唐沢孝一さんの『目からウロコの自然観察』が届きました。すばらしい本です。ぜひお読みください。
唐沢孝一さんの『目からウロコの自然観察』―四季の自然を楽しむ45章ーが発行されました。とても素晴らしい本です。ぜひお読みください。
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ヒバリはなぜ天高く舞いながらさえずるのだろうか?アカメガシワの新芽はどうして赤いのか?百日紅(サルスベリ)はその名の通り100日咲き続けるのか?ヒガンバナは本当にお彼岸に咲くのか?秋にたくさんいたスズメたちは冬にどこに行ってしまうのか?見慣れた動植物を詳しく観察してみると、意外な発見に満ちている。ツユクサやオシロイバナのような草花がらチョウやツバメ、カエルまで四季の生き物 の素顔をカラーで紹介。
裏表紙の帯封から
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著者 唐沢孝一 中公新書 2018年4月25日発行 本体1000円+税
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◎唐沢孝一氏は1943年生まれ、東京教育大学卒、動物学専攻,都立高校の生物科の教師を経て,都市鳥研究会を作り、現在は顧問。NPO法人自然観察大学学長,都市鳥の生態や自然観察の方法について研究している。著書はちょうど100冊と多数。
ブログ筆者とは東京教育大学でおなじ生態学を卒論で選びました。唐沢さんは、大学在学中からすでに、ヨーロッパの旅行の本などを出版されていました。ずっと昔から多数の著書を送っていただき、その著書は人間学研究所に保管されています。時々同期会でお会いしますが、その精力的な活躍ぶりに感服させられます。
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唐沢さんに関しては 最近では、2つのブログがよく読まれています
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「東京のカラスが激減 唐沢孝一さんの『都市鳥研究会』調査 唐沢さんテレビ朝日に」
2016年 2月,26日 つながります
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「唐沢孝一さんから『季節の生き物観察手帳』が送付 面白いし自然観察にぜひ」
2017年4月15日 -すみません、つながりません
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唐沢さんの本は、今回の本でちょうど100冊目となります。amazonで調べましたら現在も売られている本が41冊にもなっています。最近の本は、今度の本のように、科学分野での本で、発売にして早速に、10位以内に入っていますから、大したものです。
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また、唐沢孝一さんだけでなく、ご家族でご活躍で,カラサワールドの名前でブログが作られています。奥様の唐沢 静さんは、素敵な絵を書いていらっしゃいます。今度の本では、下図のように、各シーズンの初めに挿絵を描いておられます。
(興味のある方は直接、検索してみてください)
息子さんの唐沢 寛さんはイラストやユニークな折り紙などの制作をしておられます。作曲をされている方はどなたでしょうか。ともかくご家族そろって多彩な才能をのばされていることは素晴らしいことです。
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Karasaworld カラサワールド
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本は、はじめにで、
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自然観察の醍醐味は体験を通してえられるものである
都会にあっても身近な庭や公園、空地などでは、雑草が生え、花が咲き、昆虫や鳥が暮らしている。自然に関心を持ち、観察眼を養えば、観察テーマはいたるところに転がっている。~
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自然観察の目的は人によって様々であるし、観察方法も決まっているわけではない。自然観察で筆者が大切に思っていることをいくつか挙げてみたい。
第1 好奇心を持ち自分の目で観察すること
第2 観察の視点を変えて見てみる
第3 その生物の立場に立って観察してみること
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本書では、季節にそって花、鳥、虫、カエルなど様ようなジャンルを取り上げている。興味のあるテーマを自由に観察していただきたい。四季折々の観察を通して、季節感や観察の視点,見どころなどが徐々に身についてくるであろうし、興味あるテーマを自ら見つけて自然観察を楽しめるようになるに違いない。
本書を通じて自然観察を生涯の友とする仲間が1人でも増えることを願うものである。
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◎ ブログ筆者も、本をたくさんいただくなどして、唐沢さんの影響を受け、ささやかながら、身の回りの生き物を観察してきました。
