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2017年2月20日 (月)

1、"不機嫌な太陽”好意的書評、柴田一成氏、2、新、米環境長官、EPA廃止へ

 2017年2月19日(日)の毎日新聞朝刊に、人為的二酸化炭素地球温暖化説に対して、否定的な記事が2つのりました。
 一つは、日曜に毎週掲載される、「今週の本棚」のなかの、「この3冊」欄に、柴田一成氏の選んだ、「太陽」をテーマとした本3冊の1冊が、”不機嫌な太陽”です。
 柴田一成氏は1954年12月生まれ、京大卒で、現在京大、花山天文台長を務めておられます。花山天文台には、「太陽磁場活動望遠鏡」が設置され、太陽の活動の変化については優れた研究をされています。
・ 
3冊の本は、
1、”不機嫌な”太陽ー気候変動のもう一つのシナリオ”(スベンスマルク、コールダー著 桜井邦朋監修、青山 洋訳・恒星社恒星閣・3024円)
2、有翼日輪の謎(斎藤尚生著、中公新書)
3、果てしなき流れの果てに、(小松左京著、ハルキ文庫・864円)
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柴田一成氏のイラスト 南 辛坊氏による
特に1、についての紹介は全文を書いてみます。
柴田一成氏の書評
 太陽の黒点数が少なくなると地球は寒冷化する。17世紀半ばから70年間ほど黒点が極めて少ない時期があり、地球全体が寒冷化していた。さらに木の年輪中の炭素14(炭素の放射性同位元素)の量から数千年間の黒点数の変化が推定でき、黒点が少ないときは地球は寒冷化していたことがわかっている。ただしそのメカニズムは全くわかっていない。この謎に果敢に挑戦したのがH・スベンスマルクである。彼は地球全体の雲の量と地球に降り注ぐ宇宙船の量に密接な関係があることを見つけ(1997年)、黒点数減少→宇宙線量増加→雲量増加→地上での太陽放射減少→地球寒冷化、という道筋があることを示した。確立するにはまだまだ多くの研究が必要であるが、魅力的な仮説である。
 その仮説発見の物語を一般向けに開設したのが『”不機嫌な”太陽』(2010年)である。太陽風の予言などの功績で京都賞を受賞したパーカー博士による「まえがき」が秀逸だ。スベンスマルクの研究が地球温暖化政策と相容れないことから研究費を保証されない立場に追いやられたことが書かれている。それどころか、太陽黒点と気候変動の関係について先駆的な論文を76年に書いた高名な太陽物理学者のエディも同様な理由で職を失ったのだそうだ。著者を応援しようというパーカー博士の気持ちがよく伝わる。
 斉藤氏の本は、皆既日食の 時に見えるコロナの形は、黒点数が少ないときは鳥が羽を広げたように東西に長い形を示し、黒点数が多いときは丸くなる。
 小松左京氏は07年に京大花山天文台に見学に来られたことがある。小松さんの小説を読んでいたら、太陽黒点の異常活動による人類絶滅の危機の話が出てきてびっくりした。その後12年に太陽によく似た星にスーパーフレアを大量に発見した。太陽のスーパーフレアによる人類文明社会の大災害の可能性が否定できなくなったのである。
「新任 環境長官は危険」  「揺れる世界」
 ブルイット氏 保護団体が警戒
 毎日新聞、2月19日、7面
 米環境保護局(EPA)長官に、オクラホマ州司法長官を務めたスコット・ブルイット氏が17日就任した。EPAの規制が企業活動を圧迫していると主張してきた点を踏まえ、環境保護団体の間に「史上最も危険な長官」(米シェラクラブ)と警戒感が広がった。産業重視のトランプ大統領の姿勢と合わせ、世界の温暖化対策が停滞する恐れがある。
 ブルイット氏は温室効果ガス規制などの撤回を求めEPAを相手に何度も裁判を起こしており、環境保護に前向きな姿勢を示したとは受け止められていない。
 トランプ氏は17日の演説で「石炭業界を苦しめる規制を取り除く決議に署名した」と述べ、産業を重視した環境政策の転換に本格的に乗り出す姿勢を強調した。下院にはすでに「EPA廃止法案」が提出されている。トランプ氏が選挙戦で訴えたEPAの廃止や職員の大幅削減に向けた環境が整いつつある。
 複数の環境保護団体は、テレビCMやネットを通じ、「就任は大災害。地元選出議員に反対票を投じるよう働きかけよう」とのメッセージを送っていたが、実らなかった。
 『不機嫌な太陽』の原著は、"The Chilling Stars A Cosmic View of Climate Change"です。
スベンスマルクは、デンマークの国立宇宙センター所長です。
「スベンスマルク効果」についてはWIKIPEDIA に依れば、否定的な見解となっています。書いた人しだいで評価は変わります。
 共著者のN,コールダー氏はニューサイエンスシストの編集長を務め BBCの科学番組の脚本などを手掛けています。『人間この共謀するもの』みすず書房の著者でもあります。
 この本に関しては、2012年1月に、NHKのサイエンス・ゼロで放送され、大きな反響を呼びました。
 「人為的二酸化炭素、地球温暖化仮説」は、各国の政府がこぞって推奨し、IPCCや、元アメリカ副大統領のゴア氏などが、ノーベル平和賞をとりました。
 日本でも、「地球温暖化仮説」は環境保護とかいう観点で、自民党から共産党までこぞって推奨しています。しかし、アメリカのトランプ大統領の出現で、少し様子が変わってきました。
 化石燃料の使用を減らし、自然エネルギーを増やすということは、別に悪いわけではありません。しかし、二酸化炭素を出さないからと言って、原発を推奨する理由とすることは許されません。二酸化炭素が地球を温暖化させるのではなく、温暖化すると二酸化炭素が増えるのです。原因でなく結果です。気候に最も影響が強いのは水蒸気=雲ですが、これをコントロールするのは難しく、コントロールしうる?二酸化炭素だそうです。
 また原発は発電に際して大量の熱を発生し、少しも温暖化を止めるわけでもありません。最近は原発に対する風向きは悪くなり、国策に応じ、原子力を経営の中心に据えようとした東芝は今や倒産の危機にあります。アメリカではシェールガスがどんどん作られ、コスト的にも原子力は合わないものになっています。天然ガスによるコージェネレーションシステムやコンバインドシステムは、燃費も安く、環境にも優しいシステムです。
 国策として原子力にこだわる日本政府は、岩城正夫先生が以前言われたように、原水爆を日本で作るために用意しているとしか考えられません。原発を止めると決めたとたん、原発は資産から膨大な負債へと転じます。他の発電所は簡単に止められますが原発には膨大な処理費用が掛かります。
 最初の記事に書かれているように、IPCCに関係する学者や様々な利権関係者は、「~温暖化説」に対しての懐疑論や不利な学説をいう研究者に対し様々な圧力を加えていますが、今度のトランプ大統領の登場で少し風向きが変わって来るでしょう。
 
