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自然と歴史

2023年9月 3日 (日)

工作舎の本のご紹介1,植物についての本いろいろ、「日本の巨木」と、「植物たちの秘密の言葉」その他

『工作舎』さんした

工作舎さんの本には、"自然に関する本”が多い。その一つが植物に対しての本で、それが『本朝巨木伝』であり、『 植物たちの秘密の言葉』です。

 

『本朝巨木伝』 日本人と大きな木の物語  

 牧野和春 序文 荒俣宏 1990年9月10日 第1刷 1992年第2刷 工作舎  定価2266円 本体2200円

  著者プロフィール 1933年鳥取県生まれ 牧野出版を設立 「神々の記憶」巨樹、巨木に関する第一人者

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巨樹、巨木の写真50点収録

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牛島の藤

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萩原の大笠松

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序に変えて 荒俣 宏

1 章 山桜に逢いたい

    狩宿の下馬桜(静岡県)

2 章  原生林の奥深く

    サキシマスオウノキ(西表島)・

3 章  女の力を宿す

     宿根の枝 さしまたのツバキ〈富山県) ・

4 章  生活の守り神

     養蚕の神 薄根の大桑(群馬県)・

5 章  天にも昇る気

     巨杉そろい踏み 智満寺の十本杉(静岡県)・

6 章  異形・異端の奇

     天狗の枝垂れ栗 小野の枝垂れ栗(長野県)・

7 章  歴史を写す 

     林立栗林の怪 チカモリ遺跡出土の木柱根(石川県)・

8 章  樹齢千年の死

     一期一会の大樫 高尾山麓の大樫(東京都)・

◎ほかにも牧野氏は工作舎さんで古木、巨木について書いています。下記。

 

「植物たちの秘密の言葉」 ふれあいの生命誌  

 ジャン=マリー・ベルト ベカエール直美訳  1997年4月10日 2200円+税 工作舎

  植物も、植物に固有な感受性をちゃんと備えている。だから当然、人間とコミュニケーションする可能性もいろいろあることになる。~あらゆる生物がコミュニケーションを行い、植物・動物・人間のあいだに思いがけない近似性が共有されている様子が認められる。

 ◎ジャン・マリーベルトはフランスの生物学者 欧州生態学研究所を設立しました。下記のように、たくさんの本を書いています。

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カラー図版4ページ

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コミュニケーションする植物 本文より

 毒の言葉をもつシャクナゲ

 癌治療薬を作イチイの木

 愛の舞踏を踊る藻類

 においでハチに語りかけるラン

 毛虫が襲来すると

 仲間に警報を送るポプラ

 スズメバチを呼んで

 チョウを撃退するポプラ

 昆虫の変態をかく乱するモミ

 敏感で感じやすい食虫植物

 支柱の場所を「知っている」つる植物

 「記憶力」のあるセンダングサ

 「ヴァン・ヘイレン」を聞くカリプソマメ

 DNAで音楽を聴いて大きくなるトマト

 空気をきれいにしてくれるアロエ

 

◎NHKで関連番組を放映しました。

NHKで超進化論「植物からのメッセージ」2022年1月10日

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さらにNHKで2023年8月29日に放送されブログ筆者も

番組を見たもの

 「植物は会話している !?」

 毛虫に食われた植物の葉がまわりに警報を発する。

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工作舎の発行する植物関連の本の一部

 

森の記憶  3800円 ロバート・p・ハリソン

 

フローラの12か月  3200円  ジャン・マリーベルト

 

滅びゆく植物  失われた緑の楽園 2600円 ジャン・マリーベルト

 

古木の物語 巨樹信仰と日本人の暮らし 牧野和春 2007年10月 2200円

 

植物の神秘生活  3800円  p,トムズキンズ、クリストファー・ハンド  1987年

 

雲南の植物と民俗  3200円

 

恋する植物  2500円 花の進化と愛情生活 1995年11月 ジャン・マリ―ベルト

 

桜伝奇  2800円 日本人のこころと老巨木めぐり 牧野和春(名木12本)

 

101本の緑の物語  970円

 

ダーウィンの花園 自然研究と自然淘汰説 ミア・アレン  4500円

 

江戸博物文庫 花草の巻 四季を彩る 1760円

 

ミドリちゃんとフシギの木  970円

 

花の知恵  1600円  モーリス・メーテルリンク(青い鳥の作者)

2023年6月15日 (木)

唐沢さんから『都会の鳥の生態学』が送られてきました。素晴らしい本です。9月17日赤旗読書欄で紹介されました。

 東京教育大の動物科の同窓生である、唐沢孝一さんから『都会の鳥の生態学』中公新書 1155円、2023年6月25日発行が送られてきました。唐沢孝一さんはすでに100冊以上の本を書いておられて、そのうちの十五冊ほどを送っていただきました。また書店で自分で購入したものもありますが、その様々な本を書かれる力には敬服いたします。

◎2023年9月17日(日)の赤旗の図書欄に記事が掲載されました。以下記事の内容です。 

「サイエンス 定点観読」欄 前田利(サイエンスライター)

 唐沢孝一著 『都会の鳥の生態学』-すまい事情にも左右される盛衰

 著者は都会に暮らす鳥の生態に関心を持ち、半世紀以上にわたってその栄枯盛衰を観察し続けています。本書ではツバメ、カラス、都会の水鳥、猛禽類に焦点を当て、都会での暮らしぶりを紹介しています。~(記事を3分割しましたすみません)

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 中央公論社などでも、たくさん出版されています。

『カラスはどれほど賢いか』、中公新書、1988

『スズメのお宿は街の中』、中公新書 1989

『江戸東京の自然を歩く』中央公論新社 1990

『カラー版 眼からウロコの自然観察』 中公新書 2018  

『カラー版 身近な鳥のすごい食生活 イースト新書ℚ 202あります。

 ◎私もようやく、80歳になるにあたり共著ですが、人間学の本を出すことになりました。

 「『人間』の探究を続けて」「工作舎」で出版することのなりました。

 2024年1月ごろ出版予定です。

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裏表紙です

身近な鳥たちの知られざる生き方とは

 都会は自然の少ない人工的な環境だが、鳥たちはしたたかに適応して生きている。~

 写真多数、カラー口絵16ページ

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唐沢さんの本の一部です。

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口絵1東京銀座のイソヒヨドリ

口絵2,マンホールは鳥たちのレストラン、

  ユスリカを食べるジョウビタキ。ウグイス、メジロ

口絵3、ツバメの見事な離れ業

口絵4,ツバメの巣立ち雛による「労働寄生」

口絵5,数千~数万羽で夜を過ごすツバメたちーp44

口絵6人里離れた畑やで林で繁殖するスズメ

口絵7、厳しい冬を混雑で乗り越える

  スズメの群れの中にムクドリやドバト

口絵8、都市河川で繁殖するカワセミ

口絵9、都市公園で繁殖するカイツブリ

口絵10,屋上で集団繁殖するコアジサシ

口絵11、カラスの様々な集団ねぐら

口絵12,ハシボソカラスの集団くるみ割り行動

口絵13 超高層ビルを住処にするハヤブサ

口絵14モニター画面で見る自然教育園のオオタカ

口絵15,都心に進出した小さな猛禽「ツミ」

口絵16,夜の都会に進出したフクロウ

 

「はじめに」から

 スズメやカラスは、誰もが知っている身近な鳥である。

そんな平凡な鳥が実に面白く、奥深いことに気付いてから

半世紀以上が過ぎてしまった。

本書は、筆者が、都会人と都市鳥の生活において、東京都心や

千葉県市川市を中心にして半世紀以上にわたって観察してきた

資料をもとにまとめたものである。本書では都市鳥の核心と

なる「ツバメ」「スズメ」「都会の水鳥」「カラス」「猛禽類」

の5本の柱を取り上げ、序章にあたるものとして、人と鳥との

関係についてソーシャルディスタンス」を加えた。

 

第1章 人と鳥とのソーシャルディスタンス

第2章 ツバメの「栄枯盛衰」

第3章 人類に随伴するスズメ

第4章 水鳥たちの楽園「都市の水域」

第5章 都市生態系の頂点「カラス」

第6章 カラスと猛禽

 

◎ブログ筆者

 以前は新大久保周辺にも、スズメやカラスがたくさんいました。

 新大久保から歌舞伎町一帯にかけてカラスが韓国料理の食べ残し

をつついて、大繁殖しました。今まではカラスの大群が高層

マンションの周辺を群れを成して飛んでいたものです。今は

カラス対策を行い、たまに見る、ぐらいに減ってしまいました。

今は目立つのが鳩です。電動車いすで走っていても近くに寄って

きます。人間はえさをくれるもの、と思っているのでしょう。

 以前住んでいた自宅のビルには広い庭があり、そこにいろいろな

 庭木があったものですからいろいろな鳥が来ました。今は

そこに住んでいないので庭木は全部処分してしまいました。

 

 

2022年6月14日 (火)

上野科学博物館の特別展「宝石」展を見てきました とても混んでいました

2022年6月7日(火)上野の科学博物館で開催されている、特別展「宝石 地球がうみだすキセキ」をヘルパーの斉藤さんと見に行ってきました。この日の天気は前日の予報では曇りでした。実際には小雨が降っていました。はじめ電車で行く予定がタクシーで行くことになってしまいました。帰りも降っていましたが電車で帰りました。

