログについて、リンク集」http://koiti-ninngen.cocolog-nifty.com/koitiblog/2016/09/post-2328.html
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その前に、参考までに、筆者が使っている糸ようじと歯間ブラシです。病気で入院後、訪問診療で、月1回、歯科医と歯科技工士の方に来ていただいていますが、その時に勧められて使っているものです。
今筆者が使っている糸ようじです。デンタルフロスです。
今筆者が使っている歯間ブラシです。左がやや大きいタイプ、右が小さいタイプ。
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咽津法で、唾液を意識的に飲み込む療法をやっているため非常に歯は丈夫で、厚くなり、ほとんど歯医者さんにはいきませんでした。
しかし、歯みがきだけでは十分でなく、結構歯垢が歯に付着していました。はじめの数カ月は月2回訪問診療で歯科医の方と歯科技工士の方に来ていただき、徹底的に歯垢を取っていただきました。一通り歯垢が取れた後と、糸ようじと歯間ブラシで歯をみがくことにより、歯は格段にきれいとなり、今では月1回でそんなに時間がかからず取りにくいところだけ歯垢を取ってもらっています。今までは歯と歯の間の隙間はほとんどありませんでしたが、今は少し隙間が空いています。隙間に食べ物が引っ掛かりやすく、一日3回歯を磨いています。ただし食後すぐではなく時間を空けて歯を磨くようにしています。歯磨き剤はカオーの歯周トラブルケア用の薬用ピュオーラを使っています。やはり歯を磨いた後の清涼感も捨てがたいものがあります。
唾液を普通の人より、多く意識的に飲み込んでいるので、どうしても歯垢がたまります。ただし、ずっと前の黒っぽい最近の塊となった歯垢と違い、再石灰化のための真っ白なカルシュームだけのものが付着し、なかなか自分でとれず、そこは歯科技工士の方に取ってもらいます。
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森 昭氏の歯みがきのやり方など少し違いますが、歯にとって、唾液の重要性については共通しています。
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. 森氏が情報をいただいた、先生というなかに、岡崎好秀先生の名前がありました。岡崎先生は、人間学研究所で何回か大変面白い話を伺い、以前は大変役立つ歯に関するいろいろな情報が書かれた年賀状もいただいていました。前は岡山大学の講師をしておられましたが、現在は国立モンゴル大学歯学部客員教授になっておられるようです。
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恥ずかしながら。自分の歯の状態を写してみました。
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筆者の歯の状態 向かって右下にいわゆる虫歯の治療の銀歯をかぶせてあります。今から40年前に治療してもらってそのまましっかりしています。
下の歯の治療した歯の隣、1本抜けた隣に、おや知ら
ず(第3大臼歯)
があります。
上の歯には2本とも親知らずがきちんと生えています。
ちなみに犬歯の隣が、小臼歯2本、大臼歯が3本でそのうち1本を親知らずと言います。第3大臼歯が生えている現代人は今では3割とか。ネアンデルタール人昔のホモサピエンスではほとんど第3臼歯があります。食べ物が柔らかくなり顎が小さくなるに従い親知らずー第3臼歯がでなくなったり、異常な出方をします。
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