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顔の人間学、

2024年2月17日 (土)

「顔の人間学」、ブログ筆者の持つ書物の紹介 写真付き 一部のみです。2023年4月20日の記事を更新しました。

「こういちの人間学ブログ」のカテゴリーの中で比較的筆者独自の分野と思われるのが、①顔の人間学」の部分と、②人体と健康法のうち、とくに「唾液健康法」と③「新宿・大久保周辺の紹介」についてです。新宿・大久保については私の祖先が大久保・百人町に住み着いてきたことからで、今年80となったブログ筆者の曽祖父が明治の末ごろに大久保の地で桶屋を始めたことから始まります。息子、孫の世代を加えると6代になります。新宿区で発行された「新宿区の民俗」でも戦前の桶屋と井戸掘りをしていた父母を取材した記事が載っています。もう一つの「唾液健康法」とは唾液の重要性と嚥下能力の強化とで、特に老人施設で重視されていますが、行法の一つとしてまで、進めている方はほとんどいません。それは唾液を不断に飲み込む行法なのです。残念ながら筆者は途中で脳出血をおこしてしまいましたが、意識的に唾液を出して飲み込むことは、効果があるようです。髪の毛が黒く、禿ていないので若々しく見えます。詳しくはそれぞれの項目をくご覧ください。

 2023年の4月の「こういちの人間学ブログ」のアクセス数の順位によれば、「顔の人間学」は2位が人相術の科学的検証の5、額で3位が耳です。「人体と健康法」では1位が「秋山氏の不食という生き方」7位が若杉友子の肉を食べるなです。「新宿・大久保の紹介」では4位、「ロッテ工場跡地」、5位、「大久保の教会多さ」、6位が「高田馬場周辺の再開発」、8位「桜美林大学の桜」です。

 最近はじっくりと本を読むなどの記事が減少し、お手軽な記事が増えてしまいました。それとともにアクセス数がかなり減少してきています。脳出血を旅先で起こす以前は1日のアクセスは1000ほど、今では100に届かない日が多くなっています。

人間学研究所のための蔵書は人間学研究所が第2佐竹ビルの2階にあったときには、12,000冊、佐竹ビルの3階にあったときには約Ⅰ万冊でしたが、私が脳出血をおこし、佐竹ビルに戻れず、百人町3丁目のマンションを借りて住んだ時には、はじめ転居したばかりの時は2500冊ほどで今では3000冊になっております。妻の部屋に2200冊、私のベッドのある部屋に800冊ほど、本があります。百人町のマンションでも不要な本は処分しました。ただ、特に必要な本、例えば顔の人間学(人相)などは捨てる本の比率は少なかったと言えましょう。

 

◎ 以下は自分の部屋(居間兼寝室)においてある「顔の人間学」の本、約40冊です。

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ここは顔についてのか、科学的考察の本です。左から

戦前の『顔の人類学』、山崎 清 天祐書房 552ページ 昭和18年刊  古書8500円

戦後の『人間の顔』、山崎清  読売新聞社

『顔と表情』 山崎 清 読売新聞社 などです。

  続いて人類学で初代顔学会の会長である、香原志勢氏の本、

『顔の本』、香原志勢 講談社

顔と表情の人間学』香原志勢 平凡社新書

人類学者の馬場悠男氏の「顔の進化」講談社

 『顔の読み方』漢方医秘伝の観相術 丁宗鐡 平凡社

原島博氏との共著『人の顔を変えたのは何か』馬場悠男 河出書房などです。

 それらの本の中に、ブルーバックスの

『人間にとって顔とは何か』(心理学から見た容貌の影響)仁平義明監訳 講談社 ブルーバックス があります。この本は小原秀雄氏から書評を書かないかとすすめられて、かなり詳しく読んだ本です。書評には載りませんでしたが、「こういちの人間学ブログ」にはかなり詳しく載せることができました。『こういちの人間学ブログ』2011年6月の「顔の人間学」の記事で5つに分割して書いています。

顔に関する本2段

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顔の百科事典』日本顔学会編 丸善出版社 649ページ 25000円+税 平成27年9月15日 

   編集委員長 原島 博

 『大顔展』 日本顔学会編 別の場所で保管

 『顔学』日本顔学会誌 創立より退会時まで Vol14 2014年

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『自然魔術 人体編』G,デッラ・ポルタ 青土社 

『顏は口ほどにウソをつく』ポール・エクマン 河出書房新社  

『容貌と性格』 フランシス・ボオ クセジュ文庫

『人相』顔の人間学 ジョン・リゲット 平凡社 この本は大変興味深い本で2冊持っています。

  ” the human face" 1977年初版 表紙の女性の顔がピンク色 1980年の2刷は紫

人間の顔』人相学序説 山崎清 白水社

『ヨーロッパ人相学』顔が語る西洋文化史 浜本隆志、柏木 治、森 貴史 白水社

  この本については「こういちの人間学ブログ」の記事に書いてあります

『顔相と日本人』 坂元宇一郎 サイマル出版会 

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上の本

   『人は顔を見れば99%わかる』 佐藤ブゾン貴子 河出新書

 「いい顔してる人」 荒木経惟 php研究所

  他の場所に『日本人ノ顔』大阪3-1 「日本人の顔プロジェクト」2002で、大写しにした顔写真があります。末尾にどういう人かに

  ついての説明があります

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 「顔による診断と治療」 樫尾太郎 金城書房

 「察顏 色測疾病」吉林科学技術 知音中国書店

 「めんたんぴん」 川口哲夫 Jicc出版社

 「メンズカオロジー」 河口 徹 Jicc出版社

 「日本人の鼻はなぜ低い」佐藤方彦 日本経済新聞社

 「顔と表情の人間学」香原志勢  平凡社ライブラリー

 「顔の秘密」ライラン・ヤング 新潮文庫

 「顔の本」香原志勢 中公新書

 「自分の顔が好きですか」山口真美 岩波ジュニア新書

 「鼻の本」高橋良  岩波新書

 

 

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『人相活断大事典』全2刷 大熊光山 香草社 別冊図相付

本朝人相考』 全3冊 男部2冊 女部1刷 大正2年6月 再刷 愛知書幇

『水野南北』  観相術の秘伝 全2冊 地産出版

相法極意 修身録』続食は運命を左右する たまいらぽ

現代訳 南北相法』 水野南北 天保書院 緑書房

『南北相法』 全5冊  天保書院 大正時代に再刊

 

◎メインの書庫においてある顔の本

車いす生活なので上手く写せないものがあります。

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下の段はうまく写せません。資料がばらけてしまいました。

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他に顔学会誌や分散したものがありますが、それは抜いておきます。

以前、本が1万2千冊あった時にはもっとたくさんの顔の資料がありましたがだいぶ処分してしまいました。

顏の人間学・人相学の本の一覧について よく見る本だけ限定です。

顏に関する本は一時、創立以来の顔学会に所属し、本格的に資料を集めていました。しかし、高齢になったために、人間学研究所と、実用的人間学研究会だけに、活動を絞ってほかの学会と含めてやめてしまいました。ここでは現在私が持っている本だけを紹介します。

写真のここの本は普段いる部屋にある書棚の本です。メインの書棚は妻の寝室にあります。その部屋に壁1面の、2段になった本棚がありますこここの写真にある本だけを主に紹介します。。

 

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1,日本の人相の本

南北相法  水野南北 全5冊 天保書院 江戸時代の本

             大正時代に再刷

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現代訳 南北相法 天保書院蔵 緑書房 昭和55年 

    平成4年4刷(1992年)

難波の相聖 水野南北とその思想 牧野正恭 田中一郎 

            大阪春秋社 昭和63年(1988年)

相法極意修身録 続・食は運命を左右する 水野南北 

    たまいらぼ 1991年

水野南北著 観相術の秘伝 前・後編 水野南北著、平秀道訳 

    昭和52年(1977年)

だまって座れば 観相師水野南北一代 神坂次郎 新潮文庫

    小説

気色大全 水野南北  図は下に

 

本朝人相考 愛知書店 文光堂  全3冊 (江戸時代の本)

    洛陽 郭西翁口述 仙掌斎選

    大正3年6月 再刷 男編2冊 女編1冊

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人相活断大事典 大熊光山著、佐藤文  昭和53年(1978年) 

     香草社 本文 図版

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顏の読み方 漢方医秘伝の観相術 丁宗鐡 

      平凡社新書 2019年

人は顔を見れば99%わかる フランス発・相貌心理学 

             佐藤ブゾン貴子 河出新書 2020年

一瞬の人相学 門脇尚平 はまの出版 1990年

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人間学 上下合本   米田 稔

   人間学といっても、人相学の本 ガリ版刷り

観相学大意  石 龍子 成文堂新光  昭和10年 図版32 510p 

   石 龍子 は、人相学の大家といわれる。19800円

東西骨相学と人相学の研究

   前島 熊吉  神宮館 昭和29年

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人相学大全 人相学の百科事典 石本有孚 新人物往来社 1998年3月

人相術実占集 秘伝図解 尾栄大寛

観相 顏にひそむ運命 桜井大路 ぱる出版 1997年

人相精説 第1 眉

顔を見ればわかる 石堂

女の観相学 蛍 素雲 大陸書房 980円

女の診断 大和田

観相学上より見たる婦人の運命 水魚道人 岡本偉業館

    大正13年9月  1円

心と食物と人相と 谷口雅春 日本教文社

    昭和51年 1000円

人相の秘密 顏で人の気持ちを見ぬくコツ

性格は顔でわかる

赤ちゃんは顔を読む

科学的観相術

  

2,日本の顔研究 学術的・他

顔の百科事典 日本顔学会編 2015年(平成27年)9月15日 

      25,000円

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大顔展 1999年 顔学会主催 資料集

フォーラム顔学2000 日本顔学会大会

顔学 顔学会 各年次資料集

 

人類学から

顏と表情の人間学 香原姿勢 平凡社自顔学会然叢書 1995年

      香原氏は日本顔学会 初代会長

      立教大学教授 人類学

顔の本 香原姿勢 講談社 昭和60年 1985年

顔の本 香原姿勢 中公新書 1989年

 

顔の人類学 山崎清 天祐書房 昭和18年 1943年

人間の顔 山崎清 読売文庫 昭和30年 1955年

人間の顔 山崎清 人相学序説 白水社 1980年

顏と表情 山崎清 読売新聞社 昭和38年 1963年

    (山崎清氏はパリ歯科大・パリ人類学学校卒)