以前はビルの3階にやや広めのベランダがあり、いろいろな植物を植えて、そこに来る、動物たちを観察してきました。鳥はカラスがよく来ます。ブログにも隠していた餌をとられたということで、腹いせに隠していたところのレタスを食い散らしていったことを書きました。
メジロが来て花の蜜をなめに来たり、よく来るのはぼさぼさ頭のヒヨドリなどもよく来ました。すぐ近くのマンションの壁の穴にムクドリが何世代も巣を作っていました。ときどきカラスが襲ってきてムクドリが集団で反撃しているのを見ました。
脳出血を起こしてからそこに戻れず、都立戸山公園近くのマンションに転居しましたが、そこには自然豊かでしたが、デング熱が流行ってから、殺虫剤を大量にまき、昆虫などの動物が減りました。残念なことです。
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「新大久保のカラス」とインターネットで検索すると、筆者の「こういちの人間学ブログ」が3つ出てきます。その中で唐沢さんのことについても触れました。
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「東京のカラスが激減 唐沢孝一さんの『都市鳥研究会』調べる唐沢さんテレビ朝日に」
2016年2月26日」 (前出、つながりません)
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新大久保のカラス、ベランダにおけるヒヨドリなど最近の鳥の状況」
2012年1月 つながります
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「新大久保のカラス取材、3月20日 NHKBSハイビジョン アインシュタインの眼」
20111年2月 つながります
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本は、春、初夏、夏、秋、冬と季節ごとに分かれています。
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春、
の最初は1、「早春の江戸川で雑草観察」です。唐沢さんは市川市にお住まいですから、江戸川がすぐ近くです。江戸川は墨田川に比べ自然豊かなところです。
と最初の章1、、春1はヒメオドリコソウとホトケノザとオオイヌノフグリのことが出ています。春2は「千葉県や東京都区内に自生するカタクリ」です。
春3は、ギフチョウ、ヒメギフチョウ、春4は「アカメガシワはなぜ赤い」、春5は、ニホンアカガエルの産卵、春6、はヒキガエルの蛙合戦と都市への適応、7、花蜜や樹液を数メジロ、
8、ヒバリガさえずる季節、となっています。
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以下、初夏の章以後は内容を簡略化させていただきました。
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初夏
1、空き地の雑草、2、這い上がる植物、3,ジャコウアゲハ、4、ホタル,5,クモ、6、ツバメ
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夏
1、サルスベリの花、2、ツユクサ、3、オシロイバナ、4、日本列島を北上する昆虫、5、トンボ、6、ヤモリ、トカゲ、カナヘビ、7、アオバト―命がけで海水を飲む、8、数千羽のツバメのねぐら入り、9、鉱山や亜高山の鳥
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秋
1、ヒガンバナ、2,タイヌビエ、3、チカラシバ,4,ヒッツキムシ、5、ヘッジローと潜り込み植物、6、ドングリとくり、7、ナツヅタの紅葉と落葉、8、アキアカネ、9、カマキリ、10、ジョロウグモ、11、稲刈りとサギのオートライシズム、12、モズの高鳴き、13、スズメの集団ねぐら単独ねぐら14、ヒヨドリの渡り
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冬
1、霜柱とシモバシラ、2、葉痕と冬芽、3、ホソミオツオネトンボ、4、ムササビ、5,カモ類
6、レンジャクとヤドリギ、7,40万羽のアトリ、8、真鶴岬のクロマツ林
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43ページの図版と説明。。初夏2・這い上がる植物から
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71ページのオシロイバナの図版
66ページのツユクサの図版。
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各ページとも白いつやのある上質紙に印刷されています。唐沢さんとそのグループによる某大な量の写真が豊富に、オールカラーで載せられています。これらの写真を眺めるだけでも大いに価値があると感じます。
唐沢さんの出版100冊目の記念すべき本として、ふさわしいものだと思いました。いろいろと身の回りの、動植物たちの姿がわかりやすく、豊富な図版とともに書かれています。ぜひブログを読まれた方にお勧めします。
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