今までに、ブログ筆者が書いたブログへのアクセスが増えています。参考までにどうぞ。
「原発容認=二酸化炭素地球温暖化説に打撃 太陽の異変 小氷期の到来か」
2012年4月20日
「コズミックフロント 地球の銀河系の中の動きが地球の気象に影響する」
2012年9月
「15年後に地球が寒冷化 太陽の観測 地球温暖化の歪曲 田中 宇氏」
2016年2月

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地球温暖化論批判」カテゴリの記事

コメント

とら猫イーチ様

 コメント風の短い文章でと謙遜されていますが、どうしてどうして、立派の文章で、とても参考になります。私のほうが不十分で、あとでいろいろ追記して補う感じです。

 人口が減っているのにどんどん高層マンションを作って、これではますます空き家が増えてしまうなと、前から思っていました。何とか対策を考えないと大変ですね。

 森友学園の土地払い下げ問題。
 日経では4段小さくですが、目立つところに記事が載っていました。毎日は探しましたが、昨日、今日と見てみましたが、載っていません。赤旗は宮本議員がこの件で質問し1面トップでした。
2月21日にようやくテレビ朝日が「報道ステーション」で取り上げましたが、NHKはまだです。
 追記、2月22日に、NHKで取り上げ、23日の毎日新聞の社説で取り上げられました。
 大きな問題なのに取り扱いがいろいろで、安倍首相がらみだと、どうしても、過剰に隠ぺいするようですね。