自分の顔が好きですか  山口真美 岩波ジュニア新書

日本人の顔 小顔・美人顏は進化なのか 埴原和郎 

    講談社 1999年  1600円

よい顔を創る 別冊歴史読本 日本初の顔マガジン

    新人物往来社 1995年 1600円

    文中に「顔学会設立へのメッセージ」あり

    馬場悠男 大坊郁夫氏らメッセージあり

顔の進化 馬場悠男 講談社ブルーバック 2021年

人の顔を変えたのは何か 原島 博 馬場悠男 河出夢新書 

     1996年

顔学への招待  原島 博  岩波科学ライブラリー62

     1998年 1000円

日本人の鼻はなぜ低い 生理人類学の眼 佐藤方彦 

     日本経済新聞社 1990年

 

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医学的、心理学的見地から

鼻の話 高橋 良   岩波新書 慈恵医科大学教授 1979年

鼻はなぜあるのか  高橋 良

あごのかたち  船木純三 外科的矯正歯科的治療ガイド

     風人舎 1998年

顔による診断と治療 樫尾太郎 金城書房 1973年 900円

顔の認知と情報の処理

顏と心  顏の心理学

表情分析入門

赤ちゃんは顔を読む

顔の人間関係学

顏で病気がわかる 本間 忠 池田書店 1991年 1000円

手相による病気診断法 樫尾太郎(内科医)

 

日本人の顔のルーツ

顏相と日本人 あなたの先祖は何族か(5つのパターン) 

     坂本宇一郎 サイマル出版会 1976年

  モンゴル型、北方ツングース型、中国江南型、海洋民族型

  北方原住民型

日本人の顔  栗原達男 平凡社カラー新書 1975年

   各地方の日本人の顔写真多数

   下 めんたんぴん の分け方

  モンゴリアン、ミカドニアン、ドラグーン、ヤマタイ 

   トロピカル オリジン ミックス

めんたんぴん 面白顔の人間学 川口哲夫 jicc 7群に分ける 

    昭和60年(1985年)

メンズ カオロジー 河村哲 jicc  昭和61年(1986年)

 

人にとって顔とは 成田令博 財団法人口腔保健協会 1995年

いい顔してる人 荒木経惟 PHP研究所 2010

日本人の顔 大阪編 荒木経惟 日本の各地方の人の顔

    他に各地方の膨大な日本人の顔の写真集

 

3,欧米その他の顔研究

人相 顏の人間学 J・リゲット 平凡社 1977年12月  1500円

 同上                 1980年5月  1800円

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容貌と性格 フランシス・ボオ 山崎清訳 白水社 

     クセジュ文庫 1955年

     同上 1982年 18刷版

顏は口ほどにウソをつく ポール・エクマン 河出書房新社 

      2006年6月

ヨーロッパ人相学 顏が語る西洋文化史 

     浜本隆術志 柏木 治 森 貴史 白水社 2008年

自然魔術 人体編 G・デッラ・ポ ルタ 澤井繁雄訳

     1996年(ルネサンス時期の人相術)

顔の秘密 ライラン・ヤング 新潮文庫 1985年

 

中国の相人術

中国古代相人術 宗教文化出版社

面相識人好運来 劉ハン 春光出版

医学看相入門 吉林科学技術出版社

察顏 色測疾病 吉林科学技術出版社 知音中国書店

 

 

B、人間学研究会での、佐竹の話 資料集 部分

1993年6月24日 第5回 人相の観察―実技

1986年10月18日  顏の人間学とその応用

1995年2月1日 顏と占いの人間学 女子栄誉大学

1996年1月18日 第31回実用的人間学例会 

       「顔の人間学 その2

       カントの人間学と人間学の名称」「

        カントの人相学」

2011年9月15日 第36回実用的人間学例会 

       いい顔とはどのようなものか

2011年11月18日 第37回実用的人間学例会 

       日本人のルーツと顔のいろいろ

 

C、英国の占いの本を訳しました。

 "The Complete Book of Fortune"  Bracken Books London 1990

    p295~334  "The Art Of Physionogomy"  (人相術)の翻訳

  をしました。

  その次は手相術(Reading the hand- 手相術)

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◎顔の本はまだまだ、たくさんあります。また、追加します。

2021年6月26日 (土)

「ヨーロッパ人相学-顔が語る西洋文化史」よくまとめられ、大変面白い本です。ブログ筆者は、顔の人間学ー人相学の本は比較的残しています。

2008年7月10日に、白水社から発行された本ですが、本に気付きませんでした。だいぶ遅くなってからの2021年の7月に気付きまして、早速本を購入しました。編著者は浜本隆志(関西大学教授・比較文化論)、柏木 治(関西大学教授、フランス文学・文化論)、森 貴史(関西大学准教授、ドイツ文化論)のいずれも関西大学の文学部所属の方です。そのほかに溝井裕一(日本学術振興会特別研究員)、横道 誠(京都府立大学専任講師)が執筆者です。定価 3400円+税 319p この本の巻末には13ページに及ぶ参考文献が詳しく載せられています。

◎の部分はブログ筆者の追記分です

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帯封のついた状態

 人を見た目で判断するために!

 ヨーロッパで古代から研究されてきた人相学を歴史的に跡づけ、それに関わる表象(聖像・彫刻・絵画・映像…)を詳解する

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目   次

序章 ヨーロッパ人相学とは

 人相学の歴史的な系譜  

     頭蓋測定学や骨相学は多くの誤解や似非科学を含んでいたので、ヨーロッパの伝統的な観相学は変質化してしまい、逆に差別の根源となる可能性を持っていた。ヨーロッパの白人が最も優れ、「黒人」や「未開人」が劣っているという人種的偏見」の根拠が導き出されたのである。

   人相学が提起するもの  顔の「規範」と「逸脱」

図1 頭蓋骨の騙し絵(19世紀後半)

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図3 ラーヴァーターの「グルジア人とパシキール人」1792

◎上のパシキール人はロシア最北部に住むアジア系の人々

 下のグルジア人(現ジョージア)はヨーロッパの地中海人種とみなされる

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図2 カンパーの『顔面角測定」1791 サルや類人猿、各人種の顔面が比較されている

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第一章 アリストテレスとルネサンス時代の観相学

 1、アリストテレスの観相学

  『動物誌』アリストテレス動物と人間を比較  

   偽アリストテレスの『人相学』

 2、ルネサンスの観相学

  観相学の復活 コクレスの『観相学要略』  

     大宇宙と小宇宙の照応-カルダーノと観額術

図10 七本の基本線と惑星〈『観額術』仏語版より)

  カルダーノ額のしわと占星術を結び付けた。中央のしわを太陽とし他の線を各惑星にあてはめる

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 3,デッラ・ポルタの観相学

図12 デッラ・ポルタ(「人間の観相学」)

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◎デッラ・ポルタ の「自然魔術-人体編」

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上記の本、自然魔術から 鼻の比較

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  伝統の総合  自然学的観相学  表情の読解へ

第二章  観相学の興隆と変質化

  1、宮廷社会と観相学

        太陽王の観相学者  

           1660年ころ ド・ラ・シャンブル 「人間を知る術」

  情念の読解へ  観相学と美術の結びつき]

 王立絵画彫刻アカデミーの総裁、ル・ブラン

人間の身体は体の縮図である。デカルトの機械論に大きく影響されつつも動物形態論的な部分も残している

図17 ル・ブランによる動物と人間の顔の相関デッサン

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  2、ラーヴァーターの観相学 -さまざまな知的伝統との関係

図18 ヨーハン・カスパル・ラーヴァーター(1741-1801)

 ラーヴァーターはかれのPhysiognomikを観相学と名づけた。

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◎ラーヴァーターは観相学で多大な名声を博した。1772年の『人〈観)相学断章』は非常に評判となる。リゲットの「人相 顔の人間学」1977年(原題 the fuman face)には図版入りで詳しく載せられている。下の図はその1枚。

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◎「人相 顔の人間学」第10章が「古典的人相学入門」です。p204から239まで

 ガルの骨相学については「人相」には出てくるがヨーロッパ人相学では出てこないようだ。

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   分水嶺としての観相学  観相学とキリスト教神学  観相学と占星術  観相学と数理主義的思考法 

 観相学と処世術または社交術

図23イマニエル カント

  カントの人相学ではデッラ・ポルタやラーヴァーターの人相術は科学ではない、とする。カントの「観相術」きわめてシンプルであり、実用主義的な性格を持っている。

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◎『カント全集 15』 岩波書店版

人相術についてはp270~282「人相術について」、人相術への自然のいざないについて 

人相術の分類 

 A  目鼻の分類について

 B  面貌に見られる性格的なものについて

 C  顔癖から読み取れる性格的なものについて

    他愛のない余談の数々

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「こういちの人間学ブログ」2011,11

「カントの人間学―カントの人相術も少し~」

http://koiti-ninngen.cocolog-nifty.com/koitiblog/2011/11/--2011-8232.html

 

  3、差別の人相学への変質ーユダヤ人差別のイメージとしての記号

図24,25,26 ユダヤ人のイメージ

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 ユダヤ教信仰していれば、その人はユダヤ人なのだ。

   ユダヤ人差別の歴史と理由  ユダヤ人の外見的特徴  揶揄されるイメージとしての動物戯画  類人猿とユダヤ人  身体的特徴と捏造されたイメージ

第三章  異形の顔

 1、メドゥーサの呪い

  醜いメドゥーサと美しいメドゥーサ  メドゥ―サの髪とヘビ

 2,グリーンマン探訪 

    グリーンマンとは、顔の一部が植物と化した人間像のことである。

         グリーンマンは様々な顔を持ち、魔よけであり、デーモンであり、地獄の入り口であり、生命の根源であった。

   森林破壊が進む今日 、グリーンマンは人と植物の共生の象徴というあたらしい意味が与えられヨーロッパを抜け出て世界的に有名な存在となりつつある。

図52 グリーンマンたち

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  グリーンマンとは  グリーンマン研究の開拓者たち  グリーンマンの起源を探る  キリスト教化とグリーンマンの登場  門に宿るグリーンマン   地獄の顔と天の顔-グリーンマンの図像学  キルベック教区教会のグリーンマン  バンベルク大聖堂のグリーンマン  グリーンマンの過去と現在   

  3,異形の系譜

   ガーゴイルの謎(ガーゴイルとは鬼瓦の1種 石工は教会や大聖堂の屋根周りの雨水用排水溝にガーゴイルを取り付け、そこに怪物、人間動物などの像を彫り込んだ)