宝石展は6月19日(日)までです。

博物館のなかです。混んでいて車いすではなかなか中をよく見られませんでした。来ている人は圧倒的に女性でした。

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会場案内です 左半分

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右半分です、

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2021年12月 63年ぶりに誕生石が追加されました。(赤い色で印刷されたもの)

 

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旧来の誕生石を調べてみました。

 

1月 ガーネット (ケイ酸塩鉱物) ザクロ石とも 色さまざま  

   硬度、5-7,5 

2月 アメシスト 紫水晶 (ケイ酸塩鉱物) 硬度7以下

        キャッツアィ(金力石)縦の線のきらめき

3月 アクアマリン 青色(海の色)のベリル 藍玉 緑柱石 硬度7,5

   コーラル(珊瑚)

4月 ダイヤモンド (金剛石) 炭素 色はいろいろ 硬度10(基準石)

5月 エメラルド  強い 翠玉 (緑柱石) ベリリュームを含む 硬度7,5 

        ヒスイ (翡翠)ヒスイ輝石 緑色色が混ざる    硬度6,5~7 

6月 パール (真珠)あこやがい他 生物起源 各色あり

   ムーンストーン(曹長石)月光のようなきらめき

7月 ルビー  (コランダム) クロムを含むと赤に 硬度9(基準石)

8月 ペリドット (橄欖石) 硬度6,5-7 オリーブ・グリーン

   サードニクス

9月 サファイヤ コランダム  鉄とチタンを含むと青に 硬度9

10月 オパール いろいろな色に 硬度5-6,5(基準石)

   トルマリン(リチア電気石)

11月 トパーズ   黄石 硬度8(基準石) ケイ酸塩化合物 黄色他色々

   シトリン

12月  トルコ石 (たーこいず) 青、緑 5,5-6    

   ラピスラズリ (瑠璃) 青金石 最古の宝石  硬度5-5,5

 

サファイアの原石と宝石に研磨したもの

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巨大宝石 右がロッククリスタル21,290カラット 真ん中が、トパーズ7626カラット

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宝石の原石いろいろ

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宝石の原石 ルビー、サファイアの原石モース硬度9 トパーズの原石、8,ダイアモンドの原石 モース硬度10など

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ヒスイの原石と磨いたもの

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アンモナイトが宝石化したもの アンモライトと呼ばれます

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ランビタシオン ネックレス

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手前はアンバー(琥珀)

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アンバーを磨き上げたもの

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今回の宝石展の本 3000円です。

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巨大な紫水晶

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世界最大のダイアモンド カリナン  以後は本より

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ジョージアン エメラルドとダイアモンドのスイート

 

 真ん中のコーナー 高価な宝石の写真は撮らせてくれませんでした

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博物館内部の上野精養軒経営のレストラン ムーセイオン 食事しながら展示場が見られます

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恐竜の足型ハンバーグを食べました

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昼食は科学博物館の食堂 ムーセイオン(上野精養軒)で

2021年11月 4日 (木)

唐沢さんから「コスタリカの鳥と自然」が送られてきました。素晴らしい本です。

旧東京教育大の動物科の同窓生で自然観察大学学長の、唐沢孝一さんから”BIRDS and NATURE of  COSTA  RICA"が送られてきました。

コスタリカは唐沢さんがすでに3回、訪問されたところで、いままで撮りためた写真をまとめられたものです。

出版にあたり約400名のカラサの方にカラサワ-ルド自然基金にご支援いただきました。

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本の初めに唐沢さんの署名と印証があります。発行は「カラサワ―ルド自然基金」非売品です

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唐沢さんは、ブログ筆者と東京教育大生物科動物学専攻の同期生です。16名のうち4名が生態学を選び唐沢さんとブログ筆者も生態学を選びました。

唐沢さんは教育大在学中にも早くも出版を始めています。今まですでに膨大な量の出版物を出されています。

 

コスタリカの位置

 面積は九州と四国を合わせた程度 人口は489万人 公用語はスペイン語。常備軍を廃止 警察が治安維持にあたる。世界1幸せな国ともいわれます。

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拡大地図

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つり橋の上から熱帯雲霧林の樹幹を観察する

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p35蝶4種

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p61

キーキーと泣きながら飛翔するコンゴウインコ

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p77 ミツユビナマケモノ

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真ん中が筆者の唐沢孝一さん

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唐沢さんは、NPO法人自然観察代学長  都市鳥研究会元会長、現顧問

カラサワ―ルド自然基金より下記を出版

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p47の写真を裏表紙の写真に イチゴドクヤガエル

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最近の唐沢さんに関連した「こういちの人間学ブログ」の記事

2021年4月25日

「生きものさんぽ図鑑」が送られてきました。   カテゴリー「自然と歴史」

 

2018年4月25日

「目からウロコの自然観察」が届きました。   カテゴリー「自然と歴史」

 

◎ブログ筆者の書棚にある、唐沢さんの出版された本 大部分はいただいた本です。

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2021年8月13日 (金)

『生物哲学』沼田 眞著作集-第2巻ー岩田好宏編が出版されました。素晴らしい本です。

沼田 眞 著作集 第2巻『生物哲学-新しい研究領域開拓の軌跡』ー沼田 眞著作集編纂委員会 岩田好宏編が、人間学研究所所長の岩田好宏氏から、送られてきました。本の内容の概略を「こういちの人間学ブログ」で紹介してほしいということでした。そして本のご紹介を「こういちの人間学ブログ」でご紹介することを了承するとともに、人間学研究所の皆さんにも読んでいただければと思い,ブログが出来上がったら、研究所の発行されています。メール網でもお伝えしようと思いました。ただ、今体調が不良でいっぺんに記事が書けないので、少しづつ追記していく方式にさせていただきます。著作集第1作は2018年9月30日に発行されています。その概略は2018年9月30日発行の「沼田眞著作集」編纂の序に書かれています。第2作は岩田好宏氏により1941年から1949年までに発行された論文・著作を収めたものとして2021年1月1日に発行されました。概略は「生物哲学―新しい研究領域開拓の軌跡」序、に書かれています。

沼田 眞先生は1917年に生まれました。22歳のころは(1940年)東京高等師範学校を卒業し、東京文理科大学に入学したころで、研究は植物の集団の学の方法論の追求と、理論生物学の確立にあった。本書をよむことにより、若き生物学者新しい学問領域開拓の軌跡をたどるとともに、植物集団の学の方法論発見の過程を見ることになる。岩田好宏氏の序より

沼田先生は東京文理科大学生物学科卒業で、岩田先生も東京文理大から、変わった、東京教育大学の生物学科の卒業です。ちなみに初期の人間学研究所の創立のメンバー岩城正夫先生(現名誉会員)も東京教育大学出身です。また、このブログ筆者が在学当時の東京教育大学はちょうどノーベル賞の朝永振一郎氏が学長で大学は素晴らしい雰囲気でした。民主主義科学者協会(民科)の学生部会たる関東地方の生物科の学生の集まり、関東生物科学生懇談会(生懇)は東京教育大の学生が主導権を取っていました。生懇の責任者の任期は半年でした。同じ動物学専攻の近藤 晃君(科学方法論分科会責任者 東京都老人研究所員から大学教授)、そして私(人間学分科会責任者)、次はお茶大の大沢さん,その次は浅島誠氏(東京教育大動物学から東大大学院へ、ノーベル賞候補者ともいわれる著名な生物学者)が生懇代表でした。ブログ筆者は生懇の分科会として「人間学」を作り現在の「人間学研究所」に至っているのです。その後筑波移転反対闘争を経て反文部省・反政府的な東京教育大学はつぶされ、文部科学省べったりの筑波大学に変えられました。東京教育大学は廃校されていて学籍簿は移動していますが、東京教育大学と筑波大学は別物なのです。(改めて記入あり)

ブログ筆者のころは東京教育大学の生物学科は動物学科と植物学科に分かれていました。定員は動物科、植物科ともに16人でした。動物科と植物科との間の交流はあまりありませんでした。動物科所属していたブログ筆者は植物学に関してあまり詳しくありません。菅平と下田に実習所がありました。少し前に生態学の主任教授だった下泉重吉先生は退任しました。代わりに若手の三島次郎先生が講師としてこられました。

このブログにおいてはブログ筆者の考え方を述べるのではなく、この本の内容がどのようなものか知っていただいて、詳しく知りたい方は、本を購入していただくように書かせていただきたいと思いましす。。

文中において◎の部分はこの本に関しての岩田先生に教えていただいた部分や、ブログ筆者の個人的な見解を書いたものです。本の内容が多いためにはじめは少ししか書けず、後で少しづつ追記という形にさせていただきます。

岩田先生へのお詫び

◎この2021年7月から8月以上 昼夜逆転の生活が戻らず、ブログなどもまともに書けなくなっております。この状態ですともともとまとめてうまく書くのが下手なうえに注意力が散漫となっております。こういった状態でこの書の的確な評論は無理な状態でした。せっかく岩田先生の立派な本をけがしてしまい申し訳ありませんでした。

