動脈硬化は油を控えて、プラークを減らす。真島氏の説について
3月16日に貴重なコメントを頂くイチロウ氏から、健康法に関しての有益なメールを頂き、早速、本も購入しながらブログを書けず、大変遅くなり失礼をしました。イチロウ氏からの勧めで早速本を読んでみました。
イチロウ氏は左目が「網膜性動脈静脈分枝閉塞症」にかかりましたが、真島康雄氏(真島消化器クリニック院長)の方法を実践され、左目も右目の1,5近くまで回復されたそうです。ご自分の経験に基づいてこの理論と方法を推奨されています。興味のある方は本を直接お読みください。
真島氏の本は、「脳梗塞、心筋梗塞は予知できる」2009年3月、幻冬舎、1028円と「脳梗塞・心筋梗塞・高血圧は油が原因」2018年4月、幻冬舎1188円です。新しい本のほうを購入しました。
本の表紙です。「動脈硬化は自分で治せる」、「突然死は防げます。塩分もコレステロールも一切関係なし。」初実証!「プラーク減らしてを血管を蘇らせる」と書いてあります。
裏表紙にある写真と文章は,中の3ページにそのまま載っています。
約2年の治療でプラークは半減する。
真島理論に基づいた「RAP食」。ANA剤などの併用でプラークを減らすことができます。(スタチン剤は不要)柔らかいのり状のプラークだけでなく、すでに石灰化してしまったプラークも減らせるのです。控えるべき食品類。食用油、油いため、植物油、多量の酒、パンや菓子、脂身、カレールー、レトルト食品、マヨネーズ、たばこ
◎プラークとは血管内にできる脂肪の塊のことで、はじめノリ状ですが次第に石灰化して血管をふさぐようになる。
スタチン剤とはLDL(いわゆる悪玉)コレステロールを抑える薬品のこと。善玉はHDLコレステロール
スタチン剤はマクロファージの働きを抑えてしまう。また糖尿病の人には使えない
2015年4月の左頸動脈(分岐部) 52歳男性
が2年後2017年1月に ー1,68mm退縮
真島理論に基づく食事療法「RAP食」を行った。
補助的に抗血小板薬のEPA製剤とビフィズス菌製剤を服用した。
◎EPA製剤とはあざらしの脂肪やエゴマ油などに多い不飽和脂肪酸から作った薬
初診時は血圧が高めだったが、半年後には正常になった。
体重8kg減。肩こりと睡眠時無呼吸が消えた。
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裏表紙の帯封には 「薬より食事で治す」として
野菜は救世主。8~13年分の寿命を取り戻せる
牛乳を飲みすぎると動脈硬化が悪化しやすい
毎日の菓子パンを止めるだけで血管プラークは3倍以上のスピードで減る
オリーブ油もエゴマ油も健康オイルは健康に逆効果
ところてん,海苔、蒸し野菜でがん細胞もプラークも減っていく
小魚、卵は超おすすめ食品。魚肉は包丁に脂が付かないものを選ぶ
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血流は川の流れ。川底の砂のように血管に脂肪の極小粒がたまっていく
今も昔も、動脈硬化の原因は「油と脂」だった。
血管プラークが高血圧からがん、心臓病までのあらゆる病気を引き起こす
高血圧の二大要因はプラークと肥満。降圧剤に頼らず、血圧下げることができる
LDLを抑えるスタチン剤こそがプラークを増やしていた
「魚なら安心」は禁物。青魚を食べすぎると動脈硬化に
頸動脈プラークの厚さが1,8mm以上なら、脳梗塞、心筋梗塞が起こりやすい
肉好き、揚げ物好きなら、30代でも血管プラーク年齢は60代以上
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第4章では「RAP食」について詳しく紹介しています
◎最初に、15ページにわたってカラーで、従来の考え方に対して、真島理論の説明が載っています。そして従来の定説を誤りだと否定しています。
定説:動脈硬化は悪玉コレステロールや高血圧,加齢などが原因、数値が高い人は動脈硬化を予防する治療を
真島説:動脈硬化は悪玉コレステロールと無関係。血管にプラークが増えるのは食事の中の超微粒子の脂肪の粒
定説:一度ついたプラークは取り除けない。薬でコレステロールをコントロールしプラークが増えないようにするしかない。
真島説:プラークは減らせる。食生活改善でプラークを減らせる。
定説:マクロファージが結果的にプラーク化してしまう
真島説:マクロファージの働きでプラークは取り除かれる。スタチン剤はマクロファージの働きを抑えるのでよくない。