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図62 フライブルク大聖堂なガーゴイルたち  

   悪魔の系譜

     一神教が悪魔の創造と最も深く関わり、キリスト教では神の具体的姿をキリスト像で提示し、逆にあらゆる不幸の原因を悪魔という醜悪な姿を通じて説明した。

第四章 顔の虚像と実像

 1、アルチンボルド・顔のコスモロジー

図 69 70

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   アルチンボルドとルドルフ2世  顔とマクロコスモス  だまし絵とアレゴリーの世界

 2、鏡像と実像のラビリンスー分身と闘う方法

   鏡の感覚  鏡の世界  鏡と分身  象徴としての鏡  鏡像をめぐるタブーの伝承  分身と決闘する

 3,仮面のドラマトゥルギー

   怪物クランプス   仮面の習俗  カーニヴァルの仮面

第五章 顔のパーツたち

  1,髭のパフォーマンス

図93 各種の髭   図94 ネプチューン像

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    髭の文化史  髭とキリスト教  ヨーロッパ髭王列伝(赤髭王  青髭 ナポレオン3世とと髭 ヴィルヘルム一世の皇帝髭  ヒトラーの髭)

  2,赤毛の両義性

    嫌悪される赤毛 (赤毛は娼婦の属性だといわれた)  

    赤毛とブロンド  娼婦たちの髪  

  赤毛の複権

      20世紀のスターやモデルたちは、自分の個性を演出させるためにわざと赤毛に染める。

  3,目が放つ魔の視線と神のしるし―邪視とまじない

図116 方相氏の仮面(京都市吉田神社)安倍晴明の同僚 目が4つある

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    「目は口ほどにものを言い」―邪視とは  バシリスクの恐怖の眼力  目の呪いで石になる  一つ目と4つ目の異能者たち  シンボルとしての目   邪視から逃れるために―魔の目に魅せられて

 

終章  現代の人相学

   氾濫する顔 すたれる観相学   

  p285   歴史上これほど顔が氾濫した時代はない。-星占いや現代風のオカルト趣味は人気があるのに、どういうわけか観相学や人相学はは  やらなくなった。観相学には多かれ少なかれ決定論的な意味の「読み取り」という行為があった。-ナチスの人種差別論 ヨーロッパの肖像画には笑う顔が圧倒的に少ないという事実である。宗教画において笑うことが許されているのは天使だけである。~

 20世紀に入って一変する。美女たちが歯を見せて笑い始めたことだろう。このことは観相学の不人気と深く関係している。~観相学は静止した「相」を読み取る知であり、もはや時代遅れというほかないであろう。相よりも表に現れた情の意味を救い上げるのは観相学ではなくもはや心理学である。

 

   「顔」と「顔面」   ナルシス的なまなざし

 

◎図版は129に及びます。

 

あとがき

 現代はステレオタイプ化した顔の類型化が成立しがたい時代。日本では通勤電車の中で化粧する光景に頻繁に出くわす。

しかしこのような光景はヨーロッパでは1度も見たことがない。美容整形もキリスト教では神への冒涜であるが~

われわれは日常生活では顔を通じてその人物評価をせざるを得ない。このように、顔から相手の心を推し量るという太古からの人間の習性は、人間が存続する限り継承されていく。言葉よりも顔の表情のほうが内面をものがたるからである。その意味において、現代にふさわしい人相学は存立しうる。すなわちそれは、類型化やステレオタイ化されたものではなく個人の立場からの人相学である。 これが多様化され、個人主義化された現代の人相学の姿といえよう。

 

主要参考文献一覧

和書110数冊

洋書 96冊

に及ぶ大量の文献が載せられています。

図版出典一覧

 

◎ 興味のある方はぜひご購入ください。

 

本の感想

◎この本は西洋人相学について大変よくまとめられた本です。資料も多くとても参考になります。

◎人相学は洋の東西を問わず取り上げられてきました。近年、占いとしての人相学は衰えていますが、人間の顔は人々の関心を呼ぶものであって、いろいろな学問において取り上げられています。日本においては1995年3月に「日本顔学会」が作られ、ブログ筆者も直ちに入会しました。以後2019年に退会するまで、24年間も在籍していました。

 顔はいろいろな人々,学問分野の人々の関心をよんでいます。特に人類学、心理学、医学の人々はいろいろな著作を表しています。日本においては人間学の名のもとに取り扱おうとしている人々がいます。実用的人間学を提唱しているブログ筆者もその一人です。

 

◎参考 ブログ筆者の持つ、顔の人間学、人相学に関する本

ブログ筆者の書籍は人間学研究所の名前の下で、以前大量に保管していました。はじめの第2サタケビルの2階の人間学研究所に本があったときには12000冊の本がありました。その後人間学研究所が佐竹ビルに移りその時に2000冊ほどを処分しました。その後、ブログ筆者は病気で歩行困難となりエレベーターの無い佐竹ビルにもどれなくなりました。新しい自宅に2500冊ほどの本は残しましたが残りの本は処分しました。のこした本のなかでも顔に関する本は比較的残しました。

人相学―顔の人間学に関しては、今までいろいろな方にお話をしてきました。小平公民館でのカルチャーセンターでの話、読売カルチャーセンターでの話、女子栄養大学での特別講義などです。ずっと続けてきた、人間学研究会や人間学研究所でも何度もお話をしてきました。

 

参考  自分の部屋の書棚にある顔に関する本

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詳しく写してみます 下図

右端の「顔の百科事典」は、日本顔学会の創立20周年を記念して発行されたものです。編集 原島 博 出版社 丸善

隣りの「面相識人 好運来」は台湾の人相術の本、他に台湾や中国で購入した本があります

[顔相と日本人]、坂本宇一郎 丸紅支店長 サイマル出版社

[占い人間分析学」青柳秀道 鍼灸院長 ABC出版

「顔の読み方」漢方医秘伝の観相術 丁 宗鐡 平凡社新書

ー「顔相と日本人」坂本宇一郎氏は日本人の顔に5つのルーツがあると書いています。河口哲氏の「メンズカオロジー」や、川口哲夫氏の「メンタンピン」も同じ系統の本です。

「顔と表情の人間学」香原志勢 1995年1月20日 平凡社 自然草書25

「顔と表情の人間学」香原志勢 2000年1月15日 平凡社ライブラリー

「顔の本」中公文庫 1989年6月10日 の日本顔学会の創立者香原志勢氏は人類学中心

  香原氏は日本顔学会初代会長

「日本人の鼻はなぜ低い?」佐藤方彦 生理人類学の眼

 山崎清氏は歯科学、人類学等を元とし幅広く書いています。

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2,下記

「顔による診断と治療」 医学博士 樫尾太郎。 

「鼻の話」 高橋 良 医師 岩波新書

「人は顔を見れば99%わかる」佐藤ブゾン貴子 フランス生まれの顔の心理学 河出新書

「顔の進化」 馬場悠男 人類学者 講談社ブルーバックス

「人の顔を変えたのは何か」 馬場悠男.原島 博(東京大学工学部)

「人間にとって顔とは何か」心理学から見た容貌の影響 レイ・ブル 二コラ、ラムズイ―  ブルーバックス

     (以前、私のブログに書評を書きました)

「ヒトにとって顔とは」成田令博(歯学部)

「自分の顔が好きですか」顔の心理学 山口真美

「日本人の鼻はなぜ低い?」生理人類学の眼 佐藤方彦

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3,

「人相 顔の人間学」”the human  Face" ジョン、リゲット  平凡社 なかなか優れた本です

「ヨーロッパ人相学」 本書 白水社

「自然魔術 人体編」デッラ・ポルタ 青土社  

「顔の秘密」ライラン:ヤング 新潮文庫 (中国の算命術を西洋人に )

「容貌と性格」フランシス・ボオ(コルマンの「心理形態学」のいわば解説書 1955年著)クセジュ文庫 

「人間の顔」山崎清 人相学序説 白水社

( 横積  日本顔学会誌 顔学  大顔展(日本顔学会)

日本顔学会誌 2014年VOL14 創刊から一定の学会誌が残っています。

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大顔展 主催 日本顔学会 1999年 国立科学博物館 人間学研究所のメンバーで見に行きました。

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4、左から 下

「南北相法」 水野南北  天保書院 全5冊 大正時代に複刊したもの

「現代訳 南北相法」天保書房蔵 緑書房

「水野南北とその思想」大阪春秋社

「顔の人類学」山崎 清 昭和18年10月刊

「人相 顔の人間学」ジョン・リゲット 平凡社  1977年12月(原著1974年)

「ヨーロッパ人相学」

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◎大きな書棚のある別の部屋に置いてある本

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日本古来の人相術の本

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このほかに数段ありますが手が届かないところに置いてあります

―ブログ筆者は現在車いす生活です。

2021年4月 6日 (火)

「顔の進化」馬場悠男(ひさお)氏、顔についてよくまとまった興味深い本です。顔学会についても。

2021年4月3日の毎日新聞朝刊「今週の本棚」の筆頭に馬場悠男氏の「顔の進化」あなたの顔はどこから来たのか のことが書かれていました。書評を書いたのは作家の池沢夏樹氏です。講談社ブルーバックス 1100円 2021年1月20日発行

池沢夏樹氏は1945年生まれ、小説、詩、評論など、芥川賞など各種の賞を受賞しています。

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見出しに「疲れるとげっそりするのはなぜ」と書かれています。

感覚器官を集めた部分

顔とは何か?