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1946年10月 千葉師範学校玄関前にて

右から2人目が沼田眞先生で、当時千葉師範学校の助教授をされていました。

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「生物哲学」の本の概要は以下の通りです。

『生物哲学-新しい領域開拓の軌跡』

 2021年(令和3年)3月30日 初版第1刷 発行

 沼田 眞著作集編纂委員会 岩田好宏

 発行所 (株)学報社

 価格  4200円

 本文  424ページ

 解説  岩田好宏  425~477ページ

 索引  480から485ページ  事項索引  486~502ページ

 編者紹介  岩田好宏  奥付

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 沼田 眞生誕100周年記念著作集 第1巻刊行

自然誌の窓から」

  沼田著作集編纂委員会 中村俊彦編

  刊行2019年4月10日 520ページ  4200円+税

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「生物哲学―新しい領域開拓の軌跡」

「沼田眞著作集」編纂の序・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・Ⅲ

生物哲学―新しい研究領域開拓の歴史・・・・・・・・・・・・・・・Ⅴ

本巻の表記についての方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・Ⅶ

 

 

  、初歩期の生物学理論研究・・・・・・・・

 

1、生物学における「理論」の問題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3

  「博物学雑誌」Vol,38 No701 博物学会1941年10月より

  1,1、緒論 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3

        私は年来、生物学における理論があまりにも貧弱で且つ酷い混乱状態にあることを憂え,之が打開をいかになすべきかについて悩んできた。この意味において所謂理論生物学の建設には非常なる関心と興味とを有するものであるが、現代生物学のこうした極端なる混乱状態は、いったい何に起因するのであろうか。石井友幸氏の言葉を借りれば、~生物学は膨大な事実の集積をし~1つの「生命の理論」にまで総合し、概括すべき必要に迫られているにもかかわらず、~誤った理論に陥っているのは、生物学が哲学に対して無関心であるがゆえに、研究の正しい認識論、方法論を持たないことによる。”正しい方法によってのみ正しい理論に到達しうるのである”(唯物論全書:『生物学』昭10)。~

  1,2,理論と実験の関係・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3  

  1,3 西田哲学の生命観 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8 

  1,4 結語・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11

  関連著文1:P ヨルダン著 

     「理論生物学への道」訳文の前書き1941より・・・・・・・・・11

   <(岩田好宏氏による) 解説>

   ~このような沼田先生の問題意識について注目したいのは、ご自身が将来研究されようとする領域を、同じ領域の先行研究の成果を学び、批判する一方で視野を生物学全体に、さらには自然科学全体に目を向けられて構想されたことです。   

2、理論生物学への道・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14

 「科学ペン」6  科学ペン社 1941(懸賞当選論文)

  関連著文2:「自然美論」2題  東京文理科大学新聞 1941・・・21

3、書評 -今西錦司著「生物の世界」・・・・・・・・・・・・・・・・・27

    東京文理科大学新聞7月20日 1941

    この書は生物学概論(生物学通論ではない)の1論考をなし、したがって当然理論生物学あるいは自然哲学の見地から問題とされるべきであろう。

4、量子生物学の進展性とその将来・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32

  関連著文3:書評  菅井準一著「科学史の諸断面ー

          力学及び電磁気学の形成史」・・・・・・・・・・・・37

    東京文理科大学新聞1月20日 1942年

  関連著文4:書評  下村寅太郎著「科学史の哲学」・・・・・・・・39

   「新若人」3,8 旺文社 1942(懸賞当選論文)

5, ゲーテの植物哲学-科学方法論的反省・・・・・・・・・・・・・・・・44

    東京文理科大学新聞 3月20日  1942年

6,生の原型・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・48

    東京文理科大学新聞  8月   1942年

7、生命論と区別されたる「理論生物学」・・・・・・・・・・・・・・・52

    東京文理科大学新聞   1942年

 

Ⅱ、基礎期の生物学理論・・・・・・・・・・・・・・57

関連著文5:ドブジャンスキー著 沼田 眞訳「遺伝学と種の起源」

      第5章 「生物の自然集団における変異」の まえがき・・・・・・57

      農業及び園芸21巻10号 養賢堂 1946年

 

 1,原型概念の系譜について―生物学思想史の一試論・・・・・・・・・58

     「医学と生物学」第9巻 医学生物学速報会 1946年

 1,1 生物学思想史の立場・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 58

 1,2 原型概念発展の序幕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・58

 1,3 原型概念における転換点 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・59 

 1,4 生活型概念の発展・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60

 2、 科学と科学者の類型-生命論のことよせてー・・・・・・・・・・・62  

     「東京文理科大学新聞」 1946年

 3、生物学におけるゲーテの位置

      「科学」1947年 岩波書店・・・・・・・・・・・・・・・・・65

 4、生物学的基礎論のために―理論生物学序論・・・・・・・・・・・・・・69

      「科学思想」2 科学思想研究会1947

 5、生命論批判・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・75

      「民主主義科学者協会編「自然科学」1947

 6、生命哲学試論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・88

     「日本科学哲学会編」「哲学と科学」1947

 7、生命学論-生の原型・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・111

     「民主主義科学者協会編」 「自然科学」NO9 1947

 8、生物学論-生態論批判を中心としてー・・・・・・・・・・・・・・・119

     関連著文6:生物学を学ぶもののために―読書の栞り・・・・・・119

 

Ⅲ  完成期の生物学理論研究・・・・・・・・・・・・・・・121

 1、生物学論 ―現代生物学批判ー

        1948年、自東書店 刊行・・・・・・・・・・・・・・・121

 1.1生物学の構造-集団の生物学を中心としてー・・・・・・125

 1、2生物学の対象と方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・142

 1,3 生物学の存在的拘束性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・179

 1,4 理論生物学批判・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・190

 2)理論生物学批判・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・195

      1,   理論生物学と言われてきたもの、~有用なことではあるが、それらは生物学そのものの内容を構成するものではない。それらは科学としての生物学の基礎論であり、哲学であるといえる。生物学そのものではない。理論生物学と呼ばれたものは大部分「生物学の哲学」であったのである。生物学の一部と考えるのが問題。

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 2、生物学の方法論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・209~228

               民主主義科学者協会編 「自然科学」  1948年  霞ケ関書房  1948

 

3、生物哲学概論(本邦初出)

 

コメント

    ◎岩田好宏氏から、この本とともに送られた手紙には、この「生物哲学概論」は、1949年初めに執筆され、編集事務担当者による使用活字などの指定がされ、印刷に回されるところで出版版元が倒産して刊行されず、長い期間にわたり書斎の奥深く眠っておりました。70年を超える年月ののち、本巻に収められ公のものとなりました」と書かれています。

  ◎またほかのメールで、岩田氏は「沼田氏についていろいろなことがわかりました。①、沼田さんが昭和17年の東京研究の論文文理大の学事報告によれば、沼田氏が東京文理大の卒業論文を3つ書かれていることがわかりました。1つは松の樹形について 2つは菅平の植生に関する調査、②つ目は最初の「生物学における『理論』の問題」です。 ③つ目は1949年に著述される「生物哲学概論」理論生物学についてです。

◎同じ大学の生物科に石井友幸氏がいる。石井友幸氏は帝大のほうへ進みましたが、沼田さんが学生のころ植物の助手をしていました。チミリャーゼフの「植物の生活」の翻訳をしたりして、理論生物学のリーダー的存在でした。」

◎沼田氏の原稿は草書体でなかなか判読するのが困難でした。とのことです。

 

3,生物哲学概論   〈本邦初出)p229

 

 緒言・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・230

科学の哲学、いわゆる科学哲学の高唱されることは新しい傾向であるが、、その1例は物理学を媒介にしたカントの先験的観念論。歴史学を媒介にしたヘーゲルの客観的精神の形而上学、あるいは心理学ないしをベルグソンの純粋持続の形而上学に見ることができる。

3、1 生物哲学の課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・232

  1)科学の哲学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・232

    哲学を持たない科学は真の化学ではない。

  2)生物学の哲学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・236

  3)生物学の存在拘束性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・240

3,2 生物学思想史の試論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・245

  1)科学思想史の方法論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・245

  2)生物学思想の源流・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・253

          科学思想史としての生物学史 古代 1、生命に対する驚異、2、トーテム崇拝、3,魔術、4、生活に置いての知識

    ギリシャ文化 アリストテレスとヒッポクラテス  中世 ゲルマン民族の破壊 イスラム文化に継承 十字軍 商工業の発達

    中世を終わらせるベーコンの思想 人間主義と自然科学の相互作用で近代精神の真の歴史が始まる ルネサンス時代 ヒューマニズム

    フランシス・ベーコン ニュートン力学、進化論 ヘーゲル  マルクスとエンゲルスの弁証法的唯物論

  3).生物学における原型概念の系譜・・・・・・・・・・・・・・・269

           p284 原型概念の発展の図示

    アリストテレス

    デオフララストス -リンネ ー  ルソー  -ゲーテ  -フンボルト ーラウンキエー

        静的植物学              〈原植物〉  (相観型)  (生活型)   

                                            ーークレメンツ

                              動的生物学              (植物計)

  4)生の原型  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p286

    1  生物学における種

    2  黒松の判定におけるプロセスはゲシュタルト心理学の説くところかもしれない

    3  生物の多様性  分類が可能に

    4  似ていることとは何事であろうか

    5  生物種の純粋はせいぜい遺伝子的に言いうるのみであるが~

    6  生態における類型的な2,3を取り上げてきたが

    7  原型とは何を意味するのか

        原型の系譜こそ生成発展する声明の現実にほかならない

   (付)生物学史におけるゲーテの位置・・・・・・・・・・・・307

        ゲーテの生物学上の業績について、沼田氏は3つの論文に書いています。ゲーテの生物学上の業績は正しく評価されていない。ダーウィ 

   ンが種の起源の冒頭に、彼を進化論の先駆者として挙げていることには注意する必要があるであろう。  

   ◎ゲーテが生物学上の優れた実績を上げていることは全く知りませんでした。

3,3 生命論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・311

  1)生命論と生物学 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・311

  2)生気論と機械論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・312

  3)生物的なもの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・316

  4)生命の弁証法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・318

  5)生命論の在り方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・321

3,4 生物学論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・324

  1)生物学の位置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・324

  ◎原図と異なります。ご容赦ください。

    形式科学(数学)

