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2018年11月18日 (日)

デニソワ洞窟で、母・ネアンデルタール人、父・デニソワ人の人骨発見・追記ネアンデルタール人”けがが多い”は誤り

追記版 ネアンデルタール人”けがが多い”は誤り

1、5万年前の人骨は混血の少女

シベリアの洞くつ

2018年8月23日の新聞「赤旗」の記事で、シベリア南部の洞窟で、見つかっていた5万年前ごろの人骨は、ネアンデルタール人の母とデニソワ人の父から生まれた混血の少女だったことがわかったと、ドイツ・マックスプランク進化人類学研究所などの国際研究グループが22日付の科学誌『ネイチャー』の電子版に発表しました。 (以下、赤旗の記事です)

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(様々な角度から撮影したデニソワ11、 c,T Higham, University of oxford)

2つの人類が混血していたことは知られていましたが、それぞれの人類を両親とする人の骨が見つかったのは初めてです。

人骨は、2012年にアルタイ山脈にあるデニソワ洞窟で、他の多くの骨と一緒に見つかりました。長さが2センチほどで、腕や脚の骨の一部とみられていますが、どこの骨かは、わかっていません。「デニソワ11」と呼ばれています。

研究グループがゲノム(全遺伝情報)を解析。これまで知られている人類のものと比較した結果、ネアンデルタール人やデニソワ人のゲノムとそれぞれ40%程度づつ一致していることがわかりました。両者とも比率が高く、しかも同程度の割合を占めているいることはデニソワ11がネアンデルタール人とデニソワ人の混血で生まれた人の遠い子孫でなく、子どもであることを示しています。

母親からだけ子どもに受け継がれるミトコンドリアDNAはネアンデルタール人のものと一致しており、母親がネアンデルタール人で父親がデニソワ人と判明しました。性染色体はX 染色体しか見つからなかったこと、骨の皮質の暑さから13歳程度とみられたことから、デニソワ11は少女だったことも分かりました。

デニソワ人は主としてユーラシア大陸の東部に、ネアンデルタール人は西部に分かれて住んでいたと考えられています。今回の研究で、父親ののデニソワ人の祖先にはネアンデルタール人と混血した人がいたことも分かりました。

デニソワ人は主としてユーラシア大陸の東部に、ネアンデルタール人は西部に分かれて住んでいたと考えられています。今回の研究で父親のデニソワ人の祖先にはネアンデルタール人と混血した人がいたことも分かりました。マックスプランク進化人類学研究所のスパンテ・ペーボ博士は「ネアンデルタール人とデニソワ人がこれまで考えられていたより頻繁に混血していた可能性がある」と説明しています。

デニソワ人

2008年にデニソワ洞窟で見つかった手の小指の骨のゲノムを解析して発見され、これまで知られていなかった未知の人類。その後の解析で、ネアンデルタール人に近隣な人たちだったことがわかりました。オセアニアやアジアの現生人類のゲノムにはデニソワ人のゲノムの1部がふうまれており、現生人類とも混血したと考えられています。頭や顔の骨は見つかっておらず、どんな人たちだっかは謎に包まれたままです。デニソワ洞窟からはデニソワ人とネアンデルタール人の骨が見つかっています。


「こういちの人間学ブログ」  2015年8月の記事

「人類は多くの人類と共存した。ネアンデルタール人,アカシカ人、フローレス人」

http://koiti-ninngen.cocolog-nifty.com/koitiblog/2015/08/20134-2304.html

すみません。つながりません。

◎デニソワ人の骨はほんの小さな小指の骨のかけらでも、ゲノムが明らかになりました。今度はネアンデルタール人とデニソワ人の両親から生まれた少女の骨が見つかり、ゲノムも分かりました。
ゲノムがわかったということは皮膚の色や目や髪の色も分かってきているはずです。顔の形もある程度わかるでしょう。発掘がさらに進みデニソワ人の頭骨の発掘が待たれます。ネアンデルタール人が現生人類と混血し明るい肌や金髪などがひきつがれたようですが、デニソワ人とネアンデルタール人と現生人類の混血が北方系のアジア人に引き継がれているように感じますが、今後の発見が待たれます。

2018年11月18日追記

2、「ネアンデルタール人”けがが多い”は誤り」

2018年11月18日の赤旗の記事で上記のことが載りました。

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記事の写真から、「大型の動物を捕獲しようとしてけがをするネアンデルタール人の想像図」

ネアンデルタール人は、ほぼ同じ環境で生活していた初期の現生人類(ホモ・サピエンス)に比べ、けがが多く、過酷な生活を送っていたとみられています。ところが、ネアンデルタール人と初期の現生人類の骨格を調べた結果、両者のけがをする率に大きな違いはないことがわかりました。ドイツ・チュービンゲン大学などの研究グループが15日付の「ネイチャー」に発表しました。

ネアンデルタール人は大型の動物の狩りを行っていました。しかし現生人類のようにやりを投げる道具や弓矢を持たなかったため、至近距離から大型動物とたたかわねばならず、ネアンデルタール人にけがが多い原因の一つとされてきました。

研究グループは、8万年前~2万年前までのヨーロッパやアジア西部のネアンデルタール人と初期の現生人類の遺跡で収集された800体の骨格標本を詳しく調べました。その結果、ネアンデルタール人がけがをする割合は、0,03~0,17%、初期の現生人類がけがをする割合は0,02~0,12%で同程度であることがわかりました。

また、ネアンデルタール人も初期の現生人類も、女性より男性のほうがけがをする割合が高いことがわかりました。これは、現代人の男性が日常行動や成人儀式、暴力行為などで女性よりもけがをしやすいのと同じだと研究グループはみています。

◎ネアンデルタール人が滅び、現生人類が生き残ったのは、ネアンデルタール人が大型動物と接近戦をし、さらには子どもを産む女性も狩りをしたため、けがで死ぬ率が多く、それでネアンデルタール人がほろんだといわれていました。

ブログ筆者もそのように書いてきました。しかし実際に骨を比較して,ネアンデルタール人がほろんだのは、違う理由であるということが明らかになったといいます。今後いろいろ興味深い発見が続くことでしょう、

 

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