植物は動かないから体軸は地面と垂直になる。せいぜい高く伸びて枝と葉を広げて陽光を集め、地下に張った根から水分などを得る。

動物は動くから体軸は地面と平行になる。どちらに動くか決めたほうがいい。そこで前と後ろができる。摂食のためには口が要り、体内を消化管が貫いてその先に肛門ができる。たいていの動物の体はこういう配置になっている。

さて、餌を得るには五感を活用しなければならない。視覚と、聴覚、嗅覚、口の中には味覚。これらの感覚器官を集めた部分、これを我々は「顔」と呼んでいる。

これはただ美醜のことではなく、遠大な動物史・人類史の本である。だからと言って学術的過ぎて難解という印象は全くない。よくもこれだけ小さな愉快な話題を集めたものだと笑いながら読める。

昔から各論は若手にも書けるが総論は碩学に任せたほうがいいというが、これなどその典型。進化の話だから顔のパーツも単純なものからそれぞれの目的に応じて特化してきた。

は初めはただの穴、せいぜいヤツメウナギのような吸盤型。やがて上下に分かれて顎を形成し、そこに歯が生える。両生類や爬虫類には顎があり、歯もある。しかしその歯は「尖っていて、獲物を捕らえるか食いちぎるが、哺乳類のように嚙み潰すことはできない。それは鼻腔と口腔を隔てる口蓋がないので、ゆっくり噛みながら息をすると、食物が気管に入って窒息するからでもある」なんておかしい。誤嚥の恐怖。一事が万事、こういう調子なのだ。つまりは生物の身体の工学的な解析である。

ウマの顔はなぜ長いか?これにはほとほと感心。馬は草をはむ。長距離を走るため脚は長い。しかし口は地面に届かねばならぬ、頸を伸ばすと重量がかさむ。咀嚼筋のある顎の奥はそれだけ重いから頸に近いほうが疲れない。そこで口だけが細く長く伸びた。好きな草の選択も容易。目は頭部の左右に分かれて視野を広くし外敵を発見しやすくなった。

は大事な器官だから頑丈な骨と柔らかい素材で守られている。「眼窩には眼窩脂肪があり、眼球にショックが加わったときにクッションとして働いている。だが急速な栄養不足に陥るとこの脂肪が真っ先に消費されるので、目が窪んでげっそりとする」なるほど。

 ◎動物では、わざわざ白目を目立たなくしている。それは、視線(眼差し)の方向を隠すためだ。ヒトでは、白目の露出により視線を明らかにすることによって、相手に注目していることを示し、個体同士の社会的関係を維持していると解釈されている。

は(と興味深々)「皮下脂肪がないので、毛細血管が赤く透けて見える。一般には赤唇縁(解剖学で言う唇)があるのは赤ん坊が乳首にうまく吸い付くためといわれている」が、「微笑んだり甘い言葉を発したりして微妙に動く唇が強烈なセックスアピールになることは誰でも知っている」。

その先に人種による顔の違いという大事な項目があり 最後は日本人の顔が論じられる。縄文人と弥生人の顔立ちから推測される系統の違い。遺骨が残っている徳川将軍家の人々の顔の復元、などは人類学の専門家の言なので詳しくて興味深い。

最後は日本人の顔の劣化。江戸時代あたりから金持ちは柔らかいものしか食べないので顎が細く,口腔が狭くなった。今の子供たちはその極端な例だから、「給食を改善して顔を変えよう」と著者は訴える。

 

◎早速、書店で購入しました。この本の表紙の絵は、顔学会の百科事典の顔と同じ作者のようです。

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本の内容

はじめに

序章 顔とは何か

第1章 動物の顔の進化

 咀嚼器の進化

 感覚器の進化

 「柔らかい顔」の由来

 顔の各部の大きさと変化

 動物の顔はなぜ違うのか

 

第2章 顔の人類学

 ヒトの顔は変な顔か

 皮膚と毛の不思議

 眼は口ほどにものをいうか

 「縁の下で」働く鼻

 口は食うより訴えたい

 顔の脇役たち

 

第3章 ヒトの顔はなぜ違うのか

 人種による違い

 性別による違い

 角度や表情による違い

 

第4章 ヒトの顔はどう進化したか

 「人間らしさ」の獲得

 人類の顔の進化

 どのように顔を復元するか

 

第5章 日本人の顔

 最古の日本人の顔は「アフリカ由来」

 縄文人の顔は南方由来か

 弥生人の顔は北方由来か

 徳川将軍家の顔

 子どもたちの顔を鍛える

 

終わりに

参考文献

 

裏表紙に書かれていること

人類学者の第一人者が読み解く「顔から見た進化」

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帯封の表紙側には「ヒトの白目はなぜ目立つのか?顔には深いわけがある―前出

 

帯封の裏にはあなたの知らない顔の不思議が満載!とあります。

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参考書 1

2015年(平成27年)9月15日発行「顔の百科事典」編集委員長 原島 博 25000円+税

1995年3月に顔学会は成立し、ブログ筆者は同年に入会しました。

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顔の本」1989年6月10日 香原志勢 中公文庫 380円

 香原氏は人類学者 顔学会初代会長

 1985年春 講談社から発売されたもので、文庫本化されたものです。顔というごく一般的な課題を扱いながら、同種類の著作は今まで見られなかったと、ひそかに自負している・・ 

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「人の顔を変えたのは何か」河出夢新書 1996年11月20日 680円

  原島 博(東京大学工学部教授)顔の百科事典編集委員長

  馬場 悠男(国立科学博物館、人類研究部部長)顔の百科事典副編集委員長

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「顔学」日本顔学会誌 この本はVOL14 2014年

顔学会は1995年3月に作られました。ブログ筆者も同じ年に入会しました。

国立科学博物館で開かれた展示会に人間学研究所の人たちで集団で見に行きました。

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2019年に顔学会を退会しました。顔学会は面白い学会で会費も5000円と安くいい学会です。24年間参加していました。

資生堂などの化粧品会社の人々も参加。学会誌に広告などもたくさん載り財政的に豊かでした。

様々な理由で創立以来参加したジャパンスケティプクスと設立にかかわった総合人間学会をやめましたが、この際でと顔学会もやめて、すべての学会をやめて、人間学研究所の活動一本に絞りました。

ブログ筆者も「人相術の科学的検証」と称して、顔に関するいろいろな資料をまとめています。科学的な知識に人相術の知識も加えています。耳と額に関して、皆さんの関心が高いようです。

参考書 2

顔と表情の人間学  香原志勢 平凡社ライブラリー 1000円+税 2000年1月15日

人間の顔      山崎 清 読売文庫  130円 昭和30年6月20日

日本人の鼻はなぜ低い? 佐藤方彦 日本経済新聞社 1200円 1990年11月19日

人相 顔の人間学(the human face)   ジョン リゲット 平凡社 1800円 1977年12月1日

人間にとって顔とは 成田令博 口腔保健協会 1648円 平成7年2月28日

自分の顔が好きですか 「顔」の心理学 山口真美 岩波ジュニア新書  860円+税 2016年5月20日

2019年3月 3日 (日)

顔の人間学―科学的人相術のランキング、日本人は福耳かどうかについての関心が高い.西洋人相術の本の紹介。

「こういちの人間学ブログ」について、いろいろな分野についてまとめた、カテゴリーという欄があります。その一番最後が、「顔の人間学」という分野です。人間を知るということにあたっては”顔”は極めて重要です。人は相手を判断するときに、顔というものを重要な判断材料にします。「人は見た目が9割」という本があるくらいです。顔についての科学的検討も進み、顔学会というものもあります。筆者は創立の年より学会に入ってきましたが昨年末(2018年)に総合人間学会とともにやめました。

 

日本においても欧米においても人相もしくは手相で相手をもしくは自分を判断する占いとしての、人相術や手相術というものが盛んです。特にこれらの占いは女性に人気があります。ちょっとした悩み事を、手相や人相を介して占い師に相談し、悩みの解消を図ることはお手軽で、良心的な占い師にかかれば気楽なカウンセラーとして一定の効果があるものです。

 

筆者の場合は、人間学の1分野として、人相術や手相術に興味を持ち、古来からの人相術・手相術の本を購入し読むとともに、カルチャーセンターでも学び、また話もしてきました。英文の人相術に関する本(下記)も購入し、つたない英語力で翻訳もしてみました。

 

一方人類学などで、人骨とその復元などの資料からの人間の顔の考察もしてきました。

 

「こういちの人間学ブログ」では,今までに書いた約1000ほどもある記事の中で、、2019年の1月、2月のアクセス数で、2番目に多いのが、「人相術の科学的検証(2)耳 福耳は金持ちになれるのか」でした。この、「人相術の科学的検証シリーズ」の中でどのような順でアクセスが多いのか調べると、日本人が、顔のどの部位に関心を持っているかがわかると思い、1,2月の順位を調べることにしました。

 

元から、ずっと耳に関するブログが多かったので、途中で、記事を追記して、更新しました。写真も多く入れるようにしました。すると、さらにアクセスが増えました。このシリーズは2013年ごろに集中的に記事を書き,それから6年ほど書いてますから、アクセス累計数は相当な数になっていると思います。

 

最近にテーマに追加した文章は「安倍氏は直耳、枝野氏は福耳」というものです。

 

写真も1、耳の大写しの写真―筆者の耳、2、安倍氏の顔写真、3、枝野氏の顔写真を追加しました。安倍氏の出身は山口県、典型的な渡来系弥生人の耳、枝野氏は栃木県出身、縄文系弥生人の典型的な顔と耳をしています。それぞれ、耳のおおきな違いがあり興味深いところです

 

耳たぶが大きいのがいわゆる福耳ですが、どうして福耳かというと、神様の像も、仏様の像も大きな耳と耳たぶを持っているからでしょう。七福神像は恵比寿、大黒様はじめ大体どれも極端なぐらい大きな耳と耳たぶを持っています。

 

仏様の如来像なども大きな耳と耳たぶを持っています。いろいろな衆生の声を聴くために大きいのだと言われます。

 

七福神は恵比寿様以外、外国由来です、大黒様はインド由来などどちらかというと南方由来です。自然に福耳系が多くなるのでしょう。

 

仏陀はもちろん、インドというかネパールで南方系で福耳系なわけです。

 

直耳系の北方系の神様や仏様があまりいないことが影響しているのではないかと思います。

 

商売繁盛などで、店によく置かれる福助も極端なぐらいの福耳です。

 

実際に福耳で幸福になり金持ちになれるかというと、保証の限りではありません。そうなるという自己暗示が少し効くぐらいでしょうか。今その人の、今の世の中における富貴は努力にもよりますが、現在では、生まれつき富裕層に生まれれば、そのまま富裕層になり続けることが多いのです。小原しょうすけさんぐらいのことをしても大富裕層は身上をつぶせません。黙っていてもお金は入ってきます。優れた教育も受けて低所得層との壁は恐ろしく大きいのです。そして急に成り上がった人は無駄遣いの極みで、すぐ没落する可能性が大でしょうが。宝くじで大金が入った人は大体不幸になるようですし・・・。

 

どうも、耳たぶと幸福やお金持ちは関係なさそうです。

 

(1)人相術の科学的検証シリーズ」は以下の順に書いていきました。

 

1、鼻 鼻が高い人は自我意識が強いか?

 

2、耳 福耳は金持ちになれるか?

 

  耳の2 西洋と対比、南北相法も

 

3、目 西洋との対比、目の色の違い。

 

4、口 薄い唇は恋愛に消極的?

 

5、額 広い額は頭がよいか?

 

6、眉 眼と眉の間 西洋との対比

 

7、顎 顎の大きい人は晩年運がよいか?

