人相術の科学的検証 6、眉 西洋人相術との比較も(466)2025年更新版
眉は東洋人相術では、身内運と寿命を観るといいます。
東洋人相術では、西洋人相術に比べ、眉を重要視します。
東洋人相術(水野南北『南北相法』)では、眉は身内との関係を観るといいます。
眉が極めて薄いものは子に縁がないといわれます。確かに身の周りでも極端に薄い人は、男女を問わず、お子さんがいないように感じます。太すぎない程度に豊かなのが、身内運に恵まれます。
眉が豊かで、丸く、ゆったりと下がっているような眉は、涙もろく、心優しい人が多く、羅漢眉と言われます。このような眉の人は長命だといわれます。
眉が太目で豊かでそろっているのを、吉とします。眉は、目より大きいほうが好ましい。
特に太すぎると思われるような眉は、凶で家を乱すといいます。
眉毛が乱れているときは、緊張状態にあるとき、災難がふりかかるかも
眉毛が入り乱れむら雲のように乱れているものは災難がふりかかるといいます。逆に言うと強度の緊張状態や逆境にあるときには交感神経がはたらいて、立毛筋に働きかけ、眉を逆立てるのかもしれません。目の中に赤い筋がはいるのを剣難の相があるといいます。同じような強度の緊張状態におかれている状況によるのかもしれません。また、眉が乱れて端のほうが跳ね上がっているような眉は、いわゆる眉毛を逆立ててなになにという風に使われるように、気持ちがあらあらしく、なっているときには凶暴になるときもあります。小学校時代に同級生で、このような眉の子がいて、かなり荒っぽかったのを記憶しています。私自身も、気持ちがあらだっていたりするようなときに鏡を見ると、かなり眉毛が逆立っていることがあります。緊張状態にあると、鳥肌が立つのと同じように立毛筋がはたらいて、眉毛を逆立てるのではないかと思います。そのようなときには,眉毛を手でなぜながら、落ち着け落ち着けと、なにか気分転換するなり気持ちを収めようとします。。
眉が長くふさふさしている人は長命か
眉が長くふさふさしているような眉の人は長命だといわれますが、私が思うに、眉毛が老化すると、長い眉毛が増えてきます。長い眉毛は長命の原因ではなく、結果であると思われます。非常に眉毛の長いのが目立ったのは、日本社会党から首相になった、村山富市氏です.。2012年現在88歳ですが、もしかしたらかなり長生きかもしれません。私の父親も92歳で家の中で転倒してなくなりましたが、その事故がなければ、もっと長生きしたと思います。かなり眉毛は長かったのです。私自身ももうすぐ70ですが、次第に眉毛が長くなり、ときどき、長い眉毛を切っています。眉毛が老化してきているのです。
東洋では目と眉の間を重視する
東洋人相術では、目と眉毛の間の艶や膨らみ、広さを重視します。水野南北はここを家続といって家の存続がうまくできるかどうかを観るとしています。あるいは田宅ともいいます。呼び方は違いますが同じような意味です。ここがある程度広くて、ふっくらとして、色つやが良いと、家を存続発展できるというのです。お金持ちの家に生まれると、ここがゆったりして広く、貧しい家に生まれるとせまくなるというのです。またここがくすんでいたり、ほくろや傷があると良くないといいます。この部分と、目の下の部分(水野南北はここを男女といい他の人相術では臥蚕(がさん)といい、寝不足やひどく疲れると黒ずんでくるところで、健康状態が現れやすいところです。いろいろな状況が悪い時には体調も崩しているときが多いのです、状況が良くなると体調も戻るという相関関係があります。
ただこの見方は、東洋人相術にのみ成り立つことです。西洋人はここが狭いのが普通で、ここが広い人は東洋的な顔でのっぺりしていると良くないようになるでしょう。
渡来系、弥生系の人たち(ツングース系)はどちらかと言うと、のっぺりした顔で、いわゆるお雛様やこけしの顔立ちです。上方中心の支配層の顔立ちです。こういう人は、眉と目の間も広いのです。在来系、縄文系の人の顔は彫が深く、目と眉の間も広くありません。日本の支配階級になった渡来系の人が、家続や田宅が広いということになります。日本では公家では男女を問わず、眉毛をそるかお白いでかくし、眉墨で上に描いているのは、より高貴に見せるためでしょう。
ちなみに江戸時代の有名な人相術師である水野南北の顔は額がせまく、目と眉の間が極めてせまく、目が落ち込んだ顔、いわゆる典型的な縄文顔をしていました。
眉の形は身体の三基本型に対応します。
クレッチマーやシェルドンなどは、体つきを大きく三つに分けました。そしてそれに対応した、性格が表れると主張しました。いわゆるやせ形(分裂質型)と、太り型(躁鬱質)と、筋肉質型(テンカン質)です。そしてその体つきや体質に応じたそれぞれの顔の各部分が対応することが多いのです。やせ形で逆三角形で頭が優位と言う人の眉は、眉は細く、やわらかく三日月形のことが多いのです。太り型の人は、丸顔で口からあごにかけてふっくらとしています。眉は柔らかく、濃さはふつうで、緩いカーブを描きます。筋肉質型は、四角い顔です。顔の中間部分が発達しています。眉は直線的で濃い形をしています。それぞれの神経系の型、あるいは性格が対応しています。
西洋人相術では眉をどう見るか Eybrows
アーチ状の眉 寛大、正直、愛情深い、せっかち
平らな眉 意志堅固、野心家、しっと深い、やや楽観的
ハの字状に傾いた眉 誇り高い 傲慢 横柄 嫉妬深い
端が上がった眉 公平、率直、優しさ、寛大、楽観的、短気、せっかち
解説
アーチ状の眉(Arched)は東洋での羅漢眉に通じて、洋の東西を問わず、優しさ、穏やかさを示しているようです。
平らな眉(Flat)は、スポーツマンや行動力のある人の眉に良くあるのでしょう。
傾斜した眉 (Obliqe)
1、ハの字状の眉 欧米では誇り高いとか傲慢とか、あまりいいイメージでは無いようです。
東洋人相術では「二尾の相」と言って、妻縁が一度で収まらない人が多く、目尻まで下がっていると、特にその傾向が多いといいます。女性の場合は後家相なのだそうです。
2、端が上がっている眉 西洋では、公平、優しさとか良い評価です。ただし、短気とかせっかちなのだそうです。
全体的に西洋人相術では、あまり東洋人相術ほどには眉を重視していないようです。
« 人相術の科学的検証4 口 薄い唇は恋愛に消極的?西洋人相術修正版 2025年3月更新版 | トップページ | 人相術の科学的検証 5 額 広い額は頭がいいか 西洋人相術追加 2025年更新版 »
「顔の人間学、」カテゴリの記事
- 顏の人間学・人相学の本の一覧について よく見る本だけ限定です。(2024.02.17)
- 「顔の人間学」、ブログ筆者の持つ書物の紹介 写真付き 一部のみです。2023年4月20日の記事を更新しました。(2024.02.17)
- 「ヨーロッパ人相学-顔が語る西洋文化史」よくまとめられ、大変面白い本です。ブログ筆者は、顔の人間学ー人相学の本は比較的残しています。(2021.06.26)
- 「顔の進化」馬場悠男(ひさお)氏、顔についてよくまとまった興味深い本です。顔学会についても。(2021.04.06)
« 人相術の科学的検証4 口 薄い唇は恋愛に消極的?西洋人相術修正版 2025年3月更新版 | トップページ | 人相術の科学的検証 5 額 広い額は頭がいいか 西洋人相術追加 2025年更新版 »
コメント