                       

 科学         

          自然科学(現象論的  発生論的  組織論的)

           実質科学

          精神科学(現象論的、発生論的、組織論的)

ーーーーー

自然科学  現象論的 (物理学・科学。生理学)  

      発生論的 (宇宙発達史、地質学・生物発生学)

      組織論的 (記述学的星学・地理学・鉱物学。生物系統学)

          

      現象論的(心理学・社会学)

精神科学  発生論的(歴史学)

      組織論的(系統的法理学・系統理論学)

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  2)生物学の構造・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・328

  3)集団の生物学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・330

3,5 理論生物学の形成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・336

  1)生物学における「理論」の問題・・・・・・・・・・・・・・・・・336。

。建設には非常な関心と興味とを有するものであるが、現代生物学のこうした極端な混乱状態は一体何に起因するのであろうか。

  2)理論生物学への道・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・344

  3〉量子生物学の問題性-方法論的考察ー・・・・・・・・・・・・・・351

   1から4

  1927年、モルガンの弟子マラーがショウジョウバエにX線を当てて人為的に突然変異体を作るに至った。人為的突然変異が可能になった。

      ドイツの理論物理学者ヨルダンの量子生物学(1939)の提唱。巨視生物学に対し微視物理学的なの関係がありうるのではないか。

 

3,6  生物学の方法論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・360

  1)生命の公理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・360

  2)生物学の対象・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・362

  3)生命の合目的性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・363

  4)生命現象の法則性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・365

  5)生物学の方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・367

 

あとがき・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・373

 

4、本邦における理論生物学の発展・・・・・・・・・・・・・・・・・・374

  民主主義科学者協会理論生物学研究部編(民科)「生物科学」

      1949 岩波書店

 昭和21年9月 民科理論生物学研究会(責任者 八杉龍一)が作られた

  丘 英通、八杉龍一、碓氷益雄、柳田為正、柴谷篤弘、石井友幸、高梨洋一、

  沼田眞など。

  さらに民科の京都支部に、仙台に永野為武のグループ これらが季刊誌

   「生物科学」を生むことに。

◎民主主義科学者協会(略して民科)はブログ筆者の東京教育大在学のころは、部会により衰えているものがありました。また当時民科の学生版がいくつもありました。都物集(物理)都数集(数学)生懇(生物学)などがありましたが、東京教育大の地学の午来正夫氏の地団研が最も活動が盛んでした。地団研は1957年、民科から脱退し現在もつづいています。

5、ゲーテの植物学-生物学史の1試論・・・・・・・・・・・・・・・388

  同上「生物科学」1949

 1,まえがき・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・388

 2,ゲーテ植物学のおいたちとその背景・・・・・・・・・・・・・・・390

 3,植物学上の業績とその評価・・・・・・・・・・・・・・・・・・・393

 4,方法論としての型の論理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・395

 5,進化論と後成説・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・399

 6,生命観と世界観・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・405 

 7,むすび・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・409

  引用文献

  関連著文7: 『生物学のゆくて』・・・・・・・・・・・・・・・・413

    千葉県長狭バイオロジー研究会編 「バイオロジー」No5   1951

6、理論生物学に対する私見・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・415

   民主主義科学者協会編「自然科学」霞が関書房1949

  関連著文8:沼田眞著 「最近の生物学の動向」・・・・・・・・・・417

     教育技術連盟編「教育技術」小学館 1954

 

沼田 眞先生の生物学史研究   

       岩田好宏・・・・・・・・・・・・・・421

 沼田眞先生は、実証的生物学の研究者としては異例と言えるほど生物学史研究に大きな力を注がれました。沼田先生にとって生物学史は、生物学を専門的に研究することになった学生時代から始まり、生涯を通じての研究領域でした。沼田先生の生物学史に関する論著は次のようなものです。

 p423  "科学史とは単に科学上の事実の継起的羅列ではない 、史的事実を、木に竹をつぐよう、本質的には不連続に繋ぎ合わせた結果は、決して科学の成立発展を明らかにしてくれない。科学史は科学の「歴史」であるよりも「科学」の歴史である。科学史の最大の目標は、科学の真の性格を明らかにし、現代の科学を理解せしめ、あるいは更に将来の科学への見通しを与えるところにある ,と。さらに”・・・科学史は、まず第一に科学思想史でなければならないと思う”とも述べられています。~先行研究を調べる言うのは一つの史的作業です。

 沼田先生の生物学史研究はむしろその広がりと深さに大きな特色があると考えます。

第2巻所集論著順番  表

1942年

2002年

◎参考  ブログ筆者より

1886年に東京高等師範学校設立

1929年に東京文理科大学設立される 小石川区

1949年に東京教育大学設立される

1969年 つくば移転反対闘争 機動隊導入

1973年10月 筑波大学開設される(新規学生募集)

1978年(昭和53年)3月末 東京教育大学閉鎖される

     最後の東京教育大学生卒業(重なる期間が4年半あります)

◎追記

  岩田先生は筑波大を東京教育大学の引き継ぎ校とされていました。もう全く別物と否定しなくてもいいとも思いました。先日筑波大を出た方が私のことを先輩と言っていました。後輩がいるのもいいものですね。

解 説 (岩田好宏)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・425

1、沼田 眞生物学理論研究の概要・・・・・・・・・・・・・・425

  1,1沼田生物学理論研究の世界

  1,2沼田生物学理論研究の後・・・・・・・・・・・・・・・426

表1 (p426) 沼田眞の生物学理論の世界

 N 植物集団学研究にかかわる理論研究

   Nー1 植物集団学研究のなかでの理論研究

     N1a  実際の調査研究の進め方に関する理論研究

     N1b 調査に必要な仮説の設定、調査結果によ

        る検証や研究結果の評価など結果を導く

         理論研究

   Nー2 植物集団学研究の方法開発に関する理論研究

     N2a 植物集団を形成している格個の生活様式に

        関する理論研究

     N2b 植物集団の構造を明らかにするための理

        論研究

   n純粋の理論(理論生物学研究)

   n-1 植物集団学研究の方法開発の基礎に関する理論研究

              n1a  ヨルダンの量子生物学、ドブジャンスキーの

        集団遺伝学に関する理論研究

              n2b  ゲーテの植物学に関する研究

   n-2 生物学純理論研究

              n2a  生物学一般の方法論に関する研究

             n2b  生物学の中の特定の分野(植物生態学)に

         関する研究

 

表1

 

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p427沼田眞の生物学理論研究の場合 3つの段階を経て発展している。

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2、沼田眞の植物生態学研究と理論研究との関係・・・・・・・・429

はじめに

  2-1 初歩期純粋理論研究と植物生態学研究

  2-2沼田先生の基礎期の理論研究

  2-3沼田先生の完成期の理論研究・・・・・・・・・・・・・・432

  1)3つの成果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・432

   完成期の生物学的理論研究は、1947年から始まった。

   ①『生物科学』に発表された「本邦における理論生物学

     の発展」

   ②1918年に公刊された『生物学論』と1949年に完了された

     『生物学概論』

   ③1972年の「生物学的原型観の系譜とゲーテの位置」の下

      が形成された。

  2)沼田先生の純粋理論研究の2著誕生の経緯・・・・・・・・・・433

    「生物学論」と「生物哲学概論」が、純理論研究の完成期

     の作品である

   (1)1946年 「世界哲学全書」の第1巻として「生物哲学」の執筆依頼

   (2)1947年 「生物哲学概論」執筆を再開

   (3)1948年 「生物学論」を刊行する

   (4)1949年 「生物哲学概論」出版社の倒産で刊行されず

  3)沼田眞著「生物学論」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・435

   生物学理論研究の成果  「柴谷書」の観光に対しての批判

  4)「生物哲学概論」は生物学理論研究書・・・・・・・・・・・・437

   戸坂書に従って世界観は人生論であるとみるならば、生物哲学にもう一つ人間は生物世界といかにかかわればよいか、という問いにこたえる使命がある。

   表ー2 沼田眞著 「生物哲学概論」の構成  p439

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3 沼田生物学理論研究の日本における1926年から

   1950年までの生物学理論研究のなかでの位置・・・・・・・・441

  3-1  日本における1926年から1950年までの生物学理論研究史

  3-2 戸坂 潤著「生物学論」・・・・・・・・・・・・・・・・446

            「戸坂書」、「丘書1」については、沼田先生は強く批判しながらも、その生物学論の重要な基礎としていた。戸坂はカント哲学から弁証法的唯物論に転換して間もなくで、「科学論」執筆の準備期であったと思われる。

  3-3 丘 英通の「生物学概論」と「機械論と生気論」・・・・・450

   ◎丘 英通は有名な進化論研究者丘浅次郎の息子である。丘浅次郎は明治元年生まれ、東京文理科大学などの教授になった。『進化論講和』などの多くの本を書いています。

     丘書1は、1931年2月に『岩波講座生物学』として書かれた「生物学概論」であり、同じ年の12月に「機械論と生命論」(丘書2)を書いた。沼田先生はその両書を批判した。