 

  顎の2 信長、秀吉、家康の比較

 

顔のどの部位にアクセスが多いのか

 

2019年1月のアクセス数の順位の結果は、最もアクセスの多かった、耳のところに追記しました。1月と2月の結果を下記に書いてみます。

 

2019年     1  月         2  月

 

  全体順位  部位  アクセス数

 

      2位   耳(1) 530    2位   耳(1)532

 

      5位   額   122    15位   額    89

 

      35位  鼻    41    44位   鼻    32

 

      65位  眉    27    52位   眉    26

 

      81位  顎(1)  20   136位   顎(1)  7

 

              91位     耳(2) 14    60位   耳(2) 22

 

      161位  顎(2)  7         121位  顎(2)  18

 

      179位  口     6   215位   口    4

 

      262位  目     3   235位   目    3

 

参考  1月

 

        顔の人間学  アクセス 74位   55

 

        西洋、金髪と青い目 アクセス    29

 

        美人について―いくつか

 

        人間にとって顔とは何か―いくつか

 

        手相について

 

        日本人の顔

 

        そのほかを含め30項目ほどを顔の人間学として書き、いろいろあります

 

◎ご覧のようにいかに耳―福耳が金持ちになれるかどうか、について、日本人が関心を寄せているかがわかります。2月は3日少ないので実際は1日あたりはさらに多くなります。

 

それに対して、日本人の目に関しての関心の無さはどういうことでしょうか。欧米で調べたら、逆にかなり上位になるのではないでしょうか。髪の毛は部位として調べませんでしたが日本人ではせいぜい直毛とやや巻き毛くらいで比較対象にあまりなりません。

 

 

欧米では圧倒的に人種的な違いである、目の色や髪の毛の色形が問題になります。

 

「西洋人相術、天使の金髪、魔女の黒髪」が1月のアクセスで見ると、ランキング59位、アクセス数が29あります。日本でもこれだけ関心がありますから、欧米ではさらに、大きなアクセスがあるでしょう。欧米では福耳とかどうかについては全く話題にも上がらないでしょう。

 

西洋人相術に関する本によると、目の色、髪の毛の色については細かく分類されています。それぞれの、顔の部位についても、西洋人相術ではどう見るかについて比較があります。

 

 

西洋人相術については

 

 

イギリスで1936年に最初に書かれたものを1990年にまとめられた書物です。

 

”The Complete Book of FORTUN”Bracken Books London 

 

 640ページの大きな書物です。

 

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すべての占いについて書かれた貴重な書物です。その中に人相術や手相術について書かれたものがあります。人相術は295ページから340ページまで”The Art of Physiognomy”というところに書かれています。手相術は”The Art of Reading the Hand”として、そのあとに書かれています。

 

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1から60までの項目で、例えば1道徳的か、2非道徳的かなどで分けてゆきます。背が高いか低いかでそれぞれの項目の点数が出ます。

 

そして最後に下図の集計表にまとめます。(これらは日本語に訳してみました)

 

これは非常に厳密なものです。コンピューターで集計すればすぐ一覧表が出ます。

 

ただし、青い目で金髪が道徳的にも優れ、黒髪は情熱的だが道徳的に劣るとかとかの評定となって差別的な感じがします。

 

 

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人相術の部位は和訳してみました。

 

 

同じ人相術でもいろいろな方法を紹介しています。

 

上記の方法は顔のそれぞれの部位を細かく判定し、それを集約して点数化して、その人の性格をあてるという厳密なものです。髪の毛、目の色などで細かく分けられていますが、日本人にはあまり当てはまりません。前にかいたよう青い目でかいたように金髪が高貴で評価が高くなっています。

 

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もう一つの方法で、顔つきが火星型,金星型などと分けるものがあり、日本では通用しないものです。

 

 

 

2019年2月14日 (木)

日本人の起源 2 弥生時代以後、日本人の顔 川口氏のカオロジー、追記 河口 徹氏の「メンズ・カオロジー」も。

このブログは2009年11月に書かれたものですが、2019年2月に追記して更新しました。 カテゴリーも「顔の人間学」に変えました。

弥生時代とは、1884年に文京区の弥生で、発見された弥生式土器が発見された時代を言いますが、水田耕作が始まったころから、古墳時代が始まる3世紀中ごろまでを言います。弥生時代の始まりは3000年くらい前だろうと言われています。弥生時代の遺跡はたくさんありますが、静岡の登呂遺跡や、大きな集落のあった、北九州の吉野ケ里遺跡、山口県で人骨が300体以上も見つかった、土井ヶ浜遺跡などが有名です。

 弥生時代は、大陸から来た渡来人がさまざまな優れた文化をもたらしたことにより、始まりました。大陸では戦乱が続き平和な日本に逃れてくる人も多かったのです。その文化は、水田耕作、銅鐸、銅剣などの青銅器さらには鉄器も作られるようになりました。弥生時代になると、稲作により、穀物がたくわえられるようになり、身分差も生まれてきました。周囲を堀で囲んだ環壕集落などが作られました。

 稲作の起源はいろいろありますが、日本で食べられている、短粒種(温帯ジャポニカ米)の起源は揚子江中、下流地域で作られたといわれています。7000年から6000年前の「河姆渡遺跡」は紹興の近くで、黄河文明より古い文明がありました。中国の伝説上の皇帝である、舜や禹がこの近くの出身だというのがよくわかります。温帯ジャポニカは朝鮮経由のものと、中国上海あたりからのものの二つのルートがあります。さらに興味深いのは、縄文時代に、熱帯ジャポニカがインドネシアなどから伝わってきたともいわれています。

 渡来系の弥生人の顔は、面長、鼻が低く、一重まぶたで、目や唇は薄い顔立ちでした。いわゆるのっぺりしたしょうゆ顔といわれる顔です。渡来系弥生人の顔はシベリヤの寒冷地に適応した顔に進化していった人々が南下していって広がったとみられています。日本に来た大陸系の人たちは、さまざまなところから日本に渡ってきました。日本に渡ってきた、渡来系の人々は、もとからすんでいた、在来系弥生人(もと縄文人、中国南部の人々も)と混血していきました。これを「二重構造論」と呼んでいます。

 渡来系弥生人のルーツをミトコンドリアのDNA遺伝子でたどると、中国東北部、シベリヤ、中国の北京周辺、そして上海から香港にかけての地域と、いろいろなルーツにわかれていることが分かりました。渡来系弥生人は北九州から瀬戸内海、山陰、近畿地方にかけて比率が大きく、北海道や沖縄には極めてすくないのです。平安時代には、在来系弥生人は蝦夷と呼ばれ、征伐の対象とされました。南九州、四国の土佐、関東の山間部、東北地方など多くのこっています。

 弥生時代後期3世紀には中国の後漢がほろび、三国に分裂しました。魏の国の歴史書『魏志倭人伝』に有名な卑弥呼のことが書かれています。邪馬台国と呼ばれているのですが、これが北九州説と大和説で論争が起きています。最近、奈良県の桜井市で、纏向遺跡で大規模な宮殿跡が見つかりました。これは卑弥呼の宮殿跡ではないかと言われています。近くには、248年に死んだ卑弥呼の墓と言われる、大きな前方後円墳があり、邪馬台国、近畿大和説にとってはかなり有力な証拠になりそうです。この遺跡が整備されると、たくさんの観光客が来るであろうと言われています。と川口

川口氏と河口氏の日本人の顔の分類

 さて、川口哲生と言う人の『ニッポンカオロジィ』(1994年竹書房)という本がリます。その本のもとは「めんたんぴん」(元の書名)という本も書いています。川口氏は、日本人の顔を6つの顔と、その複合タイプ、合計8つに顔を分類しています。少し紹介します。またこのように、日本人の顔のルーツは全アジアにまたがっているということが大変興味深いことだと言っています。詳しくは改めて書いてみます。

メンズ・カオロジー 河口 徹 昭和61(1986年)年11月10日 JICC出版社 780円

 2019年2月、追記して写真で図版を載せましたが河口氏の「メンズ・カオロジー」からです。川口氏は河口氏の従兄だそうです。図版は典型タイプのみ載せました。すべてを見たい方は本を購入してください。

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河口氏はさらに細分化して7群26タイプ、33種の顔に分類しています。

モンゴリアン

 1、典型モンゴリアン 2、旧モンゴリアン 3,新モンゴリアン

 4、北西モンゴリアン 5、西モンゴリアン

 参考 「レディス・カオロジー」 河口 徹

1、モンゴリアン 

(シベリア、蒙古、北方モンゴル系、モンゴル系からなづける)  大きな丸や角顔 一重で鼻が低い 平面的な顔 寒冷地適応 3000年前ごろから 朝青龍などの蒙古の関取 小沢一郎や渥美清などの顔 ・忍耐力抜群の努力家

◎日本人でも、蒙古から来たお相撲さんとそっくりの人がいる。北方からはいってきた。モンゴル系の人は色が白い。毛深い人は少ない、ずんぐりして寒冷地適応している。

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2、ミカドニアン

 (ツングース、朝鮮系の顔 帝ーみかどから名づける )バイカル湖周辺が起源  平安貴族や浮世絵美人の顔 色白、面長ののっぺりとしたキツネ顔、毛が薄い 3000年前から 弥生時代から古墳時代、飛鳥時代に大量な人口の流入があった。何次にもわたって日本におとづれる。・精神世界を重視する貴族派 

◎中国の女真族が、清朝を起こす。清朝の康熙帝などの顔などが典型。また、中国東北部(満州)の扶余がもととなり、当時の寒冷化に伴い南下して行きました。朝鮮北部に高句麗が建国される。さらに高句麗から、百済が分かれる。南朝鮮の,伽耶国系、ついで百済が天皇家のルーツであると考えられる。百済系の桓武天皇が、父の光仁天皇がなくなったとき、哀号ーと言って泣き叫んだと歴史書にある。-これについては異論があります。

北九州、中国地方、近畿地方に多い。朝鮮系の人でも、新羅系の人々が、出雲地方から北陸、関東などに移り住んだといわれる。百済系が関西弁、関東言葉は新羅系だといわれる。

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ミカドニアンの典型として出されている安倍晋太郎氏。安倍首相のお父さん 。安倍首相は典型的な直耳です。