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◎筆者の感想
イチロウ様、大変貴重な資料ありがとうございました。
動脈硬化は様々な病気を引き起こします。高齢になっての死因の最大なものは、がんですが動脈硬化が引き起こす病気はそれに次ぐものです。人は東洋医学では陰と陽、虚と実とに分けられその体質によって対処するとしています。動脈硬化を起こしやすい人は陽の実タイプが起きやすいタイプです。がんはどちらかというと陰です。虚タイプの人がなりがちです。
ブログ筆者も、以前はかなり太目で、血圧が高く、中性脂肪の値などもかなり高かったのです。5年前に旅先で脳出血を起こし、左半身にマヒが残り、それ以後、車いす生活を送りかなり不便な生活を余儀なくされています。脳出血を起こす前に左目に眼底出血を起こしていましたから、その時にもっと気を付けていればよかったのですが後の祭りです。
真島理論では従来の説ではなく、さまざまな病気の治療例から引き出されるもので,傾聴に値します。薬よりも食事(RAP食)をすすめられていることはとても大事なことと思います。
筆者も病気をしてからは、食事の量を減らし、外食もうんと減らしました。その結果体重は大幅に減りました。週2回のリハビリ、月2回の往診などで血圧を測っています。血圧の薬を毎日飲んでいますが、血圧の上でも120以下です。真島説のように薬よりも食生活改善で血圧を抑えて、プラークを減らすことが大事でしょう。また筆者独自の、普段に唾液を飲み込む、唾液健康法=咽津法も一定の効果があると思います。
現在、筆者は友人の勧めで毎日1杯のえごま油を飲んでいます。オリーブ油やエゴマ油と一緒にして油は体に悪いとしていますが、補助的にEPA製剤を勧めるとも書いていますので、えごま油少量を飲むのもいけないというのでしょうか。
塩と血圧は関係ないとのお話です。関係ない人もいるでしょうが、かなり関係がある人もいるのではないでしょうか。筆者も病気後、塩分控えめの食事に慣れています。血圧に関係なくとも腎臓機能との関係はあるでしょう。動脈硬化にしぼってお話をされているので、全体から見て、塩分は控えめのほうがよいと思います。
追記
コメントで、イチロウ氏がアメリカでのフライであげた食品が、大きな健康被害をもたらしているという報道を紹介してくれました。
イチロウ氏のコメントをぜひお読みください。
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イチロウ様
コメントありがとうございます。
アメリカではフライドチキンやフライドポテトは代表的な食べ物ですね。それにコーラ類の甘い飲料を大きなカップで飲みます。以前アメリカのラスベガスやハワイに行ったときに驚きました。
油も少しなら必要な栄養成分です。ただ年を取ってきたら量を控えるのは重要ですね。
投稿: こういち | 2019年3月29日 (金) 11時39分
こういち 様
油・脂が健康上で問題になる事例は、海外でも研究成果が出ていまして、米国の研究に依れば、50才以上の女性を対象にした事例では、心臓疾患に依る死亡が一般よりも多くなっているそうです。
下は、CBSのニュースで取り上げられているものです。
Fried Foods Linked To Higher Risk Of Death In Women 50+ CBS
https://boston.cbslocal.com/2019/01/24/fried-food-higher-risk-death-women-study/
次は、医学誌に掲載された記事ですが、表題には、揚げ物と高齢米国婦人の死亡率が高まる危険性が認められる、とあるとおりに油・脂の日常的摂取には危険性がある、と医学的調査結果が出ているのです。 日々、大量に出されるニュースに紛れて、こうした医学的な報道も一般には届かない危険性があり、私も、オリーブ油は健康に良い、と言われたことがありますが、オリーブ油も「油」なので、一切摂取していません。 でもゼロには出来ず、食品に混入されている油の少々は、排除出来ません。 しかしながら、出来得る限りは摂取しないようにしています。 記事中にあります揚げ物は、一切、食べていないのは確かです。
Fried food linked to increased risk of death among older US women BMJ
https://www.bmj.com/content/364/bmj.l362
投稿: イチロウ | 2019年3月29日 (金) 10時35分