「全国民が負担」森林環境税、不確かなCO2温暖化説に基づく新税
「全国民が負担」森林環境税検討
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毎日新聞の2017年4月28日の朝刊28面に、上記の記事が載りました。
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森林保護を目的に全国民が年数百円程度を負担することになる見通しの新税「森林環境税」(仮称)の導入が検討されている。導入の背景を探った。(浜中慎哉)
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●自治体で先行
高知県の人口1342人の北川村は、面積の95%が森林だ。しかし林業で栄えた村も過疎化の進行もあり民有林の荒廃が急速に進む。手入れされない山は保水力が低下し土砂災害が起きやすい。高知県は面積の84%が森林だ。高知県は全国に先駆けて県独自の森林環境税を導入.一律500円を住民税に上乗せして徴収し、年約1億7000万円を集める。徴収した税金は森林整備、鹿による被害への対策。林業の担い手育成を見据えた森林環境教育の費用などに充てられる。
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●急速に進む荒廃
森林環境税が使われるのは、所有者に整備する意欲のある森林が多く、手付かずの森林はそのままだ。林野庁などは、森林を保全することで二酸化炭素(CO2)の削減につながり全国民が恩恵を受けるとして、国としても森林環境税を新設することを要望。
政府はすでに全国37府県や横浜市がすでに同様な税制を設けているので2重課税になるとの慎重論が強かった。
森林の荒廃が急速に進む中、地方自治体から「国として早期に森林保全に取り組むべきだ」との声を受け、新税創設方針に転換。17年度税制改正大綱「森林環境税(仮称)」の18年度創設に向け検討する。北川村では国からお金が出るのは非常に歓迎すべきと話す。
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●一人数百円?
総務省は検討会を開催。「新税を何に使うか、都道府県の独自の税とどうすみ分けるかなどについて検討していく」としている。高知県の森林環境税では企業など法人からも年間一律500円を法人住民税に上乗せして徴収しているが、新税で法人の扱いをどうするかも検討課題だ。
国民の関心は一人当たりの徴収額がいくらになるかだろう。都道府県の独自の税制では年間300~1200円円を個人住民税に上乗せして徴収している。国の新税の徴収額も年間数百円程度になる可能性ががあるが、国民に過度の負担にならないよう、慎重に議論される見通しだ。
過度の負担でなくなったにせよ、森林環境税は地球温暖化対策の観点からすべての国民から一律に徴収する見込みだ。近くに森林がない都心部などの住民の理解をどう得るかという課題がある。
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Q:温対税は森林保護に使えないの?
A:産業界に反発強く断念。国民に丁寧な説明を。
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なるほどり
2012年10月に導入した。地球温暖化対策税は石油や天然ガスなどの二酸化炭素の排出量に応じて事業者に課税され、事業者は電気代やガス代に上乗せして消費者から徴収。
CO2排出量の抑制策に使用。太陽光発電や省エネ設備の導入を促進。30年のCO2排出量を13年比で最大4,4%減らせると試算。国民にとっては温暖化対策の税金が増えることになるため、政府には新税の使い道に丁寧な説明が求められます。
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◎環境保護だし金額も少ないからいいと思うでしょうが。
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この記事で、この税金の新設は環境保護に使うことだし、金額も少ないことだから、いいじゃないと思われることでしょう。何しろ、環境保護=善ということになっていて、地球温暖化の被害については学校でも「シロクマがかわいそうじゃないか。ツバルが沈んだらどうするか」と、刷り込まれていますから、通りやすいことでしょう。すでに書いたように温暖化説は政治の世界でもマスコミの世界でも全会一致で賛成というのが日本です。