3、ドラグーン 

(中央モンゴル人種  中国黄河流域から西域にかけて。漢民族の顔 上下に細長い顔

面長切れ長の目、整った顔 仙人の顔のイメージ  龍の顔からなづける) 中国の漢の皇帝劉氏の顔など 周恩来など。西域由来のハーフっぽい顔も・プライドの高い個性派

◎中国のこの地方の人々が、いろいろな経路で何度も日本に入って来ている。秦の時代の中国の徐福など。2500年前から日本へ

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4、ヤマタイ  

 南モンゴル人種(揚子江以南、雲南省から台湾など南中国系)二重瞼 福耳、日本人にもっとも多い丸顔、タヌキ顔 愛嬌のある、日本人に多い庶民顔 邪馬台国からなづける・誰からも好かれる庶民派

 ◎縄文系の顔立ち南九州、四国、関東、東北など。ミカドニアンの人々が渡来する前6000年前から日本に住んで居た。

 は当時中国の、南部地方(揚子江周辺)の、高床式住居、米作をし、入れ墨(文身)をした人々が、南朝鮮や日本の縄文時代に住んで居て、みんなまとめて倭といっていた。後漢の王充の「論衡」などに書かれている。中国では漢民族に押され、中国雲南省などに残る少数民族になっている。

◎ 2016年、追記 中国の貴州を中心に住んでいる、トン族について、テレビで放送していました。トン族は昔、揚子江下流の百越と呼ばれる人たちの一部でした。漢民族の進出に伴い、一部は南に逃れ、一部は南朝鮮、日本に移り住みました。これらの人たちは倭と呼ばれていました。トン族は、丸顔で日本人の一部にそっくりです.文化も共通点が多いのです。

 越の人々が北陸から北日本新潟にかけて多く移り住んで、越の国になったといわれる。越前(福井)、越中(富山)、越後(新潟)。

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5、トロピカル 

(南方の海洋民族系 インドネシア系 二重瞼情熱的、顔全体が小さく頬骨が張っている 沖縄に多い 黒潮に乗ってきた人々 150000年前から 浅黒く毛深い もっとも古く日本に住みつく 南方の人でトロピカル)太平洋側の海際に多い 南九州、四国南部、和歌山、静岡など。体形は全体にスマート・目的志向の強い行動派

◎時々、きわめて、この顔をしたひとをみかける。色が浅黒く、インドネシアの人かと思われる顔

沖縄、八重山諸島などの石器時代人 

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 6、オリジン 

(日本古来の縄文系の人 アイヌ人にも近い (旧モンゴロイド出日本人の祖先でオリジン)) 顔のほりが深く、二重瞼、毛深い、色白、がっしりとした体形(寒冷地適応) ・マイペースカツ気ままな余裕派

10000年前ごろから、大陸とつながっていた時に北方から渡来

 蝦夷(エミシ)といわれ、はじめ日本全国に(全国ではなく北方に限るのだったかもしれない)、その後関東地方から北海道にかけて住んでいた。次第に日本人として融合。

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ミックス・カタログ志向のクロスオーバー派

7 モザイクミックス

いろいろな要素が、モザイク状に入っているもの     

8、ブレンドミックス

いろいろな要素が混ざって入っているもの  

ともに混合タイプです。これが最も多い。

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このように、日本人はいろいろな民族が混合していることがわかります。混合タイプが最も多いのです。ときに、シルクロードのソグド人などの遊牧民族の流れを引いた、西洋人形の顔の人もいます。唐の時代に様々な民族が長安を中心として住んでいました。

◎は、2015年3月に、追記したものです

◎遺伝子の型で、分類しても、日本人がいろいろなところにルーツを持っていることがわかります。日本人は様々な、人種、民族のるつぼです。  

◎2019年2月 カテゴリーを「自然と歴史」から「顔の人間学」に変えました。 

2015年9月21日 (月)

日本顔学会と20週年記念発行『顔の百科事典』について

日本顔学会大会2015の開催
 日本顔学会の第20回顔学会大会「フォーラム顔学2015」が開催されました。
2015年9月12日(土)から13日(日)で、場所は名古屋の中京大学で、共催が中京大学、名古屋市科学館,後援は読売、中部経済新聞社、科学技術交流財団、名古屋テレビなどです。
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 日本顔学会はちょうど20年前に作られ、ちょうど20年の節目の年ということで、『顔の百科事典』が作られました。筆者は創立の年から日本顔学会に参加しております。学会誌すべてと、時々発行されるニュースレターも全部とってあります。日本顔学会は入会している人もさまざまであり、会員も比較的多く、いろいろな企業、団体の寄付が多いため、年会費が5000円と安い割に、立派な会誌が送られてきます。
 日本顔学会誌は今年から大会誌と論文誌に分かれます。大会誌は2015年(平成27年)NO1,VOL15は2015年9月に発行され、論文誌ーニ十週年特集号(第2号)は2015年中に発行予定だそうです。学会誌は素晴らしい紙で作られています。
・ 2014年11月16日に、日本顔学会の初代会長を10年つとめられた、香原志勢氏がなくなられました。享年は86歳。『現代人間学2、人と動物』『顔と表情の人間学』などの本を書かれ人間学にも興味を持っておられました。著者も顔学会で、お話を何回かうかがいました。4人の方が追悼記事を書いています。
日本顔学会ニュースレター58号
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いとう せいこう氏の「日本顔学会って何?」
中に、「日本顔学会20年史」が4ページにわたって書かれています。
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『顔の百科事典』
『顔の百科事典』は、日本顔学会の記念の図書として、作られました。本は日本顔学会編、編集委員長は原島 博(東京大学名誉教授)、副編集委員長、輿水大和【中京大学)、馬場悠男(国立科学博物館名誉研究員)です。色々な分野の方が分担して各項目を書いておられます。日本顔学会員は特別割引制度があり25000円の本が22500円になり、さっそく振り込みましたので、本は届きました。2015年9月発行です。640ページ、出版社は丸善出版です。
目  次
プロローグ 顔って面白い
1章 動物の顔-顔の動物学
2章 ヒトの顔―顔の人類学
3章 生きるための顔―顔の医学
4章 見る顔、見られる顔―顔の心理学
5章 社会・文化・時代の反映としての顔―顔の社会学
6章 表象としての顔―顔の芸術学
7章 コンピュータと顔―顔の情報学
8章 装う顔―顔の美容学
9章 似せる顔―似顔絵に見る顔の印象学 
エピローグ いい顔になろう
付録 ダヴィンチ科学を目指す日本顔学会
    顔に関する書籍一覧(9ページにわたり、大変参考になります)
    顔の各部の名称
◎筆者も「顔の人間学」として、独自の勉強を続け、東洋、西洋人相学それから、顔学会で研究されている顔についての総合的研究も続けています。「こういちの人間学ブログ」でも、カテゴリー「顔の人間学」に多角的に書いてきました。
 「人相術の科学的検証」も、2-耳、5-額、4-口などはアクセスが多くなっています。
 日本顔学会の会誌、「顔学」の2015年12月に、15巻のNo2が「20週年特集号」として発行されました。20年を振りかえっての、顔学会の歴史などが詳しく掲載されています。

2015年5月 8日 (金)

病気による手相の変化・筋が多くなる―量が少ない水野南北の手相術

脳出血後の体の状況  

 脳出血(視床出血)から半年が経過して、大幅に改善したところと,ほとんど変わっていないところとがあります。又、新たに大きく変化したところもあります。その一つに病気をしてから、右手のいわゆる手相が大きく変化したことです。健常な左手はほとんど変化しておりませんが、右半身が麻痺した後に、右手のいわゆる手相も大きく変わりました。発病直後は、右半身が全く動かず、右手も動きませんでした。脳出血で最も多い、被殻出血は感覚器官に大きな影響を与えませんが、視床出血における視床は嗅覚を除いたすべての感覚の神経が通って居る場所で、そこでの出血はいろいろな感覚の戻りが悪いのです。発病後、最初は自分の右半身と感じられません。痛みも感じられず、温度も感じられません。しかしその後、リハビリの進展により、次第に右半身も少し感覚が戻り、動くようになってきました。また右手も感覚がしだいに戻りつつあります。前はかなり強くつねったり、つかんでもわかりませんでした。手を触ってもびりびりとした感じだけです。熱いよりただびりびりした感じです。でも最近はどの指をつかんでいるかだいぶわかるようになってきました。でもまだ完全ではありません。手を袋の中に入っているものが手で探っても何かは、ほとんどわかりません。右手の手のひらは依然としてびりびりとした感じです。右手の手のひらは温度が高い状態が続いています。握力はだいぶ戻ってきましたが、車いすの車輪を回すのはまだ無理な状態です。

人相術、手相術について

 筆者は、人相術や手相術に興味を持っています。人相術に関しては、[顔の人間学]として、ブログにもいろいろ書き、アクセスもかなりたくさんあります。人相術および顔に関する資料に関してはかなりたくさんの専門書を集めました。顔学会には創立の年より参加しております。人相術、手相術のカルチャー・スクールにも生徒として参加しました。又、人相術、手相術にも、「顔の人間学」などの名で,公民館やカルチャースクールなどの講師もしたことがあります。筆者の人相術、手相術は一つの分野に偏らず、色々な分野を比較検討しています。日本の人相術、手相術、独自な水野南北の人相術、西洋の人相術あるいはカントの人相術などです。水野南北は日本における人相術の中興の祖といわれますが、現在日本などに流布している人相術とは、少し違います。水野南北の人相術は、徹底的に実証にこだわり、他の多くの日本の占い師とかなり違います。水野南北は食を慎むこと,陰徳を積むことで凶相も変えることができるといっています。又、東洋手相術は日本では、あまり使われず、水野南北の現代訳「南北相法」緑書房をみると、306ページのうち、手相術に関してはわずか8ページです。日本では人相術に関しては、東洋人相術を使い、手相術に関しては、星占いに基づく西洋手相術を使っているのです。ちなみに、西洋手相術では、手相の基本3線(いわゆる,感情線、頭脳線、生命線)ですが、東洋手相術では感情線は天紋、頭脳線は人紋、生命線は地紋で、意味が違います。

 ◎カテゴリーは「顔の人間学」ですが手相について書いています。

 占い師の人も、その人が習った人相術などにこだわらず、面談して話すうちに長い経験の中でその人の本質を見抜ける人は、優れた占い師でしょう。その人の習った占いの技法はうまく方便として使える人です。

水野南北の手相術について簡単に

5指のつかさどる役割

大指、たいし(親指)-親、                                 人指、にんし(人差し指)―他人、                                  中指、ちゅうし―自己、                                          無明指、むみょうし(薬指)-身内、                                         小指、しょうし-子孫