  「戸坂書1」生物学論の枝葉をそぎ落として純粋に哲学的に核心となる課題のみ検討したのに対して、丘には生物学研究のそれまでの成果を取り入れて包括的、体系的に生物学を論じようという問題意識を感じる。p452

  丘書2 「機械論と生命論」全体論が表れてきて、新実在論の立場に立って新たな生命論を論じようとする。全体論を支持する立場。

  「理論生物学」は実証的研究の助成・支援の位置にある。実証性をという生物学の立場から生物学の独立した部分ではない。したがって理論生物学という名前は適当ではない。「純理論研究」というべきである。p456

   4つの要件、1統一方法論は 個々の生物学の方法論を明らかにしながら、生物学の方法論を構築するしかない。丘書では下からの理論生物学と述べたが、これは「上向理論研究」ともいうべきものである。 2は方法上のことである。生物世界は物理化学的世界の法則性から逸脱して存在することはあり得ない。第3の方法上の問題、哲学との関係 各個生物学を全体の中でどう位置付けるかの問題 第4の要件 生物学と社会の相互関係の問題

    ◎ 丘英通先生はブログ筆者の1、2年の時の主任教授でした。 私たちは丘先生がそんなに偉い先生とも思っていませんでした。碓氷先生もこのころ助教授でした。

    京都大学の生物学から代議士となった、山本宣治は丘浅次郎の進化論的人間観を厳しく批判していました。

 

p469 理論生物学研究成立要件による評価

  戸坂書、丘2書、柴谷書、沼田2書、八杉書の比較

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  3-4 生物学の純理論研究(理論生物学)と生命論・・・・・・・454

      1) 理論とは

  2)生物学研究における理論についての1つの整理

   3)理論生物学の行き詰まり―生命論の混迷

  3-5 柴谷篤弘著「新訂理論生物学―動的平行論」について・・・460

  3-6 八杉龍一の「理論生物学」観       ・・・・・・・464

        八杉龍一の『生物学の方向』1948年刊(八杉書)は、沼田先生の『生物学論』と同じ年に発行された。八杉は父親がロシア語学者のためルイセンコ学説や生物学史の論文を多数発表している。八杉は民主主義科学者協会(民科)が設立された後、1946年に碓井益雄と柳田為正と3人で「理論生物学研究会」の設置にかかわった。その機関紙「生物科学」が岩波書店から1948年に創刊されたが、その名は八杉の提案だった。その初代編集代表は沼田先生であり中心であった。

 

  3-7 沼田生物学理論研究の当時における日本の生物学理論研で研究の中

     での位置              ・・・・・・・・・467

  1)生物学における純理論研究の要件

  2)各生物学理論書の、純粋理論研究の視点から見た特色。

  3)沼田眞の生物学理論研究の特徴

           沼田先生生物学理論研究は、同時代のほかの理論研究に比べ、純粋理論と実証的研究を同時併行的に進め、さらにその相互の連関が密であったことに見ることができる。丘英通も同様な方向。丘が2つの著書を執筆した当時もっとも関心を持ったのが実験発生学であった。~八杉龍一は実証的研究から進化論を中心とした生物学史へと研究領域を変えた。柴谷篤弘は沼田先生と同様純理論研究学生時代から始め、ともに実証研究と並行させたという点では共通している。しかし、実証的研究との関係を重視して理論的研究に取り組むことはなかった。柴谷篤弘の取り組み~。

 これに対して沼田先生は4つの理論研究と実際の実証的研究を進めていた。

   ①実際の実証的研究の中でそれと不可分の理論研究    

   ②実証的研究に必要な方法の開発の理論研究

   ③生物の集団の学としての生態学の純理論研究

   ④生物学一般の方法論追及の理論研究

   この1から4の4つを相互に密に関連させながら進めたとみることができる。

 第2のこととして、沼田先生の生物学理論研究が、ご自身の生物学研究の中でどのような位置にあったか、これも一言でいえば、植物集団の学の方法論追及手段の位置にあった。

  沼田先生の理論研究は、先に述べたように4つの領域でみられるが、それらは最終的には自身の生涯の前半をかけた植物生態学方法論の構築築とともに収束したとみることができる。、この第2巻の副題を”新しい研究領域開拓の軌跡”としたのはこのためである。こうした生物学理論研究は、他に例を見ない。

 

資料  沼田眞著作集年表(1941~1950)  ・・・・475~477

 

 

編者あとがき・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・478

    この第2巻の沼田先生の書かれた諸論文を、初めから順に読み進んでいきますとお分かりになると思いますが、前に書かれた論文の一部がのちの論文の中に見られ、それが核となって論が大きく展開されて発展してゆきます。量子生物学を提唱したパスクワル・ヨルダンの3つの論文の紹介が何回もあります。橋田邦彦の全体論的生気論や、生物を「直覚」するなどを含む全体論の批判の同じ文章が何回も出てきます。ゲーテを進化論者のさきがけと述べていたダーウインやヘッケルに対して、それは誤りであると指摘した文章もも出てきます。またフランスのクロード・ベルナールの機械論と生気論についての苦悩の中から生まれた考え方の紹介の文章も何回も出てきます。石井友幸の認識論の引用、早田文蔵の「動物分類学」に対する激しい批判から。

 この第2巻の編集方針については「はじめに」で簡単に述べましたが、沼田先生の生物学理論研究の軌跡をたどり、「生物哲学概論」でその全体像を読み取っていただきたいという願いから編みました。

編者者紹介

    岩田好宏(いわた よしひろ)

    1936年2月 東京生まれ

    1958年3月 東京教育大学理学部(動物学専攻)卒業

    1958年~1996年 千葉県公立高校教諭

    1984年~2008年 立教大学などで非常勤講師

 

現在の研究分野

  生物学習助成学、人間学、生物学基礎論

 

所属学会・団体

  千葉県生物学会会員、人間学研究所所長、総合人間学会理事、子どもと自然学会・野生生物保善論研究会顧問

編著書

  『野生生物保全事典』、(緑風出版)、『子どもと自然大事典』、(ルック)、『野生生物保全教育入門』(少年写真新聞社)など

 

ブログ筆者のコメント

◎戸坂潤はブログ筆者が最も尊敬する学者です。戸坂潤は弁証法的唯物論の立場から哲学的人間学のマックス・シェーラーらをてきビしく批判していました。ブログ筆者も戸坂潤と同じ立場です。以前ブログ筆者が哲学的人間学を批判的に書いた論文を、シェーラーの立場に立つ哲学的人間学会の立場に立つ小林直樹氏とはうまくいかなかったのです。

◎民科の流れをくむ生懇(関東生物科学生懇談会)には八杉龍一氏や柳田為正氏などに、着ていただいた。生懇から人間学研究会が独立した後も例会に来ていただいたり連絡をしたりしていました。

◎同じ東京教育大学の生物科と言っても、動物学専攻と植物学専攻では交流がほとんどありませんでした。生懇でも植物学の人は私たちの世代ではあまり来ていませんでした。またさらに私は大学2年生ころから生物学・動物学というより幅広く人間学として勉強していましたから生物学に関してあまり詳しくありません。岩田先生の本に対して適切なコメントができなく、申し訳ありません。

◎岩田先生は人間学研究所設立当初(1999年)から参加していただいております。ほかの学会などで学会運営の基本に詳しく、人間学研究所の組織、『人間学研究所年誌』(現在第18巻)、『人間学研究所通信』No90(Humanology)に対して基本的な枠組みを作られました。人間学研究所の初代所長は柴田義松氏でしたが2代目は岩田好宏氏です。

  

2021年4月17日 (土)

唐沢孝一さんから、「生きものさんぽ図鑑」が送られてきました。コンパクトによくまとまっていて散歩での持ち歩きに便利です

東京教育大学動物学専攻の同級生、唐沢孝一さんの紹介により、(株)永岡書店から発行された『子どもと一緒に見つける身近な生き物さんぽ図鑑が送られてきました。監修 NPO法人自然観察大学 2021年4月10日発行 1300円+税

唐沢孝一さんは、高校の教諭を経て、都市鳥研究会を設立し会長に、また埼玉大学講師などを経てから、自然観察大学を設立しました。それは2002年から活動を開始し、2010年にNPO法人になりました。いままでに唐沢さんは100冊を超える書物を発行しております。多くの本を送付紹介していただき「こういちの人間学ブログ」でも、4つのブログで紹介させてもらっています。(後述)

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◎散歩をしている間に汚れないようにビニールの保護カバー付きです。

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身近な生き物を知ると こどものヒーローになれます!