こういち 様

ちきゅう座には、コメント風の短い文章でしか書いていませんのに、貴ブログの本格的な研究とは比べられませんので、お恥ずかしい限りです。

何もしないで居ますと、愛猫とらのことが思い出されて、本当につらいので、自分の関心が向いたことに打ち込むようにしていますので、今では趣味のこと、家の片づけ、と言いますよりも生前整理、等に励んでいます。 

先日までは、確定申告のことで分厚い「平成29年3月確定申告用 所得税確定申告の手引」(大蔵財務協会)を読んでいました。 

この本は、毎年のように買っています。 一種の趣味と実益を兼ねている訳ですが、知人に税理士が居ますので、話のネタにもなりますし、面白いです。 今は、不用になった小さい借家を売り払おうとしていますので、そのためにもなります。

でも今の時代、手狭な土地に建った古い家等は、誰も買うことが無いでしょうから、何時になれば売れるかが分かりませんが、、、。

まだ自分はましかな、とも思っています。 友人、知人で、バブル時代に持家を買った人達は、過疎の土地から逃げたいのに、どれだけ売値を下げても売れないのです。 

私の親戚でも、過疎地のニュータウンに家を買った者は、老齢になれば大変になるのですが、未だ元気な身では、それが理解出来ないで居ます。

あまり、心配してばかりでは神経が持ちませんけれど、、、。 この国では、心配ごとには困りません。 

とら猫イーチ様

 いつも貴重なコメントありがとうございます。

コメントでおっしゃっているように、怖いのは温暖化よりも寒冷化です。初めは多くの気象学者が寒冷化を心配していたのが、途中から、温暖化一色となりました。

 でも最近の風潮は二酸化炭素での温暖化説に疑問を持つ人が多くなってきたように感じます。
 NHKなどの放送も、一時は北極の氷が減ってシロクマがかわいそうだとかいう画像を流していましたが最近少し風向きが変わってきました。

 このところ、私のブログの更新が少なくなっています。それに比べるとちきゅう座の熊王信之氏の更新は素晴らしいですね。

 ちきゅう座の記事で大阪豊中市の右翼的な「瑞穂記念小学院」が安倍夫人が名誉校長で、土地代を馬鹿安くした上に様々な補助金をつけてただ同然で払い下げようとしているという話を詳しく書いておられますが、まったく呆れてしまいますね。

 これは一部週刊誌などでは取り上げても、一般紙などは遠慮してあまり取り上げていませんね。文部科学省での天下りとか、石原元知事の魚市場移転問題での行動などいろいろな矛盾が一気に噴き出してきているように感じます。

こういち 様

二酸化炭素地球温暖化仮説の当否は、この地球の自然変化を如何に捉えるかで相違する、と思われます

有史以後に限っても、歴史上では、寒冷化と温暖化が繰り返された史実が明らかです。 中世温暖期には、何とグリーンランドに植民した事実もあります。 

現代のように化石燃料全盛期では無い時代に温暖期が実在した史実を一般に知られては都合が悪いので、あの有名な「ホッケーステック」の図表では、その事実が無かったかのように図表を描かなかったのです。 その点を米国科学アカデミーは鋭く指摘したことがあります。 当該研究成果は、米国議会からの国連IPCCの似非研究成果の矛盾を指摘したものですが、それは、あのクライメイト・ゲート事件の前でしたので、米国科学アカデミーの碧眼は流石です。

また、寒冷期には、欧州では、例えば、英国のテムズ河が凍り付いたのでした。 世界が寒冷化するとゲルマン民族の大移動等のように地政学的大変化が生じ、戦争も起こりました。 

それらの史実は、歴史を学べば明らかですし、気象に関わっても古気象学で研究が集積されています。 

日本でも、特定の時代、例えば、戦国から江戸時代には寒冷化があり、度々、飢饉が起ったのでした。 これは、恐らく、寒冷化が先で、食糧争奪で戦国時代になったのでしょうし、徳川時代には、国内での戦争は収まったので飢饉が史実として記録されたのでしょう。

戦国時代の合戦は、他国領土に侵入して略奪をするのが常だったようですが、後先が逆では無いのでしょうか。 即ち、略奪が目的だったのでしょう。

現代でも、寒冷化になれば、食糧争奪が起る、と思われます。 戦争です。 最近は、戦争が近い、と実感することが有ります。 

米英の政治状況は、或は、気候の変化を敏感に感じ取った民族が自衛手段を講じている、のかも知れません。 食糧自給率の低いこの国は危ないですね。

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