指の間が空いている場合、それらの指の人々との縁が薄いという。

たとえば親指と人差し指の間が空いている場合は親との縁が薄い。親不孝者になるという。

 

手相を見るとき 手の出し方

 5指ともにつけてそろえて出す人はその時心が落ち着いていることを示す

 指をすぼめて出す人は気の小さい人、用心深いので大きな破たんはない

 指をそらして出す人は気の大きな人、意欲的であるが家をつぶすこともある

 

手の中に大きな筋が3本あるがこれを3紋という

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                     「南北相法」より

天紋は目上を司る また運勢を見る(西洋では、感情線という)

人紋は自己の体を見る また福運を司る(西洋では頭脳線という)

地紋は身体を司る 一生の浮沈を司る(西洋では生命線という)

手のひらの筋の見方は、細い筋に余りとらわれないようにしなければならない。

西洋手相術では細かい線にこだわります。又根拠は占星術です。このように、東洋手相術と西洋手相術では内容が異なります。

現在の日本では、人相術(顔相術)では、東洋人相術を使い、手相術は西洋手相術を使っています。西洋人相術は東洋人相術と正反対の評価もあり、日本では使えません。例えば、目と眉毛の間を東洋人相術では田宅といい、広いほうが高貴の相と見るが(お公家さんや雛人形のように)、西洋では、間が抜けた馬鹿な相であるとみます。

筆者の現在の手相について

 健常な左手はまったく変わっておりません。病後の右手には、細かい筋がたくさん入っています。右手には時々ぴくぴくと小さく無意識的に動く不随意運動がみられます。これが手に細かい筋がたくさん入る原因ではなかろうかと思っています。以前小平の公民館で人相手相の話をしたことがあります。年配の方で、ちょうど現在の私ぐらいの方で、かなり手のしわが多い人がいました。相当神経質な方ですねといいましたが。その通りだったようです。

 手のひらの筋は、顔のしわと同じです。年令が進むにつれ、深く筋が入ってきます。又、手の使い方によってしわの入り方が違ってきます。赤ん坊の場合まだ基本3線の他はあまり入っていません。赤ちゃんや若者の顔にしわがあまりないのと同じです。手をよく使えばしっかり深く入ります。手をあまり使わない人は深いしっかりして筋は入りません。昔、叔母が結核で長期入院した後に手のひらを見たとき、生命線が切れて居ました。病気が治ってしばらくして、手のひらを見ましたら、生命線はつながっていました。

 手相といえば、92歳でなくなった父の運命線がまっすぐ下から中指にきれいに上がっていて、父もいっていましたが、こういう手相は豊臣秀吉か、石川五右衛門かといっていました。父はそのどちらでもなく、大変実直そのものだったのですが。今思えば記録を取っておけばよかったと思います。

 病後の変化を見ると、筆者の場合、麻痺のある右手は大きく変わりました。全体に細かい横線がたくさんできてきました。真ん中にある感情線といわれるところが長く伸びて手のひらの端まで行ってしまいました。又、太陽線といわれるところと、財運線がはっきりしてきました。何と言う線かわかりませんが親指に向かう線も深くはっきり出てきました。健常な左手は全然変わって居ません。

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麻痺のある右手の写真です。横線が沢山さん入っているのがわかると思います。真ん中の頭脳線があとでできた線とつながり1本の長い線に見えます。

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違う角度から撮った右手です。

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こちらは、健常なほうの左手です。前とほとんど変わっておりません。細かい横線はそんなに入っておりません。

◎今後、体の状況の変化と手相がどのように変わっていくか、興味深く観察していきたいと思います。

追記 

2009年8月に西洋人相術、西洋手相術と東洋人相術と東洋手相術について簡単に書きました。

http://koiti-ninngen.cocolog-nifty.com/koitiblog/2009/08/post-bcf2

 

2013年9月21日 (土)

ブスとデブについて 最近ぽっちゃり型が人気に 更新版(人相について)

★このブログは2010年4月に書かれたものです。2013年9月追記して更新しました。

ブスの語源

 およそ、女性に対して、ブス、とかデブとかいう軽蔑の言葉を簡単にいう人がいるが、相手の女性が、人間的にできた人なら、笑って受け流すかもしれないが、内心は穏やかなものではない。男性には、また、ちび、でぶ、はげというのもある。面白いもので、ばかにされている、ちび、でぶ、はげといわれる人の奥さんが、素敵な美人ということが多いのですが。

 さて、ぶすの語源ですが、「トリカブト(附子、ブス)によって中毒を起こし、表情が乏しくなった顔という説と、「不細工なスケ(不良が女をさす隠語)」が「ブスケ」となり、ブス」になったという説がある。ちなみに、トリカブト(ブス)は毒物の代表であり毒はブスと読みます、毒島という苗字があって「ぶすじま」と呼びます。ずいぶん前ですが野球の選手がいました。知っている方はかなり年配の方ですね。表情が乏しくなったのをブスというのならあとに書くお笑い芸人の女性たちはブスとは言えませんね、まったく逆ですから。

デブについて

 デブとは、江戸時代に、「でっぷりした」という表現があり、擬態語として、また短縮されて「でぶでぶ」なという言葉になりました。そこから「デブ」という言葉が生まれたのであろうといわれています。ちなみに英語ではSTOUT(恰幅が良い)、若い人や子どもに対してはPlumpとか Chubby。女性に対してはBBW(Big Beautifl Woman)というそうです。

 もう一つ、デブとブスを足して「デブス」という言葉もあるようです。どうも、ブスといういう言葉は太っていることと丸顔が関連しているようで、インターネットで、不細工、ブスという言葉を検索してみると、例として、お笑いの山田花子森三中などもブスの例としてあがっています。それぞれ、ふっくらしていますが愛嬌のある顔で、森三中の三人のうち二人は結婚しています。お笑い芸人の柳原加奈子は若い女の子の口真似をしていますが、いわゆる「デブタレ(ント)」の中では明るさと可愛さで、いいイメージを与えているのではないでしょうか。

 人相術で言うと、丸顔で、ふくよか、鼻が低いようないわゆる、おかめ顔は、自己主張は弱いけれど、人によく合わせ、かわいがられるとされてます。結婚が早く、人と順応するのが上手なので、人間関係もよく、夫婦仲も円満なことが多いのです。おかめ顔の人は人に好かれ性格が良い人も多いのです。ただ、性格が悪いのは性格ブスという言葉もあるようですが。

 かえって美人であると、自分で自負心(うぬぼれ)をもった人は、水野南北も言うとおり、その気持ちが災いを招いて、人間関係も悪くなり、夫婦仲も悪くなったり離婚したりして不幸になってしまうのです

 世にいう現在の美人、美男子とは、平均顔だそうです。顔学会に私も所属していますが、その資料によれば、いろいろな写真を、コンピューターで合成していくとその平均顔が、美人と感じるそうです。でも逆に言うと特徴のない顔ともいえます。また人が好む顔も、時代jにより大きく変化し、また国によっても違いがあります。日本人の好む顔と、韓国の人が好む顔はだいぶ違います。

 日本人でも、平安時代には、ふっくらした、いわゆるおかめ顔が美人でした。安土、桃山時代あたりまではふっくらした健康な人が美人とされてきました。しかし江戸時代には、細面で柳腰の、いわゆる浮世絵美人がもてはやされました。そして、戦後まもなくは、アメリカ型のボリュウムのあるいわゆる、バタ臭い顔がはやり、今はまた、ほっそりした、体と小顔の人が美人となっています。ヨーロッパでも、ルノアールの、豊満な裸婦のような人がもてはやされた時代もありました。今は日本と同じで、細い体系が良いとされています。しかし最近はあまりに、痩せすぎたからだのモデルなどが増え、ヨーロッパでは、痩せすぎの女性は、ファッションショーのモデルなどに採用しないという動きもあります。

痩せた人が美人とする世の中の風潮は作られた

 痩せた人が美人であると、人々に思わせているのは、ファッション業界、ダイエット産業などの陰謀だといわれています。男性は、あるべき体重とされているのは、医学的な水準と一致していますが。女性の場合には、女性の標準体重の下限よりはるかに低い体重を理想として掲げています。また、特に日本の若い女性は標準体重よりかなり平均より低くなっています。おしゃれな服は、うんと細くできていてそれを着られない人は敗北者のように思わさせます。痩せるのが進むと、もう限界まで行っているのにさらに痩せようとする拒食症にまで進んでいってしまいます。また無理なダイエットはいろいろな障害をもたらします。特に妊娠しているときにちゃんと栄養を取らないと、子供に大きな悪影響を生じます。あと、太った人がこのようにダイエットしてスマートになったらこんなに美人になったというような番組がありますが。ろくにお化粧もしないで暗い表情で、最初に写真を写していて、ダイエットしたらこんなに美人に変わったと、お化粧から、衣装から、表情まですべて変えてあります。あれはずるいですよね。お化粧しない表情もさえない人をやせないで、そのまま同じ条件でお化粧、表情、衣服をよくして出して比較しないといけませんね。

おかしい、日本のメタボ基準

 中高年でも現在の、メタボの基準も日本だけで実におかしなものです。男性胴周りが女性より低いなんて日本だけです。かなりというかほとんどの人がメタボになります。その基準は医師の中でもおかしいとされていますが、メタボの多い職場は、社会保険料の料率が上がってしまう制度なのです。保険料を上げる口実なのではないかと思います。大体、痩せよりも、標準?よりも、少し太ったくらいの人が一番寿命が長いということがわかっています。とすると、その標準っていったいなんでしょうね。どう考えても一番長生きするところが標準ですよね。同じ太っているように見えても、たとえばトンガの人たちは、タロイモを主食にしている間は健康でしたが、オーストラリアから安い脂肉が大量に入るようになってから成人病が急増しました。

 また、ふんどしのひもが結べないほど太っていたといわれる、徳川家康も固い粗食をよく噛んで食べていたので、顎がよく発達し、当時としてはきわめて長命でした。ダイエットと痩せのすすめはどうも一部の医者や製薬会社やダイエット産業などの陰謀ではないかと思うのですが。

 私は、ふっくらしている人にも、おおいに魅力を感じますが、もちろん、健康的に輝いている人が一番です。でもうちの奥さんは言います。あなたなんかのおじいちゃんが、そんなこといくらいってもだめですよ、と。キムタクやジャニーズ系の若い子たちが言えば、違うかもしれないけれどと。でも彼らは自分も細くスマートだから、そんなことは言わないでしょう。

