関 啓子さんと「関さんの森」に関する本が紹介されました。関さんと人間学研究所のかかわりについて。
2020年4月6日(月)の「しんぶん赤旗」の3面、「ひと」欄で関 啓子さん〔72)「が、「自然を守り市民の力で道路計画を変更」として紹介されました。
4月9日追記しました。
記事を紹介すると
千葉県松戸市の北側に広がる2,1ヘクタールの森林、通称「関さんの森」では巨木「百年桜」が咲きほこります。この森で起こった奇跡。
「23年に及ぶ『里山守れ』の市民運動で都市計画道路の路線を変更させ、自然と歴史的景観が守られたのです」
この森は地域の子どもたちの環境教育、市民の憩いの場として活用されてきました。敷地内の蔵・門は江戸時代から関家が大事に保管してきた自然と一体の「歴史的景観」です。「未来に残したい公共性ある空間。行政(お上)の一方的なやり方に引き下がれなかった」
降ってわいた道路計画で、2008年の強制収用の時には物々しい作業服の市職員、業者の冷酷な行動を、地権者・関さんと平服の市民120人が迎えうちました。それから、学習・シンポジウムを重ね、対案をもって対市交渉を重ねた結果、新設市道は屋敷の外側を迂回することで合意、12年に開通。この粘り強い運動の経過などの記録を今年1月、『「関さんの森」の奇跡ー市民が育む里山が地球を救う』(新評論)として出版しました。
「ノンフィクションとして惜しさと怒りは抑えて、感謝と自然を守る全国の皆さんへのエールの文章にしました」。長く大学教員として研究・教育に携わり携わり、アムールトラに会いに行くのが趣味です。瞳は輝き素敵な笑顔がありました。
文 澤田勝雄 写真 中野茂樹
関啓子氏
一橋大学名誉教授 関の森文化研究所
1948年生まれ 一橋大学教育学部卒業 大学院博士課程修了
一橋大学教授 一橋大学大学院教授 教育学
「クルースプカヤの思想史的研究―ソヴェト教育学と民衆の生活世界」新読書社
「人間形成の全体史」大月書店他
「関さんの森」の奇跡 市民が育む里山が地球を救う 関啓子 新評論 2640円 2020年1月30日発行
行政主導の道路開発に「待った」をかけた市民の記録
関さんの森マップ 千葉県松戸市幸谷108
関さんの森にある100年桜
関啓子氏は、人間学研究所と深いかかわりを持っておられます。
1、実用的人間学第62回例会 2014年3月20日(木)
「千葉県松戸市の関さんのお庭と路側木」 講師 岩田好宏氏 参加者10名
2、教育人間学部会第107回例会 2014年9月26日(金)
「福島から見たベラルーシ」 講師 関 啓子氏 参加者10名
3、教育人間学部会第111回例会 2015年2月27日(金)
「ロシア東部生息のアムールトラについて」 講師 関 啓子氏 参加者11名
ユーラシア ブックレット 2009年10月 600円+税
『人間学研究所年誌2015』 No13
依頼論文「アムールトラの保護と生物多様性」 関 啓子氏
p1からp19
p3 の画像
4月9日追記 『「関さんの森」の奇跡』が8日に届きました。
帯封 「行政主導の道路開発に「待った」をかけた市民の記録
「街づくり」の意味を問い直すノンフィクション
カラーで見る里山の風景 8ページあります
その1ページ
はじめに
第1部 里山論
第1章 里山とは何か
第2章 なぜ里山は壊れるのか
第3章 里山の価値
第2部 里山を育み、守る運動
第4章 「関さんの森を育む会」の誕生と活動
第5章 「関さんの森エコミュージアム」の誕生
第6章 市民力が自然を守る―環境保護の市民運動と学習
第7章 市民力が自然を救う
第3部 里山保全イノベーション
第8章 コモンズとトラスト
第9章 緑と楽しみ、人とつながり、今を楽しむ
エピローグ
裏表紙の、白枠が「関さんの森」、黄色枠が「特別緑地保全地区」
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