貝原益軒・養生訓、NHKBS 現代に通用する健康法(唾液健康法も)
2017年10月18日(水)、NHKBSプレミアムで、午後8時から9時まで「偉人たちの健康診断」シリーズで、「養生訓・長寿の秘けつ」という番組がありました。貝原益軒の「養生訓」は前から読んでいましたし、その中の唾液が大事という話で前からブログでも紹介していました。
どのように紹介しているかについて興味があるので見てみました。
◎2019年6月 NHKで再放送がありました。
益軒の肖像画と著作
貝原益軒は1630年から1714年まで85才まで生きた人で当時としては大変長生きしました。しかし幼少時代は大変病弱でした。
18歳の時に福岡の黒田藩に仕えましたがまだ病弱でした。一時藩主の怒りにふれ浪人しますが、帰藩を許され、藩医となりました。そして、儒学や本草学も学びました。
70才で役を退き著述に専念し60部、270余巻を表しました。
1712年に書かれた「養生訓」は83歳の時の著作で、実体験に基づき健康法を解説した所です。様々に現代訳が作られています。
この本が書かれた時代は世の中が安定し、グルメブームがあり、1日3食の習慣もこの時代に始まりました。しかし栄養の偏りから脚気になる人も多く、健康―養生に注意が払われるようにもなってきました。
貝原益軒は自分の病弱を克服するために様々な本を読んでいきました。15歳で主な本を読破しました。25歳で長崎へ行き。洋楽も学び、さらに学問を深めました。
益軒39歳の時に17才の妻(のちに東軒と号す)と結婚しました。妻は益軒以上に病弱でした。それで夫婦でいろいろな健康法を試してみることにしました。
「養生訓」は夫婦二人で、作り上げた養生書とも言えます。
具体的な方法
1、体重測定を続けた 益軒52キロ、妻35,2キロ。これを28年間続けた。
2、あんまやマッサージを夫婦で続ける
3、あっさりした薄味の食事をした
4、腹、8,9分目でやめる カロリー制限
生活習慣病を避ける
ウイスコンシン大学での実験
腹いっぱい食べたサルは皮膚に潰瘍が。おなかが空いた飢餓状態に置いた猿のほうが長生きするという結果。
◎飢餓実験は線虫でも行われた。しかしこれを単純に人間に当てはめることはできない。
食べ過ぎはいけないが飢餓状態にすれば人間も長生きするとは言えない。しかし単純にサルや線虫の結果から小食が良いと言っているものがある。食べ過ぎはいけないが、年を取ってくると栄養の不足のほうが心配である。誤った健康書がたくさん見られる。
「養生訓」に書かれているものの例として
噛むことと唾液の重要性を益軒は強調。筆者も「唾液健康法」で紹介しました。
1、両手をこすり温め、目に当てる
2、歯を36回たたく、よく噛んで唾液を出して食べる
益軒は85才になるまで歯がすべてそろっていた。
◎「こういちの人間学ブログ」
「唾液健康法(咽津法)、不老長寿に関するブログについて リンク集」
◎ぜひ、ご覧ください。筆者は,歯が一本ありませんが、代わりにちゃんと生えた親不知歯が3本あります。
唾液の働き
消化作用
自浄作用
抗菌作用
保護作用
虫歯や、口内炎、の予防にも。詳しくはリンク集でどうぞ。
3、夫婦共通の趣味がある―琵琶を弾く、仲間を集め演奏会を開く
4、夫婦ともに書を書く。特に妻、東軒の書、字に隙間 二人とも思いやり認め合う
5、旅を二人でしょっちゅう行く。思い出して紀行文を書く。
ワーキングメモリー。脳が活性化。旅行の記録を付箋などをつける。
回想療法というのがある。
6、円満な夫婦が健康に影響。益軒夫妻は40年以上連れ添う。
ときめき、恋愛ホルモン 結婚20年の夫婦 10組に1組ドキドキ
諏訪東京理大 脳波測定 どの写真にドキドキしたか 若い女性、妻の写真、動物など
東軒50歳の時 更年期障害 薬、茯苓などを処方
福岡がめ煮とか、筑前煮 すっぽんを入れたもの。ビタミンB1が多く、女性ホルモン減少をおさえる。ピーナツを入れる。ビタミンE 血管を強くする。活性酸素を少なくする。
妻の還暦祝いにフルムーン旅行。2人で名湯に入る、旅の効用。
妻62歳で死去。当時としては長生き。しかしそれにより益軒は体調を崩しわずか8か月後に死去。
夫婦同じ高さの墓を作らせた。子供いなかったが子供いないのは女性のせいではないと益軒は言っていた。
◎付記
三楽
1、道を行い、善を積むことを楽しむ
2、病にかかることのない健康な生活
3、長寿を楽しむ
4つの欲をおさえる
1、あれこれ食べてみたいという食欲
2、色欲
3、むやみに眠りたがる
4、いたづらにしゃべりたがる
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コメント
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こういち 様
早速の御返事を有難う御座います。
有料老人ホームの体験記は、有益です。
それに、今までには、在ったのでしょうか? 高齢化の時代には、多くの人々が御世話になるでしょうから、多くの人々に依る体験記がたくさんあれば、絶対に有益です。
犬猫のホームも続々と出て来ていますが、これについては、体験記は無理です。 悪徳のペットホームもあるようですので、高齢の人々が自分の大切なペットをホームに預ける際には要注意です。
投稿: イチロウ | 2017年10月22日 (日) 14時04分
イチロウ様
コメントありがとうございます。
人間ばかりでなく、猫ちゃんの場合でも、長寿にめぐまれるのは、長寿に恵まれる条件に合うのでしょうね。
とらちゃんの場合にもいろいろお伺いしてみると、長寿に恵まれた仙人を思わせます。立派ですね。人間もそうありたいものです。
ところで、いま有料老人ホームに入っていてコメントを書いています。10日間ぐらい入りますので、その状況をブログに書きます。
投稿: こういち | 2017年10月22日 (日) 13時31分
こういち 様
ご投稿最終の三楽中の「1、道を行い、善を積むことを楽しむ」が心に残ります。 多くの人々が、なかなか、其処まで達観出来ませんので、短命に終わるのかも、と考えます。
これは、俗世間の世渡りを超えて、達観出来る処にまで達しないと、様々な欲求なり、迷い事に囚われて、心が晴れず、結果として短命に終わる、と言うことなのでしょうか。
報道等で、百歳を越えた長寿の人の日常を垣間見ることがありますが、成程、長寿の方々は、世間的な欲望剥き出しの様をお見せにはなりません。 勿論、内心は知る由もありませんが、少なくとも、外観では、解脱されたように見えることが多いのです。
私事ですが、我が家の愛猫も、確かに長寿でしたので、長寿の条件に適う点が、幾つか感じられました。
飽食はせずに、飼い主が与える物を食べました。 腎臓病用の食物を自作して与えた折にも良く食べましたし、腎臓病用のミルクも亡くなる前日の夜にも飲みました。 そして亡くなる数時間前にも自宅輸液をしました。 その折には、飼い主を信頼してくれているのが良く分かりました。 達観していたのでしょうか、最期まで苦悶の様を見せませんでした。
長生きが出来る猫であったのでしょう。
今、私の最期は、我が家の猫のようにありたい、と考えています。
投稿: イチロウ | 2017年10月22日 (日) 12時47分