いつものお散歩で生きものを観察しよう

 

本書では身近で見られる200種類の生きものを、大きく4つに分けて紹介しています。

鳥  50種類  昆虫とクモ(100種類)、小さな生きもの(17種類)

ほ乳類とは虫類 14種類 両生類と水辺でみられる生きもの 19種類

一覧表で見つけた生きものにチェックを入れるようになっています。

いつものお散歩で生きものを観察しよう

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見つけた生きものに□内にチェックを入れられるようになっています。

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1,散歩で出会える鳥 50種類

 

p21 鳥のNO1にでてくる スズメ

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左上に 分類、大きさ、分布、時期、が出ています

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出合い度5~1まで、と特徴 スズメは★5つ

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観察ポイントやコラム欄

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ビル街、住宅地で出合う鳥

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スズメ  ドバト  キジバト  ツバメ ムクドリ メジロ ヒヨドリ  オナガ  ハシブトガラス  ハシボソガラス  トビ 

公園の芝生、田畑や土手で 

ヒバリ  カワラヒワ  ホオジロ  モズ  キジ  ツグミ  ジョウビタキ チョウゲンボウ

雑木林、こうえんの林で

シジュウカラ ヤマガラ  エナガ  コゲラ  アカゲラ  ウグイス  アオジ  ルリビタキ  

公園の池、川や湿地などの水辺で

オオヨシキリ  セッカ  コチドリ   ハクセキレイ  イソシギ  コチドリ  ダイサギ  チュウサギ  コサギ  アオサギ 

ゴイサギ  カワセミ  カワウ  カイツブリ  バン  コアジサシ  ユリカモメオオバン  カルガモ  オシドリ  

コブハクチョウ  

 

各種類ごとに表示されるもの

基本データ  生きものの種類  メイン写真  生きものの名前  出合い度  コラム&観察ポイント

 

◎鳥は比較的知っているものが多いです。

 

生きもの観察を楽しむ  

  えさ台&巣箱を作ってみよう

  鳥の観察に行こう

    

2,散歩で出会える昆虫とクモ、小さな生きもの

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住宅街の昆虫   21種類

ナミアゲハ アオスジアゲハ  ナガサキアゲハ   ジャコウアゲハ  ヤマトシジミ  ツマグロヒョウモン  オオミズアオ  

オオスカシバ  チャドクガ  アメリカシロヒトリ ヒロヘリアオイラガ  キイロスズメバチ  フタモンアシナガバチ

チュウレンジハバチ  クロヤマアリ  アミメアリ  ナミニクバエ  アブラゼミ  アオマツムシ  カネタタキ  ハサミムシ

◎この辺りはまだ知っているものが多いです。

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畑や草地、芝生の昆虫   31種類

 モンシロチョウ  スジグロシロチョウ  モンキチョウ  キタキチョウ  キタテハ  アカタテハ  ヒメアカタテハ  

ベニシジミ  カノコガ  エンマコウロギ  オンブバッタ  ショウリョウバッタ  トノサマバッタ  クビキリギリス

ハラヒシバッタ  コバネイナゴ  ナナホシテントウ  ナミテントウ  ニワハンミョウ マメコガネ  せんちこがね

シオヤアブ  シマハナアブ  ホソヒラタアブ  二ホンミツバチ  セイヨウミツバチ  クマバチ  タマバエ 

オオカマキリ  コカマキリ  ハバヒロカマキリ 

◎種類も多く知らないものが増えてきます。

雑木林の昆虫    19種類

カブトムシ  ノコギリクワガタ  コクワガタ  コワオハナムグリ  カナブン  タマムシ  オオヒラタシデムシ 

シロスジカミキリ・ オオスズメバチ・ニイニイゼミ・チャバネアオカメムシ・ヒカゲチョウ・ヤマトシリアゲ

池や河川、水辺の昆虫    14種類

オニヤンマ  ギンヤンマ  シオカラトンボ  シオヤトンボ  ナツアカネ アキアカネ  ノシメトンボ  コシアキトンボ

ウスバキトンボ  クロイトトンボ ハグロトンボ  ゲンジボタル ヘイケボタル アメンボ

クモ    9種類

コガネグモ  ジョロウグモ  オニグモ  ゴミグモ   クサグモ  ジグモ  ハナグモ  ネコハエトリ  アリグモ

◎この辺はほとんどわかりません

 

そのほかの小さな生きもの  8種類

ミミズ    ミスジマイマイ  ヒダリマキマイマイ ナメクジ  ムカデ  ヤスデ  オオダンゴムシ ワラジムシ

◎ゲジ(ゲジゲジ)がのっていませんが、見たところ気持ちが悪いですが、人に害を加えるより害虫を捕食するそうです

 

生きもの観察を楽しむ

  危険な昆虫 虫にご用心!

  昆虫を捕まえてみよう

  夜の森を探検してみよう

  昆虫の観察に行こう

 

3,哺乳類・は虫類

 

哺乳類  4種類

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アブラコウモリ  タヌキ  ノウサギ  アズマモグラ

◎新宿でも落合方面にはタヌキが住んでいるようです。

は虫類   10種類

ミシシッピアカミミガメ  クサガメ  イシガメ  アオダイショウ  シマヘビ  ヤマカガシ  マムシ  ヒガシニホントカゲ

カナヘビ  ヤモリ 

 

4、両生類。水辺の生きもの

 

両生類  8種類

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トウキョウダルマガエル   ウシガエル  ニホンアカガエル  二ホンアマ ガエル  アズマヒキガエル  ヌマガエル

アカハライモリ  トウキョウサンショウウオ

 

水辺の生きもの  11種類

メダカ  カダヤシ  フナ モツゴ  ドジョウ  アメリカザリガニ  サワガニ  スジエビ  ドブガイ  イシガい

マルタニシ

 

生きものの観察を楽しむ

  カエルを飼育してみよう

 

◎唐沢さんの本の一部

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◎もっとたくさんあったのですが、2度ほど本を移動、処分している間になくなってしまいました。

◎ビルの2階に比較的広いベランダがあり、そこにたくさんの木や花などがあったときには、いろいろな動物が来ました。

 近くの戸山公園には以前たくさんの生きものがいたのですが、デング熱がはやったということで、殺虫剤を徹底的にまいた後、動物の姿は激減してしまいました。

 

 

「身近な鳥のすごい食生活」     イースト新書Q 2020年3月10日

「目からウロコの自然観察』     中公新書 2018年4月25日

「カラスはどれほど賢いか」     中公新書  2019年2月10日

「カラスのはてな?」        福音館書店 2005年10月20日

「スズメのお宿は街の中」      中公新書 1989年11月1日

「早起きカラスはなぜ三文の得か」  中公文庫  1997年9月1日 

「ネオン街に寝る鳥たち」      朝日新聞社  1991年6月5日

「都会の鳥・生態小図鑑」      カラサワワールド自然基金 2013年8月16日

「校庭の野鳥」           全国農村協会  1997年(平成9年)

「The Birds]都・市・鳥       徳間書店  1991年

「語り継ぐ焼けイチョウ」      北斗出版   2000年1月

「江戸東京の自然を歩く」       中央公論新社  1999年10月

「よみがえった黒焦げのイチョウ」   大日本図書    2005年5月

「季節の生きもの観察手帖」      全国農村教育協会  2017年4月27日

「東京の自然」            毎日新聞社  1993年  共著

 

 

唐沢孝一さんに関係するブログ(「こういちの人間学ブログ)

 

えごま油を唐沢孝一さんの勧めでつかってみます 2019年2月11日  カテゴリー 人体と健康法

『目からうろこの自然観察』について  2018年4月25日 カテゴリー 自然と歴史

『季節の生物観察手帖』について    2017年4月15日  自然と歴史

東京のカラスが激減 都市鳥研究会が調査   2016年2月26日 自然と歴史

 

 

2018年4月25日 (水)