追記 2010年 9月13日のテレビ番組で、森三中の 『ブスのひとみが恋されて』の大島美幸が、パプアニューギニアの極楽鳥をかたどったペインティングしている人たちの中で、写真で選んでもらったところ、8人のほかの美女たちを退け、好きな女性第一位でした。太っているのが良いそうです。

 最近相次いでおきた、結婚詐欺事件や連続殺人疑惑で、週刊誌には相次いで名前も顔写真も出されました。埼玉県警で捜査している池袋に住んでいた、34歳の女性は練炭と、睡眠導入剤を使って、殺人をおこなったようですし、鳥取のもとスナックのホステムもやはり催眠導入剤を使って次々と不審死しています。 二人ともかなり太っていて、それほど美人でもないのに、あれほどみんなだまされたのかとびっくりしています。太っていて、料理がうまいということがあると、結婚の対象として、好ましいというイメージがあったのでしょう。  太っている女性はあまり大きな犯罪を起こさないのではというイメージを覆したのが、和歌山の毒カレー事件でした。今度の相次いで起きた事件で、太った女性の、比較的よかったイメージが、傷つくのではないかと思います。(ただこの事件では無罪を主張していて支援団体もあります)

追記 2013年9月21日

 最近は太った、いわゆるぽっちゃり型の女性が人気となり、週刊誌等で取り上げられています。その代表格が、水樹たまで、写真集が売れています。グラビアアイドルなのですが今は土偶アイドルと言われているそうです。いろいろな週刊誌でも取り上げられています。153センチなのに一時60キロ以上体重があるということで、今まででの基準ではいわゆるただのデブと言われるだけだと思います。バストも94センチで、ぽっちゃりよりも、いわゆるデブに近い体型ですが、大人気です。世の中の太めの女性には、大きな味方になるでしょう。

 興味ある方は水樹たまで検索すると画像が色いろ出てきます。

西洋人相術(2) 金髪、青い目と黒髪、黒い目 魔女の黒髪、天使の金髪

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この表が1から60までの性格の特徴です。1、道徳的に強い、弱いなどと対比になっています。

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この表が、目の色と性格との対比を示しています。

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この表が、全部の要素を集計し、それぞれの性格の要素がどれくらい強いかを示します。

★このブログは2011年7月5日に書かれたブログです。2013年9月に、記事に一部追加して更新いたしました。

 西洋人相術の(1)では歴史など導入部について書きました。ここでは、”FORTUNE"という本の人相術で、具体的のどのようなことが書かれているかの一部をご紹介します。東洋人相術では、目の色と髪の毛の色はあまり問題になりません。日本人ではせいぜい黒か黒褐色の違いがあるだけです。ところが西洋人相術では、髪の色と、目の色は人相術の大変重要な要素となっているのです。

 この本では、その人の顔だけではなく背が高いか低いか、太っているか痩せているかなど身体の特徴も含め、いろいろな要素について判定していきます。そして性格分類には60項目があり、1、道徳的であるか、道徳的でないか 2、知性的であるか、知性的でないか、~60、真実味がある、偽りが多い、などなど性格特性が列挙してあります。

 身体では、1、背の高さ、2、がっしりかきゃしゃか 3、太っているか痩せているか、4、姿勢はまっすぐか曲がっているか、5、行動がきびきびしているか、ゆったりしているか、無気力かで分けられます。

 頭と顔では、1、額、2、鼻 3、耳 4、あご 5、まぶた 6、目 7、ほほ 8、口 9、目 10、髪に分けています。

 

 は 大小、やまぶたの形などのほか、大きな要素として色が分けられます。

 Hazel ハシバミ色、淡褐色        grey 灰色         Greenish 緑色      

 Blue  青     Brown 茶色       black 黒色

 

 については、直毛、カール、ウエーブ 薄いかどうか 大きな要素は色で、

Brown light 淡褐色       Brown dark  黒褐色       Black jet まっ黒       

Black bluish 緑がかった黒    Auburn 金褐色     Red  赤          

Flaxen 亜麻色       Golden  金色       white 白

(ここで英字に使っている色は、それに近い色程度と思ってください)

★亜麻色は、淡黄褐色ですが薄紫に近い色でした 修正しました ドビッシーの有名な『亜麻色の乙女」という曲があります 

 となっていてそれぞれに、性格の特徴が示されています。その特徴が大きいと1点 ややその傾向があると0,5点、反対のポイントはマイナスとなります。

 背の高さから始まってそれぞれのポイントを集計表にまとめ、極めてその性格が強いとプラス3点とか、場合によるとマイナスがでます。いろいろな要素がまじりあって、総合してその結果が出るというわけで、一見科学的で、パソコンに入力しておけば、あっという間にその人の性格などが出ることになります。詳しくは改めて書きますが、ヒトラーが最も優れた人種だとしたヨーロッパ北方人種(ゲルマン人系やノルマン系)である、白いはだ、金髪、青い目(碧眼)と日本人の黒い髪で黒い目とをこの表に基づいて比較してみました。

性格特徴のとよいものは2点、やや強いものは1点、弱いものは0から0,5点です。

金髪青い目の性格、特徴

 (極めて高い性格、特徴)

 公平、優しさ、寛大、忠実、誇り高い

 (かなり強い特徴)

 道徳的、知性的、誠実、愛きょう、活動的、勇気、                          正直、上品、思慮深い、状況判断うまい、短気                                    愛情深い、気力充実、芸術的、明朗、情熱的                                   楽観的、しっと深い、せっかち、

よわい傾向

 利己的 

黒い髪で黒い目の性格、特徴

 (極めて高い性格、特徴)

  楽観的、 うぬぼれ、しっと深い、もうれつ・性急、情熱的

 (かなり強い特徴)

 道徳的、意思堅固、忠実、野心的、利己主義、ぜいたくな、情熱的                           正直、誇り高い、執念深い、短気、愛情深い、気力充実、力強い                         才能のある、愛情深い、横柄、軽率

元の英文の訳が十分でないものもありますが、表をご覧になれば、どう見ても、金髪で青い目の人のほうが、人格的にも優れているようになっています。どうも、黒い髪で、黒い目の人はロマ人(ジプシー)をそうぞうさせるのではないでしょうか。そして日本人も大部分、これに当てはまってしまいます。とりあえず二つの要素だけで見ましたがそれぞれの項目もあとで書いてみます。

 現在の世界を支配しているのが、アメリカやイギリスなどの、ヨーロッパ北方人種であることが、西洋の人相の善し悪しに大きく影響しているのは、十分あり得ることです。

追記

 ヨーロッパに住んでいた、ネアンデルタール人は、赤いか金髪の髪で、青い目をして肌も白かったということがDNAの解析でわかりました。日の光が弱い氷河時代のヨーロッパに適応したのです。アフリカで生まれた現生人は黒っぽい肌をしていたと思われます。ヨーロッパに入った現生人類はネアンデルタール人と交配して、寒冷地に適した遺伝子を取り込んだと考えられます。

 

 『髪が見ていた世界の歴史 魔女の黒髪天使の金髪』という本があります。(夏森 恩1994年 講談社)という本があります。髪についていろいろ書いてある面白い本ですが、

 日本人はいろいろな他民族が融合してできたが、髪の毛は、大多数の黒髪の優勢遺伝で、すべての髪を黒一色に染め上げたといいます。映画の『オルフェ』(ジャンコクトー監督)では死神の黒髪は不気味さを演出するのに役立った。中に出てくる死神をなぜ金髪などにしなかったのか。それは冥界の気味悪さを表現するには不都合だからだといっています。金髪では、「ヴィーナス像」のような天使になってしまう。

 マリリンモンローは、髪を金髪に染めてから、人気が出てきました。マリリンモンローの「紳士は金髪がお好き」という映画などは、金髪好みの代表的な例です。

 黒髪への恐れはヨーロッパ人の記憶の中にモンゴル族(タタール)の征服の恐ろしさが染みついているのではないかといっています。

 日本では髪の毛と、目の色では性格判断をしないのですが、ほとんど黒かせいぜい黒褐色では区別のしようがありません。また逆に日本のように適度に4つのABO式血液型の変化がないところではまた、血液型性格判断が成り立たないのです。例えばほとんどO 型である、南米のインディオでも、血液型の区別はできません。

追記 2011年7月25日

 今月、ノルウエー連続テロ事件が発生しました。爆弾テロとウトヤ島での銃乱射事件で90名以上の人が殺されました。犯人はアンネシュ・ブレイビク(32)で、ネオナチの思想をもっていました。彼はほとんどのノルウエー人がそうであるように金髪でした。眼の色はわかりませんでしたが、青色である可能性が高いです。そうすると前に書いた金髪で、青い目の人の美徳とまったく当てはまりません。日本人が黒い髪、黒い目だからとすべて同じ性格などではなくすべての性格が存在しているわけですから、いい加減だということになります。ですから、この性格分類は特に欧米の人々がもっている、イメージを表しているにすぎないということです。 

9月17日 追記

 「最後の誘惑」というイエス・キリストを主人公とした映画があります。この映画は大変興味深く、人間学研究会でも宗教の説明のときに、みなさんに見てもらったことがあります。

1988年アメリカで作られた映画で、マーチン、スコチッシュ監督作品です。

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 十字架を降りたイエスは普通の生活をし、マグダラのマリアと結婚します。ユダは何と言うざまだとイエスを責めます。またパウロはイエスが言っていることと違うように説教しています。イエスが責めると、もうあなたなど関係がないといいます。そのあたりが大変興味深かったのです。

 それは十字架に架けられた、死の間際にあるイエスに、金髪で青い目をした「天使」のような少女が、神はあなたを試したのだが、もう十分だからといって、十字架から降ろします。そして、マグダラのマリアと結婚し、子供もできます。ところがその少女は実は悪魔だったということで、それに気づいたイエスは最後に必死の思いで再び十字架に戻ります。

 このイエスに呼びかけている「天使のような悪魔」が金髪で青い目をしていなかったら、イエスは騙されなかったのではないでしょうか。天使は金髪で青い目と決まっています。金髪で青い目をしたかわいい少女は天使だと思わせてしまうということです。当時のユダヤの地に金髪の人などいなかったのですが。金髪で青い目をしたのが天使というのは、金髪で青い目をした民族が優位な時代に作られた話だからです。

 ともかく、キリスト教の神は意地悪で、いろいろなことで信仰を試します。悪魔の誘惑にのるキリストも神は黙っています。アダムとイブの失楽園の話もわざわざ誘惑させておいて、誘惑に負けたからと言って楽園を追い出します。そしてノアの箱舟のように簡単に人々を殺します。                   

 

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