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日本では温暖化対策費に使われている税金は毎年4兆円余りだそうです。間違いかも知れない温暖化ガスの増大による温暖化対策に膨大なお金をつぎ込むのは間違いです。大体今までの一時期の温暖化は二酸化炭素が原因ではないし、21世紀に入ってからは気温は上昇しなくなり14~15年後からは寒冷化が起きると言われています。CO2は増大していますがそのおかげで地球の緑化が進んでいるともいわれます。排出権取引など愚の骨頂です。
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さて、そのうち環境庁で管理する地球温暖化対策税は2012年に始まり、年々上がり2016年度は2600億円に達しました。この税は電気や石油に税をかけ、業者はそれを電気代やガソリ代などとして消費者に転嫁します。
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今度新設する予定の森林環境税はどのくらいになるのでしょうか。ひとり当たり数百円と言いますから全人口約1,3億人かける700円ちょっとで約1000億円になります。すでに各県でかけている森林環境税はどうなるのでしょうか。今までの各自治体でかけていた税金は純粋に森林保護にかけていたでしょうが、今度は国の税となるといろいろな名目で無駄遣いするかもしれません。
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日本では福祉予算や教育にかけるお金は一人当たりで減っています。一方防衛予算などは北朝鮮が挑発するとかで増額されています。いろいろな無駄金を使っています。
本来本当に森林保護をするなら、新しい税金を増やさなくとも、国全体の税収から出すべきです。環境温暖化対策税だとか森林環境税だとか言って、国民からわずかとはいえ徴収するのは間違いです。特にCO2が地球を温暖化するという仮説の信ぴょう性が怪しくなり、今やその仮説が間違いだという人は世界中で増えている中での新税は過ちです。
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コメント
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環境省だか環境庁だか知りませんが、お役人はすぐに環境問題だとか森林保護だとかもっともらしい名目を作っては利権を作りたがりますね。そもそも環境省なんて必要あるのかわかりません。
投稿: 森田腸内環境改善中 | 2017年6月 2日 (金) 12時31分
イチロウ様
早速のコメントと大阪や九州での自然環境を守る取り組みを紹介いただきありがとうございました。
平野虎丸さんの「植えない森=地球が再生する森」の取り組みは素晴らしいですね。
戦前から今に至る杉をやたらと植え、外材に押され山が荒れ、杉が密生して下草も生えない森をよく見ています。それが土砂災害も引き起こしているのですね。ひどい花粉症で悩んでいる人も多いですし。
今までの誤った森林行政を改めずに、税金を取って、環境保護、森林保護と言っても、また失敗に終わることでしょう。困ったものです。
投稿: こういち | 2017年5月 2日 (火) 17時05分
こういち 様
環境省は、省益の追求には強欲で、一般的に人心に訴える力のある温暖化を名目にすれば何でも金になる、と思っているのでしょうが、それは、他省庁も同じ、と言うことでしょう。
この国の森林行政は、完全に誤謬で、その矛盾解消に国民に訴求力のある名目を使うことに躊躇はしない訳です。
そもそも、日本の森林は、里山では、薪炭需要が無くなり、手を入れる者が無く荒れ、その他の山岳地帯では、国の行政が誤謬を犯したのが原因で荒れた、と言うのが事実です。
自然保護に関わる者から、過去、何十年も以前から、行政の誤謬を指摘されつつも、依然として誤謬を正すこと無く現在まで来り、尚も温暖化に名を借り、国税を注ぎ込む算段でいる訳です。
もうその事実を書くのも嫌になる程ですので、参照先のみを下に引きますが、この国では、正当な意見であっても、金にならなければ無視される運命ですので仕方がありません。
我が家の書架には、自然保護関連の書籍が山ほど積まれていますが、その中にある提言等は、全て無視されて来た訳です。 研究会、討論会等でも何度も同じ提言等を聞きましたが、行政庁へ届くことはありませんでした。
日本の森林行政(とは言えないのですが)の矛盾と誤謬を鋭く指摘された実践家として名高い平野 虎丸氏のブログを御覧になると、環境省とともに、日本には、不用な行政庁として林野庁がある事実を知ることが出来ます。
日本の森を救う「植えない森=地球が再生する森」のすすめ
http://blog.livedoor.jp/rokuten1/
下は、私が一時、会員でした。
公益社団法人 大阪自然環境保全協会
http://www.nature.or.jp/index.html
投稿: イチロウ | 2017年5月 2日 (火) 16時15分