唐沢孝一さんの『目からウロコの自然観察』が届きました。すばらしい本です。ぜひお読みください。

唐沢孝一さんの『目からウロコの自然観察』―四季の自然を楽しむ45章ーが発行されました。とても素晴らしい本です。ぜひお読みください。
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 ヒバリはなぜ天高く舞いながらさえずるのだろうか?アカメガシワの新芽はどうして赤いのか?百日紅(サルスベリ)はその名の通り100日咲き続けるのか?ヒガンバナは本当にお彼岸に咲くのか?秋にたくさんいたスズメたちは冬にどこに行ってしまうのか?見慣れた動植物を詳しく観察してみると、意外な発見に満ちている。ツユクサやオシロイバナのような草花がらチョウやツバメ、カエルまで四季の生き物 の素顔をカラーで紹介。
              裏表紙の帯封から
著者 唐沢孝一  中公新書  2018年4月25日発行  本体1000円+税
◎唐沢孝一氏は1943年生まれ、東京教育大学卒、動物学専攻,都立高校の生物科の教師を経て,都市鳥研究会を作り、現在は顧問。NPO法人自然観察大学学長,都市鳥の生態や自然観察の方法について研究している。著書はちょうど100冊と多数。
 ブログ筆者とは東京教育大学でおなじ生態学を卒論で選びました。唐沢さんは、大学在学中からすでに、ヨーロッパの旅行の本などを出版されていました。ずっと昔から多数の著書を送っていただき、その著書は人間学研究所に保管されています。時々同期会でお会いしますが、その精力的な活躍ぶりに感服させられます。
唐沢さんに関しては 最近では、2つのブログがよく読まれています
「東京のカラスが激減 唐沢孝一さんの『都市鳥研究会』調査 唐沢さんテレビ朝日に」
         2016年 2月,26日  つながります
「唐沢孝一さんから『季節の生き物観察手帳』が送付 面白いし自然観察にぜひ」
        2017年4月15日 -すみません、つながりません
唐沢さんの本は、今回の本でちょうど100冊目となります。amazonで調べましたら現在も売られている本が41冊にもなっています。最近の本は、今度の本のように、科学分野での本で、発売にして早速に、10位以内に入っていますから、大したものです。
また、唐沢孝一さんだけでなく、ご家族でご活躍で,カラサワールドの名前でブログが作られています。奥様の唐沢 静さんは、素敵な絵を書いていらっしゃいます。今度の本では、下図のように、各シーズンの初めに挿絵を描いておられます。
(興味のある方は直接、検索してみてください)
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息子さんの唐沢 寛さんはイラストやユニークな折り紙などの制作をしておられます。作曲をされている方はどなたでしょうか。ともかくご家族そろって多彩な才能をのばされていることは素晴らしいことです。
Karasaworld カラサワールド
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本は、はじめにで
 自然観察の醍醐味は体験を通してえられるものである
都会にあっても身近な庭や公園、空地などでは、雑草が生え、花が咲き、昆虫や鳥が暮らしている。自然に関心を持ち、観察眼を養えば、観察テーマはいたるところに転がっている。~
自然観察の目的は人によって様々であるし、観察方法も決まっているわけではない。自然観察で筆者が大切に思っていることをいくつか挙げてみたい。
第1 好奇心を持ち自分の目で観察すること
第2 観察の視点を変えて見てみる
第3 その生物の立場に立って観察してみること
本書では、季節にそって花、鳥、虫、カエルなど様ようなジャンルを取り上げている。興味のあるテーマを自由に観察していただきたい。四季折々の観察を通して、季節感や観察の視点,見どころなどが徐々に身についてくるであろうし、興味あるテーマを自ら見つけて自然観察を楽しめるようになるに違いない。
 本書を通じて自然観察を生涯の友とする仲間が1人でも増えることを願うものである。
 ・
◎ ブログ筆者も、本をたくさんいただくなどして、唐沢さんの影響を受け、ささやかながら、身の回りの生き物を観察してきました。
 以前はビルの3階にやや広めのベランダがあり、いろいろな植物を植えて、そこに来る、動物たちを観察してきました。鳥はカラスがよく来ます。ブログにも隠していた餌をとられたということで、腹いせに隠していたところのレタスを食い散らしていったことを書きました。
 メジロが来て花の蜜をなめに来たり、よく来るのはぼさぼさ頭のヒヨドリなどもよく来ました。すぐ近くのマンションの壁の穴にムクドリが何世代も巣を作っていました。ときどきカラスが襲ってきてムクドリが集団で反撃しているのを見ました。
 脳出血を起こしてからそこに戻れず、都立戸山公園近くのマンションに転居しましたが、そこには自然豊かでしたが、デング熱が流行ってから、殺虫剤を大量にまき、昆虫などの動物が減りました。残念なことです。
「新大久保のカラス」とインターネットで検索すると、筆者の「こういちの人間学ブログ」が3つ出てきます。その中で唐沢さんのことについても触れました。
「東京のカラスが激減 唐沢孝一さんの『都市鳥研究会』調べる唐沢さんテレビ朝日に」 
       2016年2月26日」  (前出、つながりません)
新大久保のカラス、ベランダにおけるヒヨドリなど最近の鳥の状況」
   2012年1月 つながります
「新大久保のカラス取材、3月20日 NHKBSハイビジョン アインシュタインの眼」
      20111年2月 つながります
・ 
本は、春、初夏、夏、秋、冬と季節ごとに分かれています。
の最初は1、「早春の江戸川で雑草観察」です。唐沢さんは市川市にお住まいですから、江戸川がすぐ近くです。江戸川は墨田川に比べ自然豊かなところです。
と最初の章1、、春1はヒメオドリコソウとホトケノザとオオイヌノフグリのことが出ています。春2は「千葉県や東京都区内に自生するカタクリ」です。
 春3は、ギフチョウ、ヒメギフチョウ、春4は「アカメガシワはなぜ赤い」、春5は、ニホンアカガエルの産卵、春6、はヒキガエルの蛙合戦と都市への適応、7、花蜜や樹液を数メジロ、
8、ヒバリガさえずる季節、となっています。
以下、初夏の章以後は内容を簡略化させていただきました。
初夏
1、空き地の雑草、2、這い上がる植物、3,ジャコウアゲハ、4、ホタル,5,クモ、6、ツバメ
1、サルスベリの花、2、ツユクサ、3、オシロイバナ、4、日本列島を北上する昆虫、5、トンボ、6、ヤモリ、トカゲ、カナヘビ、7、アオバト―命がけで海水を飲む、8、数千羽のツバメのねぐら入り、9、鉱山や亜高山の鳥
1、ヒガンバナ、2,タイヌビエ、3、チカラシバ,4,ヒッツキムシ、5、ヘッジローと潜り込み植物、6、ドングリとくり、7、ナツヅタの紅葉と落葉、8、アキアカネ、9、カマキリ、10、ジョロウグモ、11、稲刈りとサギのオートライシズム、12、モズの高鳴き、13、スズメの集団ねぐら単独ねぐら14、ヒヨドリの渡り
1、霜柱とシモバシラ、2、葉痕と冬芽、3、ホソミオツオネトンボ、4、ムササビ、5,カモ類
6、レンジャクとヤドリギ、7,40万羽のアトリ、8、真鶴岬のクロマツ林
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43ページの図版と説明。。初夏2・這い上がる植物から
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71ページのオシロイバナの図版
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66ページのツユクサの図版。
各ページとも白いつやのある上質紙に印刷されています。唐沢さんとそのグループによる某大な量の写真が豊富に、オールカラーで載せられています。これらの写真を眺めるだけでも大いに価値があると感じます。
 唐沢さんの出版100冊目の記念すべき本として、ふさわしいものだと思いました。いろいろと身の回りの、動植物たちの姿がわかりやすく、豊富な図版とともに書かれています。ぜひブログを読まれた方にお勧めします。
 

2017年4月15日 (土)

唐沢孝一さんから「季節の生き物観察手帖」が送付、面白いし自然観察にぜひ

「季節の生き物観察手帖」が送られてきました。
 2017年4月14日、「季節の生きもの観察手帖」という本が贈られてきました。この本の刊行のご案内と、NPO法人自然観察大学の学長唐沢孝一さんのあいさつ文が同封されていました。
 本は日本の細やかな自然を見る素晴らしい目と心としての二十四節気七十二候についての日記形式でその時期の動植物の写真と共に書かれています。自然観察大学のメンバーが見つけたそれぞれの時期の動植物の名前と場所が書かれています。日記形式の空欄には、自分の観察を書き込めるようになっています。
 自然観察に出なくとも、各節気の説明は面白く、それを読むだけで面白くできています。
 本によれば、4月15,16日は二十四節気では清明の末候で七十二候は虹始見(にじはじめてあらわる)で、4月16日はユキヤナギ開花(ぐんまこどものくに)、ツバメ営巣開始(市川市マンション壁面)など、9つの記事が載っています。4月17,18,19日も同じ時期で、4月20日からは、二十四節気で穀雨となり、七十二候は葭始生(あしはじめてしょうず)だそうです。二十四節気は見たことはありますが、七十二候は知らないものが多いのです。ちなみに清明の前は春分、穀雨の後は立夏です。
 本の冒頭のあいさつで、唐沢さんは「二十四節気・七十二候は、細やかな季節の変化を受け止め、農業や漁業、年中行事や民俗あるいは俳句や季節のあいさつなど、日本人の生活に深く浸透してきた。また、開花や結実、渡り鳥の飛来のような生物の周期的な活動と季節との関係を研究する生物季節学(フェノロジー)とも深くかかわっている。二十四節気・七十二候を意識することにより、自然観察の楽しみが増え、新しい発見や感動的な出会いに恵まれるにちがいない。さらに、日々の観察事項をこの手帖に記録し、自然の動きを楽しんでいただきたい。」と述べておられます。
 興味のある方は是非お読みください、またほかの方にご紹介いただけたらと思います。
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本の表紙 企画・編集 NPO法人自然観察大学となっています。
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二十四節気ごとに、その季節の概略が書かれています。穀雨は4月20日から5月4日ころ
その前の清明は4月4日から19日ごろまでです。
 ちなみに二十四節気は
立春、雨水、啓蟄、春分、清明、穀雨、 
立夏、小満、芒種、夏至、小暑、大暑、
立秋、処暑、白露、春分、寒露 、霜降
立冬、小雪、大雪、冬至、小寒、大寒
です
いくつわかりました?ちなみにブログ筆者は、雨水、清明、穀雨、芒種、寒露、霜降は初めてでした。
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 分かりにくい写真でごめんなさい
追記:4月16日 日経新聞朝刊
 偶然、新聞に三越と伊勢丹の広告が載っていました。裏面の連載記事の下の目立つところです。季節と踊るとして、オニール・八菜さんの「24節気」をイメージしたダンスととともに、季節のメッセージを送ります、となっています。
 
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4月15日から19日ごろの動植物の写真
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4月17,18,19日、様々な植物が開花し、動物が初見されます。空欄には自分の観察日記を。
追記:唐沢孝一さんからのメールに、この欄に、子供さんやお孫さんの生年月日を入れ、また両親などの命日の日を入れられるとのことでした。たしかに大切な日を季節の移ろいと関連付けるといいですね。私もやってみます。
自然観察大学のフィールド
見沼田んぼ、谷津ミュージアム、野川公園
おすすめ観察地の一覧表も載っています。
NPO法人自然観察大学
〒110-0016 東京都台東区1-26-6(植調会館)
03-3833-1822(全農教内)
学長 唐沢孝一
「季節の生きもの観察手帖」
  2500円+税
2017年4月27日 初版
NPO法人自然観察大学
企画・編集委員 委員長 唐沢孝一
発行(株) 全国農村教育協会
 03-3833-1821
e-mail: hon@zennokyo.co.jp
 唐沢孝一氏は、ブログ筆者と東京教育大学(現在は無し)動物学専攻の同窓生です。同級生16名のうち4名が動物生態学で、筆者と唐沢孝一氏は同じ生態学専攻です。唐沢氏は高校の教師の傍ら、都市鳥研究会を立ち上げ会長となったり、この自然観察大学の取り組みを始めたり、精力的に活動しておられます。学生時代から本を出され、多くの本を出版し、テレビなどにもよく出ておられます。人間学研究所にも本をたくさん送っていただきました。いろいろな分野で精力的に活動しておられる唐沢さんに敬服いたします。
2017年4月22日、追記
『季節の生きもの観察手帖』(NPO法人自然観察大学HP)
 こちらに鮮明な画像が出ています。ぜひご覧ください。
 すみません。うまくつながりません。
「自然観察大学ブログ」
これもつながりません。すみません直接検索してください。
 

2016年3月19日 (土)

人間学研究所年誌2015、佐竹エッセイ、「ネアンデルタール人などと私たち人類

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 2016年3月10日発行
「人間学研究所年誌2015、NO13」にエッセイとして投稿した文章をブログに掲載いたします。
テーマ
「ネアンデルタール人などと私たち人類」
 
  p116~p123
      佐竹幸一
・表紙
 文章の 内容は下記をクリックしてください
 今までに、「こういちの人間学ブログ」に書いてきたことを8ページにまとめたものです。
個々のテーマについては、ブログをご覧ください。
 
 ネアンデルタール人並びに同時代に現生人類と共存していた人類、デニソワ人(ネアンデルタール人の1種とする説も),赤鹿人、フローレス人などについては、「こういちの人間学ブログ」をご覧ください。

2016年2月26日 (金)

東京のカラスが激減 唐沢孝一さんの「都市鳥研究会」調査,唐沢さんテレビ朝日に

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唐沢孝一さんから、メールがありました。

2016年3月3日、テレビ朝日で、朝7時から7時30分の間、延期されていた、「2015年都心のカラス調査」が放送されました。以下は番組の内容です。

 東京におけるカラスを5年ごとに数えているのは、都市鳥研究会です。都市鳥研究会は唐沢孝一さんが1982年に立ち上げました。会員数は全国に120名。現在は顧問となっています。都市に適応して数を増やしている、カラスやスズメなどを研究している団体です。絶滅したトキも昔は都市鳥でした。唐沢さんは東京教育大の動物学専攻で、筆者と同じ動物生態学のグループでした。唐沢さんは昔からいろいろな本(95冊)を出版され、本を人間学研究所に寄贈していただきました。

都市鳥研究会ホームページ

 urbanbirds.eco.coocan.jp/

幅広く唐沢さんの取り組みを紹介したもの

 「唐沢孝一のページ」(カラサワールド)があります。

 興味のある方は是非ご覧ください。

 

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カラスの個体数の変化です。2000年にピークとなり、18,664羽でした。(3か所のカラスのねぐらに帰るカラスの数。この3か所以外にもカラスの巣はありました)その後だんだん数を減らしています。(2015年は4,816羽でした。)

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渋谷における、ゴミの出す場所とカラス。渋谷、新宿特に大久保地域に韓国系の店が多くなり、そのごみをあさるカラスが増え、それについては筆者もブログに書いたり、テレビに出たりしました。

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石原都知事のカラス捕獲の取り組みと、兵糧攻めが効いてきた。

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唐沢さんの話で詳しく話されました。カラスも適正な数がいるのは、問題ないし、むしろ必要だと話されていました。

 

 東京新聞2016年2月22日の夕刊1面トップにカラスの記事が載っていました。

 東京教育大学の同窓の唐沢孝一さんからのメールで、2月24日のテレビ朝日の「グッド・モーニング」で朝7時15分頃唐沢さんが東京のカラスのことでお話をされる連絡をいただきました。しかしテレビ放送は全国自治体の爆破予告事件の放送で急きょ変更になりました。改めて、連絡をいただきます。テレビの内容は後日放送があった後に追記します。

 唐沢孝一さんは東京教育大学の動物学専攻、高校の教諭や大学の講師をしながら、都市鳥研究会を立ち上げ、いろいろな活動をしながら、著作も多く出してておられます。

東京記事の要約をお伝えします。まず見出しから。

都心カラス激減、調査3地区ピーク時の4分の一                        

ごみネットで兵糧攻め大型罠捕獲作戦

生態系維持に適正数は必要

 カラスのねぐら、文京区の豊島岡墓地、渋谷区の明治神宮、目黒区の自然教育園の3か所、都市鳥研究会のメンバーが76人がかりで調査、ビルの屋上で1か所25人づつで数を数える。カラスが激増して問題になった、2001年石原都知事の時から捕獲開始。また大型のごみネットで兵糧攻めにした。都内にオオタカやノスリなどの猛禽類が増えてきた。皇居のタヌキの糞の中にカラスの羽があった。オオタカの食べ残しをタヌキが食べている。それらの取り組みにより、カラスの数は年々減少してきている。

しかしカラスにも一定の役割がある。カラスが植物を食べた後、種をまき散らしてもらうなどの役割。-生態系の維持に必要。

唐沢さんは「子供たちに自然と共存することを伝えるためにも、カラスは一定の数は必要。1960年から1970年ころの3000羽ぐらいが適当ではないかと言っています。

憂楽帳 カラスでわかる

 毎日新聞2016年2月22日夕刊

 カラスやツバメなど身近な鳥類と都市との関係を調べる「都市鳥研究会」の顧問、唐沢孝一さん(72)ら76人は昨年末、東京都心のカラスの個体数を調べた。5年に一回のペースで1985年から続く調査の7回目。明治神宮など都内3か所のねぐらに帰る個体数を、ビルの屋上から数える。方々から飛来するため、1か所あたり約25人を張り付ける人海戦術だ。

 速報値によると、2000年の1万8664羽をピークに減少が続き15年12月は4816羽。最少だったバブル景気直前の85年6727羽を下回った。唐沢さんいわく予想される原因は、えさとなるゴミが分別収集や防護ネットで減った。▽カラスを襲うオオタカなど猛禽類が都心の緑地に増えた▽都の捕獲が続いているーだという。

 「自然って、数十年の単位で調べてみないとわからないものですね」と唐沢さん。前々回あたりから、建物の屋上を借りにくくなり、調査を通して世相の変化を体感しているという。次回は東京五輪後の年末。カラスはどんな都市の変化を伝えるのか。

◎ブログ筆者も新大久保のカラスのことでNHKテレビのニュースに出たことがあります。

ブログ3つ書きました。

1、2011年2月21日「こういちの人間学ブログ」

 「新大久保のカラス取材 3月20日 NHK、アインシュタインの眼」

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ブログに載せた写真です。カラスに穴をあけられています。

http://koiti-ninngen.cocolog-nifty.com/koitiblog/2011/02/nhk-f136.html

 カテゴリー「大久保の街紹介」

百人町1丁目の大久保通りに面した店の、朝のごみの置き場所に集まる、カラスを撮影。

ビニール袋に穴をあけて韓国料理店がだす鳥のガラなどを、カラスが引っ張り出すのをNHKが撮影。そのあとにアナウンサーの方から取材を受けました。お礼にNHKからいただいた、温度計などがついて時計は枕元に置いて重宝して使っています。

2、2012年1月11日「こういちの人間学ブログ」

 「新大久保のカラス ベランダにおけるヒヨドリなど鳥の状況」

 百人町1丁目の店のあるビルの3階のベランダにいろいろな鳥が来ます。カラスが植木鉢の草花の中に肉の切れ端を隠して置き、それがなくなっているということで、腹いせにレタスの葉を食い散らかされていました。このブログは上記のブログより前に書かれたものです。このブログを見て、NHKさんが取材を申し込んできました。その後記事を加えて更新しました。

http://koiti-ninngen.cocolog-nifty.com/koitiblog/2012/01/post-61f1.html

カテゴリー「日記、コラム、つぶやき」

3,2012年5月4日「こういちの人間学ブログ」

「5月初めの庭の状況。蘭が咲く。カラス隠した肉が無くなり腹いせにレタス食い散らす」

http://koiti-ninngen.cocolog-nifty.com/koitiblog/2012/05/post-ae7d.html

 すみません、うまくつながりません。

◎2016年3月11日

 新宿のスカイフォレストレジデンスの屋上にカラスの群れが集まっていました。この写真に23羽ほどその周辺に7羽ほど。西戸山公園が近いせいでしょうか、またカラスは高いところが好きです。このマンションは26階建てです。だいぶカラスの数が減ったそうですが、まだまだいますね。

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2016年3月16日 NHKニュース

 渋谷で、カラス退治のために鷹を放すことを試みたといっています。

鷹匠がカラスが集まっているところに放します。たくさん集まっているカラスが食べている肉は大きな肉で、ちょっとやらせかもしれないな思いました。皇居などに住む鷹がカラスを襲っているようですが、たまたま鷹狩りの鷹を使っただけでは効果がないように思います。

 

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